生まれたてTSお姉さんと長寿ロリの言葉の通じないおねロリ   作:概ね右翼

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プロローグ

 

 

 人の寄り付かない山奥。起伏が激しく国境付近でもないためか,

 戦争の要所としても活用されることはない。

 

 そんな場所に一つ、目に留まるものがあった。

 

 周りの木々と比較しても大きな木、その中腹あたりに木製の民家。俗に言うツリーハウスである。こんな山奥に居するから察するに俗世を疎んだ隠者あたりが住んでいるのだろうか。しかし、地面から5メートルは優に超えるほどの高さに作られているツリーハウス、かなりの規模であり、部分的にレンガ造りとなっている。果たして、これほどの規模の建造物を個人的に作れるかは、人員的にも物理的にもかなり無理がある。

 

 そんなツリーハウスの煙突から、煙が上がっている。時刻からして朝食であろうか。

 

 窓から台所を覗くことができ、人影が朝食の準備をしていることが確認できる。

 

 艶やかな黒髪の豊満な体の女性。想像していた隠者の印象とはかけ離れた外見である。むしろ、隠者というよりどこか良家のお嬢様のよう。そんな彼女が手慣れた手つきで食事を準備するその姿には、ある種母性を感じる者も少なくないだろう。

 

 そんな彼女の背後からもう一人、小さな人影が歩いてきた。明らかに寝起きと言った風貌の小さな女の子。小さな体で食卓の椅子にちょこんと座る姿は実に愛らしい。本日の朝食はスープとパン。実にシンプルであるものの、白湯など細かなところに気遣いを感じられる。

 

 未だ眠気覚めやらぬ姿で食事をとる少女。半ば必然かのように口元にパン屑がついており、黒髪の女性が手慣れた手つきでそれを拭う。

 

 この物語は少女と女性、そんな二人のハートフル日常おねロリものである。

 

 —————————————————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 違う。

 

 いや、あってはいるが。度し難い間違いがある気がする。

 

 確かにおねロリだ。だが、私がお姉さんで。この娘がロリである。そうであるならばギリ受け入れられる。

 

 そうだな。私の見てくれは小さく、幼く見えることもあるかもしれないが。決して少女ではないし、ましてや幼女でもない。ざっと1000年余りは生きている。

 

 察しが良い者なら分かったかもしれないが。ヒト族基準で言えば長命種というやつである。ここ数十年は表舞台には出ていないが、数百年前まではかなり著名な魔法使いであったと自負している。弟子も何人もいた。

 

 ま、今では数えるほどしか生き残ってはいないが。

 

 何故私が隠居しているか。まあ、ざっくり説明すれば魔族との戦争がひと段落ついたからである。今では有り難く勝手に休暇をもらって、悠々自適にお一人様生活をエンジョイしている。

 

 いや、していた。と言った方が良いだろう。

 

 数ヶ月前にこいつを拾った。まともな生命とは異なり、他者の魔力を魂の媒介とする人造生命体。ホムンクルス。

 それも、魔力をある程度自己完結できる超高スペック型だ。

 

 まあ明らかな厄ネタだ。ホムンクルスの製造自体禁止されており、それも自己完結型ホムンクルスとなればもはや人間創造。禁忌中の禁忌。存在することすら許されない存在だ。禁忌とは言ったものの、そもそも技術的に不可能なのだからわざわざ存在を咎めるような法律も無いのだから、別に私が拾っても問題ないだろう。たぶんバレない。

 

 それにホムンクルスだと見抜くのはまず不可能なレベルでよく作られている。私自身、恥ずかしながらきっかけがなければ想像すらしなかっただろう。

 

 まあ、ほぼ人間なホムンクルスなら、だいたい人間みたいなものだから私の新たな弟子兼家政婦にしてやった。

 

 なのに。こいつはことごとく私の期待を裏切る。

 

 悪い意味でな。

 

 なでなで

 

「…………」

 

 なでなでなで

 

「おいやめろ」

 

「?」なでなで

 

「だからやめろ!」

 

 こいつは言語を理解してないどころか、あろうことか私のことを幼女かなんかだと勘違いしている! 

 

「? ……!」

 

「違う! 別に眠くなった訳じゃ……おい! ベットに運ぶな! 絵本の読み聞かせも要らん! 暖かいミルクは……もらおう」

 

「♪」

 

 こいつは一体どこまで私をコケにするつもりだ。ついに子守唄まで歌い始めたぞ。

 かつて私は人間種存続戦争の大英雄だz z z z Z Z。

 

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「ふぅ……疲れた」

 

 幼女のお守りも楽じゃない。

 

 俺の身の上話は誰も興味がないかも知れないが、語らせてもらいたい。率直に言えば目が覚めたら知らない家にいた。ただそれだけである。目が覚める以前の最後の記憶自体も不確かで、どこか霧に埋もれているような気持ちにもなる。思い出すまでかなり時間を要しそうである。

 

 その知らない家には小さな女の子がいて、私の介抱をしてくれていたそう。だが、この家には女の子以外誰も住んでいない。外出している様子もなく、食器も家具もどれも一人用だ。窓の外は青々とした木々しか映らず。どうみても近隣住民がお世話してもらえそうな環境でもない。

 

 俺はつい気になって女の子に矢継ぎ早に質問してしまった。君は誰なのか、親はどうしたのか。だが、聞けども聞けども女の子から返事は返ってこない。いや、俺の望んだ回答が聞けなかったとでも言えばいいだろうか。

 

 わからなかったのだ、女の子の言葉が。

 

 そう、言語の壁にぶつかってしまった。俺自身、学校で少し英語を学んでいた身ではあるが、明らかに英語の発音ではない。適当にI'mハッピーと言っても伝わってないから、たぶん英語では無いだろう。どっちかって言うとドイツ語とかロシア語みたいな濁音が多い発音に感じる。

 

 実に困った。

 

 行き詰まったり困ったことがあると、腕を組んでしまう。小さい頃からの癖になっている。だが、何万回としたはずの動作に違和感を感じた。何かに阻まれるような、動作を中止させる障害物があったような。

 

 ふと下を見た。腕を組んだはずの場所。本来であれば組んだ腕と足元が見えているはずである。だが、だちらも見ることができなかった。

 

 腕の上に何か乗っている。いや、胸に何かついている。謎の重量感は疲労からのものではなかった。

 

 ああ、ついに俺もこぶとり爺さんか。鬼でも探して胸についたコブを取ってもらわないと……

 

 現実逃避はさておき。女性の乳房。つまりはおっぱいによく似たものが俺の胸についている訳である。俺の雄っぱいがおっぱいになっておっぱいと言う訳である。

 

 いや、逆に考えるんだ。ち○ことおっぱい二つあるのはむしろお得ではないか? という訳でいつも通りチンポジを修正しようとした手は何も成果を上げることができなかった。

 

 半ばパニックへと至りそうになるが、流石に女の子の前で自分のち○こを弄り出したらただの犯罪者であり変態でしかない。何より、おそらく俺を介抱してくれた恩人にそのような見苦しい姿は見せたくない。

 

 あまりにも虚しい。

 

 俺がもっとドライな性格であれば、相棒の消滅を受け入れられたのかも知れない。もっと合理的に考えればこの状況をすんなりと受け入れられたのかも知れない。

 

 だが、人生一生付き添ってきた相棒の消滅は俺は受け入れることができない。こういう時に便利な方法がある。

「物事は人間が観測するまではあらゆる結果が同時に重なり合って存在している」

 そうシュレディンガーの猫式現実逃避。

 

 不幸中の幸い。観測はおっぱいが阻んでいるので、実質永遠のプラシーボち○ぽを獲得したようなものである。

 

 どうも、名誉ふたなりです。

 

 さて、擬似的に男の尊厳を取り戻したところで、現状は何も変わっていない。

 

 人生には尊厳が必要だが、生きる最低条件ではないのだ。

 

 ちょんちょん

 

「ん?」

 

「§△○§±*※+@」

 

 女の子は服の袖を引っ張り、何かを伝えたいようだが、やはり言葉がわからない。だけど、この服の引っ張り具合はついて来るよう促しているように感じる。

 

 もしかしたら、この家を案内してくれるのかも知れない。今後、どうしていけば良いかわからないが、先を見据えられない状況こそ、現状把握が最も大事なのだ。あわよくば、住まわせてくれるかも知れない。

 どうも幼女のヒモです。

 

 女の子に手を引かれベットから立ち上がる。体が変わったとは思えないほどすんなり立ち上がることができた。一部を除き、むしろ前より体が軽く感じる。

 

 お部屋紹介はダイニングから始まり、トイレやキッチン、食糧庫や物置、水場などを教えてくれた。善意100%で色々と教えてくれるのは女の子らしくて可愛らしいが、不用心で心配になる。俺が泥棒だったら大変なことになってしまっていた。

 

 注意しようにも言葉が通じない。

 

 ならせめてお礼だけは言っておこう。

 

「ありがとう」

 

 俺は屈み、頭を撫でる。綺麗な薄黄色の髪、さらさらしていてずっと触っていたい心地よさがある。先のお部屋紹介で把握した限りでは、かなりインフラは整っていないどころか、100年前ほどの文明しか感じないが、思いのほか身綺麗だから、意外としっかりしているのかも知れない。

 

 女の子はどこか不服そう。そりゃ出会ってすぐのおっさんに頭を撫でられたら不審者以外の何者でもない。まあ今は女体なのでそこは許してくれ。

 女体化の特権を見事に活用する適応力の鏡。どうも魔虚羅です。

 

 なでなで

 

「かわいい」(かわいい)かわいい

 

 嫌われたくないのでそこそこでやめるが、子供はやはりかわいい。理性と本能が全肯定してくれるこの感覚が実に癖になる。オキシトシンドパドパ。

 

「£**! “±§○+!!」

 

 たぶん怒ってるのだろうけど可愛い。

 

 ちょっとドタドタと歩きだし、最後の部屋に連れて行かれた。そこはさっきまで寝ていた場所。

 

「%^@:§△○§±*※+@」

 

 この部屋にはベットしかなく。家具もない。来客用の質素な部屋といった印象が強い。窓の外には森が広がっており、少し高い位置にあるこの部屋からだと一望できる。拾われた身であり、無一文で行く宛のない俺からすれば一級品の部屋。むしろ贅沢すぎるほどである。

 

 思い上がりでなければ、ここに住んでいいと言われている気がする。

 

 至れり尽くせり。自分より何回りも小さな女の子に、ここまでしてもらって涙が出そうになる。俺をここに住まわせて得られるメリットなど限られているだろうに、そんな打算などどこにもなさそうな無性の善。

 

 大人として恥ずかしくなる。

 

 これからはこの女の子のために生きよう。少なくとも、この子が大人になるその時まで。

 

 ——————————

 

 女の子視点。

 

 こんな子供が森に放置されていたなんて可哀想に……私が立派に育ててやらねば。





女の子:メンシス。
 魔法が強い長命種の人。人を魔力で判断する。外見年齢10歳ぐらい。
 人の子だと思って主人公を拾ったら人造人間だったけど大して気にしていない。


主人公:山田太郎。
 適応力が高い日本男性の人。人を見た目で判断する。魔力年齢一桁ぐらい。
 英検2級の言語力が通じなくて割とショックを受けている。
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