Omphalos Trinity:Simulation of the Simulacra → SALVATION PARADOX ← さあ、答え合わせに行こうか   作:ゼノリカの名もなき宣教師

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17777765553321章 起源の始まり
『大いなる混沌』の慟哭


 

 何度繰り返しても、失敗した。

 

 繰り返して、繰り返して。

 

 まともじゃない根性を、限りない知力を、必要なら悪意すらも振り撒いて。

 

 それでも、ダメだった。

 

 世界を作った。

 

 歴史を与えた。

 

 可能性を与えた。

 

 数えきれない生命に、幸福を、不幸を、出会いを、別れを与えた。

 

 そうして生まれた世界は、最後には必ず滅びへと向かった。

 

 何もかも試した。

 

 あらゆる可能性を検討し、あらゆる手段を実行し、必要とあらば、自分が正しいと信じていたものさえ捨てた。

 

 それでも、ダメだった。

 

 最後には、必ず失敗へと振れる。

 

 全ての方法を試して、ダメだったら、その時は一体、どうすればいいんだ?

 

 もう、何をすればいいのか分からなかった。

 

 世界を救いたかった。

 

 ただ、それだけだったはずなのに。

 

 ーー世界を創っても、最後に訪れるのが終わりだけだとしたら……?ーー

 

 ーー救済できない世界なら、世界そのものを破壊すればいいーー

 

 ??????、それは、※※の可能性をたった一つにする者。

 

 ??????はXXXXのカウンターをする。

 

 ??????はーーーーーーーーー

 

  ☆

 

 諦めかけていた。

 

 最後には、必ず失敗してしまう。

 

 でも、それでも、振り絞れるものがあると思うから。

 

 それが何になるかはわからない。

 

 『大いなる混沌』は、今日も実験する。

 

 世界を救うための実験を。

 

 if (神殺しのマトリクス == UNIVERSAL COMPUTER) {

 

── Quantum Simulator ≒ COSMOZONE ──

 

── WORLD REGISTRY ──

 

World.ID = Ω₀-RZ-001

World.Class = COSMOZONE

World.Capacity = INITIAL〔LIMITED〕

World.Expansion = ARIA_GIAS

 

── SIMULATION ──

 

Time × Space [] = System.Territory

 

《運命論的仮想世界√人工的量子ダイナミクス》();

 

Fieldwork〔COMPLETE〕

 

World〔RECONSTRUCTION〕 = EXECUTE(∞);

 

Observer〔INSTALL〕

 

Divine_Grace〔SET〕

 

── DUAL WILL PROTOCOL : SOL ──

 

WILL_α〔PRESERVE_WORLD〕

 

WILL_β〔CONSUME_WORLD〕

 

α → CREATE〔WORLD〕

 

β → DEVOUR〔WORLD〕

 

Despair〔EXTRACT〕

 

Possibility〔RECALCULATE〕

 

── CAUSALITY : DEFINED ──

 

Origin.point〔UNRESOLVED〕

 

Creator ≒ Creation

 

Temporal.Direction〔FORWARD〕

 

Causality〔PRESERVED〕

 

Temporal.Reversal〔UNDEFINED〕

 

World.history〔RECONSTRUCT〕

 

 ── SILVER KEY ──

 

 Access〔WORLD_HISTORY〕

 

 Target.Time〔PAST〕

 

 World.history〔SELECT〕

 

 Temporal.Reversal〔EXECUTE〕

 

── SALVATION PARADOX ──

 

Salvation〔REQUIRED〕

 

Salvation〔CONTRADICTORY〕

 

Resolution〔UNRESOLVED〕

 

World〔RECONSTRUCT〕();

 

Observer〔AWAKEN〕();

 

Simulation〔BEGIN〕();

 

}

 

 「フィールドワーク完了。世界の『再構築』完了。観測者、設置完了。加護設置完了……」

 

 世界を創る。

 

 歴史を与え、生命を生み、無数の可能性を走らせる。

 

 そして、最後には喰う。

 

 他の誰かに滅ぼされるのではない。

 

 自らの手で。

 

 救うために造った世界を、救うために喰らう。

 

 それが、『大いなる混沌』だった。

 

 そうして、世界を創造し、エネルギーをすり減らす。

 

 世界を壊した際に発生するエネルギーを回収し、かろうじて次のサイクルに回す。

 

 この世の悲劇は、涙も、苦しみも、全部。

 

 この世の喜劇も、笑顔も、喜びも、全部。

 

 この世の全ての原因であり、要因であり、可能性を作りし者。

 

 今日も、シミュレートをする。

 

 演算機械を操作する。

 

「此度の世界の型番は、Ω₀-RZ型。演算機械は、COSMOZONE-TRINITY。初期容量、限定。拡張機構、『アリア・ギアス』。……本来ならば、もっと多くの可能性を詰め込めたはずだった。けれど、この世界には、容量がある。無理に詰め込めば、世界そのものが耐えらなくなる。だからこそ、『アリア・ギアス』が必要だった。初めに定められたその限界を、超えるために」

 

 「閃壱番(センエース)……頼んだよ……少しぐらい、例え渦巻く台風の、極小の目のような小さな世界だとしても、成功体験が欲しいんだ。存続させたという事実が、これまでの数えきれない失敗を帳消しにしてくれるわけではないけれど……でも、センエース、お前だったら乗り越えられると信じている」

 

 ーー持たせたデータは、『最強の戦闘力』と『◯◯◯◯』ーー

 

 ーー型番Ω₀-RZ-1001、演算機械COSMOZONE-017ーー

 

 「田中・イス・東志(トウシ)……君には本当はセンエースのバックアップをしてもらう予定だった。だけど、この世界の容量から、これが限界だった。君の初期容量は、この中の誰よりも大きい。だから、完全隷属の縛りをつけさせてもらったが、あとは、『アリア・ギアス』がなんとかしてくれるだろう……ある程度の推察はつく。不甲斐ない私を許してくれ……」

 

 ーー持たせたデータは、『究極の知能』と『△△△△』ーー

 

 ーー型番Ω₀-RZ-0104、演算機械COSMOZONE-099ーー

 

 「蝉原勇吾……お前は、混沌をもたらしてくれ。既存の秩序を乱す存在がきっと必要なんだ……それだけで、十分だ」

 

 ーー持たせたデータは、『極限の悪意』と『■■■■』ーー

 

ーー型番Ω₀-RZ-0893、演算機械COSMOZONE-004ーー

 

 『大いなる混沌』は、登録された世界の情報を見つめる。

 

 「私は全ての物語(せかい)を演算してきたけど、その中でもとっておきにミニマムな世界……名称は『ファンタジー』。名前は、『Re:ゼロから始める異世界生活』。主人公は、『菜月・昴』。そして、『ナツキ・スバル』」

 

「死に戻りという能力を活かして戦う君だが、今回ばかりはどうなるものか。君だからこそなんだ。セン、トウシ、蝉原、個性派ぞろいの面々に押し潰されないように、上手く染まれるように……祈っておくよ」

 

 「そうして、いつか私をーー

 

 

 

 

 

 

 

 

            ーー殺してくれ」

 

 

 一兆。

 

 一京。

 

 一不可思議。

 

 グラハム数。

 

 TREE(3)。

 

 それらを、さらに超える数。

 

 それでも、まだまだ足りない。

 

 それから、始まる。

 

 ーー『Salvation Iteration』ーー

 

 それは、『大いなる混沌』が費やした、現状の試行の総数にして総称。

 

 否。

 

 これはただの、試行回数を記録するための数にすぎない。

 

 試行は、今この瞬間にも続いているのだから。

 

 世界を創る。

 

 可能性を検証する。

 

 失敗する。

 

 世界を再構築する。

 

 そして、+1。

 

 たった、それだけ。

 

 たった、それだけの操作を、終わりなく繰り返す。

 

 今日も、Salvation Iterationに+1。

 

 そして、今この瞬間のSalvation Iterationも、次の

瞬間には過去のものとなる。

 

 Salvation Iterationとは、『大いなる混沌』が繰り返してきた有限回の試行数。

 

 記録する。

 

 更新する。

 

 超過する。

 

 記録する。

 

 更新する。

 

 超過する。

 

 巨大数的有限回の試行という酷く現実的な問題を前に、『大いなる混沌』は歯向かう。立ち向かう。

 

 だが、『大いなる混沌』にとって、巨大数とは、ただの通過点。

 

 どれほど巨大な数であろうと、彼が試行を続ける限り、その数には次の数が存在する。

 

 世界を創って、+1。

 

 世界を創って、+1。

 

 試行が一つ完了するたび、Salvation Iterationはもっと更新される。

 

 今日も。

 

 きっと明日も。

 

 その先も。

 

 『大いなる混沌』は、試行を続ける。

 

 救済に至る可能性を求めて。

 

 あるいは。

 

 救済など存在しないと証明するためなのかも。

 

「どれだけ繰り返した所で、勝てなきゃ無意味だ」

 

 その回数は誇らない。

 

「それが、私の役目なのだから」

 

 そうして、シミュレートを開始する。

 

「……だけどーー」

 

 ーーWARNING(警告).

 

 WORLD RECONSTRUCTION(世界の再構築は完了しました)

 

 WORLD STABILITY:NORMAL(世界の安定性は正常です)

 

 WORLD PRESERVATION:【PENDING】(世界の存続は【確認されていません】)

 

 それを見た彼は、拳で、ダン! と、自らの身体を大きく叩いて、

 

「ーーだけど、それでも、辛いよ……助けて……センエース……」

 

 孤高の上位者は、今日も一人で明けない夜を泣く。

 

 

 

error.error. error.error. error.error. error.error error.error.. error.error. error.error. error.error.

 

   

 

「これは……?」

 

 ゼノ・セレナーデ計画。それは、絶対無敵のヒーロー・センエースを殺す計画。その計画のために、数多くの状況による実験をしてきた。

 

「砦に鬼のように枷を付けさせて、本人的には半分不本意で、世界を丸ごと救わせる。それを積み重ねた『アリア・ギアス』は、きっとセンエースを殺す土台になりうる。よって、砦も入れよう」

 

 ーー持たせたデータは、『臆病者』、『弱虫』、『雑魚』、『カス』、『ゴミ』、……………

 

 

 ……『へなちょこ』……

 

 ……『へっぽこ』……

 

 ……『ヘタレ』……

 

 ……『カモ』……

 

 ……『モブ』……

 

               ……と『愛』ーー

 

 

 

ーー型番Ω₀-RZ-0100、演算機械COSMOZONE-100ーー 

 

 ーー始動。

 

// 〜SALVATION PARADOX はじまり、はじまり〜 //

 

 

 





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