剣と魔法の世界に転生したので銃を使って戦います 作:裸眼のメガネ
前回のあ・ら・す・じ:転生したら人間だった件
—プリンキピウム村—
森で助けてもらったお爺さんの家で俺はお茶を飲んでいた。聞きたいことだらけだったが頭の中で整理して順を追って聞くことにした。
「あの、お爺さん。さっきの魔法みたいなのはなんですか?」
「プラエスでよい。あと魔法みたいも何も魔法じゃからな」
自分の耳を疑った。魔法……?この世界、魔法もあるのかよ。
「わしもお主に聞きたいことがある。その手に持っている金属鈍器はなんじゃ?」
「拳銃です拳銃。金属鈍器て」
どうやらプラエスさんの話を聞くにこの世界は俺の世界でいう剣と魔法の世界。ファンタジーらしい。
「ちなみにプラエスさん。俺も魔法使えたりします……?」
「魔法は扱えて当たり前だと思うんじゃが……まぁ訓練すれば扱えるじゃろうな」
俺はその言葉を聞いて目を輝かせた。スッと席を立ち頭を下げる。
「プラエスさん、俺に魔法を教えてくださいっ!」
ダメ元ではあるもののやはり好奇心は抑えられない。
「いいぞ。次の世代を育てることも老耄の役目じゃ」
俺は嬉しくて飛び跳ねて喜んだ。
「外に出なさい。早速教えてやろう」
うずうずしながら俺はプラエスさんの説明を聞く。
「まずは体を流れる魔力を感じるんじゃ」
ん?
「そしたらその魔力を手に集め……」
んん?
「放つ。
んんん?
「それだけじゃ。簡単じゃろ?」
……どうやらかなり難しいらしい。実際にやってみるがやはり何も出ない。
「うーむ……まず魔力を感じれないようじゃな。魔力に触れてゆっくり魔力を感じれるようになるしかあるまい。お主は行くあてもないんじゃろう?わしの家にしばらくいるといい」
「ありがとうございます」
感謝を伝えると俺は今ある魔力で弾薬を作っておくことにした。今ある魔力は20。1発15消費するから作れるのは1発だけか……少な。
俺はとりあえずこの世界の自然に触れて魔力を感じようと思い近くの森に行ってみることにした。森の入り口に差し掛かると、反応する間もなく何者かに腕を掴まれ茂みの陰に連れ込まれた。
「あの村の情報を吐け。でなければ殺す」
相手は鉄製の兜を被った小柄な人型生物だったが明らかに人間ではなかった。
「……はぁ」
俺はため息をつくと即座に相手の顔面に銃口を押し付け容赦なく引き金を引いた。鉄の兜で反響した発砲音が辺りに響く。
「魔物って割と脆いんだな。あれ敵だよな、うん。殺すとか言ってきたし正当防衛正当防衛。てか俺の貴重な弾薬がぁ……」
銃声を聞いたプラエスさんが急ぎ足でこちらに向かってきた。
「今のはなんだ!」
プラエスさんは焦ったのか息切れしていた。
「殺すとか脅されたんで倒しました。こいつなんです?」
死体に目を落とすと一瞬目を見開いたかと思うとまたいつもの落ち着いた目に戻った。
「お主、こやつ魔王軍の兵士じゃぞ。おそらく見た目からするに偵察兵かの。ホッホッホ、こやつ魔王との戦争に片足突っ込みおったわい!」
「へ?魔王軍……?」
「お主魔王軍も知らんかったのか。変わったやつじゃのう。まぁ各地で悪事を働く人類の敵、とでも思っていればよい」
ファンタジーだしそりゃ魔王軍も居るか。え、てことは戦わなきゃいけない……ってこと!?そんな余裕ないって……
「てか残弾がぁぁ!もう0だよぉ!」
魔力回復も早くはないから1発作るのも大変である。
「けんじゅうとやらは大変そうじゃのう。弾とやらはどこで売ってるんじゃ?見たことないが」
「俺が魔力で作ってるんすよ!なけなしの魔力で!」
「なるほどなぁ……やはり早く魔法を覚えた方が良さそうじゃな」
「ウッ」
核心を突かれ何も言えない。村に帰ろうとした時、プラエスさんは一瞬偵察兵の方を見ると炎魔法で死体を焼き去りまた村へ歩み始めた。
—魔王城 玉座の間—
「ムッ?」
急に大きな音がしたかと思うとその魔物からの視覚情報が途切れた。意識を集中させてその視点の情報を確認する。それはプリンキピウム村に向かった偵察兵の視覚情報だった。
「なんだこれは……」
その視点の最後は謎の金属の筒から眩い火が出る瞬間を映していた。そしてその視点の隅に映る老人の姿も魔王は見逃していなかった。
「……ふむ。アキエスモルティス」
「はっ」
魔王が名前を呼ぶと一瞬で彼の前に現れる。
「出撃だ。場所は中央大陸南方……プリンキピウム村」
「仰せのままに」
命令を受け取ると現れた時と同じように一瞬で姿を消した……
「剣と魔法の世界に転生したので銃を使って戦います」第2話をお読みくださりありがとうございます。第2話如何でしたでしょうか?感想くださると作者のモチベが非常に上がります。桐ヶ谷はしばらく弾薬不足で苦労しそうですね。次回、剣と魔法の世界に転生したので銃を使って戦います第3話「俺の魔法!」次回も期待してね!