持たざる者の異世界迷宮でハーレムを   作:@ペロ

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016 盗賊のティナとジーナ

「旦那さま、盗賊どもからの剥ぎ取りと清掃が終わりました。ご検分をお願いします。こちらがインテリジェンスカード16枚にございます。お収め下さい」

「ああ、ありがとう。ではそちらに参ろうか」

 

盗賊のインテリジェンスカードを受け取るとリュックに放り込む。俺は今までエマたちと一緒に盗賊どもの死体や衣服などを迷宮にワープゲートを繋いで投棄したのち、火炎剣で全て燃やしていたのだ。エマもノラも欲しい物があったのか、渋々投棄するのを手伝ってくれた。

 

「アンナ、捕まえた女どもはどうした?」

「はい、縛り上げて倉庫に監禁しております。お検めしますか?」

「そうだな。裸にして村の女たちに良く洗わせておけ。下着もひん剥いて股の中も良く洗わせろ。股の中に何か隠しているかもしれんからな。それと皮の手袋を嵌めるのを忘れるな。病気がうつっても困るからな」

「はい、手配しておきますので、先に剥ぎ取り品をお検め下さい」

 

まあ、大人の女のアンナなら俺が何を言っているか理解できただろう。俺は死体を投棄している時に、剥ぎ取って裸にひん剥いてある女の死体の股の中も漁っていたのだ。エマたちも俺が何をしているのか興味心身だったが、上手いこと言いくるめられただろうか。この世界の娘は、性に疎いのである……。

 

「アキラ様、私の中も今度見てね。変じゃないよね」

「アキラさん……わたしのも変じゃないか……」

「おっ、お前らには、まだ早い。成人したらな」

 

俺が剥ぎ取り品を検めているとアンナが何かを持って駆け寄ってくる。

 

「旦那さま、2人の女たちは股の中に、このような物を隠しておりました」

「ほう、指輪か。その指輪はアイテムボックスを一度通してあるのか?」

「はい、村の女たちのアイテムボックスを使って、洗浄と殺菌をしております」

 

うむ、アイテムボックスを通せば迷宮品だけが中へ、それ以外のゴミ、雑菌などが外へと分離されるからな。理解しているようで何よりだ。失念していたが、生きている盗賊から物を奪っても盗賊にはならなかったようだな。アンナが村長ジョブのままで良かった……。

 

鑑定!

頑丈の指輪:物理ダメージ軽減

頑丈の指輪:物理ダメージ軽減(空き)

 

ほう、2人共に股の中に頑丈の指輪を隠していたようだな。指輪はランク2の装飾品だ。最大スロットは2だが、スロットにスライムのスキル結晶を融合したか。

 

「股の中に隠しているくらいだからな。何か理由があるのだろう。一旦そいつらに返してやれ。それと女を綺麗にしたら貫頭衣を着せて監禁しておけ。後ほど向かう」

「はい、お待ちしております」

 

俺は剥ぎ取り品の検分の続きを行う。よく盗賊どもに勝てたな……。

 

山崩れの鉄剣、レイピア、鉄の剣10本、シミター6本、武器は全てランク2以上だ。硬革のカチューシャ、硬革のジャケット、硬革の鎧、硬革の手袋2点、硬革の靴2点は、防具ランク3。良い品は頭目とその女の物であろう。そして革の鎧10点、革の靴10点、皮の鎧6点、皮の靴6点は部下の物だろう。問題はこいつ、盗賊のバンダナだ。前回の盗賊団とは違う組織なのだろうか。

 

皮の金袋は全部で18。皮の金袋はこのまま貰っておき、中身を全て検めると金貨3枚、銀貨420枚、銅貨が多数だ。俺は金貨0枚から金貨3枚まで回復したので安堵する。やばかった。それぞれの硬貨を別々の金袋に分け、銅貨は全てアンナに渡しておけば、うまく采配するだろう。アンナが戻ってきたので、村人たちに今回の褒美を出さねばならんな。

 

「アンナ、村人たちに今回の褒美をやらねばな。この金袋に銀貨200枚が入っている。もう少し与えてやりたいが武具の調達にも使うのでな。今回は一世帯当たり銀貨10枚を褒美としてアンナから与えてやれ」

「ありがとうございます。旦那さま。村人も重々承知しております」

「うむ、では捉えた盗賊の女の所へいくぞ」

 

監禁している場所は倉庫にしている元クロエの家の俺の家だ。アンナと未亡人の妻たちだけを連れていく。前回の襲撃で討ち死にした夫の敵の盗賊団だからな。

 

「お前たちは、ブラヒム語が喋れるのか?。それと聞かれたこと以外は喋るな」

「はい、ブラヒム語とバーナ語と、それと帝国語が話せます」

「ほう、帝国語とな。誰が話すのだ?」

「主に帝都の周りの人族です」

 

やはり、帝国の人族にも専門語があったか。盗賊の人族が使っていたのは、この言葉か……まずいな。俺はブラヒム語しか分からないからな……。

 

「さて、体を検めさせてもらうぞ。村に病気をうつされても困るからな。では着ている服を全て脱いで両手をあげろ」

 

盗賊の女どもは褐色肌で短髪だが、3つの言葉を操れるということなので、どことなく知性は感じられる。俺は、目の中、口内、脇の下を確認後、股の中も自分で開かせて粘膜も確認した。まあ、素人の目視で見ただけだからな。アンナもドン引きだが、性病に侵されているかは分からないが健康そうではある。他に隠している物もなさそうだ。そういえば鑑定するのを忘れていたな。

 

鑑定!

ティナ(女:22歳) 盗賊Lv1

ジーナ(女:21歳) 盗賊Lv1

 

ふむ、盗賊レベル1か、それなら降参するわけだ。合点も行く。一応この盗賊たちの持っているジョブも見ておくか。その前にアンナに言って奴隷化もしておく。

 

「アンナ、インテリジェンスカード操作で、この者たちの奴隷化をしてくれるか?」

 

「滔々流るる霊の意思、脈々息づく知の調べ、インテリジェンスカード、オープン」

 

「旦那様、奴隷化しました。インテリジェンスカードの検めをお願いします」

「ああ、ありがとう。この者らには逃げられないように俺のパーティーに入れておくからな……パーティー編成!」

 

俺は奴隷化した盗賊の女たちのカードを確認後、俺のパーティーに入れておいた。

 

パーティージョブ設定!

ティナ(女:22歳:奴隷) 村人Lv6

待機 :農夫Lv1 盗賊Lv1 色女Lv1

 

ジーナ(女:21歳:奴隷) 村人Lv6

待機 :農夫Lv1 盗賊Lv1 色女Lv1

 

もしかしての魔法使いもなく英雄もなし、単なる村人が頑丈の指輪を盗んだだけだ。そして盗賊どもに犯され廻されて色女か……悲惨だな。

 

「さて、お前たちが股の中に隠していた指輪は何だ。盗んだものか?」

「いえ、間違って持ち出してしまっただけです……こんな事になるなんて……」

「ふむ、まあよい。その指輪は取り上げないでおく。明日にでも、お前たちを騎士団に突き出した後に、奴隷商館に売り渡すだけだからな。余計なことは聞かないでおいてやろう。面倒ごとは御免だからな」

 

「アンナ、この者たちを捕まえたのは俺ではないからな。あくまで村の戦利品だ。あとは任せる」

 

マルコ村の村長との繋がりも聞きたかったが、どうみても下っ端で、男の盗賊たちの慰みものだったのだろう。余り話をしていると情が沸くのも考えものだ。俺はアンナをちらりと見ると、アンナは頷いたので、あとは任せて家へと戻った。盗賊団を撃退して、すでに夕方だ。今日の迷宮はもう無しだ。家に戻ると猫人族のジョゼとイリスにポカポカと叩かれて怒られた。盗賊をパーティーに入れるために、勝手にパーティーから外したからだ。俺が腰をトントンしてあげたら、にゃうーんが頂けたので許してくれたのだろう。盗賊から剥ぎ取った装備品の構成を考えるため、パピルスの帳面との格闘に勤しむ……。

 

春の23日夕方。所持金:金3銀352銅?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

夕食後にパピルスの帳面との格闘をしているとアンナがやってくる。

 

「旦那さま、今日は春の23日です。後ほど寝所にお伺いします」

「今日は奇数日だったな。猫人族たちのブラヒム語の勉強もしっかり頼むぞ」

 

パピルスの帳面との格闘を終えた俺は、カルロを連れて元カミーユの俺の家に行く。盗賊どもから剥ぎ取った装備品を誰に装備させるか伝えてから、カルロを自室に戻した。

 

ズズズッ、ガラガラッ。入口の引き戸が開けられ、月明かりに照らされた1人の魔性の女と2匹の妖艶な猫女と会敵した。ほう、今日も新たな猫を連れてきたか。俺はもう慣れたぞ。

 

「旦那さま、今夜もお情けをお授け下さい」

「「ぷるにゃーん」」

 

俺は3人の女に寝所に連れられていく。カルロの部屋の方をちらりと見ると引き戸が少し開けられている。ふむ、カルロよ、しっかりと聞き耳を立てて今夜も男の修行に励めよ。

 

……

 

俺は満足させた2匹の女の尻尾を触りながら、腰をトントンしてあげているとアンナが語り出す。

 

「旦那さま、今夜のお情けも大変素晴らしいものでした。それで……」

「何だ、この時間はお前たちのものだ。俺がしてやれることなら申してよい」

「今日捕まえた盗賊の娘たちですが、私に下りませんか?」

「ほう、話を聞いて情でも沸いたのか。あの盗賊の娘たちは、間違いなく盗賊の男どもの子種を授かっているぞ」

「はい、承知しております。私も……成人したての頃、盗賊どもに襲われて弄ばれたことがあるのです……その時に授かった子がエマです……」

 

なっ、なんだってー。そうか、それでアンナもその時に色女ジョブを取得したのか。そしてエマも盗賊の子種だったとは……許せんな、盗賊どもは。いや、その時に子種を授かったからこそ、今のエマがあるとも言えるが……俺は葛藤するがエマはとても愛らしいのだ。

 

「エマが生まれた後、直ぐにアロルドと一緒になり、カルロを授かりました。その……生まれてくる子に罪はありません……」

「ほう、盗賊の娘から生まれてくる子の面倒を、アンナが見てもよいというのだな」

「はい、盗賊の娘たちを奴隷として私のお付きにしても良いと、夫を盗賊に討ちとられた猫人族の妻たちからの提案です」

 

ふむ、アンナの傍使えも必要か。それに俺がいない時の護衛が必要でもある。男の護衛の奴隷だと万が一の間違いが起こる可能性もある。女の奴隷ならばカルロが一人前になったら褒美として与えてもよい。使い道もあるか、悪くはない。だが初年度奴隷の人頭税は3万ナール。雪だるま式に人頭税が膨らんでいく気もするが、金にルーズなのは俺の悪いところだな。

 

「あの盗賊の娘たちは村の戦利品だ。アンナがそれでよいと申すなら俺は手助けをしてやるが、明日騎士団の元に連れていった時、騎士との交渉はアンナが行うのだぞ。そのあとに引き渡されれば、奴隷商館でアンナとの奴隷契約は結ばせよう」

「はい、ありがとうございます。私の旦那さま……」

 

おかしなことになってきたが、猫人族の尻尾がシュルリと俺を愉しませると、俺は何も考えられなくなっていく……。

 

春の23日夜半。所持金:金3銀352銅?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「アキラ様、その、昨日の夜は聞こえてしまいまして……」

「ほう、聞こえていたのか。エマには黙っておくのだぞ。それが男の優しさだ。カルロはエマのことが嫌いか?」

「エマお姉ちゃんは、何があっても僕のお姉ちゃんです!」

「それでよい。お前は何があっても家族と村を守るのだ。はやく一人前の男になれ」

「それでその……今度見ててもいいですか……」

「女たちと何をやっているのか、もう見たくなったのか。まあ考えておいてやろう」

 

俺はカルロを連れて食事を取ると、ノラに鍛冶の修行をさせながら今日の予定を伝える。

 

「今日はこれから騎士団のところに、昨日の盗賊の女たちを連れていく。同行するのはアンナとカルロとノラ、盗賊の女たちだ。エマ、猫人族の娘、狼人族の娘は置いていくので、探索者の大人をつけて、迷宮で修行をしておけ。修行場所はそうだな、二階層でニードルウッドだ」

 

エマたちが文句を言うが、奴隷商館に娘たちを何人もぞろぞろと連れては行けない。エマには頬を、猫人族の娘には腰をトントンと、狼人族の娘には耳を触ってあげてご機嫌をとり、よく言い聞かせてから、バルナバの町の冒険者ギルドの絨毯へとワープゲートを繋いで移動した。

 

騎士団詰め所でインテリジェンスカードを確認され、詰め所のロビーへと入る。

 

「アンナ、騎士との交渉はお前次第だ。盗賊の女たちはパーティーから外しておく。カルロはアンナのお供をしろ。俺はカードを引き換えたら行商人の問屋に行っておく」

「はい、お任せ下さい。旦那さま」

 

俺はノラとインテリジェンスカードの引き換えを行う。盗賊のインテリジェンスカードは16枚。大当たりを引きたい。俺の色摩の欲望がゲスな笑みをもらす……くっくっくっ。

 

「昨日、俺の逗留している村が盗賊に襲われてな。返り討ちにしたから、盗賊のインテリジェンスカードの引き換えをお願いしたいのだが」

「はい、あそこのカウンターで説明して下さい」

 

俺はノラとともに、前回カードを交換したカウンターで引き換えを行う。ノラは引き換えを初めて見るから興味があるのだろう。俺は2回目だ。

 

「ゲッツ盗賊団ですね。先日頭目を失ったゲイル盗賊団の残党を吸収しているとの噂ですが、よく討ち取れましたね」

「ああ、逗留している村の者が一丸となってな。俺は代理でカードを引き換えに来ただけだ」

「頭目のゲッツとその女、幹部2人に懸賞金が出ています。懸賞金が掛かっていないカードは一律100ナールで交換です。これが懸賞金です。盗賊団の情報を知っていたら騎士団に報告して下さい」

「ああ、ありがとう」

 

懸賞金を受け取った俺とノラは、村に来る行商人の問屋へと向かう。

 

「アキラさん、懸賞金の交換を初めて見ました」

「ああ、騎士団も必死だからな。細かい事まで聞いてきて面倒だ。さて、これから行商人の問屋へ奴隷商館の場所を聞きにいくぞ」

 

途中の探索者ギルドでアイテムの補充を行い、雑貨屋の隣の行商人の問屋へと到着する。

 

「店主はいるかな?。ロマーノ村から来た者だ」

「おや、アキラ様ではありませんか。行商に行かせてもらったロッコにございます」

「ロマーノ村から無事に戻れたようで何よりだな。最近は盗賊団が跋扈しておるからな」

「して、今日はどういった御用でこちらまで?」

「ああ、ロマーノ村がまた盗賊団に襲われてな。村の者たちと返り討ちにしたから、カードの引き換えを頼まれたのだ」

「それはそれは、難儀でございましたね。私にもどこの盗賊団だったか、お教え頂けますかな?」

「そうだな。村に行商に来てもらっているからな。安全のために盗賊団の情報は重要だな。村を襲ったのはゲッツ盗賊団だ」

「ほう、この町に巣食っていた2つの盗賊団を撃退とは、流石アキラ様ですな。この町も静かになりましょう」

「俺は手伝っただけだな。この町にはまだ盗賊団はいるのか?。何か知っているか」

「聞いているところでは2つの盗賊団だけですが、盗賊はどこからともなく沸いてきます。何か情報が手に入りましたら、行商に向かった時にでもお伝えしましょう」

「それは助かる。ところで、この町の奴隷商館の場所はご存知か?俺は余所者だから伝手がなくてな」

「なるほど、盗賊を捕まえた訳ですな。手前どもの品を奴隷商館にも卸しておりますので、私がご案内致しましょう。聞いたかピーノ。店はお前が仕切っておけよ」

「ああ、すまないな。今アンナが騎士と話をまとめておる。こちらに来たら案内を頼みたい」

「それでしたら、アンナさんが来るまで、こちらでお休み下さい」

 

俺はアンナが来るまで行商人と話をした。どうやらこの店で迷宮ドロップ品の大口の取引を受けているようだ。次回から100個単位でなら迷宮ドロップ品の買い取りも可能なので、ぜひ持ってくるようにと念を押された。商人には探索者ギルドを通さなくても、何か抜け道があるのだろう。中抜きされない方が利益も出るしな。探索者ギルドで売値10ナールのアイテムなら買値は4倍の40ナールになる。探索者ギルドで10ナール積まれ、商人ギルドで更に10ナール、最終的に小売りで更に10ナール、40ナールになる訳だ。ロッコは物によってだが100単位なら、探索者ギルドに売る2倍の値段で引き受けると言い、俺は合意した。俺の色摩がゲスな笑みをもらす。グヘヘヘ。

 

アンナが奴隷にした盗賊の娘2人を連れて戻ってきたので、奴隷商館へとロッコに案内してもらう。ロッコが商館の入口の用心棒に口を利くとすんなりと応接に案内された。

 

「ロッコ殿、世話になったな。ドロップ品の100単位の取引の方もよろしく頼む」

「いえいえ、これも商いでございます」

 

しばらくすると老練な人族の男が姿を表す。まさかアランかと思ったが違ったようだ。

 

鑑定!

リベリオ・スパーダ(男:63歳) 奴隷商人Lv44

装備 :身代わりのミサンガ

 

「当商館の主のリベリオでございます」

「ああ、俺はアキラ、こちらがロマーノ村の村長のアンナだ。宜しく頼む」

「アキラ様ですね。それにしても素晴らしい装備をお召だ。名のある探索者とお見受けします」

 

かっ、家名持ちかよ。まあ特権階級しか奴隷商人の職業につけないのは当たり前の事か。仮に奴隷や普通の帝国民が奴隷商人ジョブにつけたとしても、商館を運営できないようになっているのだろうよ。商人ギルドで転職自体に制限があるのかもしれない。そして奴隷商人ジョブの制約も気になる。もし禁則事項がなければ、奴隷商人になることで、奴隷にやりたい放題できるからな……。

 

リベリオは顔を動かさずに瞳だけで俺を全身を値踏みする。こっ、この老練な男、俺を見透かしたか。俺の水色のボーナス初期装備を見てリベリオは頷く。俺とリベリオは互いの手を握ると、ソファーに座るように促される。俺とアンナは座り、他の者たちは俺の後ろへと控える。

 

「本日は、そちらの者たちの奴隷所有者の変更の件と伺っておりますが、当商館では選りすぐりの女の奴隷を多数揃えてございます。ご覧になられますか?」

「いっ、いや、今はパーティーに空きがなくてな。女の奴隷を見せてもらうのは、またの機会にお願いしたい」

「わかりました。期待してお待ちしましょう」

 

リベリオの瞳がギラリと光る。みっ、見透かされた……一発で女だと。まあカルロ以外、連れているのは全員女だからな。

 

「それでは、奴隷所有者の変更を始めて宜しいですかな?」

「ああ、よろしく頼む。この娘たち2人をアンナの奴隷に変更してくれ」

「遺言はどうなされますかな。奴隷相続、或いは死後開放でございましょうか?」

「そうだな。遺言はなしとしてくれ。またお邪魔する事にもなろう」

「では奴隷所有者の変更を始めます」

 

俺はアンナと元盗賊の女の奴隷たちに左手を出すように促す。

 

「滔々流るる霊の意思、脈々息づく知の調べ、インテリジェンスカード、オープン」

 

老練な奴隷商人がカード操作を行うと、アンナのカードに所持奴隷が記載され、奴隷のカードには主の名が記載される。ほう、これが奴隷契約か。俺はまだ奴隷商人のジョブが取得できないから、奴隷に落とされでもしたら大変だ……。

 

「インテリジェンスカードをご確認下さい。奴隷所有者の変更は完了しました」

「ああ、世話になったな。確認した」

 

俺は奴隷所有者の変更代を支払う。遺言変更は300ナール、所有者の変更は500ナール。2人分だと1000ナールの銀貨10枚だ。奴隷を買ったわけじゃないから、奴隷契約の説明はナシか。

 

「それでは、またのご利用をお待ちしております」

 

俺は会釈をして奴隷商館を立ち去る。さて、これで奴隷商館にも繋ぎが出来たことだし、買い物をして帰ろう。衣服、肌着などもいるだろう。衣服屋、雑貨屋に寄ってアンナに全てを任せて購入させた後、冒険者ギルドからワープで帰宅した。

 

帰宅した俺だが、元5人家族の村長家に13人と、人が溢れかえっているの見て呆然とする。俺が接収した家に人員を分けないといけない。エマたち娘たちは倉庫にしている家に移ってもらい、倉庫の荷物は俺の家でカルロが管理するでいいだろう。エマたちが騒いでいるが隣の家に移動させただけだ。

 

村長家:アンナ、カミーユとクロエ、奴隷2人

俺の家:俺、カルロ、倉庫の荷物

娘の家:エマ、ノラ、猫人族の娘2人、狼人族の娘2人

 

「カルロ、倉庫の装備と荷物は俺の家に移動だ。お前が仕切って移動させておけ」

 

男の舎弟がいると便利すぎる。

 

さて、まだ少し昼までには時間がある。俺は奴隷のティナとジーナに装備をつけさせて、迷宮でジョブを取得させる。一階層のコボルトを剣とパンチで倒させれば終了だ。探索者と戦士、剣士、僧侶を取らせて身体強化をはかる。あとは生まれてくる子供が流産しない程度にコボルトでレベルを上げてもらえばいいだろう。パーティーを組んでいる時に全員揃っていないとボス部屋の扉が閉まらない問題が発生するから、入口から中間部屋までの探索を誰かにやらせてもいい。いずれにしても、ボス周回をワープでやれなければパワーレベリングは成立しない。ダンジョンウォークでは入口の小部屋と中間部屋以外にゲートを繋げられないからだ。

 

ティナ(女:22歳:奴隷) 探索者Lv1

ジーナ(女:21歳:奴隷) 探索者Lv1

 

「アンナ、この2人の奴隷は、一旦は探索者にしておく。そのうちアイテムボックスも使えるようになるだろう。アンナの身の回りの世話と護衛として、よく仕込んでやってくれ。この奴隷の娘たちは、お前のものだからな」

「ありがとうございます。旦那さま……」

 

俺にはこの奴隷の娘たちを冒険者ジョブまで育てるのは、おそらく不可能だろう。俺は初期ボーナスポイントが50しか与えられてない……経験値400倍だあ。このゲームちょろい。は出来ないのである。

 

討ち取った盗賊どものインテリジェンスカードは、金貨20枚と銀貨12枚の20万1200ナール。一時は金貨0枚だったが、資金が一気に回復した。これで少し余裕ができただろう。

 

春の24日昼。所持金:金23銀318銅?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「ノラ、今日はダガーの製造をやってみるか」

「アキラさん。ダガーは複数の素材の融合なので私にできますか?私の兄さんは直ぐにはダガーが作れませんでした」

「ああ、素材は分かっているな。俺の見立てでは1本は、おそらく作れるようになっているだろう。挑戦してみるか」

「はい、アキラさんがそう言うならやってみます!」

 

俺は、ノラに言われた素材のコボルトナイフ2本、皮1枚、ブランチ1本を渡す。ブランチは金属素材の溶融に必須なので、いくらあっても足りなくなるだろう。ブランチをラップしている透明な膜の避妊具もだが……まあダガーをいくら作って売ったところで金にはならんだろう。必要素材から売値がわかるからな。コボルトナイフは売値10ナール、皮は10ナール、ブランチは15ナールだ。鍛冶師が作成して売ると2倍だから、ダガーの売値は90ナール、店で買うと4倍だから360ナールだ。売るのも買うのもアホらしい。

 

「今ぞ来ませる御心の、言祝ぐ蔭の天地の、武器製造!」

 

ノラの詠唱で眩い光を一層放ちながら素材が融合していく。ブランチで融合をブーストしているのが見てとれる。

 

「アキラさん、やりました!ダガーです」

「よくやった。俺の元で修練すれば、直に兄にも追いつけるだろう」

 

俺はタプタプしていたノラの腹を、優しく撫でて労う。ぷにっとした感触がなんとも心地よい。ノラはお腹を撫でられるのが好きなのである。作ったダガーはアンナにでも渡しておこう。奴隷たちの炊事仕事でも必要だろう。

 

さて、今日の探索を開始するが今日より2パーティー制を導入する。俺がパピルスの帳面との格闘で得た解答だ。どうしても俺の娘が一人あぶれてしまう。この問題を解決するには2パーティーに分けて俺が両方のパーティーを監督すればいいのである。猫人族の探索で2パーティー制を敷いたのもすこぶる評判もよい。エマは一緒に行けるのであればそれでいいとの言質はとった。あとは猫人族の子供から4人抜擢すればいいだろう。猫人族の大人には朝の漁と手伝いがある。漁村が漁をしなくなるのも不味いのだ。そして、ここまで魔物部屋がないのも気がかりになっていた。俺のパーティー以外の経験値効率が落ちるが、道中の安全度は格段に高まるはずだ。結論から言うと、複数パーティー制は、俺でも思いつく利益度外視の金持ちの戦法だから、貴族どもも騎士団も必ず導入しているはずだ。

 

俺は上の階層に進むのに二の足を踏んでいた。八階層のボスはパーンだ。少し準備が必要になるだろう。獣戦士の娘たちを育成をしておきたいが、強力なビーストアタックには、致命的な欠点がある。そう詠唱が必要であり、同時に使用した場合、詠唱共鳴の問題が発生するため、2人同時には運用できないのである。とりあえず上の階層に連れて行って入れ替えながらやるか……面倒くさいけど俺の娘たちのためだ……。

 

「カルロ、俺の修練に加わる予定の子供たちを二階層に上げろ。それ以外の子供たちは一階層のコボルトで修練させておけよ」

 

俺は無心でホワイトキャタピラーを周回して、獣戦士の娘たち2人をレベル3まであげた。俺は67回もやったが、入れ替えながらやったとはいえ、娘たちもたまったもんじゃない……絹の糸65個、真綿1個、芋虫のスキル結晶1つでホワイトキャタピラーをやめた。今日から兎の肉は13個必要。ラピッドラビットを13回やり、ホワイトキャタピラーを禁欲攻撃でしとめて、芋虫のスキル結晶1つを持って帰宅した。

 

「旦那さま、お体を綺麗に致しますね。それと本日はスキル結晶が3つ届いております」

「出たか!散々村人たちにやらしているからな。素材もそろそろ資金に変えねばな」

 

パンツを履き替えた俺は、村人から届いたスキル結晶を鑑定する。

 

鑑定!

人木のスキル結晶

兎のスキル結晶

油木のスキル結晶

 

ほう、ブランチを取りまくってるからな。ウッドは人木のスキル結晶か。兎のスキル結晶はまあ、兎の毛皮が毎日50枚近く届いているからな。オリーブは油木のスキル結晶だな。あとはガキどもがコボルトのスキル結晶を出してくれれば盤石だ。俺の色摩がゲスな笑みをこぼす。グヒヒヒッ。

 

「褒美をやらねばな、スキル結晶は1つ1200ナールの取り決めだ。持ってきたパーティーに銀貨12枚ずつ配ってやれ。揉めないように人数で均等割りでな」

「はい、わかりました。村人も更に励むことでしょう」

「それと朝の漁はしっかりやらせるのだぞ。ここは漁村だからな」

「はい、それと奴隷の娘の件でご相談があります」

「ああ、夕食のあとに聞こう」

 

俺は夕食までパピルスの帳面との格闘に勤しむ。うひひ、軌道に乗ってきたぞ。俺の色摩が再びゲスな笑みをこぼす。グフフフッ。

 

春の24日夜。所持金:金23銀282銅?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

夕食後にノラの鍛冶のダガー作成を終わらせてから、カルロを連れて俺の家へと戻る。

 

ズズズッ、ガラガラッ。入口のドアが開けられ、月明かりに照らされた1人と2匹の新しい猫女と会敵した。あっ、アンナの話を聞くのを忘れてた……ぷるにゃーん。

 

……

 

俺は満足させた2匹の女の腰をトントンしながらアンナの話を聞く。

 

「旦那さま。奴隷のティナとジーナですが、どうやら貴族様のお屋敷から逃げてきたようです」

「なんだとっ。どこの貴族だ。貴族との揉め事は不味いぞ」

「フィリッポ男爵様のお屋敷と申しております。指輪は逃げる時に持ち出してしまったと。如何いたしましょう」

「どうもこうも、よりによって貴族の屋敷から盗むとはな。その男爵の屋敷はどこなのだ?見つかると我らも処罰されるやもしれんぞ」

「旦那さま、ご安心下さい。盗賊と盗賊の持ち物は誰の物でもありません。討ち取った者に所有権がございます。ですので旦那さまが処罰されることはありません。男爵様のお屋敷はバルナバの西にあります馬の産地が領地でございます」

「ほう、そうか。我らに危害が及ばぬのであればよい。指輪はそのまま奴隷の娘たちに持たせておけ。いずれ安産のお守りにもなるであろう」

「それが、その……男爵様は夜の床の方が乱暴で、壊れないようにと召使い全員に指輪を持たせていたようです……それが嫌で指輪をつけたまま逃げてきてしまったのだと。それに指輪は旦那さまに献上するとも……」

 

んん。まさか、男爵は馬の産地の種馬か。なるほど、頑丈の指輪を女に装備させておけば、女たちとの夜の戦闘で多少の無茶をしても壊す心配はないか。考えたな男爵は。牝馬全員に頑丈の指輪を装備させておくとはな。頑丈はスライムのスキル結晶を融合した物理ダメージ軽減だ。おっ、恐ろしいな、貴族の考えることは。

 

「俺の見立てでは、あの指輪には身体へのダメージを軽減する効果がある。男爵の夜の女への攻撃は凄まじかったのであろうよ」

「旦那さま、指輪は旦那さまがお持ちいただいて、代わりに何かささやかな物を奴隷の娘たちにお与え下さい。私もその……夜に指輪を使ってみたくて……」

 

なっ、なんだと。これ以上の夜の戦闘がしたいのか。確かに、これから俺の色摩のレベルはどんどんと上がっていく。優しくしているつもりだが、女を壊してしまう可能性も否定できない。いずれ頑丈のダメージ軽減ではなく、頑強のダメージ削減も必要になるか。しかし人族の欲望は際限がないな……。

 

「わっ、わかった。指輪は俺が預かっておこう。代わりに、そうっだな、身代わりのついた物を奴隷の娘たちには与えよう」

「ありがとうございます。私の旦那さま……」

 

春の24日夜。所持金:金23銀282銅?

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