転生陰キャの冒険譚~3歳で村を追い出されるも保護者になった生体アンドロイドと生き…いつかは女性不信を克服する~ 作:クーニー
昨日は彼女…なのはに作って貰った料理を食べた。
料理と言っても施設内には調味料もなんもないから
ただの素焼きになるんだけれど
それでも俺のことを思ってくれて
愛情を込めてくれた料理なんだから
美味しくないわけもなくて
嬉しくて嬉しくて泣きながら食べていた。
「一郎くん 泣くか食べるか
どっちかにしてください」
そんな風に優しく叱ってくる
彼女の微笑みも愛おしくて
人間じゃなくてもいい
生体アンドロイドでも
俺にとってはどうでもよくて
俺のことを気にかけて貰える女の子なんて
今世はもちろんだが
前世なんて前世なんて誰一人ともいなかった。
そう思うと…彼女だけいてくれれば
他にいらないと思ってしまう。
「一郎くん 記憶を覗かせて貰った際
みたのですが…わたしのデータは
えっちなゲームのキャラクターだったんですね?」
食事をしながら彼女がふと話しかけてくる。
「えっと…その…うん
好きなゲームのキャラクター
攻略対象キャラでもなかったりする」
「10歳の姿が1番好きなのです?」
「うん…だから…きもいとか
ロリコンとか オタクとか
さんざん言われていたし
女の子からは馬鹿にされてるし
だからといって現実の女の子のこと
興味ないわけじゃなくて
ふられてばかりだし現実逃避で
ゲームにのめり込んでいたから」
別に二次元だけしか興味がないわけでもなかった。
ふられてばかりいるから
いつしか諦めてしまって現実の子より
ゲームやアニメの女の子ばかりに
夢中になっていっただけだ。
「そうですか…それなら…よかったです」
彼女がなにか思うように呟いていた。
結局、食事中には詳しい話ができなくて
今日にいたるわけで今起きて
昨日と同じ部屋に向かうと
彼女が朝ご飯の支度をしていた。
「一郎くん おはようございます」
「うん おはようございます」
「今 朝ご飯作っていますので
待っててくださいね
今日は…この島に生えていた植物など
漁ってきましたので昨日よりは
ちゃんとしたものを出せると思います」
「ありがとう」
しばらく待って彼女が朝ご飯を作り終えて
二人で食事になった。
今日は確かに果物やキノコもあったし
いろんな食べものがあった。
「朝早くから獲ってきてくれたの?」
「はい と言っても…わたしは
エリアサーチとコンピューターにある
データベースから食べものを
見分けていってるだけですが」
「すごいね この施設って…元々何なの?」
ふと疑問に思って聞いてみる。
「ただの研究施設みたいでした
ですので…生体アンドロイド作成も
量産出来るほどの規模ではないみたいで
たまたま…わたしが作られたカプセルだけ
生きていたというかたちですね」
「そうなんだ…他にも
生体アンドロイド作成施設があるの?」
「どうでしょうか?
メインコンピューターのデータベースに
残っている各地の施設の場所を
調べてみますが…はたして?」
「もし、生きていたら…
それでいて…邪な心を持つものが
起動させてしまったら?」
俺みたいに偶然…施設に入ったりする奴もいるが
最初から生体アンドロイドを目的として
施設に入る奴もいるかも知れない。
そう考えると怖い。
「危険ですね 確かに…
今の時代に…わたしのような生体アンドロイド
それも戦争兵器として使うのを前提で
作成されてしまったら…この時代の人間達には
対処がしようがないと思います」
「やぱいのでは?」
「はい 一郎くん どうしますか?
このまま ここで…わたしと二人きりで過ごしますか?」
彼女がじっと俺の顔を見て
俺の返答を待っていた。
正直…二人きりでもいいと思ってしまっているけれど
どうすればいいのか悩んでしまう。