加速世界で空を飛ぶチタンの夢 作:黒雪姫のアバター、肌面積多すぎん?
つまり、身内以外の前で出すとわりとキモい寄り
昼休みにハルユキくんを呼び出す。
補足係かつ僕を監視する名目のサッさんと共にもういいやと食堂の豪華な方にて彼を待つ。
アッシュ・ローラーに勝利。しかもアバターの個性を使わずに相手側の個性を把握しての機転勝ち。
やはりゲームセンスがすごいな。
『今日もアリタくんと繋がるのか?』
『そだヨ。レギオンとか昨日話しきれなかった仕様とか色々。あとは……シアンのことも』
『いいのか?彼はニュービーでかつ子だろう?』
『問題あるかもだけど……結果的に彼女のことを探るならハルユキくんが適任でしょ。残念なことに、ネ』
僕の視界の端に映る容疑者候補はハルユキくんの友達らしいクラシマさんの顔。
バーストリンカーたちは一癖も二癖もある個性派ばかりで、魂の年齢が肉体の年齢より高く、現実世界では猫を被ってることもある。
彼女がそうである可能性は十分にある。
『というか。普通にバトルで打ち負かしてわからせてやればいいじゃん』
『ぬぐっ……』
そう、シアンの案件はサッさんのポンミスやらかしから重要性が跳ね上がってしまっていた。
脇腹もろだし黒揚羽なお姫様アバター(顔は本人)というのが露見し、いわゆるほぼリアル割をしたのだ。
聞いた時は頭を抱えたものだよ。黒の王さん、なにしてんです?って。
『ブーさんのとこのリンカーならさ。フィジカル・ノックなんざしてこないだろうし。してきたとしても全損するまで報復すればいい』
『……リュータンはたまに物騒になるな』
『最悪の可能性を論じばあるいはってだけだよ。こんな悪い方向のたらればなんて、起きないことに越したことはない』
『それは……昨日の彼のこともか?』
『まね。なにしてくるかわかんないから当分は警戒した方がいい』
ハルユキくんを虐めていたパリピくんは後の顛末を聞くと、サッさんを巻き込んでしまった(故意)の傷害事件だけでなく、違法物の所持も判明し、刑事事件だけでなく、刑事裁判までいき大事になりそうになっていた。
保釈金積まれて保釈してきた場合、正直なこと言うと何するかわからない。
ハルユキくんが約束をブッチするだけで校内を探し回り、そして軽い挑発で殴り掛かる脳の無さとは真逆にカメラを避ける狡猾?な面もある。
つまり、自分の将来に響かない程度でやりたいことをやっていた訳だ。
頭に血が登ったままなら……報復は必ずしてくる。
自暴自棄になった能無しのやることは想像しにくいけどもね。
『いっそのことアレがシアンだったらよかったのに。全損させる理由増えるし遠慮もしなくていい』
が、残念ながらそうはならなかった。
現実はそう都合よくいかないということだろう……いや。
『そもそもあれが加速を使ってるって感じしないか』
『……リンカーの民度を過信し過ぎじゃないか?』
『いやいや。魂と体の肉体が乖離しがちな僕らにしてはアンガーマネジメントの出来ない子どもだなって思ってるだけですヨ』
『……六秒の間にブッコロす派閥のリュータンが言えることじゃないな』
『ニハハ』
煽られたら倒して煽り返すのがマナーみたいなゲームを何個か渡り歩いたせいで割と民度が終わることが多い僕に、サッさんは呆れ放題だ。
『まあ、あの反逆の後に二年の間離れることのできたサッさんの方がそこは上手か』
『今日のリュータンはイジワルだな……』
『ん……あ、ごめん無神経だった』
で、少しの沈黙が流れ……て
ハルユキくんと件のクラシマさんが来てしまった。
「はじめまして。リンドウ先輩と黒雪姫先輩」
「チユ、リンドウさんの上の名前は天河だぞ……」
「え、うっそ!?し、失礼しました!」
「いやまあ、気にしないけど……それ言い出すと一番不敬な呼び方してるのはサッさんだから」
「はは。可愛いと好評だったろう?」
「あとで三回くらいはたくね」
ついでにこの呼び方を広めたフーコも今度あったら色々やり返すか。
「チユがどうしてもついて行くって聞かなくて……」
「昨日の今日だから心配するのは当然じゃない?」
それに彼女には改めたいことがあったり無かったりもする。
実は顔見知りだったりする僕らは互いのことをハルユキくんの友達という程度しかしらない。
「ちゃんと話をするのははじめてになるか。僕は天河竜胆、よろしくクラシマさん」
結論、彼女のニューロリンカーにブレインバーストは恐らくインストールされてない。
直感めいた確信だ。
少なくとも、もし僕がリアルの顔を知ってしまったリンカーと不用意に直接顔を合わせたりはしない。
バーストリンカーたちが若い少年少女とはいえ
レベル4にもなるシアン・パイルが良くも悪くも加速中毒のような気配を馬鹿みたいな年数を向こうで過ごした僕とまだ2桁人もいないレベル9のサッさんに隠し通せるとは思えない。
『となると考えられるのはマルウェアとかその辺で遠隔で地点指定できる裏道……』
『……なんでそんなこと知ってるんですか』
『そりゃあゲーマーだからだよ。確認できそうな事柄は既に検証済みさ。そこにあったら登るエルダープレイヤーを舐めないでいただきたいね』
『……困った。わからなくもない』
今は帰り道。サッさんとハルユキくんの2人と直結し、色んなことをレクチャーしつつ今警戒していることを教えている最中だ。
目下の問題であるシアン・パイルをハルユキくんに協力してもらって探ってもらおうと思ったけど……
『プライベートファイルに入れてロックかけたら逃れれるとか……』
『ないない。考えれるのはリンカーごと変えていることなんだけど……普通に違法になるし、ブーさん……青の王はそういったことは容認しない』
『リュータンは青の王を過信しすぎなのではないか?以下にあやつが強くても、末端まで把握管理してるとは……』
『それもそう』
以下に候補を並び立てても違法要素が頭に入ってくる。
BICというニューロリンカーの前身となる脳に直接付けるアイテム(バッチリ違法)だったり。
用務員とかの可能性も考えれるけど、バーストリンカーはその仕様で最年長で高校一年生が限度。
いやまあ、16歳で仕事につけるから考えれないことはないけど、もしそういう若すぎる職員並びに用務員なら、多感で話題性に食いつきやすい中学生には隠し通すことは難しい。
それに、サッさんと話し合って行った地点の炙り出しはどう足掻いてもクラシマさんのクラスだった。
『んー……クラシマさんのリンカーに直結して覗き込んだらどうにかなるかもだけど……』
『……リンドウさん、気軽に繋ぎすぎて本来凄まじい難易度なの忘れてます?』
『いやいやまさか。さすがに初対面の女の子に……』
そうじゃん。
ここにいるじゃん。
クラシマくんの家に行っても不自然でなく、度胸は変にあり、尚且つ機器の捌きが上手い説明しなくてもツールを使えそうな人。
『……嫌な予感』
『的中、ハルユキくん頼めない?』
『そ、そんなぁ……』
いやまあ、考えれる考察としてクラシマくんが元になって何かをされてるっていうのがいちばん有力。
確認した上でできることは……あまりない。
もしハッキングクラッキングしてるのがいた場合、その仕掛けてる側がほぼ間違いなくシアン・パイルだ。
つまり、今度警戒すべきは彼女と繋がりそれを仕込める……
『なあ、ハルユキくん。クラシマくんと特別仲がいいのって君以外に……っ!ブレインバースト!!』
言葉を途切れさせられ、雷鳴轟き、青白い加速世界にいかされることになった。
それは……明らかにAI制御から外れ、こちらに向けて突っ込んでくる鉄の箱こと乗用車を確認できたから。
1000倍に加速した視界で、色付いているのは僕らだけ。
「ふぅぅっ……まずは一段階……っても、こりゃ無理か」
目の前に迫りつつある白い鉄塊。
それはハルユキくんと並走している僕に目掛けて飛んでくる。
車道側にいる僕が先にあたり、サッさんは飛び退けばかわせ、ハルユキくんは工夫すれば大丈夫。
「な、なんでこんな……他の王の攻撃ですか!?」
「いや、それは考えにくい。レベル9のバーストリンカーを仕留めるにしてもここまで殺意にまみれては対戦するよりも先に死に至る。それに……」
黒雪姫は淡々と事実を告げる。唇を引き締め、受け入れ難い事実を述べるように。
指を指し、鉄塊を暴走させる運転手を指さして
「アリタくんを虐めていた彼が、居合わせただけの私を狙うとは考えにくい」
逆立った髪、血走った瞳。見開かれた瞳孔はたしかにハルユキくんを狙っているように見える。
彼は昨日拘束され、芋づる式に違法ツールなどが山ほど見つかり逮捕と裁判も時間の問題かつ少なくとも年単位で見なくなると思っていた。
「あー……見積もりが甘かったな。ま、仕方ないか」
これは僕が引き起こした事の顛末。
彼の人生を軽んじてしまったことへの天罰。
それにハルユキくんとサッさんを巻き込んでしまった。
「ここでガメオベラなのは心惜しいし、まだまだ約束事もあったけど……ハルユキくん……いいや、シルバー・クロウあと頼んだ」
「何をする気ですか!」
不出来な親でごめん。
「サッさん、レベル10になるとこ見れなくてごめん」
「……」
不出来な恋人でごめん。まあ、サッさんが僕のことをそう思ってるかはわからないんだけど。
だらしない兄だと思われてる可能性もまあ、あるか。
「いや、だぞ私は。お前を失うなんて……」
「もちろん頑張るけどさ。こっから助かるには……まあ、こうするしかないって」
「結論を急ぎすぎだ!まだ、なにか……」
「時間がないからごめんね。バーストアウト」
「話はまだっ
戻る視界、金属と金属が擦れる異音にブレーキーの音なんて一切しない。
今からやることは死への抗い。
「フィジカル・バースト」
ハルユキくんを突き飛ばすだけの時間があるかは賭けだ。
だけど、僕の人生において主人公はやはり僕。
神様も見せ場で意地悪はしてくれないだろう。
(ごめん、2人とも)
もっとゲームしたかった。ハルユキくんと対戦も協力もし足りない。
サッさんと加速世界の果てを見たかったし、クリキンの手助けも、プロミ連中の面倒も……
走馬灯を100倍に加速されてる今見たら他の人より短く感じるのか、それとも長く感じるのか。
なんてしょうもないことも思いつく。
ハルユキを押し飛ばし次の瞬間。
鋭い痛みが100倍に引き伸ばされた体感で襲いかかってきた。
吹き飛ぶ赤、大きめな体躯の彼がボンネットに乗り上げ弾け飛ぶ。
五体満足であることが奇跡。だが。青白くなり生気が失せていく肌に私は恐ろしさが勝る。
私が、間違えたのか。
また、あの時のように。
親友とも読んで良かった彼を、彼の親でもあった王を手にかけたあの日のように。
また、私の手から大切なものが零れていく。
最後に残ってくれた、誰よりも大事な彼が。
こうなるまで気が付かなかった私の胸のうちが痛みを訴える。
なにかしろ
このままでいいはずがない
そうだ、彼を生き延びさせるために。
……私よりも先に彼が動いた。
彼の子であり、最速の可能性を見出された下級生。
ネクタイを自分と彼の分を解きすこしでも止血するために結び、ジャケットを脱ぎ傷口を抑える。
「勝手に残すな……僕に、大層なものを預けたまま……満足しないでください!!」
やり遂げたのか安心したのか。
彼の顔は血に塗れて見えなかったがたしかに微笑んでいた。
胸が痛いね
アクセル・ワールド 魅力的なキャラがたっくさんおりますが。筆者的には黒雪姫のヒーローとしてオリ主を設置しました。が、皆の意見聞こう
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ハーレムにしろしろ
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黒雪姫一筋で
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むしろハルユキとの友情師弟メイン