先生は「力」を手に入れて歩き出す   作:ウォッチマン

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まぁ、何も考えずに楽しんで下さい
前置きは真面目に書け?それはそう


先生は「力」を手に入れて歩き出す

 

 

 

 

  不思議な感覚があった。

 

 

 

 

ーー今日はシャーレの着任日、電車に乗ってここキヴォトスの駅へと降り立った。しかし、ここに来るまでずっと誰かの視線を感じていた。

「うーん…気のせい?」

ここまでの一人旅に若干の不安を覚え呟く

いや、気のせいでは無い明らかに誰かがこちらを見ている。そんな状態が続いているままシャーレへと歩みを進めていた。

 

ーー連邦捜査部シャーレ 超法規的機関 その実態をあまりよく知らない。着任前に一応一通りの説明は受けていたが、初めての筈なのに何故かは分からない だが、なぜか懐かしい感覚になったのは不思議な思い出だ。

 

…その道中シッテムの箱でルート検索をしつつ近道を、と路地裏に入ったその時だった

「ひひっ」

 …ッ!?

突然背後から笑い声が聞こえた為咄嗟に振り向いた。

「…」

だが、そこには誰も居なかった。気のせいか?と思い、正面を向くとーー

そこには先程まで誰も居なかった道に、全身黒のコートに身を包みフードを被った見知らぬお婆さんの姿が…

「ほぁ?!」

あまりに驚き過ぎてよく分からない悲鳴を上げていた だが、そのお婆さんはこちらの意を解さず何事も無かったかのように話しかけて来た。

「ひひっ、実に面白い」

「へ?」

「もう既に運命は決まっておるのか」

「あの…」

「…じゃが、今からなら或いは…ふーむ」

この意味の分からない状況で一人納得している目の前のお婆さん…、いやいやこの状況説明していただけませんかね?

なんて事をふと考えているといつの間にか自分とそのお婆さんとの距離が手の届く位置にまで近くなっていた

「…えぇと、あの…貴女は誰なんですか?」

「わしは只の観測者じゃよ」

「観測者…?」

観測者?ますます意味が分からない。所在を聞いたつもりが肩書きで名乗るって…などなど私は怪しさ満点な上頭の中が混乱してきていた

「まぁ、そう警戒するで無いお主…いや『先生』にとって悪い話では無いのじゃから」

 

ーー先生と呼ばれた理由は分かる。ここキヴォトスに来たのは生徒たちと交流をする為に来たのだから、しかし目の前の人が何故その事を知っているのか、恐怖は大きくなったが興味も湧いてきてしまっていた

「…何故貴女がそれを?」

「今のわしにはそれを説明している時間が無くてな…じゃが一つだけ」

そう言ってお婆さんの右手の手のひらが自分の額に当てられた

「っ…!?一体何を…?」

そう言いかけて身体が動かせない事に気づく

(う…うごかな…?)

「そう慌てなさんな ただわしはお主に力を与えに来ただけじゃ…今はその解釈で問題ない」

「お主の未来は惨憺たるものじゃ…故にほんの少し、お主に力をくれてやろう」

その瞬間意識が徐々に遠退いて行くのを感じた。心臓が早鐘を打つ様にありとあらゆる記憶が押し寄せるように、その内なる恐怖や絶望が蘇る様に

生徒の笑顔が輝いて見える様に

「お主に与えたそれは憑依に近い、イメージを強く持つ事で現実に投影出来る力…精々上手く使うことじゃな」

ひひっ、と最後に笑い声が聞こえたかと思うといよいよ意識が完全に途絶えてーー

 

 

 

「…い、先生?」

「先生、話を聴いておられますか?」

ーー気が付いた時にはシャーレの内部、行政官である七神(なながみ)リンの前に立っていた。

「…あれ?ここは?私は、さっきまで路地裏に」

「先生?」

「…ごめん、ちょっと混乱してて」

「遠い所からお越しになって寝ぼけておられるのでしょうか?」

「…もう一度説明をお願いしても?」

はぁー、とため息をつかれる

「仕方ありませんね… ここは連邦捜査部シャーレのオフィスで私の名前は副会長の七神リンです。」

「ごめんね ありがとう"リンちゃん"」

「誰がリンちゃんですか」

リンと名乗る少女の額に少し青筋がたったのは気のせいと思う事にしておこう

「それで今の状況は?」

「余り芳しくありません…と言うのも現時点で連邦生徒会長が行方不明になっておりまして」

「行方不明?生徒会長が?」

「はい」

…とその時だった。その発言を聞いた瞬間にいきなり自分の知らない記憶が脳内に流れ込んで猛烈な頭痛と吐き気に襲われた

「ヴッ…グ」

「先生?」

「ごめんちょっとトイレに…」

「ほ…本当に大丈夫なんですか!?」

少し焦りを見せるリンを横目に颯爽とトイレへ駆け込んだ そして盛大に……吐いた

「あぁ…そう言う事だったのか…あのお婆さんの言っていた事が何となく分かった気がする」(ヴッ

「でも…これは」

きついな…などと口が裂けても言えなかった。それはきっと自分を否、生徒との関わりを全て否定する事と等しいと感じたからだ

だが

「それでも私は、私…は」

これから続く惨劇を 思い 考え 行動する

先生として大人としてその責務を全うすると今日この日に誓ったのだった




大人のカードの効果とこのお婆さんが渡した力は似ていると思われますが…まぁ、後々のお楽しみという事で ん?いや待てよ?カード使わなくて良くなると先生が傷つかなく成るのでは?(それはちょっと困っちゃうねぇー)どう思う?サオリ?
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