アイドルオーディションに異常性欲者がきた 作:あるふぁせんとーり
「プロデュース方針……ですか?」
「はい。関係各所に皆さんのポートフォリオなどを送ったのですが、思いの外手応えが良く、『ネガティブハッピィ』としての仕事の他に個人への仕事も取れそうなので、「こんな仕事を受けたい」みたいな希望があれば」
「そう言われても……あ、私が最後なんですよね?」
「そうですね。リンさんでヒアリングは最後です」
「あの、だったら皆さんがどんな感じなのか、みたいなのって……」
「ああ、そうですね。えーっと……ユウヒさんがバラエティ、セナさんが女優業、ハナコさんがグラビア、クロエさんが二次元系、マナカさんは特に無し、アヤセさんがモデル、という感じです」
「あ、えっと……グラビア、取られてる……」
「これが他の仕事だったら擦り合わせるところだったんですがリンさんにグラビアは任せられないです。絶対回しません」
「ん……あ、あっ! だったら、子供向け! あの、教育番組とか、E◯レとか、そういうの! 子供向けお願いします!」
「本当にロクでもない気がしますが……理由だけ聞いても?」
「オーディションの時にも話したと思うんですけど、私、性の目覚めになりたいんです。子供達が、性欲を自覚するきっかけになりたい。性癖を歪めたい。男の子も女の子も、はじめては私を思ってオ◯ってほしい。ほら、とっても興奮しません? 小さい頃から見てた教育番組のお姉さんが乳の大きくて顔の良い理想の雌って気付いちゃった時の感情……! あ、ぁぁ……すいません、ちょっとお手洗い行ってきます」
「駄目です。とりあえず今は駄目です」
「……残念」
「ですが、理由はともかく子供向けの仕事というのは良い方針だと思います。実際、今のメンバーで最も手薄になりそうなのはファミリー層なので。それ自体は僕も賛成です。問題は……」
「私の性欲……ですか?」
「はい。もうそれだけです。本当にそれだけです。あの、流石に今の御時世に小学生とかに発情されちゃうと、コンプラが」
「あ、えっと……それは、勘違いしてほしくないんですけど……私、誰かの対象になるのが好きなだけで、私自身はあんまり興味ないんです。勝手に、発情されたいだけで……」
「だとしてもです。教育に悪すぎます」
「私としては、それでいいんですが……」
「良い訳ありませんよね」
「……残念です」
「もちろん僕としては皆さんがやりたいことをやれるのがベストだと思っていますが、その結果でネガティブハッピィに悪影響が出る、というのは望ましくありません。多分このままリンさんを教育番組に解き放っては教育委員会やPTAからのクレームが吹き荒れます。大炎上です。火災旋風です」
「そんなに……なんだ」
「はい、そんなにです。ロリコンとかショタコンは、笑える範囲じゃないと」
「……、……マネージャーさん」
「……なんですか?」
「枕」
「リンさん子供向けで決定です!!」