もしネームドに記憶があったら?   作:tto2098ut

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LOADER 4
フレーム RADの探査用一式
ブースター GRIDWALKER
ジェネレーター HOKUSHI
右腕をRANSETSU-RF、左肩にパルスバックラー
右肩のミサイルをカーラの肩ミサイルに換装済み。

基本土着企業縛り。


多重ダム襲撃 【ALT】

「久しぶりだな、ハンドラー・ウォルター!」

「貴様の猟犬にはクソほどどころではない煮え湯を飲まされたが...」

「よくぬけぬけと連絡してこれた物だ。」

 

「ミシガン。事情は把握しているだろう。」

 

「ああ。どうやら俺は3度死んだらしいな。」

「貴様の猟犬、ヴェスパーの4番に二度。俺は確かに覚えてるが...レッドガンは変わらない。」

「お前の猟犬とイグアスはコンタクトを取ったらしいな。」

 

「そのようだ。」

 

「イグアスは随分と落ち着いた。これも貴様の猟犬のおかげらしい。」

「ウォッチポイント・アルファは技研の兵器が守っている。そして、貴様の猟犬とのコンタクトも取っておきたい。」

「貴様もそのつもりで連絡を寄越してきたんだろう?」

 

「そうだ。」

「前までと同じく、ダム襲撃に同行させてもらいたい。」

 

「役立たず共と扱いは変わらないぞ。」

 

「ああ。」

 

 

 

 

「621。仕事だ。」

「ベイラムからの指名依頼だ。」

 

『久しぶりだな、ウォルターの猟犬!』

『ウォルターから話は通っているはずだ。』

『では作戦概要を説明する!一言一句聞き逃すな!』

 

『既に知っていると思うが、今回ベイラムは解放戦線の治水拠点、ガリア多重ダムを叩き潰す事を決定した。』

『ライフラインの破壊により、連中が泣いて詫びる損害を与えるのが目的だ!』

『我がレッドガン部隊からはG4 ヴォルタとG5 イグアス 二名の役立たずが出撃する』

『貴様はその下、うちの役立たずにつけられた安いおまけだ!』

『おまけである貴様には、一昨日空きが出たラッキーナンバー コールサインG13を貸与する!』

『G13 復唱!』

『復唱したか!では準備を始めろ!愉快な遠足の始まりだ!』

 

「G13か。」

「お前には懐かしい響きかもしれないな、621。」

「レッドガンの流儀を堪能して来い。」

 

 

随分と懐かしい声を聴いた。

1度目では真面目に遂行したけど、2、3度目では裏切ってしまったミッション。

また変わった事が起こるのだろうか?と少し楽しみにしている自分がいる。

 

 

「メインシステム 戦闘モード起動」

 

 

 

『これよりベイラムグループ専属AC部隊 レッドガンによる作戦行動を開始する!』

『突入しろ 役立たず共!』

 

『よう、野良犬。』

『今回お前がどうするかはどうでもいいが、俺達は負けねえぜ。』

 

『前回前々回共に俺達はお前にしてやられたようだけどな、お前の対策がバッチリだ。』

『裏切らねえならそれでいい。俺達だけでも十分だ。』

 

『せいぜい指でも咥えて見てるんだな。』

 

見れば、少し武装が変わっているようだった。

ヘッドブリンガーは軽リニアライフルを重リニアライフルに、シールドを外してパルスブレードを装備している。どうやら3週目のオールマインド機体での近接格闘をした経験が良かったらしい。近~中距離で衝撃値を維持してスタッガーになったらパルスブレードで切り込む。構想だけで言うならLOADER 4と同じだ。

だが実際、この戦法は強力だ。

 

ヴォルタの方は大きな違いは見えない。

...キャノンヘッドは元が元で十分強い機体だった。改修は必要ないと判断したのだろう。

 

『お前のような木っ端は知らんだろうがな、なんて今回は言わねえぞ。』

 

『G5! 余計な口を叩いている暇があるなら手を動かせ!』

 

「...前線のMTは片付いたようだな。」

「後は変電施設を破壊しろ。」

 

『お前がMTみてえなガラクタで苦戦するわけがねえな。』

 

「目標、弐機破壊。」

 

『準備運動は終わりだ、続けるぞ、役立たず共!』

 

「...待て621。暗号通信が入った。...恐らく内容は大して変わらないだろう。お前が決めろ、621。」

 

『独立傭兵レイヴン。我々はルビコン解放戦線だ。』

『単刀直入に言おう。こちらにつき、レッドガン二名を排除してもらいたい。』

『報酬はベイラム提示の2倍。前のように色よい返事を期待している。』

 

私は迷わず了承した。

 

『独立傭兵レイヴン 協力に感謝しよう。』

 

「621。解放戦線から友軍識別タグが交付された。」

「連中の戦力を上手く使え。」

 

私は手に持っているライフルをヘッドブリンガーの足元に、一発。

 

パスッ。

 

地面に弾が跳ね返る音が響く。

 

『...あ?』

『なるほどな、早速か、野良犬!』

 

『案の定だな、お前はそうすると思ってたぜ!』

 

『...(ため息)』

『G4、G5応戦しろ!G13はどうやら貴様らと遊びたくなったようだ!』

 

前と同じであれば、不意打ちが可能だった。

でも、私はそれを選ばなかった。

イグアスもヴォルタも意思を汲んでくれたみたいだった。

貴方達と、正々堂々と戦って、勝つ。

 

『はっ、お前にしちゃあボロいアセンブルだな!』

 

『RADのだろ?二機からの集中砲火にそれが耐えられんのか?!』

 

実際、きついだろう。

ヴォルタの重い一撃をイグアスが的確に当たるように私を誘導してくる。

近づけばZIMMERMANとLUDLAWの掃射、遠ければミサイルとリニアライフルが飛んでくる。

どの距離でも不利は免れない。

 

だから。

 

私は一歩踏み込んだ。

 

『はっ、キャノンヘッドの距離だぜ、そこは!』

 

キャノンヘッドがショットガンを構える。

発射される直前にQBを吹かしてそれを避ける。

そのタイミングでリニアライフルのチャージショットが飛んでくる。

 

『かかったな、野良犬。』

 

飛んでくるリニアライフルの弾に合わせて、左腕のパルスブレードを起動する。

弾を真正面から切り割く。

 

『そんな芸当が出来んのか、この武器は。やってやろうじゃねえか!!』

 

『ヘッ、随分あったまってきたみたいじゃねえか、イグアス。スカした感じじゃなくてそっちの方がお前らしいぜ!』

 

リニアライフルの隙に合わせて、3点バースト射撃とミサイルの掃射をイグアスに命中させる。

 

『チッ、避けそこなった...!』

 

スタッガーしたヘッドブリンガーにパルスブレードを二撃...入れようとしたところで、後ろから榴弾が飛んできた。

ので、一段当てて回避。

 

『忘れてもらっちゃ困るぜ。』

 

そのタイミングで、やっと来れた。

ダムの端っこ。

 

『はっ、分断か?』

 

目の前には4脚MT。このダム随一の戦力だ。

勝機はここだった。ここでどちらかを仕留めきれなければ、恐らくジリ貧で負けてしまう。

 

『なるほどな。二人を誘導したか。』

『貴様らには戦略の勉強が必要らしいな!』

 

イグアスがアセンブルを変えた関係で、どちらも決定打のある機体になっている。

4脚MTの長い時間の足止めには期待できないだろう。

 

キャノンヘッドの靭帯を狙って発砲する。

 

『そんな所狙ってもなんもなんねえよ。...?!』

 

ガクン、とキャノンヘッドがバランスを崩す。

靭帯を貫通し、キャノンヘッドの重量で脆くなっている氷を破壊したのだ。

連鎖的にヒビが広がって行き...

 

バリン。

 

甲高い音と共に、水面が割れた。

 

『?!ここ、こんなに脆かったか?!』

 

前回はイグアスを速攻で仕留めて、その後にヴォルタを仕留める戦法を取った。

そのため、ここにはまず足を踏み入れていない。

 

さらに重量の重いキャノンヘッド、ヘッドブリンガー、LOADER 4、4脚MTが互いに暴れまわり、水面が榴弾で爆発、銃弾でヒビ、パルスで割れと様々な要因が重なった結果だ。

タンクはホバータンクを除いて空中戦だと極端に弱くなる。さらに、BORNEMISSZAは上昇推力が弱い。

すると、どうなるか。

 

『ENがっ...!やりやがったな、テメエ!』

『沈むっ...!!』

 

無理やりブースターを吹かそうとすれば、私に撃たれる。すると、スタッガーして余計に沈む。かと言って吹かさなければ、沈む。

選択肢は一つ。退く事だけだった。

しかし、その選択肢もまた悪手だ。

 

4脚MTが9連バズーカを発射する。

 

ものの見事に、キャノンヘッドに当たる。

 

『ヴォルタ!てめえ...!』

 

ヘッドブリンガーが注意を引くためか突っ込んでくるが、冷静に流し、ブレードを振った隙にこちらがブレードを叩き込む。

4脚MTがそのタイミングで機銃を打ち、ヘッドブリンガーはスタッガーを起こした。

 

「...表面を割るとは。考えたな、621。」

「実際の所ACは水面でも行動できる。だが、中に人がいる以上恐怖心を煽り冷静さを失くす...良いやり口だ。」

 

『チッ。だが...なっ?!』

 

ABを起動し、蹴りを入れる。

追撃に、ライフルのバースト射撃。

 

『クソッ...次は負けねえからな、野良犬!!』

 

『イグアス!格下ナンバーにやられたぞ!数学はできるか?相手は幾つ下だ?!』

『貴様はいつまでそのナンバーをしゃぶっているつもりだ!』

 

『へっ。てめえがいなくても、俺だけで勝ってやるぜ...!』

 

見れば、自分がイグアスの相手をしている内に4脚MTは撃墜されていた。

落ち着きを取り戻したのが、ダムの癖上で堂々と構えている。

別に近づかなくたって、キャノンヘッドにはミサイルがある。距離が離れても行動できると踏んだんだろう。しかし、その距離はどちらかと言えばヘッドブリンガーが撃墜された以上こっちの距離だった。

 

ライフル、ミサイル。ミサイルを避けて、またライフル。榴弾の爆発に巻き込まれないようにして、またミサイル。

 

『イグアスと模擬線してた時みてえだな...そん時はな、俺はこうした。』

 

突然。

キャノンヘッドがABで突っ込んできた。このまま引き撃ちでは負けると判断したのか、懐に潜り込んでは体当たりをした。

しかし、距離が離れすぎていた。対応を十分考えられる距離になってしまっていた。

体当たりが来た瞬間に、奥の手のアサルトアーマーを起動。

 

『なっ...?!ぐ...』

 

スタッガーに陥ったキャノンヘッドにブレード。追撃にライフル。

 

『機体がイカれやがった...!離脱するしかねえ!』

『リベンジの機会は楽しみにしておくぜ、G13!』

 

「G4 G5両名の撃破を確認した。」

「ミシガン、機体の修理費は俺に回しておけ」

 

『ふざけた遠足にしてくれたな、ハンドラー・ウォルター。』

『授業料の分は差し引いておくぞ。』

 

 

と言う事があって、多重ダムの襲撃(寝返った)は終結した。

結果的に勝ったが、リペアキットは使い切り、奥の手だったアサルトアーマーも使用。

2v1だったとはいえ、かなり厳しい戦いだった。正直、オールマインド機体よりも苦戦したかもしれない。アセンブルの自由が少し縛られていたせいかもしれないが...

先にカーラに会っておいてよかった。

 

[通信が入っています]

 

『よう、野良犬。』

『今回は俺達の負けだが...次こそはテメエを負かしてやるぜ。』

『本題はこっちじゃねえがな。』

『...本来の流れなら、上の馬鹿共のせいで、ヴォルタは壁越えに行って死ぬ。』

『ヴォルタも覚悟してる。俺も今回は外されてねえ。死ぬつもりはねえが...テメエを僚機として雇いたい。』

『手を貸せ。』

 

 

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