転生陰キャの冒険譚~3歳で村を追い出されるも保護者になった生体アンドロイドと生き…いつかは女性不信を克服する~   作:クーニー

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第一章ラストとなります
長めになっています


20話

「stand by darkness setup」

 

俺はデバイス起動コードを口にする。

すると…懐にしまいこんでいたデバイスが

うっすらと輝いてシステム音声で反応してくる。

 

「起動コード確認しました

 これよりデバイス設定を開始します」

 

システム音声の確認後

瞳を閉じながら武器および戦闘服の

イメージを浮かべながらデバイスを手にして

魔力を込めていく。

 

まずは武器の方からイメージを固めることにした。

イメージしたのは銃身が長めのライフルだが

グリップ部分を変形出来るようにして

ライフル形態とソード形態の2モードにした。

ソード形態の時は銃の下の部分に魔法で形成させた

レーザーブレードを銃口まで伸ばしていくかたちにする。

とりあえず、イメージを固めていき

デバイスに魔力を込めていく。

するとデバイスが粘土のように変形していき

一つのライフルにかたちをなす。

色的には黒になっていてグリップ部分と銃身部分の堺

ソード形態の時で言えば…柄の部分に

デバイスの球が埋め込まれるかたちになった。

 

武器が出来上がると次はジャケットの方の

イメージを固めていく。

俺がイメージを固めている最中

なのはもメイも俺に声をかけてこないで

黙って見守ってくれている。

こういうところは…ほんとにありがたい。

気配りできる女の子って好きだなと感じる。

未だに俺自身は…なのは達がいてくれたら

十分だと思ってしまってるから

生身の女の子に今後…出逢わなくても…という

気持ちもなくはないが

それは口にしないことにする。

 

気を取り直してジャケット設定の方に意識を集中。

真っ先に浮かんだのが某バトル漫画の

星座をモチーフにしたライトアーマーの奴で

左篭手に丸形の盾がある竜座を浮かんだが

あそこまでコテコテなものは嫌だし

次に浮かんだのが

どんな願いも叶えるという7つの球を集める

冒険物語…当初はバトル要素なんて

少なかった作品だがあれよあれよと

パワーインフレがおかしくなっていった漫画。

その中に出てくる地球に侵略してきた

異星人が身につけていたバトルスーツ。

あれならシンプルかなと

デザインを変更して肩の部分を

三角形じゃなくてピタッと型に合わせるかたちに

丸くして…左篭手に

野球のホームベースみたいなかたちの

シールドをつけることにした。

色は全体的に黒…黒だけじゃ味気ないから

ダークブルーでアクセントをつける。

基本的に黒系にしているのは

俺自身…日陰者だし明るい色は無理だなと思ったからだ。

 

「こんな感じかな? どうかな?」

 

イメージを固めて設定完了させて

バトルジャケットを装着した上で

二人に意見を求めた。

 

「そうですね バトルジャケットはシンプルですね」

 

なのはが俺をみて言う。

 

「全身黒というのは…どうなんです?

 一郎くん もっと明るい色にしたらいいのに」

 

メイが色に不満があるのか俺に提案してきた。

 

「えっと…明るい色 似合わないと思って」

 

「そんなことないですよぉ

 一郎くん 結構かっこいいですよ?

 ねぇ なのは先輩もそう思いません?」

 

メイがなのはに同意を求めるように問いかける。

 

「そうですねぇ

 少なくても今世の一郎くんの容姿は

 普通にかっこいいと思いますね?

 もう少し自信持って下さい」

 

「ほらぁ なのは先輩もこう言ってるんだから

 黒ばかりにしないで…違う色にしてね」

 

メイにそう言われたことだし

なのはにも自信持てと言われたし

少しは色変更してみよう。

とは言えライト系の色は避けたいので

暗めの水色に変更してみた。

 

「水色にしてみた」

 

「暗めですぅ」

 

メイが俺をみて不満を言う。

 

「そんなこと言われても明るめの色は…」

 

俺もこれ以上…無理と言う感じに言う。

 

「仕方ないですねぇ わかりました」

 

メイが諦めてくれたみたいでよかった。

 

「さて、一郎くん

 部屋を移動したいと思います」

 

なのはが一通りのやりとりが終わるのをみて

俺に話しかけてきたので黙って

なのはとメイの後をついていき部屋を移動する。

なのは達に案内された部屋に入ると

部屋の扉が閉まると同時に揺れが始まる。

 

「えっ? 振動? 地震?」

 

俺がびっくりして口にすると

なのはが俺をみて安心させるように説明を初めてくれた。

 

「いいえ 地震ではありません

 この部屋が動いているのです

 この部屋が最上階というかたちで

 上に上がっているわけです

 戦艦で言うところの管制官室ですね」

 

なのはの説明を聞きながらいろんな戦艦を思い浮かべて

あんな感じのところかと納得する。

しばらくすると揺れがおさまったみたいで

なのはが部屋の中央にある椅子に座ると

椅子に備え付けられているキーボードを

膝の上に移動してキーボード操作をはじめた。

メイも近くの椅子に座ると俺を手招きして呼ぶ。

 

「一郎くんも隣に座ってください」

 

「うん」

 

メイに言われるままに隣に座り

シートベルトもついていたので装着する。

 

「それでは…準備出来ましたので

 移動要塞を発進させます

 めざすは…ここから北西にある

 大陸南東部分の森の中へ」

 

なのはがそう言いながら

メインコンピューターへ指示を出し

この施設…もはや移動要塞だが

発進させると窓の外に映る景色が

ぐんぐんと上昇して行っていた。

揺れもあったがしばらくすると揺れもおさまった。

 

「一郎くん もう椅子から降りても大丈夫ですよ」

 

メイがそう言うのでシートベルトを外して

椅子から降りて窓から外を眺める。

かなり上空まで上がっているようだった。

しかも下の方をみると

戦艦で言うところの甲板部分に

作っていた畑がそのままあった。

畑があるところまで要塞化していたの?

どんだけ大きいものにしたんだ?

ちょっと…驚いてしまいながら

いよいよ人里に戻ることを考えると

不安になってきて手が震えてしまう。

そんな俺をみてメイトなのはが

左右に来て手を握ってくれた。

 

「大丈夫ですから」

 

「大丈夫だからね」

 

「うん」

 

俺は二人を見上げながら頷いた。

こうして5年ちょっと暮らしていた孤島を離れ

大陸に移動していくことになった。

まだ10歳…まだまだ子どもだ。

これから先…どんな出会いがあるのか

どんなことが待っているのか

不安でしかないけれど

なのはとメイが傍にいてくれるなら

きっと大丈夫だ。

にぎってくれている二人の手を

強く握り返して二人を交互にみてから一言言う。

 

「これからも傍にいて」

 

「「はい」」

 

彼女たちも俺をみて微笑み返しながら

頷いてくれた。

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