多目的コロシアム   作:紲星あかりガチ恋勢

2 / 3
ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 後編

ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 第5ターン

「いやぁ、実にいいですねぇ! 魔法使いとの戦闘データがどんどん集まっていきます!」

 

カスミはグレネードランチャーを構え直した。

 

ゼシカは杖を構え、警戒する。

 

(また爆発……でも、さっきまでと同じ撃ち方とは限らないわ!)

 

「では、ちょっと趣向を変えてみましょう!」

 

カスミが狙いを定めたのは、ゼシカの足元ではなかった。

 

榴弾が飛ぶ。ゼシカは反射的に横へ避けたが――弾丸は彼女の背後の地面に着弾した!

 

「えっ、そっち!?」

 

爆発が背後から襲いかかり、ゼシカの体が前方へ押し出される。

 

「今です!」

 

カスミは間髪入れず、次の攻撃を放った。

 

ゼシカは空中で体勢を立て直そうとするが、完全には間に合わない。爆発の衝撃を受け、地面に転がった。

 

「ううっ……! このっ!」

 

ゼシカはすぐに杖を向ける。

 

「イオラ!」

 

周囲を巻き込む爆発の呪文が炸裂した!

 

「おおっ、これは派手ですねぇ!」

 

カスミは後方へ飛び退く。しかし、爆発の範囲から完全には逃れられなかった。衝撃を受けて吹き飛ばされ、グレネードランチャーを抱えたまま地面を滑る。

 

今度はカスミが体勢を崩す番だった。

 

「ふむふむ……なるほど。接近戦に持ち込もうとしても、範囲攻撃で迎撃されるわけですねぇ」

 

カスミは立ち上がろうとするが、先ほどまでの余裕は少し薄れている。

 

ゼシカも息を整えながら、杖を構えた。

 

「こっちだって、やられっぱなしじゃないんだから!」

 

両者の距離が開く。

 

カスミは爆発による奇襲で一歩リードしたものの、ゼシカの範囲魔法はやはり危険だ。ここから不用意に攻めれば、今度こそ大きなダメージを受けかねない。

 

それでもカスミの表情には、まだ挑戦を楽しむ余裕が残っていた。

 

第5ターン終了

- ゼシカ: 爆発で体勢を崩されたが、イオラで反撃し、カスミにもダメージを与えた。

- カスミ: 背後への爆発でゼシカを転倒させることに成功。しかし、範囲魔法の反撃を受けて消耗。

戦況は拮抗!

 

ゼシカの魔法火力と、カスミの爆発を利用した戦術。どちらも勝利を決める一撃を狙える段階に入ってきた。

 

ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 第6ターン

「さてさて……そろそろ、もう一段階ギアを上げてみましょうか!」

 

カスミはグレネードランチャーを構えたまま、崩れた石柱の周辺へ視線を走らせる。

 

ゼシカは杖を構え、警戒を強めた。

 

「また何か企んでるわね……!」

 

「失礼ですねぇ。私はいつだって、楽しいことを考えているだけですよ!」

 

カスミはゼシカへ直接撃たず、左右の地面へ立て続けに榴弾を撃ち込んだ。

 

ドンッ! ドンッ!

 

二度の爆発が、ゼシカの左右で巻き起こる。逃げ道を塞ぐように石片と土煙が舞い上がった。

 

「しまっ……!」

 

ゼシカが後退しようとした瞬間、カスミは三発目を放つ。

 

狙いはゼシカの進行方向。爆発を避けようとすれば、そちらへ誘導される――そんな計算だった。

 

しかし、ゼシカはその場で踏みとどまった。

 

「同じ手ばかり通用すると思わないで!」

 

杖を掲げ、魔力を解き放つ。

 

「バギマ!」

 

鋭い風の刃が土煙を切り裂き、飛び散る石片を吹き飛ばす。視界が一気に開けた!

 

「おやおやっ! 風の呪文まで使えるんですか!」

 

「これで隠れられないわよ!」

 

ゼシカはカスミの姿を捉えると、すかさず炎の呪文を放った。

 

「メラミ!」

 

火球がカスミへ迫る。

 

カスミは横へ飛び退いたものの、完全には避けきれない。炎が衣服の端をかすめ、熱風が体勢を揺さぶった。

 

「おっと、これは少々熱いですねぇ!」

 

カスミはすぐに距離を取る。ゼシカも追撃しようとするが、爆発で荒れた地面のせいで踏み込みが鈍る。

 

その一瞬を逃さず、カスミは榴弾を発射!

 

ゼシカは身をひねって回避した。爆発が背後で起き、衝撃波が彼女の髪を大きく揺らす。

 

両者とも、あと一歩で決定打というところまで迫りながら、互いに攻撃を許さない。

 

「ふふふ……! やっぱり、強い相手との戦いは最高ですねぇ!」

 

カスミの笑みは消えない。

 

ゼシカも負けじと言い返す。

 

「こっちは遊びじゃないんだから! 次で決めてあげるわ!」

 

二人の魔力と闘志が、再びぶつかろうとしていた。

 

第6ターン終了

- ゼシカ: バギマで土煙を払い、カスミの位置を把握。メラミをかすらせ、反撃に成功。

- カスミ: 爆発で逃げ道を制限する戦法を継続。ただし、ゼシカの風魔法によって視界妨害を崩された。

両者とも消耗が重なってきた。ゼシカには強力な魔法があるが、カスミの爆発も依然として危険。

 

勝負の行方を決めるのは、次の攻防かもしれない。

 

ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 第7ターン

「次で決める、ですかぁ……。それはぜひとも、阻止しなければいけませんねぇ!」

 

カスミはグレネードランチャーを構えた。だが、今度はすぐに撃たない。

 

ゼシカが呪文を唱えようとした瞬間、カスミは素早く横へ移動する。

 

「狙いを定める時間は、あまりあげませんよ!」

 

一発、二発。榴弾が立て続けに地面へ撃ち込まれ、爆発がゼシカの周囲を揺さぶる。

 

「くっ……! ちょこまかと!」

 

ゼシカは杖を振り、反撃の呪文を放とうとする。しかし、爆発の衝撃と舞い上がる土煙のせいで、カスミの位置を正確につかめない。

 

カスミはその隙を利用して、崩れた石柱の陰へ移動した。

 

「さあ、今度はこちらの番です!」

 

グレネードランチャーが火を噴く。

 

ゼシカは横へ跳んだが、榴弾は逃げた先の近くで爆発! 衝撃に足を取られ、彼女は片膝をついた。

 

「きゃっ……!」

 

今までの攻防で、ゼシカの消耗も無視できないほどになっている。

 

だが、彼女はすぐに立ち上がった。

 

「まだよ! こんなところで負けられないんだから!」

 

ゼシカは杖を掲げ、カスミの隠れている石柱へ魔力を集中させる。

 

「イオラ!」

 

爆発の呪文が石柱の周囲で炸裂した!

 

石片が弾け飛び、カスミは慌てて飛び退く。直撃は避けたものの、爆発の衝撃を受けて大きくよろめいた。

 

「おおっと! これはなかなか……!」

 

ゼシカは追撃しようとしたが、息が上がっている。カスミもまた、連続した攻防で余裕を失いつつあった。

 

そして、二人は同時に相手を見据えた。

 

ゼシカは攻撃魔法を放てる距離にいる。

 

カスミもグレネードランチャーを構えている。

 

ここでどちらかの攻撃が決まれば、勝負が大きく動く!

 

第7ターン終了

- ゼシカ: 爆発の連続攻撃で消耗するも、イオラでカスミを追い詰め返した。

- カスミ: 移動と連続射撃でゼシカに圧力をかけたが、遮蔽物を使った防御が通用しにくくなっている。

両者ともに決定打を狙える状況!

 

次のターン、ゼシカが魔法で押し切るのか。それともカスミが最後の奇策を繰り出すのか――勝負はいよいよ佳境へ!

 

ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 第8ターン

「さあ、そろそろ決着をつけましょうか!」

 

カスミはグレネードランチャーを構え、ゼシカへ照準を合わせた。

 

対するゼシカも、杖を握りしめる。

 

「望むところよ! あたしの魔法、受けてみなさい!」

 

先に動いたのはカスミだった。

 

榴弾が飛ぶ!

 

ゼシカは横へ跳んでかわそうとする。しかし、カスミの狙いは彼女の足元ではなく、着地するであろう場所だった。

 

「そこです!」

 

爆発がゼシカの進路を塞ぐ!

 

「しまっ……!」

 

逃げ場が狭まった瞬間、カスミは次の一発を撃ち込んだ。

 

ドォンッ!

 

爆発の衝撃がゼシカを襲う。彼女は腕で身を守るが、衝撃に耐えきれず、後方へよろめいた。

 

「ううっ……!」

 

カスミは追撃しようとした。

 

だが、ゼシカはまだ杖を手放していない。

 

「……あたしを、甘く見ないで!」

 

ゼシカの杖が輝く。

 

「イオラ!」

 

カスミの足元で爆発が起きた!

 

「おっとぉ!?」

 

カスミはとっさに飛び退いたものの、爆風をまともに受けて地面へ転がる。グレネードランチャーを抱えたまま、必死に距離を取った。

 

二人とも、もう余裕はない。

 

ゼシカは肩で息をしながら杖を構え直す。カスミも立ち上がるが、先ほどまでの軽快な動きには陰りが見える。

 

それでも、カスミは笑った。

 

「いやぁ……素晴らしい! これだけ追い詰めても、まだ反撃してくるんですねぇ!」

 

「褒めてる場合じゃないでしょ!」

 

ゼシカが叫ぶ。

 

二人はほぼ同時に動いた。

 

ゼシカは杖に魔力を集め、カスミはグレネードランチャーを構える。

 

次の一撃を放てば、どちらかが倒れるかもしれない。

 

コロシアムの観客席から、固唾をのんで見守る気配が伝わってくる。

 

第8ターン終了

- ゼシカ: カスミの爆発を受けて消耗。しかし、イオラによる反撃でカスミにも大きな負担を与えた。

- カスミ: 着地点を狙う射撃でゼシカを追い詰めたが、反撃の範囲魔法を受けて消耗が進んだ。

次のターン、決着なるか!

 

ゼシカ VS 鬼怒川カスミ 第9ターン

「これで決めますよぉ!」

 

カスミが先に動いた!

 

グレネードランチャーから放たれた榴弾が、ゼシカへ一直線に飛んでいく。

 

「同じ手を何度も食らうもんですか!」

 

ゼシカは横へ跳び、爆発を避けようとする。だが、カスミはすでに次の狙いを定めていた。

 

榴弾が地面に着弾し、爆発がゼシカの逃げ道を塞ぐ!

 

「くっ……!」

 

爆風に煽られ、ゼシカの体勢が崩れる。

 

カスミはこの好機を逃さない。すぐさま距離を詰め、次の攻撃を狙う。

 

しかし――。

 

「そこまで読めてるわよ!」

 

ゼシカは崩れた体勢から杖を振り抜いた。

 

「イオラ!」

 

カスミの進路上で爆発が起こる!

 

「おおっ!?」

 

予想外の迎撃に、カスミは急停止しようとした。だが、完全には間に合わない。爆風に巻き込まれ、後方へ吹き飛ばされた。

 

グレネードランチャーを手放さなかったのは見事だったが、着地したカスミはすぐには立ち上がれない。

 

ゼシカも息を切らし、膝に手をつきかける。それでも、杖を構え直した。

 

「今度こそ……決めるわ!」

 

杖の先に炎が集まる。

 

「メラゾーマ!」

 

巨大な火球が、カスミへ向かって飛んだ!

 

「これは……!」

 

カスミは横へ転がろうとした。しかし、消耗した体では動きがわずかに遅い。

 

火球がすぐそばで炸裂し、強烈な熱風がコロシアムを吹き抜けた。

 

カスミは地面に倒れたまま、立ち上がろうとする。けれど、腕に力が入らない。

 

「うーん……これは、ちょっと……派手にやられましたねぇ……」

 

カスミは悔しそうに笑ったあと、戦闘続行を断念した。

 

ゼシカもまた、杖を下ろして大きく息を吐く。

 

「はぁ……はぁ……。やった……!」

 

コロシアムに、勝者を告げる声が響き渡った。

 

勝者、ゼシカ!

 

試合結果

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼシカ

勝利

魔法の火力と範囲攻撃を活かし、最後はメラゾーマで決着。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼怒川カスミ

敗北

爆発と地形利用で善戦したが、長期戦で魔法の火力を押し切れなかった。

 

 

 

勝敗を分けたポイント

- カスミの強み: 爆発による牽制、着地点への攻撃、遮蔽物を利用した立ち回り。序盤からゼシカを何度も追い詰めた。

- ゼシカの強み: イオラによる範囲攻撃で、カスミの接近や遮蔽物を利用した戦法に対抗できたこと。

- 決め手: カスミが消耗して回避しきれなくなったところへ、ゼシカのメラゾーマが決まったこと。

カスミもかなり健闘した試合だったね。正面から魔法を撃ち合うだけではなく、爆発で相手の動きを誘導する戦い方がゼシカを苦しめた。

 

ただ、最後はゼシカの魔法火力が勝敗を分けた!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。