幻想交じりの現代社会をTRPGの能力で生き抜いていく 作:一般通過きなこ餅
それと今回のダンジョン突入を手伝ってくれるベテランが出てくるお話でございますわ。
あの後伯父さんの家に到着し歓待された俺達は、ゆっくりと休息を取り入浴後客間に3人揃って就寝。
そして翌日の昼に、伯父さんが運転する車に乗って現地まで赴く事となった。
母さんは最後まで心配していたが、伯父さんもいざとなったら命優先で逃げてくれていいと言うのと。
更に現地合流で手配したクロウラーもいるから心配するなと、自信満々に言っていた。
「時に伯父上、相続した土地にダンジョンが湧いたという話じゃが……もう一度聞かせてもらっても良いかの?」
「ええでー、ほんまは住宅地として開発予定があるって聞いとった土地なんやけどな……」
昨晩も食事の席で聞いた話だが、ダンジョンへ向かう車中にて再度確認のため問いかける。
すると伯父さんは、ハンドルを握りながら語り始めた。
爺さんが持ってる土地は元々は耕作放棄地であり、管理に手間と費用だけかかる難儀な土地であった。
しかし近年の宅地造成が盛んに進められた影響でかなり立地として良好な事、仕事の都合でさらにその近辺の開発が進むと知った伯父さんは……。
親戚から顰蹙を買う事も構わず、土地の相続を行ったのが事の始まりらしい。
「……そして農地転用の手続きも終わって、これから売り出そうとした時や。ダンジョンが湧いてもうたのは」
「悪い事はできひんってことやな……」
伯父さんの言葉に対し、晶兄さんもまた溜息を吐きながら応じる。
確かに話を聞く限りだと天罰覿面としか言いようがない話である。
「ダンジョン湧いた時に溢れた魔物の対処費用やら周辺への補填でもー、すってんてんやわ」
伯父さんの力なく笑う姿に若干気の毒に感じつつ、俺は手を伸ばして静のふさふさした尻尾をちょこちょこと弄り始める。
静もまた何とも言えない顔をしながらその話を聞き、俺の手先からは尻尾を逃そうとひょいひょいと動かしている。
「……見事なまでに自業自得じゃのう」
「ソレは言わんお約束やで透ちゃん」
「ちゃんをつけるでないわ」
とりあえず突っ込み待ちの様子をしているので容赦なく突っ込めば、分かり易く伯父さんは返してくる。
なんだろう、この伯父さんはよほどの事がない限り死にそうになっても死なない気がする。
「それで、出てくる魔物はゴーレム系と言うお話……でしたよね?」
「せやで静ちゃん、ワイが偵察した範囲やと石に鉄と言った感じのゴーレムやったな」
ダンジョンについての話が終わったと判断したのか、今度は静が問いかけ。
その言葉に対し晶兄さんが魔物について答える。
ゴーレム系か……物理偏重の場合難儀する魔物筆頭だな、核を狙って抜ける技量があればカモらしいけど。
TRPGでもシステムによっては魔法も通らないゴーレムがいるが、この世界のゴーレムは基本原則魔法には弱い。
そう言う意味でも俺の存在は渡りに船だったのだろう。
「魔物が消えへんのやったら、石材やくず鉄販売でワンチャンあったんやけどなぁ……」
「こればかりはしゃーないで親父」
深々と溜息を吐く伯父さん、そんな伯父さんを慰める晶兄さん。
いやほんと、魔物の死骸や残骸が消えるのって一体どういう理屈なんだろな……。
「ただワイ一人やと潜れるんは一層の奥まででそれ以上は無理や、何層あるかもわからんのが正直な所やね」
「そうなると、攻略は想定していない。ってことですか?」
「せやで、目的はあくまで調査と偵察や。可能なら旨味あるかどうかも調べたいけど……こっちは努力目標やね」
「ふむ……」
晶兄さんの言葉からある程度見えてくるとは言え、まだまだ情報は不透明。
だがワクワクが止まらない、果たしてどのような冒険が待っているのか今から楽しみでしょうがない。
それは静も同様みたいで、先ほどから静の尻尾はやる気を示すかのようにゆらゆらと揺れていた。
「ついたでー」
そうこうしている内に目的地に到着したらしく、伯父さんは規制線が張られた内側の土地に車を止めると降車。
俺達もまたそれに続くように車から降りる、ちなみに更衣室等は準備されてないらしいので俺達はすでにフル装備だ。
「……あかんわ、透ちゃんの装備やっぱ目に毒やで」
「慣れよ」
「無茶言わんといて」
当然俺もローブ姿なのだが、そんな俺の姿に晶兄さんは呟き。
俺はその言葉にふん、と鼻を鳴らしながら言葉を返した。
「シゲさんにジョーさん、この子らが手伝ってくれる子達やで」
「君らが手伝ってくれる子か、卓から話は聞いとるで。よろしゅうな」
「ワシらが居るからな、社会見学くらいの気持ちで居ってくれてええでー」
先に現着していたらしい協力者のクロウラーの人達に対し、伯父さんが俺達を紹介してくれる。
そこそこ年がいってるががっちり鍛えられた体をしている二人、シゲさんとジョーさんは気さくな笑みを浮かべながら頼もしい言葉をかけてくれた。
なお二人とも視線が静の小さい姿を心配そうに見た後、俺の胸元に固定されている。 もう慣れたわ。
見たところシゲさんという人物はがっちり着込んだ体を覆うように装甲を着込み、背中には大分ごつい両手槌を背負っていて。
ジョーさんの方はシゲさんに比べ軽装だが、腰に大口径の拳銃を提げ背中にはライフルを背負っている。
「シゲさんは鉄工所勤務しながらばりばりダンジョンに潜ってるベテランで、ジョーさんは元自衛隊の専業クロウラーやで」
「狐森 静です、見ての通り前衛の剣士をやっています。よろしくお願いします」
「透じゃ、今は魔法使いをしておる。 世話をかけるやもしれぬが、よろしく頼むのじゃ」
伯父さんが二人を紹介してくれたのに合わせ、俺達も自己紹介をした後に二人にそれぞれ握手を行う。
二人とも気さくに握手にも応じてくれた、流石のベテランの貫禄かスケベ根性を今度は感じさせることは無かった。
「晶のボンも気張りいや、別嬪さんにいいとこ見せようとしてヘマしたらしばくで」
「そないなことせーへんって」
「せやろか? 晶のボンは卓に似てスケベやからな」
そしてシゲさんは晶兄さんへ視線を向けるとニヤニヤ笑いながらそんな事をのたまい。
その言葉を晶兄さんが否定するも、ジョーさんはげらげら笑いながら遠慮なく言葉のナイフを突き刺す。
どうやら既に三人には信頼関係……信頼関係?とにかく問題はないようだ。
「ほんじゃ早速潜るとしよか、卓は車で待っとりーや」
「そないさせてもらうわ、透ちゃんと静ちゃん……後ついでに晶も、アカン思たらすぐ逃げるんやで」
「ワシらはええんか卓」
「おどれらはドラゴンに踏みつけられてもくたばらんやろがい」
「親父、ワイはついでかいな……」
ベテラン二人と伯父さん、そして晶兄さんが言葉を交わしている中思い出す。
突入前にやっておくべきことがあったわ、そう言えば。
「む、そういえばつい忘れておったわ。しばし待つが良い」
「お? なんやなんや?」
4人の言葉の中にあったドラゴンと言う単語に、ついつい話のテンポが良くて忘れていた存在を思い出した俺は。
サモンドラゴンスピリットの魔法を詠唱し、開けた空間に4~5mほどのドラゴンの精霊を呼び出す。
「こらまたどえらいもん呼び出しおったな、お嬢ちゃん」
「こんなん召喚出来るだけでも大したもんやでホンマに、今中学生やろ? こっちの高校に来いひん? ワシの伝手でいいとこに口利きしたるで」
「ジョーお前抜け駆けは許さへんで?」
ワイワイと賑やかにはしゃぎだすベテラン2名、何だろう。
この二人が歴戦なのはわかるんだけど、それ以上におもろい関西のおっちゃんにしか見えなくなってきた。
だがしかしおっちゃんsの攻勢が少し激しいので、ここは非常に心苦しいが大変そうだなーって顔でこっちを見ている静も巻き込むことにする。
「妾が偉大なのは当然じゃが、そっちの小狐も大したモノじゃぞ? 妾が知る限りそやつに弾き返せぬ一撃などありはせぬからな」
「なんやて?!」
「ソレはホンマか?! 狐のお嬢ちゃん!?」
「え?へ?ええええ?!」
渾身のドヤ顔と共に静をアピールした結果、ノリが良いおっちゃん2名のターゲットが静かに変更される。
突然の攻勢に慌てふためく静、そんな俺達を見て腹を抱えて笑っている晶兄さん。
ソレはこれから未知のダンジョンに挑むには、あまりにも賑やかすぎる光景だった。
「……早く突入してくれても、ええんやで?」
一方、話の輪に入れない伯父さんは少しだけ寂しそうだった。
取らぬ狸の皮算用に目を眩み親戚中から大顰蹙を買った伯父さんを襲う、突然のダンジョン出現!
なお周囲からは、どう見ても天罰としか思われなかった模様。
AIのケツ引っ叩いて描かせるキャライメージ絵は必要ですか?
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どちらでもよい
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AI絵じゃないのが好ましいがないよりマシ
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AI絵ならいらない
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お前の財布を酷使しろ(断固たる決意)