「どうもぉ~♪皆、大好き
ある日の夜9時頃、可愛いぬいぐるみ等が置かれた部屋にて、ピンクのツインテールに可愛いメイクをした十六歳の少女、若い人気チューバー『AI』こと
「今日も楽しくゲームを実況していくから、皆も楽しんでねぇ~♪」
パソコン画面
『
「さぁーて今日、実況するゲームはぁ~……ん?」
パソコン画面
『
「初見さんのメリーちゃんね。よろしくねぇ~。それじゃあ」
パソコン画面
『
「……え?」
そのコメントに愛依が思わず呆けた声を上げるなか、ライブ動画の右下端に『何処かの学校の校舎裏に立つ不気味な雰囲気の少女』の動画がワイプのように貼りつけられる。
(嘘……ここ、あたしが通ってる学校じゃん!?なんで……っ!!?)
パソコン画面
『
「い、いやだなぁ~。メリーちゃん。学校に不法侵入したのもそうだけど、可笑しな悪戯しちゃダメだよ?とりあえず通報はしないから、早いとこお家に帰ってね?」
愛依はそう言いながら、ライブ動画に貼りつけられたワイプ動画を消そうとする。
「あ、あれ?」
(消えない!?なんで!!?)
パソコン画面
『
困惑している愛依を他所にそのコメントと共にワイプ動画の場面が校舎裏から校舎内の女子トイレ内に切り替わる。
『………』
尚、『メリー』と思われる少女はそのままだが、女子トイレの蓋をした便座に腰を下ろした状態で何故か濡れている。
「え!?」
(まだ数分も経ってないのに……っ!?)
パソコン画面
『
(それにこの構図、なんか見覚えが……)
パソコン画面
『
段々青ざめていく愛依を他所にワイプ動画の場面が『生ゴミまみれになりながら、ゴミ捨て場の大量のゴミの上で横たわるメリー』の場面に切り替わる。
「ッ!?」
(こ、この構図も……っ!?)
パソコン画面
『
「……気持ち悪い……」
パソコン画面
『
「もう受信拒否設定にしよ……」
愛依はそう言いながら、メリーからのコメントと添付動画を受信拒否にしようとする。
「!?なんで……なんで受信拒否できないの……っ!!?」
パソコン画面
『
困惑を隠せずにいる愛依を他所にワイプ動画の場面が学校の屋上………手摺りが壊れている箇所の外側で立っているメリーへと切り替わる。
「!?ヒィ………ッ!!?」
(ま、まさか……っ!?)
パソコン画面
『
『と、とにかく逃げるぞ!おまえら!!急げっ!!』
『ね、ねぇ。蹴飛ばして突き落としたのは紗綾だから、私達は捕まらないよね?』
『うっせぇっ!!可笑しなこと言ってるとてめえも蹴飛ばすぞっ!!』
『ヒィッ!?』
『………』
『ハッ!?
『し、してない!ライブ配信なんてしてない!!』
『今すぐ消せっ!!でねぇと人気チューバーのてめえも終わるぞっ!!』
『わ、わかってるわよ!!』
続けて、BGMとしてそんな少女達の会話の音声データが流れる。
「え!?」
それはつい一週間程前に愛依が屋上で仲間と交わしていた時のものだった。
(ちゃんと元データは処分した筈なのに……っ!?)
パソコン画面
『
ワイプ動画の場面が『一年A組の教室にある、白い百合が置かれた机の近くに立つメリー』へと切り替わる。
パソコン画面
『
「!?ふざけんじゃねぇぞ!!(ガタンッ!!)」
我慢できなくなったのか、愛依はそう言いながら勢いよく立ち上がる。
「てめえ、
パソコン画面
『
「なんでだよ!?やるなら実際に手を出してた紗綾や
パソコン画面
『
「SNSのライブ配信はなんてことないあたしが『輝ける場所』なんだ……だから、邪魔すんなよっ!!!」
最早パソコン画面を観ている余裕もないのか、愛依は両手で顔を覆いながらそう叫ぶ。
「はぁ……はぁ……」
叫んだ後、気持ちが落ち着いてきた愛依はパソコン画面を観る。
パソコン画面
『
「………え?……っ!?」バッ!!
愛依は慌てて背後を振り返る。
が、不気味な雰囲気の少女は何処にもいない。
「な、なんだ。誰もいないじゃない」
「そんなに輝きたいなら、
「きゃあぁああぁぁぁあぁぁあああぁああぁぁぁあぁぁああぁあぁああぁぁぁあぁぁあああぁああぁぁぁあぁぁぁっ!!?」
次の瞬間、愛依はパソコン画面の中から飛び出してきた少女…怪異『メリーさん』に引きずり込まれ、
程なくして、有名なインフルエンサーや芸能人がネットに上げた写真の片隅に現実には存在しないのにいつの間にか映り込む……泣き叫ぶAIちゃんこと『監禁ちゃん』の噂が流れるようになるのであった。