「ん?」
ホシノ「うへ〜、せーんせ」
「え?ホシノ!?」
ホシノ「来ちゃった♪」
「あの…君の番はまだ先なんですけど…(汗)」
ホシノ「あのさぁ…前回の前書き、あれなんなのさ」
「いや…それ、は…」
ホシノ「あんまりふざけてると叱られるよ〜?」
ホシノ「…て事で毎回尺繋ぎで誰かが前置きにお時間頂きに来るかもだからよろしくね〜」
「…尺繋ぎって言わないで下さい」
…始まるよ〜
シャーレオフィスにて、トイレから戻ってきた自分を心配そうに見つめているリンの姿があった
「あの…本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫 かなり落ち着いたから、心配かけてごめんね」
「いえ、問題ないなら良いのです」
「それで、さっきのお話の続きをしたいのですが」
「うん、頼むよ」
先生のその言葉を聞いてリンは姿勢を正す
「では、まず改めてようこそシャーレへ歓迎します」
「うん よろしくって言いたいところなんだけど…」
「ここなんかやけに暗くない?」
「はい先生に来て頂いた理由の一つにその解決を」
「サンクトゥムタワーの制御権を取り戻して欲しいのです」
先生は自身に流れてきた知らない記憶(?)を頼りに思い出す
そもそもシャーレから始まるなんて予定に無かったような…?
「そのサンクトゥムタワーと言うのは?」
「簡単に言えば、中央都市に位置するあの光が出ている大きな建物の事です」
「こことはかなり距離がありますがヘリの迎えがあるので問題は…」
ドゴォォォン!!!
そう説明が終わる前に外で爆発のような音がした
「っ…!?爆発!?」
『あ…ああ リン行政官、無事ですか?』
ーー通信の音が聞こえる
「ユウカ?一体何事ですか」
『…単刀直入に言いますよ?そちらのシャーレ付近でヘルメット団の襲撃を確認しました』
『対空火器もありちょっと厄介ですね』
今度は別の人物が通信に出る
「ハスミ?」
「…ちょっと待ってください。なぜ貴女達がヘリを?」
『用件があってサンクトゥムタワーまで来たのは良いのですが』
『誰も居なくてモモカがリン行政官はここに居るからとヘリを…』
「チナツにスズミまで」
リンは少し頭を抱えてた 主に怒りの部分が大きそうだったがあまり触れない方が良さそうな雰囲気を出していた
「えぇと、リン?」
「大丈夫です。この程度で動揺はしませんので」
明らかに動揺している こめかみを指で押さえる様にして落ち着きを取り戻しつつ話を戻した
「それでそちらの状況は?」
『まずヘリを降ろす場所を考えねばなりません』
『とは言ってもそれが難しい状態なのですが…』
ハスミとチナツが応える
『私達の他に地上で戦える人が欲しいのですがそんな都合のいい人は…』
…と全員どうしたものかと考えていると
「…私が出るよ」
『『『『「え?」』』』』
突然の知らない声に驚いたヘリ4人組と出ると発言を聞いたリンが一斉に素っ頓狂な声を上げる
『リン行政官?そちらに誰かいるのですか?』
『この声…男性の?まさかリン、あなた!』
「ち…違います!何か変な方向に誤解しようとしてませんか!?」
見知らぬ男の声とリンの2人っきり 通信に出たのも2人…これが意味するところは一つだけ…なのだろうか
「先生もなにかおっしゃって下さい!でないと、なにか良からぬ誤解が独り歩きしてしまいそうです!」
かなり焦ったリンの表情に少し苦笑しながら通信を続ける
「ごめんみんな、自己紹介が遅れたね 私はシャーレの先生だよ。」
よろしくーと、間の抜けた声で挨拶をする
『先生?』
「そうだよ」
ユウカと呼ばれていた子が怪訝そうに聞き返す
「先生には現在、サンクトゥムタワーの行政主導権を回復していただく為にシャーレに足を運んでいただいたのです。」
リンが補足と説明を行なっていく
「恐らくは皆さんは各学園の機能、インフラ等が停止した事についてお聞きしたいのですよね?」
『そう!その事です!一体何が起きているんですか!?』
『こちらでは学園内でのいざこざが激しくなったりと酷いありさまです』
『こちらも装備や装甲車などなどの不正流通の割合が高くなったりと厳しい状況で…』
『連邦矯正局から脱走した生徒がいるとの情報も』
それぞれが思い思いの言葉を投げつけたためか通信にノイズが走る
「…実はことここに居られた連邦生徒会長が行方不明に…」
『は?連邦生徒会長が…』
『行方不明?』
『どういうことですか!?』
ヘリ4人組の声色に動揺が広がっていく しかし、リンは冷静に続けた
「皆さん、落ち着いて下さい。私にも何故会長が失踪したのかは不明です…ですが」
一瞬先生の顔を一瞥し
「今、この場に居られる先生だけがタワーの主導権を回復させる事が出来る…会長が置き手紙で指名された唯一の特別な方なのです」
ヘリ4人組はお互いの顔を見合わせてほんの僅かな沈黙の後にハスミが言葉を繋げた
『ではそのお方が今のこの不安定な状態から我々を救ってくださると?』
「…結果的にはそう言う事になりますね」
またも少しの沈黙が流れる ふとユウカが気になる点を指摘した
『あなた…先生はキヴォトスの外から来られた方なんですか?』
「そうだよ」
『さっき「私が出る」って言ってましたけどあれはどういう…』
自分は少し困った顔をしつつぽりぽりと頬を掻きながら
「そのままの意味だよ 君たちが地上に降りられる様に援護する」
「っ…!?先生?まさかご冗談でしょう?」
リンは驚愕したようにこちら見据えていた
「戦術指揮は可能だよ …けど今回はそれだけじゃ無くて私にも出来ることをやってみたいんだ」
「戦術指揮…ですが4人ともヘリに乗っておりしかも市街地ともなると…」
「大丈夫」
やけに自信たっぷりの先生の姿をみてリンは不安を覚えながらも
「分かりました ですが護衛に私も同行させて頂くことが条件ですが」
「構わないよ」
「申し訳ありません ですが私はそこまで銃撃戦に自信が無いものでそこだけは留意して下さい」
「了解」
リンに向けて親指を立て階段を上がっていきリンはその背後についていった
一方、ヘリ4人組は本当に大丈夫なのだろうかと心配をしていた
ーーキヴォトスから来た謎の人物、ヘイローを持たない一般人…その為銃弾一発でも身体に受ければ致命傷になりかねない。その現実を理解しているからこそ不安が生じていた
ーー外に出ると酷い有様だった周りのお店は瓦礫と化しており幾つもの銃弾が撃たれたであろう箇所が多く見られた 幸いにも今日は休業日だったのだろか人の姿は見えない
遠くの方でヘリの音が聞こえる 恐らくあの4人が乗ったヘリなのだろうと推測する
「オラオラァ!全部ぶっ壊せぇ!!」
「ストレス発散にはちょうどいい仕事だぜぇ」
「やっちゃえやっちゃえぃ!!」
そんな物騒な声が聞こえて来る
見ると赤黒いヘルメットを身につけて顔が見えない大きめのゴーグルを着用しガスマスクのようなものを身につけた子達がその場を荒らしていた
ーーヘルメット団…所属は不明、不良生徒の集まりであり日雇い傭兵なんかもしていた…気もする?
「うん?なんだお前等?どこから湧いてきやがったぁ!?あぁん!?」
「おぉい!皆んな《拉致りがい》のありそうな奴がいたぞぉ!」
「…まずいですね」
リンが警戒する 1人や2人なら行けるかもしれないが多勢に無勢とは正にこの事、と言わんばかりの兵力差だったからだ
「先生、ここは一度撤退を」
そんなリンを他所に自分はフッっと笑顔を洩らす
「大丈夫だよ ここは任せてリンちゃん」
「誰がリンちゃ…いえ、やはりこの数は無茶です!」
焦るリンの肩に手を置いて前へ出る
ーー自分の記憶にあるあのお婆さんのセリフを思い出す。出来るのだろうか自分に…いや、出来る出来ないの話ではないやらなければならない 今の状況は記憶にあるものでは無い 然りとて此処で立ち向かわねばいつ立ち向かえるのか
「…」
いつも守られていた己を、その悔しさを《今》ここで証明するのだと………!!
(リンを…リンを護るんだ!)
自身の両拳に力を入れて 《願う》 その刹那とある生徒の顔が脳裏に浮かんだ
「………ヒナ」
誰に聴こえるとも思えない程の小声でその名を呼ぶ
一瞬だった
「ヒイイイイイイ⁉︎」
「な…なななななんだお前ぇ!?」
「こ…こいつやばい!?なんか知らんがヤバ過ぎる!!」
「に…逃げろおおおおぉぉぉ!!!」
…阿鼻叫喚、その場に居た誰もが恐怖の色を滲ませてヘルメット団の統率は見事なまでに失われていた
その場にへたり込む者、逃げ道が分からなくなり壁に顔を打ち付けて意識を失う者、泡を吹いて意気絶する者…何をそんなに怖がっているのか初めは自分もよく分からなかった だが、次に取った自身の行動でそれを理解した
「えぇと…大丈夫?」
困惑と疑問で頭はいっぱいだった…なので近くの不良生徒を助けようと近づいた時だった
「ヒィ…近づくな…」
「え?」
「私のそばに近寄るなあぁぁぁぁ!!」
悲鳴のような叫び声を上げて力尽きたようで気絶してしまった
…急に静まり返った光景に自分は唖然としているしかなかった
「私がやったのか…?」
ポツリとそんな事を口にする
ふとリンの様子が気になり振り返った そこには今まで行政官として立ち振舞っていたリンの姿は無く体育座りで肩を震わせて此方を見ていた ただの少女の姿がそこにはあった
力!やはり力は全てを解決するのさ!
でも、やっぱりやり過ぎは良くないよね。。
ただ、ここまで書いててなんですがほんとはサンクトゥムタワーから始めよう思ってんですよね…いや始まりがサンクトゥムタワーだったって事を忘れてた訳では無いんですよ…ウソジャナイヨ?ホントダヨ?