卑劣な!異世界勇者を追放するなんて!   作:幸森

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第五十七条 
攻撃の際の予防措置
1 軍事行動を行うに際しては、文民たる住民、個々の文民及び民用物に対する攻撃を差し控えるよう不断の注意を払う。
2 攻撃については、次の予防措置をとる。
(a)攻撃を計画し又は決定する者は、次のことを行う。
(i)攻撃の目標が文民又は民用物でなく、かつ、第五十二条2に規定する軍事目標であって特別の保護の対象ではないものであること及びその目標に対する攻撃がこの議定書によって禁止されていないことを確認するために実行可能な全てのことを行うこと。
(ii)攻撃の手段及び方法の選択に当たっては、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害及び民用物の損傷を防止し並びに少なくともこれらを最小限にとどめるため、すべての実行可能な予防措置をとること。
(iii)予期される具体的かつ直接的な軍事的利益との比較において、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害、民用物の損傷又はこれらの複合した事態を過度に引き起こすことが予測される攻撃を行う決定を差し控えること。 
(b)攻撃については、その目標が軍事目標でないこと若しくは特別の保護の対象であること、又は当該攻撃が、予期される具体的かつ直接的な軍事的利益との比較において、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害、民用物の損傷若しくはこれらの複合した事態を過度に引き起こすことが予測されることが明白となった場合には、中止し又は停止する。 
(c)文民たる住民に影響を及ぼす攻撃については、効果的な事前の警告を与える。ただし、事情の許さない場合は、この限りでない。
3 同様の軍事的利益を得るため複数の軍事目標の中で選択が可能な場合には、選択する目標は、攻撃によって文民の生命及び民用物にもたらされる危険が最小であることが予測されるものでなければならない。
4 この条のいかなる規定も、文民たる住民、個々の文民又は民用物に対する攻撃を認めるものと解してはならない。

 ジュネーブ条約 第一追加議定書 より引用、改変




王国東部の地形情報
当時の技術で作られているため正確性は保証されない。

【挿絵表示】



卑劣な!異世界勇者を利用しようとするなんて!

 イサムはアルトリア王国東部の穀倉地帯にいた。シカリー平野と呼ばれ、黄金に実った小麦畑。緩やかな丘陵地に地の先まで牧草地が広がり牛馬が肥育されていた。

 

 この雄大な光景も、大陸で見るとそこまで珍しいものではない。王国ですらこの規模の穀倉地帯を数えるには両手の指を使っても足りないほどである。

 

 しかしながら、魔王軍にとっては喉から手が出るほど欲しい、宝石よりも貴重な代物であった。

 

 街道沿いには屯田村があり、収穫を終えた穀物を保管する倉庫に小麦が入ったものだろうか、袋が並んでいた。

 

 そして、それら村々は魔王軍に占領されていた。

 

「東部穀倉地帯の主要拠点、すべて確保しました」

 

 補佐官のアブレックが報告書を読み上げた。

 

「一部の村落及び農地で焼却被害が確認されておりますが、全体としては良好な状態です。収穫済みの食料もほぼ手つかずに残っているとのことでした」

 

「うーん...」

 

 イサムは困惑気味頷いた。

「僕は、カイラ将軍を過大評価しすぎてたのだろうか...いやしょうがないってやつですかね」

 

 イサムは少しだけ困惑した表情を浮かべた。

 

「余としても、これほどうまくいくとは...魔法でも使ったか? イサム」

 

「そのような魔法は知らないです。あるとしたら神の奇跡でしょう」

 

「王国軍が、ここまで大規模な穀倉地帯を無傷に近い状態で我に引き渡すとはな...」

 

「このような場所、王国では珍しいものではないですが、行政上の不備があったようで」

 イサムは納得したように頷いた。

 

 

 イサムは報告書の束を取り出した。

 

 そこには、占領した各地の徴税内容、部隊、領主達の行動が記されていた。

 東部地帯への徴税命令に変更がなかったこと。

 

 納税のため収穫作業の継続。

 

 穀物の移送準備、焼却命令。

 

 農民、屯田兵からの抗議。

 

 そして、一部の領主による明確な焼却命令の拒否行動。

 

「...これは」

 

「領主たちは、燃やさずに収穫を終わらせたかったんでしょう」

 

 イサムは微笑んだ。

 

「戦争がどう経過しようと、人は腹が減るし、領主は税を集めないといけません」

 

「ここは一時期、魔王軍に占領されていた。再占領後に元の住民や領主の一族、食いっぱぐれた屯田兵が開墾し直してこの穀倉地帯は再建されている」

 

「今の時分で、王国は圧倒的な優位にあった。勝ったけれど税を納められなくて処刑されたら、食料がなくなったら、と領主や農民兵達は恐怖したんだろうね」

 

 アブレックは頷いた。

「...なるほど」

 

「だから農民に収穫を続けさせて、安全な場所へ運ぼうとしたんだ」

 

 イサムは指を一本立てた。

 

「でも、収穫にも輸送にも時間がかかる」

 

 二本目。

 

「農民たちは自分の食料を確保しようとする」

 

 三本目。

 

「そして、領主たちは国王から正式な焼却命令も、損害補償の保証も受けていなかった」

 

「つまり」

 

「自分の財産を、自分の判断で焼ける人なんて、そうそういなかったってこと」

 

 農地を焼けば、次の収穫も失われる。

 

 倉庫を燃やせば、納める予定の、得られる予定の税も消える。

 

 そして、その損害を王国が補償してくれる保証はなかった。

 

 領主たちは、判断を先送りにした。責任を取らされるのは自分だと。

 現地に配備されていた屯田兵も同様だった。

 

 彼らは兵士であると同時に、農民でもあった。

 

 自分たちの食料。

 

 家族の生活。

 

 領主へ納める税。

 

 それらを、自らの手で焼き払うことなどできなかった。

 

「要塞から魔王軍襲来の早馬が送られた村落では、農地と食料倉庫の焼却が一部確認されています。それ以外の村では、まだ準備段階で収穫と輸送を並列していたようです」

 

「一部の村でも別働隊の到着時に焼却を試みていたようですが。しかし、大半は収穫と移送を優先して鹵獲しています」

 

 補佐官たちの補足も聞き、イサムは報告書を置いた。

「僕があっち側だったときは、こうなるのが嫌だったんだよ」

 

「...」

 

「だから、第一案では村を焼くことだけじゃなくて、住民の強制移送を行い、要塞にいた兵が焼却して水源の汚染までやってもらうつもりだった。税の猶予を宰相が許可してくれるかは五分五分だったしね」

 

 アブレックは顔をしかめた。

 

「...あの作戦ですか」

 

「うん」

 

 イサムは頷いた。

 

「ただ農地を焼けって命令するだけじゃ、現場の人は迷うからね。最良は国王が直接命令して、損失も国家が負担するものだった。免職されてうやむやになったけどね」

 

「...」

 

「でも、助かった」

 

 彼は微笑んだ。

「結果として、魔王軍は食料を確保できた」

 

 アブレックはまとめていた書類を取り出した。

 

「...占領地域の穀物を集計した結果、徴税分でも今駐屯する魔王軍の規模で、およそ1年分の食料を確保したと推定されています」

 

「おお!」

 

 イサムは嬉しそうに声を上げた。

「やりましたね! 魔王様!」

 

「...ああ」

 

「これで、しばらく補給に困らない」

 

 魔王軍は、これまで深刻な食料不足に苦しめられていた。街道は破壊され、橋は崩落し、商人たちは輸送を拒否していた。

 兵士たちは満足に食事すら取れず、各地では飢饉が発生していた。

 だが、今は違う。

 王国東部の穀倉地帯を確保したことで、魔王軍は膨大な食料を手に入れた。

 

 かつて自分たちを飢えさせた男が。

 

 今度は、自分たちの食料を確保したのである。

 

「...イサム殿」

 

「何?」

 

「我が軍が、これほど短期間で食料問題を改善できるとは思いませんでした」

 

「そう?」

 

「はい」

 

 アブレックは静かに答えた。

 

「...あなたが破壊した輸送網は、いまだ復旧しておりませんが」

 

「ああ、そうだったね」

 

 イサムは頷いた。

「まあ、そっちは少しずつ直そうか。時間は得られそうだ」

 

「...」

 

「とりあえず、現地の農民には収穫を続けてもらおう。協力的に収穫するなら税分だけ取る。食料を全部取り上げると、来年の生産ができなくなるからね。だめなら、統一法のもと全て徴発だ」

 

「...承知しました」

 

 そう答えて、アブレックは魔王をちらりと見た。

 

「許可を出そう」

 

「よろしくお願いします」

  

 イサムの提案を魔王は認可した。

 

 

 

 * * *

 

 しかし、魔王軍の状況がすべて好転したわけではなかった。

 

「...南方方面軍が敗退?」

 

 ズヴョズダは別の報告書を差し出した。

「遠征軍の攻勢により、南方軍は野戦で敗退、前線の防衛拠点も放棄しました」

 

「さらに、南方各領主から援軍の要請が相次いでおります」

 

 ズヴョズダは地図を広げた。

 魔王国南部。そこは、極めて複雑な戦況がだった。

 王国との戦争によって、南方方面軍は長年にわたり兵力を消耗していた。

 さらに、勇者イサムによる兵站網の破壊によって、十分な補給を受けられなくなっていた。

 

「...南方軍ってそれなりに兵力が残ってたよな?」

 

「...はい」

 

「でも、分散しすぎだね、一任されてるとはいえ」

 

 イサムは指を動かした。

「ここも、ここも、守る必要ないんじゃない? 補給?」

 

「...領主たちの所領がございます」

 

「ああ」

 

 イサムは頷いた。

「だから野戦を...」

 

「...その通りかと」

 

「...面倒だね」

 

 彼は少し考えた。

「でも、今は王国東部での決戦に注力するべきだ」

 

「...決戦?」

 

「うん、アニタ」

 

 イサムの声掛けにアニタ補佐官は別の報告書を取り出した。

 

 王国軍の動員状況。

 

 各地から集結する正規軍。

 

 そして、国外からくる遠征軍。

 

「王国も、かなり本気みたいだからね」

 

 * * *

 

 アルトリア王国。

 王都の王城では、大規模な軍議が開かれていた。

 

「東部の穀倉地帯が、ほぼ全域にわたり敵の手に落ちました」

 

 軍務大臣シュタイナーが報告した。

 

 年齢は六十代。

 

 白髪交じりの短髪。

 

 数十年にわたり王国軍を統括、指揮してきた王国の宿将である。

 かつて魔王軍の侵攻をカイラ将軍とともに何度も撃退し、レオンの聖騎士就任と共に大臣になってからは疲弊する王国軍の再建にも尽力してきた人物だった。

 

「...食料の損失は?」

 

 国王エドワード三世が尋ねた。

 

「正確な数字は不明ですが、シカリー平野の主要倉庫はほぼすべて敵に確保されました。他地域の収穫としては悪くなく、国内の食糧庫は他国の支援もあり、絶望的とまではいえません」

 

「...」

 

「魔王軍に食料が渡ったのは痛手です。一部が焼き討ちに遭っているようですが、このまま静観すれば収奪された食料で完全に息を吹き返すでしょう」

 

 国王は目を閉じた。

「...カイラ将軍は?」

 

「情報が錯綜しており不明です。ベルカ副官の部下が少数、城から脱出してきていたようですが、絶望的と見るべきでしょう」

 

「...なぜだ。なぜ陥落した」

 

「謎の魔法攻撃により魔法兵が機能してなかったとのことです。攻撃を受けた部隊からの生き残りがいないため詳細が全くつかめてないです。少なくとも南方ではその攻撃を受けていないとのことで、開発されて日の浅い新型魔法なのではないかと」

 

 国王は何も言えなかった。

 

 かつて、勇者イサムが提出した防衛計画。

 

 国境沿いの村々を焼却し、住民を強制移住させ、敵軍の現地調達能力を失わせる。

 

 その作戦を、国王は採用しなかった。

 

 理由は単純だった。

 

 自国の民を苦しめるような方法を、認めることができなかったから...などという甘いものではない。

 

 諸外国のあまりに高まった不信感と、なにより国内の財政状況だった。

 長期の戦争の負担は、勇者により軽くなったとはいえ多大だ。もはや、他国の支援あってこの国は戦争を、国家運営を続けられている。

 国内は愚か、各国紐付きの商人からも多額の借款をしている。

 勇者の行いは一部他国の法律では問題となりうるグレーな行為が含まれてた。純軍事的には正しいが、戦地から遠く離れた後方から、平和な地域の王侯貴族から見ると、あまりにも醜悪だった。

 

 各国軍部も魔人戦争が終わった場合、このような醜悪な牙がこちらに向く可能性を考える。一部は、その合理性を称賛すると共に恐怖していた。

 

 各国上層部は魔人戦争後の余力をなくそうと遠征軍縮小や新規の借款の条件変更、支援物資の減少など圧力を王国にかけ続け、勇者はそれに反し勝ち続けた。

 

 奪い返せた領地、国内には同程度の地域はあるとはいえ、前線への負担軽減と戦後復興を考えると、元領主や村民達の嘆願もあり、再開発とその地域の保護は妥当な決断だった。

 

 

「...陛下」

 

 シュタイナーが口を開いた。

「過ぎたことを悔やんでも、仕方ありませぬ」

 

「...ああ」

 

「今は、奪還することを考えるべきです」

 

 国王は顔を上げた。

「...兵は?」

 

「すでに集結を開始しております」

 

「王国中央軍残存部隊、北部・西部の領主軍、近衛軍及び各種支援部隊」

 

「さらに、大陸諸国からの遠征軍が誓約のとおり、つい先日王都近郊に駐留しています」

 

「そして、大陸教会から派遣された聖教軍」

 

 シュタイナーは静かに告げた。

「総兵力、十六万になるかと」

 

 国王は目を見開いた。

「...十六万」

 

「はい」

 

「これほどの軍を、集められたのか」

 

「各国も、魔王軍による反攻を重大な脅威と認識しております。勇者の件もあり、近く全面攻勢の予定で軍や物資支援が来てましたゆえ。さらに追加の支援も期待できます」

 

 シュタイナーは頷いた。

「必ず東部を奪還いたします」

 

 国王は強く頷いた。

「...総指揮官はシュタイナー、貴様に一任する。遠征軍とのやりとりに関しても全権代理として動いて良い」

 

 シュタイナーは胸に手を当てた。

「前衛軍には、既に先遣隊として出ていた聖騎士レオン殿を」

 

「...レオンか」

 

「はい」

 

「宮廷魔導部隊も合流させて筆頭魔導師マリアが?」

 

「その通りです」

 

「聖教軍は?」

 

「聖女エリシア殿を旗印にブルクドルフ大司教が統率するとのことです」

 

「わが国にいる、ブルクドルフ大司教が...調整もしやすいだろう。戦歴も素晴らしい」

 

「宰相の娘、リゼット殿には後方の調整を担当していただきます」

 

 国王は頷いた。

 

 勇者パーティー。かつて、イサムと共に魔王軍と戦った者たち。その全員が、再び戦場へ赴くことになった。

 

 ただし、勇者イサムはいない。

 

「...ヨードル外務大臣、カイテル宰相」

 

「はっ」

 

「元勇者イサムの行方は...」

 

 二人は少しだけ顔をしかめた。

「連合国に確認しておりますが、未だ足取りがつかめないと」

 

「こちらも、連合国に人を送ってますが、勇者と思わしき者を見つけられておりません」

 

「...そうか」

 

「陛下!」

 

 マーシャルは続けた。

「我が軍は、勇者一人に頼る軍隊ではございません」

 

「...ああ」

 

「敵も想定以上の速さと数で来ているようですが、所詮最後の悪あがき、ここまでです」

 

 国王は深く頷いた。

「……頼んだぞ」

 

「はっ!」

 

 シュタイナーは胸に手を当てた。

 

 

 * * *

 

「...十六万の軍と決戦?」

 

 魔王は目を見開いた。

「本気か?」

 

「はい、そうイサム様から伺っています」

 

 アニタ補佐官が答えた。

「王国軍は各地から兵力を集結させ、すでに一部は東部へ向けて進軍を開始しております」

 

魔王は深く息を吐いた。

「十六万か...我が軍の四倍近い兵力ではないか」

 

「全軍を根こそぎかき集めても二倍近くです...」

 

「イサムはどこに行った?」

 

「集結した魔王軍の将軍クラスと情報の共有と兵の訓練だそうです」

 

「無許可の作戦行動ではないのか」

 

「"同僚との交流や部下の相談にのってやるだけ"だそうです。なにより訓練は軍の日常であり、作戦ではないと...」

 

「」

 

 魔王は腕を組んで悩んだ。

「次の更新で内容を修正させようかな...」

 

 

 

 

 

 * * *

 

「失礼します、爆裂魔法陣の作り方を指導をしてました」

 

 補佐官に呼ばれ、入ってきたイサムは不在について悪びれもなく回答し、そのまま魔王に詰め寄り、切り出した。

「南方の拠点をいくつか放棄してでも兵力を王国東部へ回しませんか?」

 

 イサムは魔王をじっと見つめた。

「ここで十六万の正規軍を撃破できれば、王国はしばらく大規模な軍事行動ができなくなります。国内からの徴兵や志願兵も期待でき、戦力の再編が行えます」

 

 魔王は長い間、黙っていた。

 

 やがて。

 

「...それはできぬ」

 

 静かに答えた。

 

「南方諸侯が納得せぬ」

 

 魔王は地図を指さした。

「南方方面軍は、南部・東部の領主軍とわずかな中央軍によって構成されておる」

 

「はい」

 

「彼らは、自らの所領を守るために兵を出していて、その所領を放棄しろと命じれば、南方だけでなく、諸侯の反発は避けられぬ」

 

「少しばかり人払いは良いでしょうか?」

 

「よかろう」

 

 魔王は自分の副官のほか、口の堅い最低限の補佐官、誓約師を残し、退室を命じた。

 イサムは人払いを確認し、防音のため風魔法をかけ、魔王に向き直った。

「南方方面軍は見捨てましょう。むしろ数が減れば、中央軍の立場が上がります。中央集権化を目指すのであれば、反抗的な守旧派には消えてもらった方がいいです」

 

「この国は魔王様に権限が統一されているようで、領主にあまりにも依存している不安定な体制です。後顧の憂いを断つにも死んでもらいましょう。国がまとまれば、未来の死者は減ります」

 

 魔王は苦々しい表情になった。

 

「...余もそう思う。最終的には権限を集中させるつもりだ...」

 

 沈黙が落ちた。

 やがて、魔王は口を開いた。

 

「中央軍の残存部隊を二分する」

 

「...二分?」

 

「半数を南方方面軍へ送る。残りを決戦へ連れてくる」

 

 イサムは少し考えた。

 

「...東部の決戦に勝てば、いくらでも兵力を割く余裕はあります。決戦に勝って南方の補給路を断とうと動きを見せるだけでも退却する可能性があるのです!」

 

「分かっておる」

 

「王国軍は十六万、レオンやマリアなどの私の同僚もいるでしょう。簡単に勝てるか、分からないです」

 

「分かっておる」

 

「それでも?」

 

「...ああ」

 

 魔王は重々しく頷いた。

「南方を見捨てれば、国内すべての諸侯が離反するおそれがある。今それはできん、そして何より残存部隊すら決戦に送れば、我が王都の守りがなくなる。認められん」

 

 イサムはしばらく考えた。

 

 そして。

 

「分かりました」

 

 あっさり了承した。

 

「前線の部隊には頑張ってもらいましょう。作戦については以前説明したものと将軍たちにも相談しているものを合わせたものがよいかなと思います。死者は増えますよ?」

 

 魔王は顔を上げた。

「頼む、誓約さえ守れば何をしても構わん。敵が敵だ」

 

「了解しました」

 

 イサムはこの上なくにっこりと笑顔で応えた。

 

 

 

 

「決戦場所はクルスク平原にします」

 

 彼の指が、置いてあった地図に向かい、東部穀倉地帯の西へ伸びた。

 クルスク平原。

 王都の南東、ベルン要塞の真西に位置する平原地帯だ。

 複数の街道が交差し、緩やかな丘陵が続く地域。交通の要所とでも言うべき場所だ。近隣に以前は防衛拠点であった廃墟はあるが、小規模の村があるくらいだ。

 周辺の河川の影響で霧が多く、常に土は湿っており農地に適さないとして開拓が遅れている。

 大軍同士が問題なく会戦を開けること、東部穀倉地帯の収穫、徴発が終わるまで王国軍の侵入を防ぐ必要があるため、前線の押し上げておくことも狙っている。

 

 王国軍十六万。

 対する魔王軍は、物理的に全戦力を投入しても八万に届く程度。実際は5万前後を送り込めれば良いだろう。

 普通に考えれば、平原で数の有利を取れる王国軍が圧倒的に有利だった。

「...本当に、ここで戦うのですか?」

 

 アニタが尋ねた。

 

「ええ」

 

 イサムは頷いた。

「ここなら王国軍に決戦を強要できる。いや、決戦を望んで来るが正しい」

 

「...ですが、平原では兵力差がそのまま結果に反映されます」

 

「普通に戦えばね」

 

 イサムは微笑んだ。

「でも、普通に戦う必要はない」

 

「...」

 

「それに、収穫完了の十日後まではここを抑えておかないと面倒になる。それに敵にも僕がいると感づいている者、そうでなくとも真似た作戦を我が軍が使っていると思うはず」

 

「...はい」

 

「だからこそ、僕が考えそうな作戦やベルン要塞でのガス攻撃を警戒もすると思う」

 

 イサムは地図を見下ろした。

「だったら、その警戒も利用する」

 

 補佐官たちは少しだけ顔をしかめた。

 

「...また、何か考えておられるのですね」

 

「結構、酷い戦いになりそうだよ」

 

 * * *

 

 王国軍の進軍は、決して順調ではなかった。

 

 最初の異変は、主力が王都を出発して三日目に起きた。ベルン要塞から逃亡した捕虜が王国軍側の偵察隊と合流できたのだ。

 

「...勇者が、魔王軍に寝返った?」

 

 行軍中に一人の兵士が呟いた。

 

「そうらしいぞ」

 

「馬鹿な!」

 

「本当だって。陥落した要塞から逃げ出した捕虜の話だ」

 

「そんなわけがあるか!」

 

 兵士たちは顔を見合わせた。

 勇者イサム。魔王軍を倒すために召喚された英雄。その男が、魔王軍に寝返ったという噂がまことしやかに流れている。

 

「...噂だろ」

 

「そうだよな」

 

「だいたい、勇者様が魔王軍につくわけないだろ」

 

 兵士たちは笑った。

 

 しかし、その噂は日に日に広がっていった。

 

 勇者は王国から無実の罪で追放された。

 

 王国は勇者を殺そうとした。

 

 怒った勇者が復讐に来ている。

 

 勇者は魔王の奴隷になった。

  

 魔王の作った精神操作魔法で操られている。

 

「...おい」

 

 一人の兵士が低い声で言った。

「...本当だったら、どうする?」

 

「勇者が操られたり、奴隷になんかなるはずないだろ!」

 

「そうだな! そりゃあそうだ! 魔王軍もつまらねえ嘘をつく!」

 

 皆笑った。勇者と一緒に戦ったことのある兵なら皆知っていた。そんなヘマをする人ではなかったし、人でなしであったことを。

 

 * * *

 

 さらに次の日。

 

 街道で、奇妙な事件が発生した。

 

「...何だ、これは」

 

 先行していた兵士が足を止めた。

 街道の中央に、大きな木製の看板が立てられていた。文字が記されている。前日の偵察隊からの報告では何も無かったはずだ。

 文字が見える兵が読み上げた。

 

『この先、死地、民間人の立ち入りを禁ずる』

 

 兵士たちは顔を見合わせた。何よりおかしかったのは...看板のうえに立てられた生首だった。王国軍の兜をつけられていた。

 

「...何だ、これは」

 

「魔王軍の脅しか?」

 

「くだらん!」

 

 隊長が怒鳴った。

 

「こんなもの、さっさと片付けろ!不愉快だ!」

 

 兵士の一人が看板に近づき、抜こうとした。

 

 その瞬間。

 

 爆発が起きた。

 

「ぐあっ!?」

 

 周囲にいた兵士が吹き飛ばされけが人が出た。抜こうとした兵士は即死だろう。

 

「敵襲!」

 

「どこだ!」

 

「周囲を警戒しろ!」

 

 だが、敵の姿はなく、看板の残骸が燃えているだけだった。

 

「...爆裂魔法の罠か」

 

 隊長が呟いた。

 

 後方に状況を伝えた。数時間も経つと状況が分かった。

 別の街道を進軍中の部隊でも、同じような看板が発見されており、爆裂魔法の被害を受けていた。

 同様の看板が置かれた村もあるようで、村人は怖くなり街道を使えなくなっている。

 

 看板に王国軍の兵士の頭部が突き刺さっていた。

 

 その下には、血や炭で書かれた文字があった。

 

『この先、死地、民間人の立ち入りを禁ずる』

 

「...くそっ!」

 

 報告を聞いた幹部たちは顔をしかめた。

 

「魔王軍め...!」

 

 だが、さらに不気味だったのは、その手口だった。

 

 爆発。

 

 死体を利用。

 

 敵に姿を見せない攻撃。

 

 それは、王国軍の一部の兵士にとって、見覚えのあるものだった。

 

「...なあ」

 

 一人の古参兵が呟いた。

「これ、勇者様のやり方に似てないか?」

 

 周囲が静まり返った。

「...やめろよ」

 

「いや、だって...」

 

「やめろって!」

 

 兵士は声を荒らげた。

「そんなこと、あるわけないだろ!」

 

 その夜、また別の街道で爆発が起きた。

 

 後衛の輸送隊が謎の爆発被害を受け、食料を積んだ馬車が数台失われた。爆発する魔石が街道にばらまかれているようだった。

 

 宮廷魔導師が調べでは、足を骨折させる程度の威力しかないが、魔力のある生物が触れると魔法陣が活性して炸裂する爆裂魔法が刻まれた魔石が大量に落ちていた。

 小型の魔石であり、数日もすれば込めていた魔力が抜けて効力をなくすが、踏んでしまえば怪我は確実である。しかも魔石や陣のサイズによっては即死しかねないものだった。

 

 街道の通行のため可能な限り道に魔石が落ちてないか確認するか、確実に通るには土魔法で一度均していく方法をとる羽目になった。

 

 翌朝には、別の看板が発見された。

 

『危険、民間人は進むな』

 

 その文字を見た兵士たちは、言葉を失った。

 

 * * *

 

「...くだらん」

 

 聖騎士レオンは、報告書を机に置いた。

 

「敵の心理戦だ」

 

 軍議の席。

 シュタイナー、レオンの他、各軍の指揮官が集まっていた。

 逃亡してきた元捕虜から聞いたベルン要塞での特殊魔法、各街道の偵察隊からの警告と罠、謎の爆裂魔石などの情報が集まっており、それらについてと行動計画を確認していた。

 

「...しかし、レオン」

 

 リゼットが口を開いた。

 

「手口が、あまりにも似ているわ」

 

「...」

 

「街道の爆破、敵の死体を利用した警告、そして兵士たちの士気を下げるような脅迫行為」

 

 彼女は続けた。

「どれも、イサムが好んで使っていた方法よ」

 

「...だからこそだ」

 

 レオンは答えた。

「魔王軍が、やつの真似をしているのだろう」

 

「...本当に?」

 

「そうだ」

 

 レオンは頷いた。

「我々を動揺させるための、卑劣な謀略だ」

 

 マリアが静かに口を開いた。

「...ですが、勇者イサムが魔王軍にいるという情報は、複数の経路から届いています」

 

 レオンは眉を寄せた。

「奴隷になった、処刑された、雇用された。何ともバラバラな情報だ。こちらを混乱させる欺瞞工作でも説明はつく。それに、あれだけのことをして魔王軍についたら、処刑されないほうがおかしい」

 

 彼は続けた。

「それに、我々がなすべきことは変わらない。魔王軍の撃滅だ! 怖くなって帰りましたなど言えるはずもない! 勇者がいたとしても、薙ぎ払えばよい! 奴は模擬戦で俺に勝てたことなどない!」

 

「...」

 

「王国を守る」

 

 レオンは静かに言った。

 

「それだけだ。そのために我らはここにいる」

 

 シュタイナーは頷いた。

「...その通りだ」

 

 老将軍は地図を広げた。

「敵は我が軍の進軍を妨害している。しかし、我々には十六万の兵力がある。だが、まだ合流できていない。この場合は合流の前に各個撃破を狙ってる可能性がある。寡兵で勝とうと思うならば尚更だ」

 

「...」

 

「多少の妨害で、進軍を止めるわけにはいかぬ。合流を急がせよう。部隊間の連絡は密に、偵察隊も増やせ! 敵部隊と会敵すればすぐに参戦できるようにするのだ!」

 

 リゼットは考えた。

 イサムが、ただ敵の士気を下げるためだけに、このようなことをする男ではないことを。

 

 あの男は。

 

 必要のないことを、決してしない。

 

「シュタイナー将軍」

 

「何だ」

 

「前方だけでなく、後方の街道も詳しく調べさせてください」

 

「...後方?」

 

「はい」

 

 リゼットは地図を指さした。

 

「もし、これがイサムの作戦なら……」

 

 少しだけ言葉を詰まらせた。

 

「...私たちが見ているものが、本当に敵の目的なのか、疑う必要があります」

 

 シュタイナーはしばらく考えた。

 

 そして、頷いた。

 

「よかろう。後方の偵察隊を増強せよ」

 

「ありがとうございます」

 

 リゼットは頭を下げた。

 

 だが、勇者の意図はそれだけではなかった。

 

 * * *

 

 クルスク平原の外縁部にて王国軍の大半は合流を果たした。立て看板や爆裂魔石の除去もあり、予定より4日も遅れたものであった。

 

 クルスク平原の西では王国軍は警戒態勢を敷いていた。

 偵察隊からの報告にあるように、平原には朝から濃い霧が立ち込めていた。

 

「...なんとも嫌な霧だな」

 

 シュタイナーは馬上から前方を見つめた。

 

 視界は悪い。

 数百メートル先さえ、はっきりとは見えなかった。

 

「...魔法によるものか?」

 

 シュタイナー将軍の発言に、副官が答える。

「いえ。自然発生した霧と思われます。近辺の村でも水気の多いこの平原はこの時期に霧がよく出ると」

 

「...そうか」

 

「ただし、これでは軍の展開に時間がかかります」

 

「偵察隊からは?」

 

「前日の情報ではクルスク平原奥地に小規模、一万程度の魔王軍が陣取っていたと」

 

「追加で偵察をしろ。奇襲を受けてはたまらない」

 

 将軍の指示で数百名の騎兵と斥候が、霧の中へ消えていった。

 

 しばらくして。偵察隊が戻ってきた。

 

「報告!」

 

 隊長が叫んだ。

 

「前方に大規模な魔王軍を確認!」

 

「...兵力は?」

 

「およそ三万!」

 

 シュタイナーは目を細めた。

 

「...三万か」

 

「はい!この先のなだらかな丘陵地帯に陣取っています!」

 

「平原で迎え撃つか...罠か?」

 

 リゼットが尋ねた。

「...周囲に伏兵は?」

 

「確認できません!」

 

「本当に?」

 

「はい! 側面の丘陵地帯及び森林地帯、廃墟も偵察を追加でしましたが、敵軍の姿はありませんでした!」

 

 リゼットは顔をしかめた。

 

「...妙ね」

 

「少なすぎるか?」

 

 レオンが尋ねた。

 

「ええ、兵力が少なすぎる。四万はいたはず」

 

 リゼットは答えた。

「捕虜からは合計四万以上の兵力が要塞に入城したのを確認しているはずよ」

 

「情報のミスか周囲に分散して防御している可能性はあります」

 

 そう言った副官の判断も間違いではない。戦場の霧は全ての名将を愚将に変えてきた。

 

「それは考えられますが...」

 

 リゼットは地図を見つめた。

「...なぜ、ここで決戦を受けるのでしょう」

 

「兵力が不足しているからこそ有利な地点で防御するには薄く広く配備することになりかねない。ここからベルン要塞までは広くはないにしても平らな地形が続く。この丘陵がマシとの判断では?」

 

レオンが答えた。

「この大軍が相手だ。防御設備でも作って、迎え撃つつもりなのだろう」

 

「...」

 

「ならば、粉砕すればよい」

 

 シュタイナーは頷いた。

「...そうだ、大軍というのはそれだけで敵の奇策を打ち砕く。それにここなら遠征軍の別働隊が裏を取れる」

 

そのときだった。

 

「急報!」

 

 後方から、一騎の伝令が駆け込んできた。

 

「シチリカが、敵軍に攻撃されました!」

 

 会議室代わりの天幕が静まり返った。

 

 交易都市シチリカ。

 クルスク平原の北西に位置する交通の要衝。王国軍が二日前に通過したばかりの都市だった。

 

 補給物資の集積地でもあり、王国軍の退路を支える重要な拠点だった。

 

「...馬鹿な」

 

シュタイナー将軍は聞き返す。

 

「敵はどこから現れた!」

 

「都市の南東からとのことです!」

 

「兵力は!」

 

「数千規模と思われます! 魔王軍の飛行種含む精鋭部隊によるものではないかとのことです!」

 

 リゼットの顔色が変わった。

 

「...やられた。後方を、取られた」

 

 彼女は地図を見つめた。

 

「私たちが敵主力を警戒している間に、別働隊が後方へ回り込んだのよ」

 

 シュタイナーは拳を握りしめた。

「...正面の敵主力に攻撃を仕掛ける!」

 

「なぜですか!? 後ろに敵が来たのですよ!」

 

 リゼットが激しく反論した。

「目の前には、魔王軍三万が布陣しています」

 

「我々が退却すれば、敵は追撃してくる可能性がある。それに、都市がすぐに攻略されるわけもない! 目の前の主力を粉砕すれば。少数の兵が籠る都市など敵ではない!」

 

 レオンが将軍に代わり反論した。

「そして、後方敵の別働隊が中央軍の精鋭なら"首刈りウサギ"などを含む高速機動で知られる部隊だ。撃破できるだけの戦力を派遣してものらりくらりと逃げられる」

 

 その言葉にシュタイナー将軍も頷いた。

「主力さえ撃滅できれば、速いだけの部隊など大軍でウサギ狩りのように追い込めばいい。ここで背を向ける、部隊を分ける方が危険だ。救援部隊が遊兵になる可能性が高い」

 

「それに、下手に長期対陣しても、やつらが穀倉地帯の食料刈り取りを完了されると、長期戦略にも影響する」

 

「...分かりました」

 

 リゼットが渋々と同意した。

 

「目の前の敵主力を撃破すればよい。5倍の兵力だ。魔法の手数で圧倒し、囲んで潰せ!」

 

「……」

 

「敵は三万。我々は十六万だ。気落ちしている者がいるようだが、戦争とは数だ! 各々方、最善を尽くされよ!」

 

 彼は剣の柄に手を置いた。

 

「さあ! ゆくぞ!」

 

「魔王軍を撃滅せよ!」

 

 将軍たちが腕を上げて、おーっ!と声を上げていた。

 一部の兵を除き、士気も悪いものではなかった。

 

 リゼットは地図の上に広がるクルスク平原を見つめていた。

 

 あの男がいるとして、このような分かりやすい決戦を本当に望んでいるのだろうか。

 

 その疑問によりかき消そうとした勇者の影が、彼女の脳裏からどうしても消えなかった。

 

 * * *

 

「...来るか」

 

 魔王は霧から出てくる王国軍を眺めていた。

 

 クルスク平原の東側、魔王軍の本陣である。

 そこには、魔王と補佐官、将軍たちが集まっていた。

 

「...本当に攻撃してきたな」

 

 将軍が呟いた。

 

「イサム殿の予想通りではあるが...」

 

「...十六万もの大軍がいるとはいえ、後方を攻撃されてこちらに来るのか?」

 

「時間はこちらに味方すると言っていた。それだろう」

 

「よい! それではおのが方、所定の位置で戦う! この戦いが我ら魔人族の興亡を決するものとなる! いくぞー!」

 

 天幕の中で各将はその激に応え、事前に作戦概要を確認していた将軍や指揮官達は各々の陣地、部隊へと就いていく。

 

 魔王は地図に目を落とした。

 

 イサムが説明に使った地図。クルスク東側に布陣している魔王軍。それに対峙する王国軍。

 

 シチリカを攻撃した別働隊。

 

 そして、平原後方に展開する予備部隊。

 

 王国軍の偵察隊が確認した三万という数字は、あくまでも正面に姿を見せている兵力にすぎなかった。

 

「...だが、それでも半数にも満たぬ」

 

 魔王はポツリと呟いた。

 

 

 

 

「地形を使い、効率的に戦う。それにはクルスク平原が一番です」

 

 勇者の言葉を戦略を魔王は信じた。




 次回! クルスク平原の決戦!

 「卑劣な!異世界勇者を呪おうとするなんて!」


【前書きの57条内容についての個人的解釈(あくまで個人の感想です)】
 
 攻撃するなら、禁止されていない対象に、最小限の被害になるよう配慮した、いつでもやめれる攻撃をするように!
 しかも事前警告しとけ!
 何度も言うけど民間人や民間施設を攻撃するのを合法化する法じゃねえからな!勘違いするな!


【本編キャライメージ】
補佐官マルフーシャ 
【挿絵表示】

誓約師スネジンカ 
【挿絵表示】


 私の大好きなゲームのキャラに似ているなあ。不思議。禁止事項の6に触れてたら泣いて謝る。
https://charaforio.com/ja/ip/Marfusha

【本編とは関係ないやらかし】
書いてたら2万字位突破しそうになったので諦めて分割、加筆を進めた結果、この話で決戦出来なかった...

  ユルシテ    ユルシテ  カキタイケド ブタイノ ウゴキトカ カクコト オオイノ AI アンマリ ヤクニタタナイ

               以下余白

正直言って、主人公の末路は?  (アンケート通りになるかは知らない)

  • ご都合主義的な幸福でよい
  • 幸せとは言えるエンド
  • どちらでもない(全権委任法)
  • 不幸とも言える末路
  • 殺人をしたものには悲惨な末路
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