仮面ライダーW 〜星狩りを添えて〜 作:エボルトの乗ってた隕石
むか〜しむかし、宇宙のどこかにあるブラッド星で一人のブラッド族が誕生したんだとさ。
そのブラッド族はとても頭が良く、いつも悪事ばかり働いていたんだとさ。
ある日、そいつは、退屈に耐えかねて自分の母星を破壊しましたとさ。
その代わりそいつは力をほとんど失い、アメーバのようになってしまったとさ。
「で、俺が生まれたってわけ。」
そう言って俺が話しかけるも、相手は答えない。
そりゃそうだ。だってこれ隕石を上手い事いじって作った人形だもん。
という事でこんにちは。
ブラッド族のエボルトと申します。
以後お見知り起きを。
数千年前、俺は死んで生まれ変わると、なんとあのブラッド族になっていたのだ!
(てってれ〜)
とはいえ、精神面はほとんどエボルトに侵食されてるんだけどね。
まあ、数百年前だったっけ?
退屈に耐えかねて星をぶっ壊したんだけど、代わりに体は壊されるし、俺自身もどっかよくわからん所まで飛ばされるしで散々なのよね。
なんか適当に過ごしてたらいつのまにかちょっとした小惑星?
みたいなのに乗ってぷかぷかしてます。
にしても暇なんだよな〜
しばらく飛んだけど、どこにも生命体がいない。
前よったとこにはなんか可愛らしい小動物がいたんだけど、善悪すら理解してなかったからな。
お、あの赤い星、なんかいい感じに発展してる文明があるじゃん!
いっちょ滅ぼすか!
レッツ滅亡!
はいどうも〜
エボルトです。
あの赤い星は滅ぼせたんですけど…
また体壊れちゃった。(てへっ)
いや〜ここが火星で、ベルナージュがいたとは。
相打ちっすね。
まあパンドラボックスは元からないし、特に困らんか。
とはいえ…
あとどれくらいここで過ごせばいいのかな?
やっほ〜
エボルトで〜す。
見てよあれ!
そう、なんと宇宙飛行士!
火星までもう来るとはね〜
まだ3000年くらいしか経ってないのに。
ちょっくら行きますか!
おっす!
おら、エボルト!
という事で、この宇宙飛行士乗っ取ったんだけど…
こいつ正気の宇宙飛行士じゃなくて、財団Xの奴らだった。
なんで?
とりあえず、知らない人のために説明すると、
俺、エボルトは「仮面ライダービルド」という作品のラスボスだ。
平成仮面ライダーシリーズは、平成一期と二期で明確に分けられており、平成二期は、ざっくりと世界が繋がってるのだが、ビルドは違う。
過去の映画作品でも、平成二期のライダー達が普通に現れる中、ビルドは世界を超える事で終結している。
そしてまあ、俺がいるということは、この世界がビルドの世界という事のはずなんだが、
財団Xはビルドの世界にはなく、他の平成二期のライダー世界に存在するはずなのだ。
つまりここはビルドの世界ではない?
まあとりあえず、行ってみるか!
日本にある街、風都。
ビルが溶け、人が死ぬのが当たり前のようなこの町で、今日のニュースキャスターはいつもとはまた違ったニュースを報じた。
『昨夜未明、風都近くの森に人工衛星が落下したとの報告が入りました。
報告では、落下したのは破片の一部のみであり、住民や建物への被害は確認されていないそうです。』
ふう。危なかった。
大気圏の衝突時に体の一部が燃えたけど、とりあえずは着地成功。
現在は夜の闇に紛れ、コソコソと進んでいるぞ!
「ん?」
ん?
声が聞こえたな。誰だかわからんがちょうどいい。
「う、うわ!!」
はいはい、暴れないでね〜
うーん。顔が好みじゃないな。
もっとダンディにしよう。
「これをこうしてっと。できた!」
近くのガラスに映る俺の姿は石動惣一そのものだ。
「やっぱかっこいいな〜この顔。」
一通り顔面鑑賞会を楽しむと、俺は男が持っていた荷物を漁る。
身分証の類は上手い事偽造して…
なるほど、こいつはこの街に引っ越してくる所だったのか。
へえ〜この町でカフェを開くためにいい物件を探しにきたのだろう。
「こいつぁいい。」
俺は荷物をまとめると、夜の街へと歩き出した。
10年後。
穏やかで心地の良い風が吹く街、風都。
ビルが溶け、人が死ぬが、それ以上に、素晴らしい点が多いとても住みやすい街だ。
そんな街にひっそりと存在する店がある。
その店の名は喫茶「nascita」
繁盛しているわけではないが、風都の市民からは愛用されている店だ。
「よう、マスター。」
「お、いらっしゃい翔ちゃん。」
今店に入ってきたのは、左翔太郎。
ここ風都で探偵業を営む青年だ。
「いつもので。」
「え〜ねえ、どう?コーヒー頼んでみない?あれから改良を重ねたんだよ!お願いだからさ〜」
マスターのお願いに翔太郎のクールな顔が崩れ、全力で嫌そうな顔をする。
「い〜や〜だ!マスターのコーヒーは死ぬほどまずいから絶対に飲みたくねえよ!」
「お願いだから!あ、半額にしたあげるから!お願い!」
「…はあ。わかったよ。本当に半額なんだな?」
「ありがと〜それじゃあ、はいどうぞ。」
そうしてカウンターに置かれたコーヒーは一見なんの変哲もないただのコーヒーだ。
だが、翔太郎は何か爆発物を見るかのような目でコーヒーを見ながら、カップを手に取る。
そして、ゆっくりと口に近づける。
翔太郎の口に、コーヒーが入っていく。
「ブッ!!」
翔太郎はあまりの不味さにコーヒーを吹き出した。
後の翔太郎曰く、マズイという概念をかき集めたかのような味。
そういうメモリでもつかってんじゃねえのか?
との事。
時間はとんで、夜。
店の壁のスイッチを押し、冷蔵庫を開けると、そこには地下へ通ずる階段がある。
地下に降りたマスター、いやエボルトはパソコンに向かって喋る。
「研究は順調か?シュラウド。」
「ええ。あなたの要望通りの物ができそうよ。」
「ありがとさん。それで、今回はメモリの追加か?」
「ええ。ついでに仮面ライダーのデータも取ってこれるかしら?」
「いいぜ。メモリは二日後に届ける。仮面ライダーはまた今度な」
「感謝するわ。」
そう言ってシュラウドは通信を切った。
エボルト、石動惣一は手元のガイアメモリを弄ぶ。
この街にはこのアイテムが流通している。
起動し、人体へ差し込む事で人間を怪人へと変貌させる魔法の小箱。
ガイアメモリ。
その詳細は、地球という生命が蓄えた記憶を内包したメモリ型のアイテムだ。
俺は手の中のメモリを見る。
書かれた文字は『C』
こいつと出逢ったのは7年前。
「あんたがガイアメモリの売人か?」
「誰だ。」
俺が話しかけると同時に、黒服の男はスーツケースを抱え、ポケットに手を入れる。
「なに、メモリを買いに来ただけだよ。」
「俺、だと⁉︎」
驚くのも無理はない。
今の俺は販売員そのものの姿をしているのだから。
「それ以上近づくな!!」
『マスカレイド』
「おっと、させないぜ。」
男はメモリを起動すると同時に、俺は男のすぐ横に現れ、メモリを奪い取る。
「へえ、それが生態コネクタか。」
「くそ!放せ!」
「ほらよ。」
俺は男の手を離すと同時にメモリも返してやる。
男は即座にメモリを刺し、マスカレイド戦闘員へと姿を変える。
男はすぐに俺を始末しようと構えるが…
「こんな感じか?」
俺の掌を見て固まる。
そこには、今までなかった生態コネクタがあったのだから。
「意外と再現は簡単なんだな?」
「お、おまえは、一体なんなんだよ!!」
「ん?俺か?」
俺はゆっくりと男へ近づく。
そして、
「俺は宇宙人だよ。」
ズブリと、男の腹を素手で貫いた。
「もう死んじまったのか?」
少し腹の中をかき混ぜただけであっさりと男は死んだ。
手を引き抜き、メモリのケースを取ると、男を遠くへ蹴り飛ばす。
少しして、男が爆散する頃には、エボルトはその場を立ち去っていた。
「もう7年前か…」
店を完全に閉め、メモリを手に夜道を歩く。
『コブラ』
メモリを起動し、手のひらに
波紋が広がりように体が変形し数秒も経たずに俺の体は完全にコブラの怪物へと変わる。
「さて、行くか。」
俺は夜の闇へと消えた。
転生者inエボルト
エボルトの並行同位体に転生した男。
もうすでに精神をエボルトに引っ張られている。
こちら側は見えていない。なんとなく感じている。
え〜最後に、私はこれわ書かされています。
犯人は、宇宙人で、私はこの後、顔を変えられ、乗っ取られるそうです。
以上、エボルトの乗ってた隕石でした。