Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

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フリッジダイジェスト&質問責めと言う名のたかり

翌日。本来はベイクジムを攻略してからフリッジジム、ナッペジムへと順番に回る予定を立てていたショウだったが、急遽予定を変更し、最優先でフリッジジムへと向かうことにした。

チャンプルタウンでアオキから別れ際に、

「フリッジジムのライムさんは有名なラッパーなのですが、他地方でのツアー日程が主催側の都合で急遽前倒しになりましてね……今日の午後には飛行機で出国されるそうですよ」

という貴重な情報を教えてもらっていたからだ。

空飛ぶタクシーで雪深きフリッジタウンへ直行し、フリッジジムに着くとすぐさま受付へ確認を取った。

「挑戦自体は可能です! ですが、ジムリーダーライムが午後までに空港へ向かわねばならないため、今回は特別措置としてジムテストは免除となります。すぐにライムとのジムバトルとなりますが、よろしいですか?」

「助かります! お願いします!」

案内されるまま極寒の野外バトルフィールドへ向かうと、マイクを手にしたラッパー・ライムがすでに待機していた。

「すまないねぇ、アタシらの都合で急がせちまって! だが勝負は別だ、手加減なしのソウルでいくよ!」

「大丈夫です! 早速始めましょう!」

簡単な挨拶を交わし、互いにコートの端へ立つとボールを構えた。

「出番だよ! ミミッキュ! ジュペッタ!」

「行ってこい! ファイアロー! アーマーガア!」

互いに同時に2匹ずつ繰り出し、フリッジジム名物の「ダブルバトル」の火蓋が切って落とされた!

序盤、ファイアローとアーマーガアの連携でミミッキュの『ばけのかわ』を剥がしつつジュペッタを撃破するも、ライムの繰り出すゴーストポケモンたちの巧みな状態異常と特有のコンボに苦戦を強いられた。

だが、ショウも状況に応じて素早く交代の指示を出し、試合終盤――フィールドにはショウの【ルガルガン】と【サナギラス】、対するライム側には【ハカドック】と、ゴーストテラスタルを果たした切り札の【ストリンダー】が並び立った!

「これで決めろ! ルガルガン、サナギラス、二人とも【岩雪崩】だ!!」

『ウォンッ!!』

『ギラァァッ!!』

二匹の咆哮と同時に、頭上から無数の巨大な岩石が雪原のコート全体へ向けて豪快に崩れ落ちる! 絶え間なく降り注ぐ岩の連撃がハカドックとテラスタルストリンダーを正面から飲み込んだ!

『バウッ!?』

『リーンッ!??』

「ハカドック、ストリンダー、戦闘不能! よって勝者は挑戦者、ショウ!!」

審判の力強い宣言が響き渡る。

初めての本格的なダブルバトル形式であったが、見事な連携で見事に打ち勝ち、ショウはホッと大きく胸を撫で下ろして息を吐いたのだった。

「やるじゃないか! アタシの魂(ソウル)にビシバシ響く、最高のライブバトルだったよ!」

「ありがとうございます!」

ライムは爽やかに笑うとショウと力強い握手を交わし、出国の時間ギリギリで無事にフリッジジムのバッジを授与してくれたのだった。

◇

「よし、このままナッペジムかベイクジムへ……」と次の目的地へ向かおうとしたその時、ショウのスマホロトムにアカデミーから緊急の呼び出しが入った。

仕方なく一度アカデミーへ戻り、受付で確認すると「歴史のレホール先生がお探しです」とのことで、空いてる教室へと足を運んだ。

教室の扉を開けるなり、歴史担当のレホール先生がギラギラとした怪しい目つきで迫ってきた。

「待っていたぞ! 貴様にどうしても問いたいことがあり、探していたのだ!」

「何についてですか……?」

「決まっているだろう!! オドシシに、あの失われたヒスイの秘伝技【バリアーラッシュ】をどうやって習得させたのだ!?」

(あぁ……ボウルジムでコルサさん相手に使ったのを知ったのか……。まあ、校長先生からヒスイの古文書や資料を見せてもらっているし、それで理由をでっち上げるか)

ショウは平静を装いながら口を開いた。

「クラベル校長から昔のヒスイ地方に関する資料を借りて、いろいろ試してみたんですよ。ただ……実際にあの技を使えるようになったオドシシは、あの個体一匹だけなんですけどね」

「ほう! ならば、あの【アヤシシ】への進化には至らなかったのか!?」

「【バリアーラッシュ】を覚えたから進化できるかなと思って色々試してみたんですけど……駄目でしたね」

「チッ……そうか。進化まで成功していたならば、私の特権で単位と交換してやろうと思ったのだがな……」

「オイコラ教師!! 単位をそんな目的で使おうとするな!!」

あからさまに舌打ちをするレホールに対し、ショウが思わずツッコミを入れる。だがレホールは全く意に介さず、妖艶な笑みを浮かべながらさらに距離を詰めてきた。

「まあいい……。貴様、他にも古代の遺物や珍しい秘密を色々隠し持っているんじゃないのか? ん? 私にそれを引き渡すと言うなら……そうだな、お前の好きなようにさせてやってもいいぞ?」

レホールは胸元やスタイルを強調するような挑発的なポーズをとりながら、妖しい笑みでショウへぐいぐいと迫ってきた!

「ふざけんな!! つか学校の公共の場でそんな変な発言すんな!!」

その後、騒ぎを聞き付けた他の先生が止めに入って救出してくれるまで、ショウはレホール先生からの猛烈な質問攻めと謎の揺さぶり(カツアゲに近いおねだり)に延々と付き合わされる羽目になったのだった。

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