転生陰キャの冒険譚~3歳で村を追い出されるも保護者になった生体アンドロイドと生き…いつかは女性不信を克服する~   作:クーニー

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3話

村から出ていくように言われ

ふらふらと村を囲んでいる柵の外へ歩いて行き

一人、洞窟の方に向かった。

村を追い出されたのが太陽が真上に上る前

おそらく10時ぐらいだろうか?

時計なんて存在してない。

正確な時間すらわからないんだが

お昼前だろうとは思われる。

子どもの足でどれくらいの時間がかかったのだろうか?

この辺には凶暴な獣もいないようだった。

そもそも、この世界はどういう世界なんだろう?

前世のように魔法が存在しない世界なのだろうか?

それとも魔法が当たり前にあって

魔物もうじゃうじゃといる世界なんだろうか?

意識を取り戻して数年経つが

魔物も魔法も見たことない。

そうなれば…前世と変わらない世界かもしれない?

俺は若干…楽観的に考えながら

洞窟の方に歩いて行った。

 

どれくらいの時間が経ったのかはわからず

疲れもたまってきているが

次第に目の前に洞窟の入り口がみえてきた。

 

「あそこかな?」

 

ふらふらと洞窟の入口に歩いて行き

中の様子を見る。

日の光も差し込めてない状態で

薄暗い状態だった。

怖いと言えば怖いが…どちらにしても

口減らしにあったんだから

死ぬだけの運命なんだろうとは思うし

怖がっていても仕方ない。

 

「確か…奥の方に底なしの大穴が

 空いてるんだったっけ?」

 

俺を追い出した奴が

そんなことを口にしていたと思うが

入り口にいても埒があかないので

奥の方に進んでいくことにした。

中は薄暗く肌寒い。

寒さに身震いをしながら進んでいくと

目の前に半透明などろっとしたものが現れた。

色と形は前世で国民的RPGだった作品の

スライムとほぼ同じようだった。

 

「スライム? 魔物がいたのか この世界」

 

戦う術なんて身についていない状態だし

武器も何もない。

スライムが俺に気づかないうちに

離れようと小走りになりながら

奥の方に進もうとすると

スライムが俺に気づいたようだった。

 

「あっ…」

 

俺は慌てるように奥に向かうが

俺の後をぴょんぴょんと跳ねながら

追いかけてくるスライム。

時々、スライムから水鉄砲のような形状の

消化液なんだろか?

飛んできて身体をかすめたりする。

消化液みたいものがかすめた部分から

肌荒れが起きていき出血もしてくる。

 

「2度目の人生もろくでもない結末なのか?」

 

前世は電車にひかれて死んでしまい

今世はこのままスライムに殺されるのかな?

俺の人生…なんなんだろうか?

まったく…いいことない人生ばかりで…むなしい。

 

と思いつつも無我夢中に奥の方に進んでいく。

どれくらい走ったのか?

わからないけれど目の前に大穴が広がっていた。

後ろからはしつこいほどにスライムが

まだ追いかけてきている状態。

もう数十メートルで追いつかれてしまう。

目の前は行き止まり。

このままスライムのエサになって死ぬか

それとも大穴に身投げして死ぬか

二択になってしまったが

エサになってじわじわと溶かされて

苦しみながら死ぬくらいなら

大穴に飛び込んで底に叩き付けられて

圧死した方が楽なのかもと思い

意を決して大穴に身投げして飛び込んだ。

何処までも深く落ちていく身体の感覚に

震えながらも死ぬことに対する絶望も感じている。

2度目の人生…たった4年すら

生きること出来なかったという絶望感。

何で俺ばかりこんなことになるんだろうか?

理不尽すぎる人生を呪ってしまうが

来世があるなら…マシなところに転生したいものだ。

 

落下していくこと数分。

ようやく底がみえてきたと思うと

底には巨大な魔法陣がうっすらと光っていた。

 

「なにあれ? 魔法陣?」

 

訳わからんことだらけで

困惑してしまうのだが死ぬんだから

どうでもいいかと思ってしまう。

底に見えている魔法陣にぶつかる寸前に

とっさに手を伸ばしてしまうと

腕から流れていた自分の血液が

先に魔法陣に当たった。

その瞬間、強烈に魔法陣が光り輝いて

あたりを真っ白に覆い包んだ。

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