加速世界で空を飛ぶチタンの夢 作:黒雪姫のアバター、肌面積多すぎん?
あったんすわ
次から大変すね
「ぶはは!僕の言いつけ守らずにそのアッシュ・ローラーって言うのにコテンパンにされたのか!」
「確かにリンドウさんの言いつけ守らなかった僕も悪いですけど……事前の説明ぐらいメール飛ばしておくなりなんなりしてくださいよ!」
翌日の昼休み。学校のラウンジで爆笑してるリンドウとそれに不貞腐れるようにいうハルユキがいた。
「ひー、あー。でも僕も悪かったな。うん。説明不足については謝るよ」
「ところであのゲームってなんですか?格ゲー?」
「その話はあと1人が来てからだナ」
「あと一人?」
ハルユキの声にリンドウはオウトモサ-と軽く答えラウンジを見回した。
そこには二人……ではなく1年生にあたるハルユキを見ている2年、3年の目があった。
「にしてもなんでサッさんもここ指定するかね……僕はまだしもハルユキくんが来るのはある意味では超高難度のチャレンジミッションだってのに……」
「リンドウさん、あと一人って誰なんですか?」
「あー……端的に言えばこの学校一の有名人?」
「有名人……ってまさか……」
ハルユキは思い出した。このゲーマーな癖して学年一位の学力を持つある意味ではおバカな先輩はよくとある女子生徒と話をしていた。よく考えたらその女子生徒もこの先輩も生徒会の役員なのだから当たり前なのだが……
「多分想定してるので間違いないね。黒以外は色じゃないとまでいいそうな
コーヒーを啜りながらリンドウはそういう。
そして噂をすれば何とやら。
その女子生徒は真っ直ぐにラウンジの入口からこちらに向かってきていた。
「うっすサッさん」
学内一の有名人こと黒雪姫が現れた。彼女はリンドウの軽い挨拶に「さっきぶりだな」と返すとリンドウとは真正面に向き合う席……にはハルユキがいたので二人の間にある席に座った。
「してリュータン。私を呼んだ理由はなんだ?」
「インスト後にグローバル接続しないことしか伝えてなかったから経験者を1名交えて説明会と行こうかなと思って。あ、そうそうハルユキくん。パリピの誘いに無断欠勤してきた?」
「え、あ、はい」
「ならばよし。とりあえず……これ使っておこうか」
会話をしつつ手品のような方法でリンドウは1本のコードを取り出した。
「え……直結するんですか?」
「そうだぞリュータン。それをこの場で使う意義はあるのか?」
「あんまりないケド……ま、表立って話しにくいことでもこれなら意識通話でどうにかなるし」
「……確かにアレの説明会ならば意識通話の方がやりやすいだろうな」
「そういうコト。ハルユキくんもそれでいいかい?」
「僕は先輩方がいいのなら……」
「なら決まりだ」
リンドウは自身の持つコードのプラグを自身の首もとに付けられた鈍く銀色に輝く端末……ニューロリンカーに刺し、もう片方の末端をハルユキに差し出した。
「ほい」
「あ、はい」
ハルユキは軽く受け取るとプラグを自身のニューロリンカーに突き刺した。
「……んー?どしたサッさん」
「いや、2人とも抵抗があまりにも無いものだからな」
黒雪姫はそう言うと自身の黒一色のコードをリンドウに渡した。
『さて、ここからは意識通話で事を進めようか。パリピくんもそろそろ来そうだしサ』
『……リンドウさんは何を狙ってるんですか?』
『言うなれば一石三鳥ぐらいの得』
『……何を狙ってるかだいたい読めたのだが』
『やっぱり持つべきは竹馬の友ダナ』
意識通話……3人……いや、今日本に住むほぼ全ての人間が身につけている機械【ニューロリンカー】を会して言葉を音声として出力せずに会話する方法。
ようは機械頼りのテレパシーだ。
『まず昨日ハルユキくんにインストしてもらったのはブレイン・バーストっていう格闘ゲーム……おっと、ハルユキくん格ゲーなんて随分と前に廃れてるとか言うなよ?それ、怒る人は割と怒るから』
『……でも実際そうじゃないですか。ニューロリンカーが出た当初はまだしも脳が描いた動きをトレースする格ゲーは殴りつけるイメージを植え付ける。とかでレート制限も数十年前に比べてウンときつくなったって聞きますよ?』
『そこは事実だナ。実際据え置き機の格ゲーは高くても16歳制限だし……それにそっちの方が面白いし』
話が脱線しつつある2人を黒雪姫がコホンと咳払いすることで修正を行う。
『しかし、ブレインバーストはそこらのゲームとは格が違う。現実世界にも影響を与える隠し機能……と言ってもいいものが備わっている。特にリュータンは頻繁に使ってるからな』
『ヤハハ、ブレインバーストさまさま。復習予習にはもってこいだわ』
『その口ぶり……まさか思考能力の最効率化とかですか?』
『お、いい線言ってるよハルユキくん。当たらずとも遠からず。基本的に従来の物理法則を無視してる考えは諸手を上げて歓迎しよう』
『ありがとうございます?』
『いや、リュータンは面白がってるだけだ』
『ニハハ』
口にコーヒーを含みながらリンドウは会話を続ける。
うわ苦と言う顔をしたあとに話を進める。
『このゲームの本質は《加速》にある……なんて言い方は僕らしからないか。……うーん……あ、逆か。《加速》のためにゲームがあるとも言える』
『《加速》……?』
ハルユキは頭に疑問符を浮かべる。
そんなハルユキの様子を見てケラケラと笑っているリンドウに変わり黒雪姫が口を……
いや、意識会話を始める。
『これは実際に体験して貰った方が早いな。どうするリュータン』
『まだ大丈夫』
『……まだ?』
『ラストエリクサー症候群まで発症したのか?』
『……リンドウさん、課金厨で親御さんにドヤされたんですよね?』
『あーあー耳が痛いナー。リンドウさん並びにリュータンくんは心が傷つくよ』
『『心にもないことを……』』
『ひどくない?』
「あ、来た」
リンドウは視界の端にそれを確認する。
1年生にして何を勘違いしたかチャラチャラした見た目にリンドウは全く好ましく思わない染色された髪。
レールをはずれることでかっこいいなどと思ってるのだろうなという理由のみで関わることをしなかった人。
を今回利用する気満々なのである。
『サッさん、あれ挑発して』
『……だろうな。リュータンの語彙はスラングに汚染されていて罵倒にならん』
ハルユキの頭にはヒートアップして敬語を飛ばしてかつ遠慮を投げ捨てハイスコアチャレンジをした時のリンドウが思い起こされていた。
(たしかにあの時のリンドウさん、語録からしか言葉出てなかったな)
殴られ吹き飛び巻き込まれ、なんやかんやで放課後。
今度は現実世界ではなく加速した世界の対戦フィールドで三人は再度集った。
「なーるほどなるほど……同じメタルカラー。しかもレア中のレア、銀かぁいいなぁ……」
「チタンロケットより遥かにかっこいいな」
「うるさい
片方はプロテクターとゴーグルを着用したくすんだ銀色のアバター。
片方はドレスに黒い蝶の羽を持つ美少女のアバター。
それを見ているのはつるりとしたヘルメットを付けた綺麗な銀色のアバター。
「リンドウさんのは……ええと、シンプルですね?」
「ま、ネ。僕のアバターは非力なほうだし、リソースは基本的に外装に全ツモしてるし」
「外装……っ!」
「今ちょっと目を輝かせたな?ゲーマー出てるねぇ。あとまあ……リンドウさんってのはやめような。自動生成とはいえアバターの名前で呼ぼう。えつと……クロウ?」
「あ、そうですね失念してました……ロケットさん」
「それはやめて」
このくすんでる方のアバター。表記は『titan・rocket』
英語読みでチタンロケットなのだが、本人はそれをダサいと思っており。
どうにかいい感じによめないかとドイツ語読みの
「僕の名前は『ティターン・ラケーテ』英語よりかはマシでしょ」
「……斜に構えたオタク出てますよラケーテさん」
「呼び捨てでいいって」
ラケーテは教鞭を取るように剣を取り出す。
無骨なバスターソード……が、筋力補正値が足りてないのか杖のようにしている。
「……もう少しまともに持てるのないのか」
「見栄を貼りました。スミマセン」
ジト目で見るこの場で唯一有機的な体を持つ少女。
もちろん先程呼ばれたこのゲームの古参勢である黒雪姫その人だ。
よいしょっと情けない掛け声とともにゴリゴリと地面が剣により落書きを施されていく。
「まずこのゲームは察しの通り格ゲーだ。殴る蹴るなんでもありのバーリトゥードなね」
「ほうほう」
「ゲージ概念あり、HP全損かタイムアウトで決着、基本的BO1」
普通だなぁと言ってて思う。
これなら不自由なアバターじゃなく、好きなキャラを選んで使える市販の格ゲーの方がいい。
ただ、単純なゲームじゃないどころか……ゲームのためのゲームであるかどうかはかなり怪しい。
「……聞くだけだとシンプルですね」
「その方が
そのままバスターソード……は大きすぎて使いにくいのか。
その機能を持ってラケーテは剣と自身の腕を連結する。
「そして、各アバターには固有能力ともいえるレベルの個性が備わっている。僕は武器とアバターとを連結し原動力を与えられる……」
背中にある2基のリアクターのうちの片方が駆動音を上げ剣に動きを伝える。
それはまさにブースターを備え付けられた飛行できるモノ。
「どうかっこよくない?」
「まさにロマンって感じしますね!」
斜に構えている2人といえど、根っこは中学生男子である2人はそれだけで興奮していた。
問題があるとすれば……
「ラケーテはその接続能力と特筆するもうひとつの能力に特化しすぎてそれが無ければ並のアバターより非力だがな」
「逆立ちしてもらってもロータスには勝てないけど今それ言う必要なくなーい??」
「それを補うために山のように持ってるくせに何を言うか」
その言葉にぴくっとクロウが反応する。
この剣だけでない。自分をこのゲームに招待した男は武器を浪漫を沢山抱えているのだと。
「ど、どこで取れますかそれ!イベント報酬とかですか!?」
「それはーだな。レベル4になってから教えてしんぜよう。というか、レベル4にならなきゃ現実的じゃないし」
ケタケタと笑うラケーテにそんなぁと項垂れるクロウ。
そんなふたりの様子を見ている黒雪姫は溜息をつきながら胸の奥にずきりとした何かを感じ出すのだった。
ラケーテ保有強化外装図鑑
その1
バスターソード【正式名称:ソード・ライト】本人命名『リヒトシュヴェルト』
木の棒扱いされたオーソドックスな長めの剣。ラケーテ本体が貧弱なため主な用途は連結し人型での緊急武装。
リアクターから与えられた原動力で連結した腕からロケット噴射で高速移動が可能になる。レア度も低くショップ売りされてる汎用的な武装。
値段に見合わない少し残念な武装。
アクセル・ワールド 魅力的なキャラがたっくさんおりますが。筆者的には黒雪姫のヒーローとしてオリ主を設置しました。が、皆の意見聞こう
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ハーレムにしろしろ
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黒雪姫一筋で
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むしろハルユキとの友情師弟メイン