幻想交じりの現代社会をTRPGの能力で生き抜いていく 作:一般通過きなこ餅
そのままだと抜刀が難しい武器も簡単に抜刀したり収納できる魔法の鞘や、魔法技術を組み込んだお薬とかもあります。
伯父さんが相続した土地に沸いたダンジョンの攻略は難航しながらも、しかし着実に進行していた。
二日目には二層の奥まで進むことに成功し、三日目には二層奥に陣取る難敵を撃破して三層目に突入。
四日目にはダンジョン最奥のボスの確認にも成功、ダンジョンの攻略が現実的なところまで見えてきた。
しかし、ここで一つの難題にぶち当たる。
「……アカンな、どう頑張ってもワシらだけじゃ最奥のボスを安全確実に仕留めるリソースが残らへん」
四日目の探索後、もはやいつもの打ち上げ会場となったたこ焼き屋でビールジョッキを傾けながらシゲさんがボヤく。
そう、根本的なマンパワー不足にぶち当たっていた。
何だろう、何処でも理由と状況は異なっても人手不足に悩んでる気がする。
「突入しているのが妾らのみ故に魔物が集中し、退路を確保するためにも撃滅しながら進まざるを得ないのが痛いのう」
「段々ゴーレムと遭遇する頻度が減ってはきてるから、根気よく間引いていけば……でもそうなる前に、ボク達の滞在期間の限界が来そうだね」
お好み焼きを飲み込み、頬杖を突きながら難儀極まりないと呟く俺の言葉に静もまた同意を示す。
忘れそうになっているが俺達はあくまで夏休みの一部で手伝いに来ている立場であり、合計一週間の滞在を予定していたわけで。
既にその内の四日目に突入しているのだ、ダンジョンを潰すのを急ぐなら余裕がありそうでそんなにないのである。
「どないするんや卓」
「そうやなぁ~、自分らが持ち帰ってくれたダンジョンの産物見ると宅地にするんも勿体ない気はするんやけど、そうすると違約金がなぁ」
お好み焼きを平らげながら伯父さんの話に耳を傾ける、伯父さんの方は伯父さんの方で大変らしい。
「なぁ親父、ちょっとワイに考えあるねんけどええか?」
「どないしたんや晶」
「二層と三層で出てきた宝箱から出てきた正体不明の鉱石、ワイの通ってる大学の教授に見てもらおうと思うねん」
晶兄さんが伯父さんに切り出した言葉に、それぞれの層で出てきた宝箱の中身を思い出す。
アレから一層では宝箱が出たり出なかったり、出てもタングステンではなくチタンのインゴットが出たりしていたが……。
二層目以降の宝箱では、シゲさんでも正体が掴み切れない鉱石が出現したのだ。
「気になったから写真だけ撮って見てもろうとるけど、そしたら……」
「気持ちはわかるけどアカンで晶、万が一危険物やったらそんなもん抱えて行かせるワケには」
「明日の始発の新幹線でこっち来る言いだしたんや」
「お前そういう話は先に言えや!?」
どうやら晶兄さんは晶兄さんで何とか出来ないか伝手を頼って色々頑張ってるらしい。
ちなみに俺も静も、おとなしくもぐもぐすることに専念している。
お店のおばちゃんも俺達の食欲に慣れたのか、お代わりを言い出す前に次のお好み焼きやタコ焼きが出てくる状態となっている。
「大変そうやな卓、ほなワシらは明日はフリーにさせてもらうわ」
「毎日ダンジョンアタックするのは流石におっさんにはしんどいわ、ちょうどよい休暇にさせてもらうで」
「えらい学者さんに説明せなあかん俺を手助けしようとは思わへんのか」
伯父さんの助けを求める言葉に対し、シゲさんとジョーさんはビールジョッキを片手に異口同音に知らんがなと言い放ってガハハと笑う。
思わず伯父さんの背中を気遣うように叩く俺。
「うぅ、透ちゃんは昔からええ子やなぁ……昔から気立ての良い別嬪さんやった」
「正気に戻るが良い伯父上、妾がこうなったのは今年からじゃ」
若干血迷った発言をする伯父さんの後頭部を遠慮なくすぺーん、と叩く。
そんなやり取りに皆どっと笑いを上げた。
そしてその後はおっちゃん3人衆は各々帰路につき、小腹が満たされた俺と静は。
晶兄さんを弾避けにしながら、3人で地元よりも賑やかでごちゃついてる街をぶらつく。
いつもは町の観光スポット何かを巡っているのだが、今回の目的は少し別にある。
ちなみに勿論ダンジョン仕様の姿から着替え済みだ、流石に人目が多い所であの姿は俺でも躊躇する。
「ついたで、ここがクロウラー用に様々な道具や小物取り扱っとる商店街や」
「うわ、何と言うかその、独特ですね」
「うんうん、最大限配慮した女の子の苦心を感じるで」
風と共に漂ってきた独特過ぎる匂い、そして漂う雰囲気に静は尻尾をへにょんと垂らして何とも言えない表情をする。
到着した場所は何と言うかその、とても胡散臭い商店街アーケードであった。
何の店かもよくわからないぐらい、雑多な商品を店頭に並べている店舗が非常に多い上。
何に使うかもよくわからない、何かの骨や鉱石を御座に広げて売ってる露天商までいる。
「魔物の頭蓋骨……こんなもの、一体どこから?」
「お? 狐ちゃんお目が高いで!それは四国のとある高難易度ダンジョンでドロップしたという曰くつきの頭蓋骨や!」
「いや何に使うっちゅーねんこんなもん」
静が御座に広げられているうちの、角のついた獣か何かの判別もつかない頭蓋骨を見ながら心の底から不思議そうに呟く。
その言葉に露店の胡散臭いおっさんは自信満々に頭蓋骨の由来を披露し、晶兄さんが心底呆れた様子で突っ込みを入れる。
それらの光景を見ながら俺は改めてぐるりとアーケードの中を見回す。
店員や通行人の視線が俺の体に突き刺さってくるがそんな事関係ない、それほどに俺の心は今昂っていた。
ダンジョンズ&ドレイクのウィザードは、フィートを取得する事でマジックアイテムの作成が可能となる。
毎日魔力がチャージされ複数回使える魔法のワンドに使い捨てのスクロール、更には魔法のアミュレットまで作る事が可能なのだ。
勿論強力なものを作ろうとすればするほど製作時間は跳ね上がるし……。
そもそも相応の素材が必要になるのもあった上、その手の素材の確保を考えた事が無かったから俺は自然とその選択肢を排除していた。
だがしかし。
「ここは、宝の山ではないか……!!」
「え? 透ちゃんソレマジで言うとるん?」
俺の感極まった恍惚とした声に晶兄さんが、心の底から嘘やんと言いたそうな顔を向けてくる。
賽目 透の姿ではきっと判別がつかなかったが、ウィザードとしての知識が豊富にあるディーヴァの目を通してみると……。
勿論結構な数の偽物なのかそれとも品質が悪いのか、とにかく使い物にならないモノが大半ありつつも、様々な使い道が思いつくモノが大量に売っているのだ。
ちなみに先ほどから静が不思議そうにちょっと指先でつついてる頭蓋骨は、砕いて炭と混ぜると良いスクロールを描くためのインクになるとディーヴァの知識が言っている。
「店主よ、その頭蓋骨にあとそちらの捻れた枝を買わせてもらおうかの」
言うや否や俺はお財布を取り出して店主に売買交渉を持ちかけていた。
ちなみに伯父さんからは連日のダンジョンアタックで静と共にお駄賃という名の現金報酬も貰えているので、ちょっとやそっとの散財は怖くはない。
そう、怖くはなかった、のだが。
「聊か買い過ぎたかのー」
「衝動買いにもほどがあると思う、流石に」
「ぬおぉぉ、ナチュラルにお兄さんを荷物持ちにするとか大分やりおるな透ちゃん……!」
気が付けばこの4日間で伯父さんから得た6桁に上る報酬お駄賃は全て消し飛んでいた、不思議だね。
途中から品物に自信がある店主がうちのはどうだ、こっちはどうだと売り込みしてくるから楽しくてしょうがなくてついつい買い込んでしまった。
「でもあんなお店あるんですね、使い道に困るモノが宝箱から出て嘆いてる人は良くみましたけど」
「才能次第では何でも、使い物になるらしいからなー。誰かにとってはゴミでも誰かにとってはお宝なんやで」
「うむ、まさにそれを噛みしめておるところよ」
色々と作れそうでワクワクが止まらないが、まずは作るものは決まっている。
「ところで透ちゃん、こんだけ買い込んで何する気なん?」
これでもかというぐらい千差万別な荷物に晶兄さんが辟易としつつ、楽しそうな声音で問いかけてくる。
完成までのお楽しみにするのも手かとは思ったが、ここは一つネタ晴らしでドヤ顔させてもらうとしよう。
「まずはそうじゃな、ファイアボールのスクロールでも一枚拵えるとするかのう」
「……え? マジで?」
ちなみに魔法の攻撃アイテム(火炎瓶とか)もありますが、透(ディーヴァ)がぶっ放してるレベルのスクロールは貴重かもしれない。
なおその事に透は気付いてない模様。
それと元ネタのD&Dだとマジックアイテム作成ルールありますがべらぼうに時間がかかるので。
若干そこはご都合にしてます、流石に超短縮でパパっと完成にはしないけど!
AIのケツ引っ叩いて描かせるキャライメージ絵は必要ですか?
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どちらでもよい
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AI絵じゃないのが好ましいがないよりマシ
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AI絵ならいらない
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お前の財布を酷使しろ(断固たる決意)