アイドルオーディションに異常性欲者がきた 作:あるふぁせんとーり
「藤丸 夕陽さん」
「はいっ!!!!」
「石蕗 瀬那さん」
「はい」
「楠 華子さん」
「はぁい」
「小鳥遊 クロエさん」
「ハーイ」
「友永 愛佳さん」
「はいっ」
「伊東 絢世さん」
「いる」
「一之宮 鈴さん」
「あ、はい」
「あー……皆さん、合格おめでとうございます。これから皆さん7人で、アイドルグループ『ネガティブハッピィ』として活動していただくことになりました。改めて、マネージャーを務める笹村慎太郎です。未熟者ですが精一杯サポートさせてもらいますので、よろしくお願いします」
「7人! いいですよね、7って! ちょうど数字の7とおんなじ! うれしぃ〜!」
「……何がかかってたんですか? 今の」
「あの、早速ですが一つ質問いいですか?」
「はい、セナさん。なんですか?」
「いや、合格も何も、私、面接で不合格って言われたんですが……」
「そうなんですか!? ……言われてみれば私もそんな気がしてきました!!」
「そうですね、私も確か……」
「Oh……ワタシも……日本人、差別的……アパルトヘイト……」
「言われたが、言われただけだ。私のような実質小松◯奈を落とす理由がどこにある」
「あれ、私は、むしろ合格をいただいたんですが……」
「ンン〜……日本人ノ悪イ癖。自己主張弱メ、引っ込み思案を奥ゆかしさって言葉に詰め込んで過大評価。男ってそういうとこありますよねぇ? 時代錯誤甚だしいにも程があるわぁ」
「クロエさん、ハーフ設定はどこへ消えたんですか?」
「あ……多分大丈夫です、マナカさん。私も、あの場で「はい」って、言ってもらったので……」
「はぁ? 枕要因きっちり確保ですか? そうですよねこの乳ですもんね、さぞかし先を見据えた運営方針だこと。芸能界の闇溢れてますよこれ〜」
「リンさんあれは立派な脅迫です。不合格です。僕があなたを裁ける法を見つけられなかっただけです」
「つまりどういうことですか? 一応生活かかってるし返済も迫ってるので、後でまた間違ってたとかはナシにしてほしいんですが……」
「それについては、僕は絶対に皆さんを落とすべきだと思ったんですが、上の指示で通ってしまって」
「Wow、ジャパニーズ縦社会! 無能な部下のオシリをフクのは上司の役目デスネ!」
「ふふっ、当然の選択だ。ここにいるのは顔面だけで世界の神セブンを取れる逸材だぞ? 落とす方がどうかしている。心を入れ替えたのなら見逃してやってもいいが」
「こんなに世界が間違っていると確信できるとは思ってもいませんでした。まあ、大変不本意ながら皆さん合格ということでよろしくお願いします」
「そういうことなら……まあ、分かりました。全力を尽くします」
「ええ。経緯はともかく、始まってしまえば後はこちらのものです」
「僕は化けの皮が剥がれる瞬間が心配でなりません」
「バケノカワ……? あ、餃子のとかはパリパリしてて好きだけど……でも皮ごと食べれるってそんなにすごくなさそうなのになんでブドウだと凄そうに聞こえるなぁ」
「それは農家の皆さんの品種改良のおかげでしょうか」
「あ、ダイナマイト漁みたいなやつ! ドカーンって! 花火なら火が出るやつが好き! ろうそくは消しちゃうけど!」
「禁止漁法ではありませんよ、ユウヒさん」
「一応聞いておいてやる、マネージャー。上は何故私達を受からせた?」
「顔だそうです」
「そうだろうな」
「あとは、皆さんのような社会不適合者をアイドルとして更正させる、というのが宗教的に望ましいらしく」
「……あ、だから聞いたことあったんだ、ハッピィハッピィ……」
「シューキョー……ってなんですか?」
「んなもん決まってんじゃん。ハリボテの類義語」
「クロエさん、それは僕が怒られるので……」
「いいじゃんハリボテで。アイドルだって所詮ハリボテなんだから」
「ハリボテ……梁型……あぁ……いいなぁ……」
「至急コンプラ研修の予定を組みます」
「必要か? そんなもの」
「少なくともこの状況で寝袋に入っているアヤセさんには必要かと」