幻想交じりの現代社会をTRPGの能力で生き抜いていく 作:一般通過きなこ餅
どう考えても、相性が最悪である。
ちなみに感想でも言われましたが、どうしようもない天災なのに伯父さんが補填する羽目になった原因。
それについては次かその次くらいで判明します。
愉快な関西のおっちゃん2名に愉快な関西の兄ちゃん、それに静と俺で潜る事となった伯父さんダンジョン(仮)
入り口から中に入るとそこはまるで、広く掘られた鉱山のようになっており召喚したドラゴンスピリットが立ち上がると頭が当たりそうな程度に天井が低いダンジョンだった。
通常の管理されているダンジョンであれば、入り口近辺の魔物は大体が先に入ったほかのクロウラーに処理されているものだが……。
「お、来たで。ストーンゴーレム共や」
「早速のお出ましやな」
現れたのはストーンゴーレムで、それが4体も鈍重な見た目通りな重量感ある足音と共に現れる。
通路とは言えそこそこ横幅はあるので、ドラゴンスピリット含め前衛が前に立つのに支障はなさそうだが、それは同時に4体のストーンゴーレムが前衛に殺到するという事でもある。
「まずは数を減らすとするかの」
「消耗は極力避けた方がええで? 魔法使いなら特に注意や」
「心配無用、今から使う魔法に制限はほぼ無いのでな」
彼我の距離は目算でざっくり20mぐらい、相手の移動速度を考えれば前衛が展開して戦うには少し余裕があると俺は判断。
杖を構え魔法を発動しようとする俺に、背中に背負ったライフルを構え射撃しようとしたジョーさんが温存するよう伝えてくるが、心配はいらないと答える。
ダンジョンズ&ドレイクの簡易魔法とされる魔法は、速射するように連発はできないが他の魔法のように使用回数の制限はないのだ。
難点はその枠に指定できる魔法を一度設定すると、長い休憩を挟まないと変更できないというところだが……今回は連戦になると思われるので、恐らくは問題ないだろう。
「ほなお手並み拝見と行かせてもらうで」
「うむ、刮目するが良い……ファイアボルト!」
詠唱を終え杖を振ると共に炎の矢が杖の先に展開され、俺が杖を振ると同時に射出された魔力で燃え盛る炎の矢は4体のうち1体のストーンゴーレムに着弾。
石のゴーレムだから火に強いイメージがあるが、それ以上に魔法に弱いとされるゴーレムはその一撃で胴中央に風穴を空けて歩みを止めて崩れ落ちた。
「やるやん、ほなワシもきっちり仕事せなかっこつかへんな」
俺が放った一撃にジョーさんは口笛をぴゅうと鳴らすと、立ったままライフルを構え即座に発砲する。
轟音と共に放たれた弾丸は今も迫ろうとするストーンゴーレムの胴体を撃ち抜く、遠目に見える弾痕からは致命傷に見えないがそれだけでもう一体のゴーレムは活動を停止した。
「今の、胴体の隙間狙いました?」
「おっ、それがわかるなら大したもんやで静ちゃん。高位のゴーレムはこうもいかんけど、低位のゴーレムは核周辺の守り甘いから簡単に隙間撃ち抜けるんや」
「簡単に言うのう……」
ジョーさんがこの短い間に行った神業ともいえる射撃技術に、静は感嘆の感情を西ませながらジョーさんへと問いかける。
若者がわかってくれたことにジョーさんは嬉しそうにはしゃぎながら答え、誰にでも出来ると言わんばかりに言い放った。
学校の授業でもゴーレムは外殻に守られたコアを破壊すればそれだけで倒せるとは聞いていたけど。
確かゴーレムって核の場所に個体差あるって話だよな……短時間で場所を見抜いて更に隙間を撃ち抜けるシューターは少ないと思います(小並感)
「一気に数も減らせたなぁ、どうするお二人さん」
「折角の機会なので挑戦したいと思います」
「お、静ちゃんやる気やねぇ。ほなワイもええとこ見せよっかな」
そろそろ接敵も秒読みとなったところでシゲさんは肩に両手槌を担ぎながら、前衛組の静と晶兄さんに声をかける。
その言葉に静は少しだけ躊躇いを見せるが、目を爛々と輝かせると尻尾をゆらゆらと振ってゴーレムチャレンジを申し出る。
晶兄さんもまた静には負けてられないとばかりにやる気を見せた、しかし晶兄さんは見たところ双剣使いっぽいけど……どんな戦い方なんだろう。
「シィッ!」
「静ちゃん早ない?!」
そんな事を考えている間に静が残ったストーンゴーレムの片割れに突進、晶兄さんはそんな静の瞬発力に驚愕しつつ一拍遅れてもう片方のストーンゴーレムに接敵。
「硬くて、力が強い。だけど動きが遅い相手、なら……!」
そのまま静はいつものお得意の先制首狩り……ではなく太刀を構えての弾くことを優先するスタイルをとると、自身めがけて振り下ろされたストーンゴーレムの腕めがけ太刀を合わせた。
だが太刀とストーンゴーレムの腕がぶつかったのに、衝突するような音がすることは無く火花が散る事もない。
まるで、砥石で包丁を研ぐような刃物が滑る音とともに静は太刀の刃を滑らせ、そして相手の攻撃のインパクトを受け流し殺しきった瞬間にストーンゴーレムの腕を逸らした。
その動きに思わず絶句するシゲさんとジョーさんの反応に、俺は静の技術はベテランから見ても大分おかしいんだなと実感する。
そうしている間に攻撃を受け流された末に弾かれたストーンゴーレムは大きく姿勢を崩しており、静はその隙を見逃す事なく尻尾をはためかせると太刀を振り抜いた。
「なぁ透ちゃん、静ちゃんって何物なん?」
「じゃから言うたろう、小狐も確かな実力の持ち主だと」
「いやアレは流石に予想できひんて、ドラフト一位新人かと思ったらメジャーリーガー出てくるようなもんやん」
ストーンゴーレムの胴体ごと核を両断する静の一連の動きにドン引きするシゲさんとジョーさん。
一方で俺は幼馴染の静の実力が、ベテラン2名から見ても卓越したものだとわかり自分の事のように誇らしく感じていた。
「ワイも頑張ったんやけど?!」
一方晶兄さんは危なげなくストーンゴーレムを翻弄し、一瞬のスキをついて核を切り裂いて倒していたのだが……。
だが悲しい事に静のインパクトが強すぎて、その印象は凄まじく霞んでいた。
「ここまで硬い相手に試すのは初めてだったけど、うん、この速度なら何とかなりそう」
「流石じゃのう小狐、褒めてつかわす」
残心を解き、耳をぺたんと倒しながら呑気な声で呟く静に近づくとわしゃわしゃと耳ごとその頭を撫でまわす。
静は若干逃れようとしながらも尻尾をパタパタと振り、満更でもなさそうな様子でなすがままとなる。
「いや中学生でも大分やるとは聞いとったけど期待以上やったわ!」
「ほんまにな、二人ともマジで中学卒業後こっちの高校に来いひん? おっちゃん幾らでも口利きしたるで!」
「いやいやおっちゃんら何言うとんねん、二人とも困っとるやろがい」
そのままシゲさんとジョーさんは興奮冷めやらぬと言った調子で俺と静に詰め寄り、若干たじろいだ所を晶兄さんが間に割って入ってくれる。
自分の活躍を華麗にスルーされたのに他人を気遣えるのは、大分人間出来てると思う。めっちゃチャラいし糸目だから何も知らないと胡散臭く見えるのが難点かもしれないけど。
「おっとせやな、先もまだまだあるから気い引き締めなあかんな」
「ナイスやで晶のボン、単独でここの一層の奥まで行ける程度にはやるとも聞いとるからな。頼りにしとるで」
晶兄さんに声を掛けつつ、晶兄さんが斥候として先頭を歩き始めたのに合わせてベテラン2名はのっしのっしと進み始める。
俺と静もまた3人に遅れない為慌ててついていくのであった。
その後の探索だが、様々な苦戦が繰り広げられた。
まず……ストーンゴーレムはまだ良かった、だが流石にアイアンゴーレムが出現すると静でも外殻ごとぶった斬る事は流石に出来ず。
「逸らすだけで、精いっぱいです!」
「ソレが出来るだけ大したもんやで! ちゃー、しゅー、メェェェェェン!!」
静が必死にアイアンゴーレムの攻撃を捌いて攻撃を逸らし、そのことで生まれた隙を突いてシゲさんが全力で振るった両手槌でアイアンゴーレムをバラバラにしながら吹っ飛ばしたり。
「なぁ透ちゃん、ほんまにあのドラゴンの精霊ほったらかしでええんか?」
「大丈夫じゃ」
最初に召喚したドラゴンスピリットを、一層最奥のアイアンゴーレムの群れに突撃させてタゲ取りさせてる間に始末したりと大変だった。
アイアンゴーレムの群れを一度はファイアボールで吹っ飛ばしたのだが、すぐにお代わりがやってきた結果の苦肉の策である。
だが一方で、伯父さんに良い報告が出来る発見があったのも確かだ。
「お、そこに鉱脈あるな。ちょっと掘ってみるわ」
「ほなワイは周囲警戒するわ」
「任せたで晶のボン……お、結構ええ感じの鉄掘れたな。見た感じ品質もええし純度も高いから、鉱脈の規模によっては使い物になるかもしれへん」
「流石は鉄工所勤務、見ただけでわかるとは餅は餅屋やな」
まず道中複数個所に露出した鉄の鉱脈が発見された上、シゲさん曰く大分価値も高そうな鉄が掘れるという事と。
「宝箱でよったな、ほなワイが開錠するから少し離れといてな」
「うむ、頼りにしておるぞ」
「そないな事言われたら気張らな男が廃るな!」
俺の声援に晶兄さんは気合を入れて罠のチェックと解除、そして開錠までを手早く行う。
正直失敗フラグ立ってるとか思ったけどそんな事は無かった。
「なんやこれ、インゴットか? ……いやクッソ重いんやけど?! どうせ重たい金属インゴットなら金とかのが嬉しいっちゅーねん」
「ちょい待ち晶のボン、それ見してみ」
大きな宝箱の中から出てきたのは一つのインゴットだった、サイズとしては金の延べ棒と聞いて思い浮かべるほどの大きさのモノである。
それを晶兄さんは重そうにしながらも取り出し、貴金属の方が嬉しかったという感情を隠す事なく溜息を吐いた。
だがインゴットを見たシゲさんは目の色を変えて駆け寄り、半ば強引にインゴットをひったくるとマジマジと観察。
そして、興奮を隠しきれない様子で声を上げた。
「お前これタングステン、それも色艶からして純度がめっちゃ高いヤツやぞ……」
「マジかシゲのおっちゃん、せやけどタングステンってこんな見た目なんやなー」
「お前大学生なら少しは勉強せえや、ほんまもんのお宝やぞコレ」
宝箱から出たのは希少金属のインゴット、一見地味だが大分でかい。
しかも出たのはこれ一回ではなく、一層の奥まで到達する頃にはもう1個手に入るから驚きだ。
本日は行けるところまで行く予定であったが、予期せぬお宝とその重量に今日はここで探検を中断。
発見物の報告と今後出るであろうお宝の回収手段の打ち合わせ含め、今日は危なげなくダンジョン探検を終える事になるのであった。
周りが皆ダンジョン探索RPGをやっている中、一人だけSEKIR●をやってる女……ソレが静です。
どう考えてもぶっ壊れてるなコイツ。
ちなみに純度が非常に高いタングステンインゴットは現代技術でも、作り出す事は不可能とされてるそうですね。
そんなものが出るダンジョン、果たして伯父さんの胃の運命やいかに。
AIのケツ引っ叩いて描かせるキャライメージ絵は必要ですか?
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どちらでもよい
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AI絵じゃないのが好ましいがないよりマシ
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AI絵ならいらない
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お前の財布を酷使しろ(断固たる決意)