Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

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VS四天王アオキ

「は……はっちゃれもへもへぇ~……」

ポピーは語尾が抜けるほど驚きながらもデカヌチャンをボールにしまい、こらえきれずに涙目を浮かべながら、敗者席に座るチリの元へととことこと駆け寄った。

「あーん、あーん! チリちゃんのかたたたき、ポピー取れませんでしたぁーっ!」

「よしよし、カタキな……まだそんな肩凝る歳ちゃうやろ。ほんでポピーちゃん、負けたら次の人を呼ぶルールやで」

「はーいー! ……おじちゃーん! 出番ですよー!」

ほのぼのとした微笑ましいやり取りのあとにポピーが元気よく叫ぶと、次のエリアから3番目の四天王がゆっくりと歩み出てきた。

「……どうも、アオキです。先の事件以来ですね、ショウさん」

「お疲れ様です、アオキさん。実は、アオキさんとはもう一度本気で戦いたいってずっと思っていたんですよね」

「ほう……なぜですか?」

「ジム戦の時は、まだメガシンカを十分に使いこなしているとは言えなかったんで……。あれから死に物狂いで特訓して、完璧に手足のように使いこなせるようになったんです」

「ほぉ……。では、その仕上がったお手並み、たっぷりと拝見させてもらいましょう」

アオキが静かにうなずくと、二人はそれぞれのバトルポジションへと立った。

「お願いします、トロピウス!」

「ピィィィッ!」

「行ってこい、ボスゴドラ!」

「ゴドラァァッ!」

アオキが最初に繰り出したのは、首元にバナナのような実を蓄えたフルーツポケモンのトロピウスだった。対するショウは、直前のバトルで激闘を繰り広げたボスゴドラをそのまま続投させる。

「ボスゴドラですか……厄介ですね。トロピウス、【日本晴れ】だ!」

「ピウスッ!」

「ボスゴドラ、相手の動きを読め! 【冷凍パンチ】で阻止しろ!」

「ゴドラァ!」

アオキの戦術を先読みして一気に間合いを詰めたボスゴドラの拳が強烈な氷の冷気を纏ってトロピウスを強襲する! しかし、アオキの指示を受けたトロピウスも気力で耐え抜き、辛うじて【日本晴れ】を発動させてフィールドを強い日差しで満たした。

直後、氷タイプが4倍弱点となるトロピウスは【冷凍パンチ】の直撃に耐えきれず、そのままバタリと倒れて戦闘不能となった。

「ふむ……さすがの突破力ですね。ならば、こちらをお願いします、チルタリス!」

「チルルルッ!」

アオキが落ち着いた物腰で次に繰り出したのは、ふんわりとした綿毛のような羽を持つドラゴン・飛行タイプのチルタリスだった。

「チルタリス、【火炎放射】だ!」

「チルッ!」

「ボスゴドラ、相手のペースにさせるな! 天候を奪い返せ、【砂嵐】!」

「ゴドッ!」

【日本晴れ】によって威力が底上げされたチルタリスの激しい【火炎放射】がメガボスゴドラの鋼の巨体を焦がす! 痛烈な熱波を受けながらも、ボスゴドラは踏みとどまり、すぐに天候を書き換える【砂嵐】を発生させて辺りを荒々しい砂の舞う空間へと変えてみせた。

「天候を張り替えられましたか……厄介ですね。チルタリス、【冷凍ビーム】!」

「チルッ!」

「ボスゴドラ、耐えて反撃だ! 【冷凍パンチ】!」

「ゴドォッ!」

砂嵐状態の特防上昇効果もあり、チルタリスの放った【冷凍ビーム】のダメージを最小限に抑えながら、ボスゴドラは再び鋭い氷の拳を叩き込んでいく!

「そのまま押し切れ、【諸刃の頭突き】だ!」

「ゴドラァァッ!」

ボスゴドラは強靭な両手でチルタリスの体をがっしりと押さえ込み、凄まじい反動覚悟の超威力技――【諸刃の頭突き】を至近距離から叩きつけた! その圧倒的な質量と衝撃に耐えきれず、チルタリスはたまらず戦闘不能へと沈んだ。

「……なるほど、今の【諸刃の頭突き】による反動ダメージが一切見受けられないということは、特性は『頑丈』ではなく『石頭』ですか。手強いですね。ならば、この子に行ってもらいましょう。ムクホーク、お願いします!」

「ムクホーッ!」

アオキが次に繰り出したのは、鋭い目つきと素早い翼を持つムクホークだった。

「ムクホークか……! ボスゴドラ、相手の【インファイト】には十分気を付けろよ! 返り討ちだ、【諸刃の頭突き】!」

「ゴドォッ!」

「せっかくのお言葉ですので、ご期待に答えましょう。ムクホーク、【インファイト】!」

「ムクホーッ!」

アオキの静かな号令に応じ、ムクホークは全身の全霊を翼と足に込めて猛然と突撃し、ボスゴドラの【諸刃の頭突き】へと真っ向から飛び込んでいく!

激しい衝突の瞬間、凄まじい衝撃波と爆発がフィールドを包み込んだ。

砂煙がサーッと晴れていくと、そこにはお互いに限界を迎え、同時にパタリと倒れ伏して戦闘不能となったボスゴドラとムクホークの姿があった。

「お疲れさん、休んでくれ。……いやぁ、さっきの【火炎放射】はなかなか痛かったなぁ。もう少しうまくダメージを抑えられていれば、【メタルバースト】でもう一体まとめて持っていけたんだけどなぁ」

ボスゴドラをボールに戻しながらショウがそう軽くぼやくと、アオキは静かに手元のモンスターボールを構え直した。

「やはり【メタルバースト】を覚えさせていましたか。……本来ならオドリドリにお願いするところですが、今回は代わりにお願いしましょう。行け、ウォーグル!」

「ウォーッ!!」

アオキが静かに繰り出したのは、鋭い眼光と力強い翼を持つ猛禽ポケモン・ウォーグルであった。

「ウォーグルか……。オドリドリが相手ならもう少し戦いやすかったんだがな。だが、しょうがない! 行ってこい、ガチグマ!」

「ワギィィッ!」

ショウは気を取り直し、次なる相棒として、すでに自身の火傷状態によって特性『根性』が激しく発動しているガチグマを再び戦場へと送り出したのだった。

アオキが繰り出したのは、強靭な猛禽ポケモン・ウォーグルであった。それを見たチリが思わず身を乗り出す。

「アオキさん、それ本気の時の手持ちの1体やないかい!」

チリが驚きながらそうツッコむと、アオキはいつもの平静な顔で答えた。

「そうなのですが、オドリドリだと対処が難しいと思い、今回はウォーグルを投入しました。トップにも事前に相談し、許可は得ています」

「トップが許可しているならええけど……相変わらず真面目というか容赦ないというか……」

チリが渋々納得した様子を見せると、ショウはニヤリと笑って声を張った。

「話は終わりましたか? なら、こちらから仕掛けさせてもらいますよ! ガチグマ、【空元気】!」

「ワギィッ!」

「ならばこちらは、ウォーグル、【ブレイブバード】!」

「ウォーッ!」

根性によって跳ね上がった【空元気】と、命を削る激甚な【ブレイブバード】が正面から真っ向激突! 凄まじい衝撃波とともに両者は弾き飛ばされるが、すぐさま着地して鋭い眼光で睨み合った。

「威力が高い……ということは、特性は『力づく』か……! ガチグマ、【雷パンチ】!」

「ワギィィッ!」

「ウォーグル、【インファイト】!」

「ウォォーッ!」

2体は超至近距離に肉薄し、壮絶な殴り合いを繰り広げる! 激しい攻撃の応酬に加え、フィールドを舞う砂嵐のダメージと、ガチグマを苛む火傷の蓄積ダメージがお互いを削っていく。一旦距離をとって離れた瞬間、サーッと砂嵐が収まり、静寂が訪れた。

「これで終わらせる! ガチグマ、【ギガインパクト】!」

「ワギィィッ!」

「ウォーグル、【ブレイブバード】!」

「ウォーッ!」

お互いにこれが最後の一撃と察し、全霊の技を指示! 巨大なエネルギーを纏った2体が激しく激突した中心で大爆発が巻き起こる。もうもうと立ち込める煙が晴れると、そこには相打ちとなり、揃って倒れ伏したガチグマとウォーグルの姿があった。

「お疲れさん、ゆっくり休んでくれ……。次で最後だ、頑張ってこい、バンギラス!」

「バァァンッ!」

「最後になりますが、よろしくお願いします。カラミンゴ」

「カァラッ!」

ショウが出したのは砂漠の暴君・バンギラス。対するアオキが最後に繰り出したのは、切り札のカラミンゴであった。

「バンギラス! フルスロットルで行くぞ! メガシンカ!」

「やはり右肩上がりの強さですね……これは今日も定時では帰れそうにありませんか。髪が乱れますが、風向きを変えさせてもらいましょう」

ショウの呼びかけに応じ、バンギラスに装着されたメガストーンが共鳴してメガバンギラスへと変貌を遂げる。同時にアオキがテラスタルオーブを掲げ、カラミンゴを飛行テラスタイプへと変貌させた! メガシンカの衝撃により、再び荒々しい砂嵐が激しく吹き荒れる!

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