Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い 作:ガチャガチャクツワムシ
ショートモンに無事帰還した報告を済ませると、ショウたち4人はその足でファーム島へと向かった。
今回向かったファーム島は、ポケモンたちのために新しく申請・開設したものであるため、特別な地形や環境は施されておらず、初期状態のまますっきりと整えられている。
「あんまりおやつは与えないでくれよ」
前もって注意事項を伝えたショウは、さっそく手持ちのポケモンたちを呼び出した。
『ムクホー!』『ガァアア!』『ファイー!』『グマァ!』
「おっ、ムクホークにファイアロー、アーマーガアにリングマ!」
ヒデトが目を輝かせる。
『パルル~』『ヘラクロ!』『バァン!』『プピィィ!』
「デンリュウにヘラクロス、バンギラスにウルガモス!!」
サクヤも感心したように声を上げた。
『フィイー』『ウォン!』『ブモォ』『レッグ』『ッサム!』
「エーフィにルガルガン、オドシシにエクスレッグ、そしてハッサムですね!!」
アリサがポケモンたちの名前をひとつひとつ確かめるように呟く。
最初に姿を現したのは、これまでパルデアのジム戦などで目覚ましい活躍を見せてきたメンバーたちだった。その後も続々とポケモンたちが集まり、あっという間に20匹近くの大所帯となった。
「多くね!? 短期間でどんだけ捕まえてんだよ!」
「でも、ラインナップを見ると殆どパルデア地方のポケモンばかりね」
「いや~、まだパルデア以外の他地方にはそんなに行けてないからな……もしかしたらこれからまだ増えるかも……」
「本気(マジ)ですか!?」
ヒデトとサクヤが容赦ないツッコミを入れると、ショウは照れくさそうにそっぽを向きながらさらりと恐ろしいことを口にし、アリサは素で驚愕していた。
その後、4人がポケモンたちと和気あいあいと戯れていると、多めのおやつを抱えたショートモンと、もう一人の少年が一緒に歩いてくるのが見えた。
「ショウ~、みんな~!! おやつ持ってきたよー!」
「ありがとう、ショートモン。……あれ? エイジ、ミッションもう終わったのか?」
「あぁ、ヒョウガ先生が一緒だったお陰で予定より早く終わったよ。……元気そうで何よりだ、ショウ」
そう呼ばれた少年──【ナイトクロウ】所属のプラチナテイマーであり、ショウのライバル兼友人であるエイジが、爽やかに微笑みながら理由を明かした。
お互いに久しぶりの挨拶を交わすと、そのまま全員でおやつタイムへと突入した。
「あっ、エーフィにはあんまりおやつを与えないでくれよ。最近肥満気味だから気をつけろって、健康診断でポケセンのお姉さんから注意されたんだ」
ショウのその言葉に、おこぼれを貰おうとワクワクしながら待機していたエーフィは、絶望に満ちた驚愕の表情を浮かべた。
「「「「わかった(了解しました)」」」」
『フィ!??』
おやつが欲しくて駄々をこね始めるエーフィだったが、容赦なくバンギラスとエクスレッグの手によってズルズルと後方へ運ばれていった。
みんなでおやつをつまんでいる最中、ヒデトがふと思い出したようにショウへ質問を投げかけた。
「そういやさ、ショウが飛ばされたポケモンの世界って、アニポケの世界なのか?」
「いや違う。気になって向こうの歴史や事件を調べてみたら、どっちかというとゲームに近い世界だな。初代の主人公の名前がレッドで、ライバルがグリーン。二人は今25歳で、剣盾のダンデと同い年らしい。その剣盾のストーリー自体、あの世界じゃ2年前の出来事だってさ。これはガラルが地元のハルトから直接聞いた話だ」
「えっ、じゃあSVの主人公はハルトなんだ。他の地方の主人公は?」
「アニポケとは逆で、歴代主人公は男主人公がほとんどだったな」
「そうなのですね。でしたら……」
本物のポケモンの世界に関する興味は尽きず、同期たちからの質問攻めはしばらく続くのだった。