Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

71 / 124
VSハルト&ネモ

 アヤシシとガチグマが少し落ち着いた後、目をギラギラさせたレホール先生からの猛烈な質問責めに捕まってしまったショウ。しかし、時計の針はとうに深夜を回っていたため、見かねたクラベル校長が「レホール先生、続きは明日にしてください」と制止に入り、その夜は無事に解散となった。

 翌朝になり、職員室でジニア先生から「ぜひガチグマとアヤシシのデータを調べさせてほしい」と頼まれたため、ショウは快く協力し、グラウンドで計測や診察を受けることにした。

「ふむふむ……やはりどちらも進化前の時点で体が大きかったためか、ヒスイの資料にある平均値よりもだいぶ大きそうですねぇ」

「自分が捕まえたポケモンの一部は、ヒスイの資料にあったオヤブンに近い大きさの個体が多いんですよね。あとは、このオドシシ自体が先祖返りに近い素質を持った個体だったのかもしれません」

「確かに……聞いたところによると、オドシシの群れをまるごと捕まえて【バリアーラッシュ】を覚えさせようとしたんですよねぇ?」

「はい。捕まえた群れには『後で必ず逃がすから』と伝えて納得してもらい、片っ端から試してみたんですが……最終的に技を習得できたのはこの個体だけでしたね。残りのみんなにはお礼に木の実をたくさんあげて、約束通り野生に返しました」

 そんな会話を交わしながらグラウンドでデータを取っていると、キタカミの里への旅行から帰ってきたばかりのハルトとネモが楽しそうに近づいてきた。

「ジニア先生、ショウ、こんにちは! ……って、えええ⁉ その子達って確か、アヤシシとガチグマだよね⁉」

「すごーい!! ねぇねぇショウ、その新しいポケモンたちと今すぐバトルさせてよー!!」

 ハルトは教科書でしか見たことのない幻のポケモンたちの姿に目を丸くして驚き、ネモは目をキラキラと輝かせながらお約束の決めゼリフを叫んだ。

 その様子に苦笑いを浮かべつつ、ジニア先生がカメラを構えながら提案した。

「せっかくの機会ですのでぇ、実践でのバトルデータも映像に残したいですねぇ。お願いしてもいいですかぁ?」

「分かりました、大丈夫ですよ」

 ショウが了承すると、「僕も戦ってみたい!」とハルトが名乗り出たため、ハルトがアヤシシと、ネモがガチグマとそれぞれバトルすることに決まった。

 まずはショウとハルトがバトルフィールドの両端に立ち、向かい合った。

「いっておいで、オニシズクモ!」

『アワワ!』

「頼むぞ、アヤシシ!」

『キュエン!』

 ハルトが繰り出したのは、大きな水泡を頭に纏ったすいほうポケモンのオニシズクモだ。

「それでは~、バトル開始ー!」

 ジニア先生の合図とともに、ハルトが即座に指示を出した。

「オニシズクモ! 【飛び掛かる】!!」

『アワワッ!』

「アヤシシ! 避けて【バリアーラッシュ】!」

『キュエー!』

 上空から襲いかかるオニシズクモの【飛び掛かる】を、アヤシシはしなやかな跳躍で軽やかに回避! すかさず側面へと回り込み、光る角を突き立てて【バリアーラッシュ】をクリーンヒットさせた。

「くっ……なら、オニシズクモ【凍える風】!」

『アワ──!』

 ダメージを受けながらも、オニシズクモは反撃とばかりに全身の水泡から周囲全体へ冷気を急速散布! 【凍える風】の凍てつく突風がアヤシシを包み込んだ。

「マジかよ……ッ」

『キュエ……』

 意表を突かれた攻撃に冷や汗を流すショウに対し、ハルトはニシシと得意げに笑った。

「凄いでしょ! このオニシズクモは、頭の水泡だけじゃなくて全身から【凍える風】を放てるように特訓したんだ!」

『アワワ~♪』

「びっくりしたよ……! ならお返しだ、アヤシシ【シャドーボール】!!」

『キュエ──ーン!!』

 アヤシシが頭を振ると、そのツノの間に漆黒のサイコエネルギーが凝縮され、複数の【シャドーボール】となってオニシズクモへ向けて一斉に解き放たれた! 

「避けて、オニシズクモ!」

『アワワ⁉』

 ハルトの急な指示にオニシズクモは慌てて地面を蹴るも、連射された弾幕の全ては避けきれず、2発の【シャドーボール】が着弾して激しい爆煙が巻き起こった。

 「まだまだこれからだよ! オニシズクモ! 【アクアブレイク】!」「アワワ!」

  オニシズクモは全身に水を纏い突撃してきた。

 「アヤシシ! 【バリアーラッシュ】!」「キュエーン!」

  アヤシシも負けずに【バリアーラッシュ】で突撃するも【凍える風】の影響で動きが遅くなってしまい押し負けてしまった。

 「防御をあげてる上に威嚇が入ってもこのダメージか……特性の水砲は厄介だな……」

  ショウは少し考えると

 「アヤシシ! 【雨乞い】!」「キュエ──ン」

  そう指示すると雨雲が現れ雨が降り始めた。

 (どういうこと? わざわざこちらが有利になる状況にするなんて)

  ハルトが戸惑っていると

 「アヤシシ! 【シャドーボール】! 連射」「キュエン‼」

  先ほどと同じ様に複数のシャドーボールを投げつけてきた。

 「オニシズクモ! 【アクアブレイク】をしながら【凍える風】!」

  すぐさま指示すると足以外に水を纏いながら【凍える風】で凍らせると氷の鎧のようになりシャドーボールを防いだ。

 「すごーい‼でも動けなくなるじゃないの?」

 「いえ良く見て下さい。足だけ氷に覆われていません」

  ネモが驚きながらも疑問を口にするといつの間にか観戦していたアリサがその疑問に答えた。

 「名付けてアイスアーマー! ショウが前に話したのを真似たんだ」

 「ゲッマジかよ⁉チッ! アヤシシ構うな! もう一度【シャドーボール】連射‼」

  以前ショウがアニポケの【氷のアクアジェット】の話をしたのを参考にしたとハルトが言うとショウは舌打ちをしながら再度同じ指示をした。

 「オニシズクモ【アクアリング】で回復」「アワー」

  アイスアーマーの下に【アクアリング】を発動させ回復を図り始めるオニシズクモ。

 「チッ! 長期戦は不利だ。アヤシシ【雷】!」「キュエーン!」

  そう判断し、弱点である電気技で仕留めることにしたショウ。

  雷がオニシズクモに落ちると氷が割れダメージをおったオニシズクモがいた。

 「オニシズクモ【飛びかかる】‼」「アワワー」

 「アヤシシ! 自分に【雷】を落とせ!」「キュエーン‼」

  オニシズクモはアヤシシに飛び掛かると同時に雷がアヤシシに落ちオニシズクモを巻き込んだ。その衝撃で土煙が起きてしまい、土煙が晴れると2匹は目を回して倒れていた。

 「オニシズクモ! 、アヤシシ! 両者戦闘不能! よって引き分けですぅ!」

  審判をしていたジニア先生の宣言でバトルは終了した。

 「ありがとう。オニシズクモ」

 「良くやった。アヤシシ」

  そう褒めてボールに戻しハルトはネモと交代した。歩も引かない熱いバトルがさらに白熱していく!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。