機動戦士ガンダム714部隊    作:くぼさん少佐

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第15話

 UC0099年5月中旬、地球連邦軍915実験戦隊は宙賊討伐任務を帯びてサイド1宙域へと向かっていた。だが、その任務にはある部隊が帯同していた。そして、それに915実験戦隊司令の菊池マホ少佐は不満を持っていた。

「宙賊の殲滅くらい、我々だけで十分なものを…そう思いませんかしら?」

話を振られた副官は少し考えた後に答える。

「かもしれませんが、我々の任務が楽になる分ヨシと考えましょう。菊池少佐」

「ま、それもそうですわね…」

 その頃、格納庫の一角のシミュレータールームでは帯同するある部隊のパイロット達が訓練をしていた。

「3番機遅いぞ!」

「す、すみませんプリスガン大尉…!」

帯同する部隊は3月の作戦を共にしたギャプラス戦闘小隊であった。彼らはシミュレータールームに籠り猛訓練に励んでいた。

「良くやるねぇ…あいつらも」

そう言うのは915実験戦隊の米倉アスハ大尉であった。彼女は同部隊のエースであり、戦隊MS中隊の隊長も務めている。

「あいつらずっと籠もってるっすよね〜」

「休みもあまり取ってませんからね」

アスハの部下のレイア・マークス中尉やリイ・楊麗少尉らもアスハ同様猛訓練を傍らから眺めていた。そんな中、シミュレーターからパイロット達が降りていく。

「…一旦休憩…君たちも是非一緒に訓練に参加して欲しいものだね」

そう言う男性はレナード・プリスガン大尉、ギャプラス戦闘小隊の隊長であった。

「いえいえ、シミュレータールームの機械が4台しかないので遠慮しとくわ」

「はは。こちらのエース2人とそちらのエース2人…でも良いと思うがね」

遠慮しがちなアスハにレナードは惜しそうに語りかける。

「それはそれで面白そうだわ。でも残念。そろそろ作戦宙域で時間もなさそうで」

「それもそうだな…それではまたの機会にお手合わせ願おう」

そうしてパイロット達は暫しの休憩に入った。

 作戦宙域に到達した915実験戦隊はマホの指揮の元、艦載機の発艦を急ぐ。

「艦載機発艦準備、急いでくださいまし」

オペレーターが敵宙賊の戦力解析をする。

「コロンブス、サラミス防空型それぞれ1と確認。情報通りです」

「了解…艦載機の発艦はまだですの!?」

マホは艦載機の発艦の遅さに苛立っていた。

「すみません、格納庫が混み合ってまして…」

「はぁ…だから私達だけで十分と…ライトニング、ジムの発艦を優先させましてよ」

格納庫では動線が混み合っていたがようやくモビルスーツ…RGZ-91Dライトニングが発艦を開始した。

「米倉アスハ、出るよ」

その中にアスハやレイア、リイの機体も含まれていた。

「けっ、俺達は後回しかよ」

ライトニングが次々と発艦し、ジムIIIが発艦準備に入る中後回しにされたレナードは愚痴を吐いていた。そして、ようやく発艦順が回ってきたレナード達の機体…ORX-005[P]ギャプラスがカタパルトに載る

「レナード・プリスガン、出るぞ!」

レナードのギャプラスがカタパルトから射出され、その後にスラスターを吹かして猛烈なスピードでジムIIIを追い越していく。ギャプラスはORX-005ギャプランの改修機であるため、その加速力は尋常ではなかった。そして、先頭のアスハのライトニングに追いついた。

「相変わらず速いなぁ…ギャプランは」

「それが売りなんでな」

ギャプラスは減速しライトニングに速度を合わせる。

「それじゃ、メガライフル装備機はサラミスを」

「了解っす」

レイアを含めた大型ビーム・ライフル…メガ・ビーム・ライフル装備のライトニングがそれをサラミス防空型へ発射…サラミス防空型は直撃し、大破炎上する。宙賊もモビルスーツを発艦させるがその動きには動揺があった。

「一気に突くぞ!」

レナードとその僚機が速度を速めて接近、動揺するMSをそれぞれ2機ずつ撃墜する。そして、サラミス防空型へとその矛先を向け、スラスターへとビームを放った。

「さっすがシミュレーターに籠もってただけはある…か。あたし達もおとしてくよ」

「はい、隊長!」

アスハとリイの機体がレイアの援護射撃のもと敵機へ接近、ビーム・ライフルとビーム・カノンで敵機を撃墜していく。

「ま、所詮宙賊、こんなもんか…なに?」

「ジムが…!」

ジムIIIが2機中破させられた。そして、その先には…

「ザクIII、こんなものまで…っ、どこで手に入れたんだって」

アスハ機に大型のビーム・ライフルの狙いを付けるザクIII。その射撃は正確でありアスハも少々苦戦する。リイとレイアが援護するもののそれを軽々と避けていった。

「こいつ、強い…タイチョーの射撃をこうも…!」

「たかが賊風情が生意気なんですよ!」

そして、アスハ機にビーム・ライフルを命中させ、そのシールドに大きな溶けた跡を付ける。しかし。

「これ以上はさせんぞ…!」

サラミス防空型を撃沈したレナード達が加勢、ザクIIIの左肩をビームが掠めた。

「今だ!米倉!」

「はいよ…っと!」

アスハがビーム・サーベルを抜き、斬りかかって大型ビーム・ライフルを破壊した。ザクIIIは負けじと頭部のビーム砲を撃ち返すもアスハは軽々とこれを躱す。そして…

「プリスガン!今だ!」

「任された!」

急接近したレナードのギャプラスが、ビーム・サーベルをザクIIIのコックピットへ突き立てた。ザクIIIは沈黙した。宙賊の母艦も大破し降伏し、戦闘は915実験戦隊の勝利に終わった。

「夏野エミほどではないが…やるな。米倉アスハ大尉」

「夏野エミねぇ…ま、あんたもやるよ。レナード・プリスガン」

こうして共同任務は終わっていった…

 

 

続く

 

 

 

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