無言呪文? 浪漫に欠けるね! 作:にょわんちょふ
「しっかしどうしたって
「あはは、たしかに私達にはちょっと重たいよね……たまになら美味しいんだけど」
テーブルに大量に盛り付けられた肉入りパイを避けた結果、残った茹で野菜を齧りながらヒマワリ先輩と文句をこぼす。
イギリス料理は不味い不味いと聞いてはいたが、実際に食べてみると味自体はそこまで悪くない。
ただ兎にも角にも"重たい"のだ。いたいけな淑女にシェパーズパイは半切れが限界だぞ。
「だからそんなに細いんじゃないか、育ちたきゃもっと肉を食べなよ肉を」
「にゃにゅっ」
おっと、ヒマワリ先輩が石化魔法にかかってしまった。
まぁ向日葵先輩は勿論、私だってハーマイオニーと並べば一回りは小さいからね。まして先輩は、その私よりさらに小柄なのだ。こちらの背の高い生徒たちから見れば、子供のように見えるのだろう。
「ロン」
「なんでさ! ユメノが言ったって誰も何も言わないだろう!?」
「あのねロン、"何を"言うかよりも"誰が"いうかが大事なこともあるの」
「べ、べつにそんな気にしてないから! ロンくんの言う通りなのはそうだし、ねっ!」
お優しいねぇ白ローブ殿は。
お、スイートコーンだ。アタリだね。
「考えてみて、もしパチ……ハリーに"その赤毛、素敵だね"って言われたら?」
「見る目があるじゃないかハリー、ありがとよ」
「じゃあマルフォイに言われたら?」
「ハッ、君のお綺麗なプラチナブロンドと違ってボクの頭には血が通ってるからね! それも、君の大好きな"純粋"な血がね」
「ね?」
「すごいやハーマイオニー、君の言葉でここまでまっすぐ理解できたのは初めてだよ」
「このっあなたねぇ! いちいち一言多く――」
仲良くじゃれ合うくせっ毛達をほほえましく見ていると、何やら背後に人の気配が。
「なぁ、お前」
声につられて振り返り、落ちる影の発生源を見上げると、ロンほどではないがハリーよりは背が高そうな、肉食獣のように鋭い目をした男と目が合った。
小麦色の首筋には、独特の文様が彫られていた。耳にかかる日に焼けて赤茶けた黒髪は、太陽の下で過ごした時間の長さを伝えてくる。
……一言で表すなら、"野生"そのもののような男だった。
「昨夜あのダンブルドアに喧嘩売ってたヤツだろ」
「あの晩餐での宣戦布告のことを言っているのであれば、私で間違いないだろうね」
身に纏う雰囲気とは裏腹に、日本人の私にも聞き取りやすい丁寧な発音で英語を操る彼の剣呑さに、楽しそうに話していた周囲も、いつの間にか押し黙って聞き入っている。
「お前――」
ごくり。
誰かが生唾を飲み込む音が、ハッキリと聞こえた。
すぅ、とたっぷりと息を吸い、次の言葉を吐き出す準備を終えた男が――。
「すっっっっっっげーカッケーな!!」
大口を開き、猫の様に目を細めた。
「いやーすっげーよお前! 他の日本人に聞いたけどまだ14なんだろ? そんなのウチでもまだ守られるガキの年齢だ、それがあんな……! く~~! 思い出しただけでゾクゾクする!」
「ほ、褒められているのは嬉しいが、少し叩く力をおさえてくれたまえ、頭が、頭が揺れる……」
太い腕でバシバシと背中を叩かれ、衝撃を殺しきれなかった身体が遅れてがっくんがっくんと頭を揺らす。
「おっとすまんすまん、ついウチのやつらにするテンションで接しちまった! 俺は"地を駆る黒き豹の爪"、ル・テロボラ・アルクだ、よろしくな!」
「久遠寺 夢乃だ、よろしくアルク」
熱烈な"肩たたき"から解放された私は、痛む背中を押さえながら残った手で握手を交わした。
おっ、肘の手前辺りまで掴まれたぞ。これはアフリカ流の挨拶か、はたまたル・アルク流か……まぁ"彼らしい"のは間違いないね。親愛の証であることを祈るばかりだよ。
「自分より強大な相手に挑むは"戦士"の誉! その先が死であろうと勝利であろうと、我らが父と同格とされるあのダンブルドアに挑むなんて"戦士"として憧れる!」
興奮しながら今度は腕をぶんぶんと振り回してくるアルクを改めて観察する。
視線を下にずらすと、まずそれぞれ異なる牙のようなものが7本連なった首飾りが目に入った。上半身を覆う生成り色の長衣には青と銀で幾何学的な刺繍が施されており、足元に覗く日本でいうボンタンのような黒いズボンの下は裸足であった。
彼の興奮具合は相当なものだが……無論、こちらも負けていない。
「そちらこそ! 入場の際の余興は見させてもらったよ!」
やっと痛みが引いてきたためもう片方の腕も用いて二本がかりで抑え込みを試みるが……全然ダメだ、まるで歯が立たないね。
もはやされるがままに振り回されながら、言葉を続ける。
「噂には聞いていたワガドゥの杖無し魔法! 実に美しい魔法だった! 杖という高精度な補助装置無しでの魔術の行使! いったいどのような原理で発動しているんだい!?」
これを聞かずにはこの場を離れられないからね! 早速本題を切り出させてもらう!
「はは、聞きたいか! 勿論構わない! けど俺も聞きたいことがあってよ!」
「いいともいいとも! ではまず――」
「こっち――」
「……あ~、行こっかハリー、ロン、ハーマイオニー」
「いいけど……いいのかい?」
「うん、ああなると長いから夢乃ちゃん。お相手さんも興味しんしんみたいだし、昼休み全部無くなっちゃうよ」
「げ、それは困る」
ほう! なるほどなるほど……なに、"ピコピコ"について? ふふ、案外現代的なんだね、君達も。
□■□■□■□
「『今晩ワガドゥの宿舎に泊まることになったんだが、向日葵先輩も一緒にどうだい?』」
「『コミュ力!』」
次の授業は学校、学年の隔てなく開かれる自由参加の"国際交流学"。
栄えある第一回の会場に選ばれた変身術の教室へ向け向日葵先輩と話しながら、先程のアルクとの話を振り返っていた。
「『昼休み話しただけでもうお泊りって、いくら何でも早すぎない? そ、それにお泊りって、お、男の人と……』」
「『あぁいや、泊まりに誘ってくれたのはあの後合流したル・イマラという女生徒だよ』」
「『先に言ってくれないかな!?』」
顔を真っ赤にして叫ぶ向日葵先輩に「で、どうする?」と聞くと、「まぁ行くケドさ……気にならないって言ったら嘘になるし……」と快い返事をいただいたところで、目的の教室へ辿り着いた。
私の身長の倍以上はある大きな扉を開くと、マクゴナガル教授が出迎えてくださった。
「いらっしゃいミス・クオンジ、ミス・タネガシマ。空いている席へどうぞ」
「「ありがとうございます」」
二人でぺこりと頭を下げ、軽く教室を見回す。
ふむ……大体30人くらいか? 思ったより少ない気もするが、まぁまだ初日だ。生活に慣れるのが最優先という生徒が大多数か。
「ユメノ! それにヒマワリ先輩も!」
私達に気付いたハーマイオニーが、とてとてと小走りでこちらへやってきた。
「おや、ひとりかい?」
「えぇ、ハリーとロンは"腕が鈍っちゃうから"とかいってクィディッチをしに行ったわ、今年は大会は無いって聞いて、むしろ気楽に思いっきり遊べるのが楽しいみたい。他の学校の生徒も何人か一緒だったわよ」
「あっちはあっちで"国際交流"、めいっぱい楽しんでるみたいだねぇ、箒に国境はない! っていうもんねぇ」
ウチにも何人か合流していそうなクィディッチ狂いに心当たりがあるな。菖蒲に史郎辺りはまず間違いなく行っていそうだ。
「うちの子が迷惑かけてなきゃいいけど……箒燃やしたり」
「いくら何でもただの練習でそんなことしないわよ……二人とも? どうして目を合わせてくれないの?」
「ほらハーマイオニー、もうすぐ始まるみたいだよ」
「そ、そうだね! どんなことするんだろーなー!」
「ねぇ大丈夫よね? ホントに大丈夫なのよね??」
明日起きたらマホウトコロ魔術魔法学校が他の生徒からハブられていないことを祈るしかあるまい。
「みなさん! 静粛に!」
マクゴナガル教授が声を張り上げると、教室の明かりが全て消える。
代わりに灯るのは、教卓に浮かぶ一本の蝋燭。
「みなさま、あらためまして……本日は来ていただき、ありがとうございます」
自分の手元すら満足に見えない程の真っ暗な部屋の、たったひとつの光源。
それは実際の光量以上に語り手たるマクゴナガル教授の存在を際立たせ、身じろぎの音すら聞こえる程の静寂が彼女の声を体の芯まで届ける。
「ホグワーツでの一日目、いかがだったでしょうか。未知の学問に目を輝かせる人もいれば、新たな友を得た人もいるかもしれない。慣れない環境に四苦八苦してらっしゃる方もいるかもしれませんね」
そこでマクゴナガル教授がおもむろに杖を振るうが……なんだ? なにも起こっていないぞ?
「
ひとつ。
言葉を区切り、意図的に生み出された静寂により次の言葉への期待を高めさせられる。
流石教授歴うん十年の熟練魔女、"聞かせる"のが上手いな。
「皆様はまだ、我らが英国のなんたるかをまるで理解していない」
強い言葉に面食らっている(と思われる。見えないからね)生徒を置いて、彼女の演説は続く。
「これから皆様に、強大な"試練"を与えます。ホグワーツより、世界中からお越しの皆様へ……心より贈る"歓迎会"です」
なんだなんだ、一体何がはじまるんだ?
先程杖を振っていたことと関係が? であれば何か魔法関連の、そしてイギリス、ひいてはホグワーツ特有となると……だめだ、情報が少なすぎる。
今から目の前で「ホグワーツの卒業生どのです!」とか言ってかの闇の帝王が出てきたらどうしよう。いやそんなのありえないと考えずともわかるのだが。この学校はたった一日で痛感させられるほど
「人によっては、これから始まる五大魔法学校対抗試合よりも困難と感じるかもしれません。ですが臆してはなりません。逃げてはなりません。戦わなくてはなりません。皆で団結し、立ち向かうのです」
おいおいどこまで期待値を上げるんだこの人は! 私を安心させようとしているのか、自分が安心しようとしているのか、横で手をきゅっと握ってくる向日葵先輩が可愛すぎるぞまったくもう!
なんだなんだ、やはりアーサー王伝説になぞらえてドラゴンか? それとも女王モルガンとして立ちふさがる
「皆様、覚悟はできましたか? 我らグレートブリテンが誇る、ホグワーツ魔法学校流のとびっきりの"おもてなし"とは……こちらです!」
パチン、と。
マクゴナガル教授が指を鳴らすと、闇に包まれていた教室に光が戻る。
突然の明暗差にやられた目が慣れ、辺りを見渡すと……ほう。
これは……たしかに中々の強敵だね。
「さぁ皆さん、本場のアフタヌーンティー、とくとご賞味ください」
生徒たちの目の前に現れたのは、金彩をあしらったヴィクトリア朝風のティーセットと三段のケーキスタンド。
既に準備は終わっているといわんばかりにポットの注ぎ口は柔らかな湯気を立ちのぼらせ、ケーキスタンドの各段にはイギリスらしいスコーンやサンドイッチの他にも、マカロンやプリャニキ、カシャタといった各国の菓子が華やかに盛り付けられている。お、みたらし団子もあるじゃないか。……だがそれは紅茶に合うのか?
まったく……イギリス人というのは、本当に悪戯好きだね。
「ほら、向日葵先輩、砂糖はいるかい?」
「『……へ? あ、うん、三つ』……じゃないよ! なにこれ!」
「見てのとおり、英国の"怪物"さ」
目の前のポットから向日葵先輩の前にあるカップへ紅茶を注ぎ……ダージリンか、いいね。言われた通り砂糖を落とす。
ミルクは……お腹を壊しやすいといっていたっけ、入れないでおこうかな。
「夢乃ちゃんなんでそんなに落ち着いてるの? 肝を日本に忘れてきちゃったの?」
「ごめんね二人とも、マクゴナガル先生、普段はホグワーツ一マトモといっても過言じゃないんだけど……そういえばあの人もグリフィンドールだってこと忘れてたわ……」
折角こんなに素敵なおもてなしをしてくださったのに、なぜ謝る必要があるんだい?
そう顔に出ていたのか、私の顔をじっと見た後ハーマイオニーは呆れ気味に口元を綻ばせた。
「それにほら、教授もいっていただろう? この試練には世界中で"団結"して挑まなきゃ、とても勝利できそうにない……だからちょっと、行ってくるよ」
カップもポットもそこら中にあるし、まぁ自分のはもっていかなくていいだろう。周りをきょろきょろと観察し、次の協力者となってくれそうな人がいないか探る。
お、あそこやけに男子が集まってるな。面白そうだし行ってみるか。
「ちょ、ちょっとユメノ? いったいどこに」
「ふふ、向日葵先輩は知ってると思うが、実は私、
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お目当てのテーブルに向かってみれば、人間スクリーンのように立ち並んだ4名程の男子生徒の向かいに座る、月明りをそのまま編み込んだような銀髪を持つ女生徒が目に入った。おや、我らがマホウトコロの七年生殿もいるじゃないか。
「やぁ、ごきげんよう。隣、失礼してもよろしいかな?」
なぜ誰も座らないんだろうと疑問に思いながらも横から声をかけると、スッと隣の椅子を引いてもらうことができた。
「どーうぞ、小さなお嬢さん。わたしの手、必要ですか?」
蠱惑的に目を細め、私の頭と足元を順番に見た後、わざとらしく手を差し出してくださる名も知らぬ彼女。
まぁたしかにここの椅子は少し高いからね。ふふ、日本人向けの"ご配慮"の上手な方のようだ。
「では遠慮なく……〈感謝するよ、マドモワゼル〉」
「〈……驚いた、貴女フランス語まで話せるの?〉」
「〈学術書にはフランス語のものが多いからね、その時に。英語程慣れては無いから、聞き取りづらかったらすまない〉」
「〈いえ、外国人としては充分だと思うわよ、少なくとも"こいつら"のヘタックソなワンフレーズだけの片言よりはましね〉」
「〈ふふふ、それはよかった〉」
なんとか彼女の内側に入ることができたようだ。
やはり"自分の国の言葉を外国人が話してくれた"時に心の距離がぐっと縮まるのはどこの国も共通のようだね。
おや、いつの間にか男衆は別の女性のテーブルへ向かって散り散りになってしまった様子。残念、もっと話を聞いてみたかったのだが。
なんせ……。
「〈彼らの瞳、少し魔力の影響が見られたようだったが、君が?〉」
「〈悪く思わないで頂戴、体質なの。私、祖母がヴィーラでね〉」
「〈ほう、そうなのかい!〉」
美しい容姿で男を魅了し、狂わせるというヴィーラ。それが四分の一とはいえ入っているのであれば、先程の彼らの様子も窺い知れようというものだ。
しかしそうか……ヴィーラか……。
「〈しかしそうか……今ほど女の身であることを悔やんだことはないね〉」
「〈あらどうして? 本当に自慢じゃないけれど、この体質、同性からは嫌われるタイプだと思うんだけど〉」
……そう、あくまで"可能性が高い"だけなのだ。
「〈実際に自分で……受けてみたかった……〉」
「〈……へ?〉」
「〈だってそうじゃないか! 男にしか効果を及ぼさないという"魅了"の力、それを受けたらどうなるのか、自分の思考が誘導されるというのはどのような感覚なのか! 服従呪文や惚れ薬との違いは? ……あー、フランス語で何というのかわからないが、〉"首ったけ"〈になってしまった私がどのような行動をとってしまうのか! そもそもなぜ男性にしかかからないのか! 気になることは山のようにある! それらがすべて"女である"というだけで感じる機会すら失われてしまうのだよ!? なんという……機会の損失……!!〉」
っと、いかんいかん、ついヒートアップしてしまった。
だって仕方ないじゃないか! "心"にかかわる魔法というのは謎が多いんだから!
……しかし失敗したな、"コレ"は私の悪い癖だ。直すつもりは毛頭ないが、せめて人は選べるようにならなくてはね。
ほら、彼女も肩を震わせて――。
「〈……ぷっ、あっははははは!〉」
……おや?
「〈そんなこと言われたの初めて! あんた面白いね、名前は?〉」
ふふ、どうやら珍しく、私の悪癖がいいように働いたようだ。間違いなく失敗したかと思ったが、なんとかなってよかったよかった。
やはりこの世に絶対なんて"絶対に"ないね。
「〈クオンジ ユメノだ、ご存じかと思うが、ファミリーネームが前だよ〉」
「〈ん、ユメノね。私はフラー。フラー・デラクール、フラーでいいわよ〉」
「〈それは光栄だ、よろしく。フラー〉」
改めて握手を交わし、目を合わせて笑い合う。
よし、早速友人一人ゲットだ。後でロンあたりに手伝ってもらって魅了の力を調べさせてもらおう。絶対。
ちらっと元居たテーブルの方に目をやると、男女問わず各校のお兄さんお姉さん方にもみくちゃにされ、あたふたしているヒマワリと目が合った。
すごいな、あそこだけお菓子の山が八倍くらいあるぞ。
……ふむ? 何やら口パクでこちらへ伝えようとしているね。
(た! す! け! て!)
「……ふ」
とりあえずサムズアップを返しておいた。
「『なんでぇ!?』」
人気者の哀れな悲鳴を聞きながら紅茶を注いでいると、フラーがこちらを白い目で見てきている。
「〈助けなくていいの?
「〈ふふふ、尊敬する先輩の偉大さが世界に知れ渡ってくれたようで、後輩として鼻が高いよ〉」
「〈あはは! いい性格してるわね!〉」
冗談を言い合いながら、紅茶の準備と同時に魔法で菓子を浮かせ、手早くテーブルをセットしていく。
フランス人の彼女の口に合うものなら……いや。
「ま、とはいえここはホグワーツだ、極力は英語で話した方が体面はいいかな」
「それもそーうですね。ユメノの英語、とても綺麗な……あー〈発音、発音……〉」
「発音」
「そう、発音! すごいーです」
「君もフランス特有の優雅さがあって素敵な発音だと思うよ。それより折角の英国式お茶会だからね、君の好みとは違うかもしれないが、どうせなら"イギリスらしい"お茶会にしてみないかい?」
「いーいですね! 私、オグワーツのお茶会、気になります!」
「よし、そうと決まれば……」
近くのホグワーツ生……スリザリンがいいかな? の生徒に声をかけ、お茶会に詳しそうな生徒を紹介してもらう。
ふふふ、一番得意なのは抹茶だが、祖父がイギリスかぶれだったせいで英国のアフタヌーンティーの作法についても散々叩き込まれたんだ。
本場の、それも本物の貴族のお茶会、かなり……いや結構……いや物凄く楽しみだ。
――さぁ、紳士淑女諸君。本場の"嗜み"とやらを、ご教授願おうじゃないか。
次回!!
世界中から癖強お嬢様の集うオチャカイ・デスマッチ!慣れぬ慣習に戸惑う異国の令嬢たちを、容赦無くブリテシ=ティーマナーが襲う!おい!アフリカの姫君が拳でスコーンを叩き割ったぞ!何?合ってる?そんな馬鹿な!何、こんどはケーキが"横に"裂けた!?あーもうめちゃくちゃだよ!
初めに”オサトシレル”を喰らってしまうのは誰なのか!仁義なき優雅な戦場で、久遠寺夢乃は"チャノセイシン"を活かすことができるのか!駄目よ夢乃!貴女が"シュクジョシッカク"されてしまったら誰が先輩の群れに捕らわれた
来週の「むごじゅも」は、"夢乃死す!"、"月の山でお泊りデート"の二本立てでお送りします。さーて来週も、クルーシオ!(気さくな挨拶)