幻想交じりの現代社会をTRPGの能力で生き抜いていく 作:一般通過きなこ餅
喧々囂々しながら絆深めるのもありだけど、ある程度はさくさくいかないと何時までたっても主人公が女体化したままだからね、しょうがないね。
五条と四辻のコンビを入れた合計4人編成のパーティを結成してから、気が付けば1か月が過ぎていた。
結成当初は連携不良やらなにやらの不具合が多発したものだが、今ではそれらも大分解消している。
どのぐらい進展し、攻略が捗るようになったかと言えば……。
「まずは取り巻きを焼却しようかのう、ファイアボール!」
古戦場跡ダンジョンの最奥、ボスである大名スケルトンとその取り巻きである足軽スケルトンと侍スケルトン、それらをまとめて薙ぎ払うべく。
先制攻撃として、ファイアボールを上位魔法スロットを使用して放ち、その一撃は着弾地点を中心に破壊の旋風をまき散らした。
ここぞとばかりに投入したリソースを使用した一撃の効果は絶大で、大名スケルトン以外にはわずか数名の侍スケルトンしか残っていない状態だ。
ちなみに魔法スロットというのは今の俺が変身しているディーヴァを作成した、TRPGのシステムにおけるMPみたいなものだ。
魔法ごとにレベルが存在しており、キャラのレベルによって各魔法レベルの使用可能数が変わると言った感じである。
その中でも、レベルが低い使用枠で上位の魔法を使う事は出来ないが……上位の使用枠を用いて下位の魔法を使用し、破壊力や効力を増大する事はできる効果をフル活用したのが先ほどの先制攻撃の正体だ。
そしてこの段階になれば俺がやる事は殆どなくなる。
「後は小狐と無頼1号の仕事じゃ、奮闘せよ」
「ありがとう!それじゃ、突貫しまーす!」
「無頼1号は止めろって言ってんだろうがクソが」
俺は先ほどまで優雅に跨っていたドラゴンの精霊の背中から降りると、前線支援役として精霊も静と五条の後を追わせる形で突撃させる。
ディーヴァ・ドゥリュアレの構成……それはレベル5魔法で解禁される、竜精霊召喚の魔法を使い前線を支えさせながら自分は安全圏から魔法をぶっ放すというカスみたいな構成だ。
精霊を維持している間は仲間の身体能力向上のヘイストや、敵の侵入をシャットアウトするフォースフォールが使えないのが難点だが……それ以上に手数が増えるのが偉すぎる。
そしてこのまま順調にいくかと思ったが、そう都合よく行く事もなく。
大名スケルトンは静と五条の猛攻を捌きながらも、新たな取り巻きの召喚を実施。
新たに召喚されたのは大名スケルトンの背後から、このままでは大名スケルトンと戦っている前衛組が乱戦に持ち込まれてしまう。
「む、ボスが追加で取り巻きを呼び出しよったか」
「賽目、どうする?」
「戦況的に押してはおる……」
俺と隣り合うように後衛に立ち、ボウガンで支援射撃していた四辻が複数の意味を込めて俺に問いかけ。
その言葉にわずかに考えこみつつ、前衛を張っている二人の様子を眺め。
「ピンチになったからってお友達呼んでんじゃねーぞクソがぁ!!」
怒髪天と言わんばかりにぶちきれた発言を五条は吠えるように叫びながら、大量のスケルトンを砕いてきた鉛入り鉄パイプを振りかざしている。
言うまでもないが、まだまだ戦意旺盛なのを見て撤退の判断は保留してよいだろう。
前衛組の動きは後ろから見ている分には実に理に適った動きをしている。
ボスである大名スケルトンの攻撃で弾けそうな攻撃は静が太刀で弾き、弾けない攻撃は互いに深追いせず回避に専念。
攻撃のチャンスが来れば二人そろってひたすら猛攻を相手に加え、静が弾きを行うことで相手に致命的な隙が生じれば……ホームランバッターかと言わんばかりに鉄パイプを振りかぶった五条が全力の一撃を叩き込む。
生粋の前衛、こわ……。
「妾らは増援を食い止める方に動く、そちらは任せるぞ」
「了解、こっちはこのペースなら余裕だよ! 五条君は知らないけど」
「アァん?! 冗談は賽目に比べなくても無に等しい胸だけにしとけや狐森!」
うん、大丈夫そうだわ。
五条もある程度打ち解けてきたとはいえ、打ち解け方が大分アレだから憎まれ口が絶えないのはどうにかならないだろうか。
アイツいつもその手の失言で痛い目見てると思うぞ。
「あっちは余裕そうじゃし、妾らは妾らの仕事をするとするかのう」
「……そうだな」
五条の言葉に怒りがこもったのか殺意が乗った一撃を静が、大名スケルトンに放つのを見ながら俺は四辻に声をかける。
四辻もまた俺の言葉に同意を示し、この後制裁を与えられる事間違いなしな友人に片手で十字を切ると増援に専念するのであった。
その後は特別ハプニングもトラブルも起きる事なく。
五条が放った渾身の鉄パイプ攻撃が大名スケルトンの脇を砕き、その瞬間狙いすましたかのように放たれた静の一刀が大名スケルトンの首を斬り飛ばした。
今明らかに大名スケルトン何か喋ったように口をカタカタ動かしたよな、見事とか言ったのだろうか。
だがまぁ、ボス討伐したことに違いはなくまだ残っていた増援や取り巻きも崩れ落ちるようにその姿を消していき。
大名スケルトンが倒れた場所には、立派な宝箱が表れていた。
「無頼2号仕事じゃぞ」
「へいへい……おい亮太と狐森、お前ら互いに間合い測り合ってないで宝箱から離れておけ」
「……命拾いしたね、五条君」
「ナチュラルにパーティメンバーのタマ奪ろうとしてんじゃねえよボケ」
俺の言葉に四辻は肩を竦めながら手首をほぐして宝箱の前に移動し、俺と静と五条は少し離れたところから見守る。
「浩二、いけるか?」
「誰に向かって言ってんだ亮太、俺にかかればこんなん余裕に決まってるぜ」
多分前に警報を引いた時はこんなノリだったんだろうなぁ、などと思いつつ。
俺は椅子代わりに傅かせた精霊の上に座り、静を手招きしてちょこちょこ近寄ってきた静を抱え上げると彼女の狐耳や尻尾をもふり始める。
当初はここまでスキンシップを激しくはしてなかったのだが、ディーヴァの性質によるものかそれとも俺の内なる欲望が発露したのか。
どちらが正しいかわからないが、ついうっかり静の尻尾をもふり倒したことがある。
だが静は少し迷惑そうにしながらも満更でもなさそうだった為、女性の体状態なのを良い事に好き放題しているのだ。
よく考えると大分アレな話である。
「小狐は小さくて可愛いのう」
ついでに意識してないのにこういう言葉が不意に飛び出すから、この体の性質はたまに困る。
そう言われた静は抵抗も無意味と理解しているのか、頭の上に俺の重いおっぱいを乗せられたままなすがままにされている。
そんな事している間に四辻の作業が終わったのか、宝箱が開くのが見える。
どうやら無事成功したらしい……が。
四辻と五条の顔を見る感じ、それほど有難いものでもなかったようだ。
「どんなものが出たんじゃ?」
俺は静の体を抱えたまま立ち上がり、成すがままに足をぷらーんとさせた静を持ったまま二人へ近づく。
声をかけられた四辻はどういう状態なんだよ、と小声で突っ込みをいれつつ宝箱の中を無言で指さした。
宝箱の中から出てきたものは、どうやって収まっていたのかと突っ込みを入れたくなるサイズのとげ付き金棒である。
「昔話に出てくる鬼の金棒みたいだね」
俺に抱えられたままの静が耳をぴょこぴょこさせながら呟き、俺も声に出すことなくその感想に同意。
なお静のぴょこぴょこ動く耳がおっぱいにあたってこそばゆいような、変な感覚になるのは言わないでおく。
「無頼1号、お主に褒美としてくれてやろうぞ」
「ドロップ品はパーティ共有財産だボケ、お前の所有物みたいに言ってんじゃねーぞクソ」
俺の物言いに対して五条は忌々しそうに応じながら、金棒の取っ手を掴むと少し俺達から離れ。
凄まじい風切り音を立てながら見事なフルスイングを放ってみせる。
うん、ドロップ品の行き先は決定だな。
「売るかどうかは別にしても、五条君の装備更新先としては妥当じゃない?」
「こんなだせえ武器使ってられっかよ……」
「少なくとも、今使ってる鉄パイプよりかはマシだろ亮太」
「そうじゃのう」
今回の宝箱ドロップによる臨時収入こそないが、この古戦場跡ダンジョンは自由実習ダンジョンに比べて魔物間引きやボス討伐で得られるクロウラーのポイントが格段に美味しい。
スケルトン達を可能な限り倒して撤退するだけでも、1日で自由実習ダンジョンを1週間潜った時並かそれより稼げると言えばその違いが判ると思う。
実際ここ1か月、五条達とこのダンジョンに潜り続けたことで……俺のキャラ開放ポイント借金が約-9000から約-8000まで減ったのが大きい。
このペースでいけば、ぎりぎり卒業式までには元の性別に戻れる筈だ。多分、きっと。
「それじゃ撤収しよっか」
「あ……うむ」
もぞもぞと俺の腕の中で動き、抱えられた体勢から抜け出た静が宣言する。
俺はふわふわが手元から離れた事に無意識に残念な声を漏らしながら、同意を示すのであった。
「……なぁ亮太」
「言うんじゃねえぞ浩二」
「……大分女っぽいというか、見た目に順応してきてね?」
「言うんじゃねえって言ったろうが浩二」
何か背後から二人組の言葉が聞こえるけど聞こえないふりをする。
そんな事はない、そんな事はないはずだ……!
アイデンティティが揺らぎそうだったが、そんな事は無かった気がするという事にした俺は。
既に慣れてしまった女子更衣室で着替えを行っていた。
いや、待ってほしいこれには深い理由があるんだ。
受付に見た目はともかく中身の性別は男だと俺も伝えたのだが、都内ならともかく地方都市のダンジョンではそういうジェンダーフリーな更衣室はない。
その結果、女子更衣室を使う事となったのだ。ちなみに男子更衣室は使うなと受付から釘を刺されている。
ちなみに流石に知り合いの裸を見るのは気まずい事この上ないので、静から離れたロッカーを使用するようにしている。
「ふぅ……」
どのダンジョンの更衣室にもあるシャワーで体の汗や付着した埃を洗い流し、もはやドキドキする事もなくなった自らの豊満な体の水気をタオルで拭き取っていく。
最初は鏡を見るたびに罪悪感とドキドキがあったものだが、今となっては見慣れたというか自分の体という認識から何も感じない。
むしろ髪の毛が長くて手入れが面倒なくらいだ、切ろうとしたら母さんと静に猛反対されたから切るに切れない。
「こんなものかのう」
髪の毛の手入れを手早く終え、鱗にもお手入れ用のクリームを軽く塗りこんだ俺はロッカーの前に立って中から着替えの下着を取り出す。
俺は太い尻尾を持つ種族用のショーツに足を通した後、ブラジャーを手に取りまず乳房の下で金具を固定。
「しかし何時になっても胸当て、ブラジャーには」
そして体を中心にブラジャーを回転させ、肩紐に腕を通した後カップの中身豊満な乳房をしまいこみ。
「慣れんのう」
カップの中に乳房を仕舞いこみ、軽くブラを引っ張ってなじませてから溜息を吐く。
「いや大分手慣れてると思うよ」
「む、小狐か」
声がした方へ視線を向ければそこにはすでに着替え完了した静の姿。
太刀や装備のチェック含めて俺より手間がかかりそうだが、鱗の手入れがないのと手慣れている分俺より段取りが早いようだ。
「てい」
「むぅ!?」
そんな事を考えていたら静は何を考えているのか、下から持ち上げるようにブラに包まれた俺の乳房を持ち上げた。
さらには耳をぴょこぴょこさせながら、軽く揉んでくる。
「ぬ、な、なにをするか!」
「……いやね、うん、刀振るからいらないかなーって思ってたけど。こうやって見ると羨ましいなって思って」
俺の抗議の声に静は手を離すと、世の無常さが籠められたかのような重い……重い溜息を吐いた。
なんだろう、俺は悪くない筈なんだけど凄い申し訳なさを感じる。
「……帰りあの二人も誘って、ムギタ珈琲で甘いものでも食すかの?」
「……そうだね」
静も中身が俺だとは知っているが、見た目が大きく変わり同じ性別になってからか微妙に気安さが上がっている気がする。
かと言って前が余所余所しかったというとそういうわけでもなく、なんだろう。
同じ性別の幼馴染とか、なんかそんな感じの距離感に今のところ落ち着いている、そんな気がする。
透と静の関係性の変化としては……
1.若干ぎくしゃくしていた男女幼馴染関係(透が変身獲得する前)
2.透がダンジョンに強い意欲を見せ、二人でイケイケドンドンしていた幼馴染関係(男女の機微みたいなのは無し)
3.透が女体化する事で結果的に距離が近くなり気安くなった幼馴染関係
こんな感じで進行中。
透は透で女の子としてのアレやそれを静にも相談して頼ってるので、関係性自体は前より濃くなってたりします。
AIのケツ引っ叩いて描かせるキャライメージ絵は必要ですか?
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どちらでもよい
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AI絵じゃないのが好ましいがないよりマシ
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AI絵ならいらない
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お前の財布を酷使しろ(断固たる決意)