わずかな光を求めて突き進め!   作:hayato0121

6 / 6
今回で予選最終日。
果たしてハジメはトウヤに勝てるのか!?


第05話 ネクステージ

「んっ、んん〜〜っ!」

 

今日は遂に予選最終日。ハジメも前日はぐっすり寝て体調は万全。飲み物を買いにホテルの廊下を歩いていると…。

 

「あれ? ハジメ君?」

 

「おはようございます!」

 

「えっ? 大倉さんと羽根山さん? おはようございます。こんな朝早くにどうしたんですか?」

 

「メグミで良いって。あっそうだ! 折角だからハジメ君も一緒に朝ラン行かない?」

 

「朝ラン?」

 

「決まってるでしょ? 朝のランニング! ユウユも後から来るし、気持ちいいから一緒に行こ!」

 

「行きましょう!」

 

「えっ? ちょっ!?」

 

彼女達に誘われてハジメはメグミ達の朝ランに参加する事になり、一緒にホテルの近くを走る事になった。

 

「もう! 他のみんなはだらしないなぁ。さっ、予選最終日。気合い入れていくぞぉ!」

 

「おーっです! お姉様!」

 

「「おっ、おーっ」」

 

メグミとウララがやる気満々で準備運動しているのに対してハジメとユウユはその勢いについていけていなかった。

 

『ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…』

 

4人で走っているとハジメ達は黄昏ているタイゾウを見つけた。

 

「あれ? タイゾウさん?」

 

「ん? あれ? 奇遇じゃん」

 

タイゾウを見つけた4人はそこで止まってタイゾウと話をする事になった。

 

「昨日のウララちゃん大金星だったよねぇ。カード始めたばっかなんでしょ? 凄いじゃん」

 

「いっ、いえ、まぐれですまぐれ。偶々運が良かっただけで…」

 

「運ねぇ…そういえばハジメ君も凄いよねぇ。ウララちゃんと同じでここまでの予選を全勝で勝ち抜いて既に決勝トーナメント進出を決めちゃってるし」

 

「あっ、ありがとうございます。でも、ヒマリさんもモンドさんもとても強かったです」

 

「そうだね。2人ともこれまでの公式大会で結果を残している実力者だ。その2人に勝った君は素直に凄いと思うけど?」

 

「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、まだ大会は終わってないので最後まで気を抜かずに頑張ろうと思います」

 

「真面目だねぇ。あっ、もしかしてウララちゃんとハジメ君。2人ともプロになる気とかあったりしない?」

 

「そんな全然。私は趣味で十分です。楽しければそれで…あっ!」

 

「ん?」

 

「すみません。実際にプロで活躍してる人を前にこういう言い方失礼ですよね?」

 

「まさか、そんな事ないよ」

 

ウララが自分の言った言葉に対して謝罪するとタイゾウは気にしてないと言ってくれた。

 

「できると良いね。最高に楽しいファイト。いつでも練習相手に呼んでよ?」

 

「あっ、はい!」

 

「で、ハジメ君はどうなの? プロになる気はあるの?」

 

「う〜ん。そうですね…」

 

ハジメの答えにその場にいた全員が注目していた。

 

「正直、興味がないって言ったら嘘になります。なりたいかって言われたらそりゃなりたいですけど…」

 

「けど?」

 

「けど、プロになるだけが全てじゃない。他にもヴァンガードと関わっていく方法があるんじゃないかって思って今はそれを探している所ですね。それでもプロになりたいって思ったらその時はプロを目指そうと思います」

 

「そっか…あっ、もしプロになる気になったら俺に声かけてよね。そん時はウチのチームにスカウトするからさ」

 

「はい。覚えておきます」

 

「うんうん」

 

「あの? タイゾウさんはお仕事しながらプロとして活動してるんですよね? 大変じゃないですか?」

 

ユウユは会社の社長として働きながらヴァンガードのプロとして活動するタイゾウに全てをこなすのは大変じゃないかと質問した。

 

「勿論大変だよ。でも、会社もヴァンガードもどっちも好きだからさ。選べないんならどっちも選ぶしかないじゃん」

 

「つまり気合いね!」

 

「まっ、そうかな」

 

メグミの気合いという意見にタイゾウは同意した。

 

「どっちもですか?」

 

「ほら、推しの可愛さって世界で一番じゃん? メグミちゃんは世界で一番可愛いし!」

 

「はぁ?」

 

「ウララちゃんも世界一可愛い!」

 

「ふええっ!? ////」

 

タイゾウの言葉を聞いてメグミは"何言ってるのこの人?"って気持ちになり、ウララはその言葉を間に受けて顔を真っ赤にして反応した。

 

「比べられないから世界で一番が幾つあっても良いと思うんだよなぁ」

 

「確かにブラックアウトかヴァンガード。どっちか選べって言われても僕はどっちも大好きだし選べません。あれ? でもブラックアウトのみんなはヴァンガード大好きだし…あれ?」

 

「あははっ!良いねぇ! 狐芝ライカにもそういう仲間がいれば良いんだけどな」

 

「えっ?」

 

タイゾウの口からライカの名前が出てユウユが反応した。タイゾウは昨日ライカとファイトして負けてから彼の事が気になっていた。

 

「勿論。アイツのファイトを否定するつもりは無いけどな。仲間と勝利を目指す楽しいファイトも、孤独に勝利を掴もうとするストイックなファイトも、俺はどっちも世界一カッコ良いと思うからさ」

 

「…なんかちょっと分かる気がする。どっちが正しいとか優れてるとかきっとそういうんじゃないよね」

 

「うん。俺はそう思うよ」

 

タイゾウの言葉の意味をメグミなりに考えてその意見に賛同する意思を見せた。

 

「はい。僕もそう思います!」

 

「良いチームだな。ブラックアウト」

 

「えっ?」

 

「ん? 違った?」

 

「いいえ! 最高のチームです!」

 

タイゾウからブラックアウトを褒められたユウユは嬉しそうに返事をした。

 

「あははっ! 俺もウカウカしてられないなぁ。こっちにも負けられない理由があるんでね」

 

「はい! 僕も負けません!」

 

「チーム、か…」

 

「ハジメ君?」

 

「あれ? どうかした?」

 

ハジメの呟きに反応したユウユとタイゾウがハジメに声をかけた。

 

「えっ? あぁすみません。俺にはそういう一緒に切磋琢磨できる仲間がいないから、ちょっと羨ましいなって思って…」

 

「何言ってるの? 俺達もう仲間じゃん?」

 

「えっ?」

 

「例えチームが違っても、これから戦うライバル同士だとしても、助け合っちゃいけないなんて事は無いんだからさ。困った事があったら俺で良ければ力になるよ」

 

タイゾウは例え同じチームじゃなくても、これから戦うかもしれないライバルだとしても、助け合ってはいけない理由はないから困った事があれば力になると言ってくれた。

 

「そうですよ!僕達だってハジメ君に困った事があったらいつでも力になりますよ!」

 

「そうそう! 何かあれば遠慮なく言いな! ブラックアウトは来る者拒まず! いつでも歓迎するよ!」

 

「わっ、私も新導さんに何があれば助けたいです!」

 

「皆さん、ありがとうございます!」

 

ユウユやメグミ、ウララからも励ましの言葉をもらったハジメは頭を下げてみんなに感謝の気持ちを伝えた。

それから会場に戻りながら雑談するハジメだったが、戻った時にはユウユとメグミはハジメに対してタメ口で話すようになり、ウララがハジメの事を名前で呼ぶようになったのと同時にハジメもユウユ達の事を名前で呼ぶようになり、彼ら全員といつでも連絡が取れるように連絡先も交換した。

 

 

それから時間になりデラックスの予選最終日がスタートした。

次々と予選を突破し、決勝トーナメントへ進出するファイター達が決まっていく。

 

廻間(はざま)ミチル

狐芝(こしば)ライカ

大倉(おおくら)メグミ

羽根山(はねやま)ウララ

御薬袋(みなえ)ミレイ

近藤(こんどう)ユウユ

 

これで決勝トーナメント進出者が全員決まった。

 

そしてこれが予選最後のファイト。

既にどちらも決勝トーナメントへの進出を決めている。後はどちらが予選を1位で勝ち抜けるからを決めるのみ。

 

新導(しんどう)ハジメと江端(えばた)トウヤ。

 

果たして勝つのは、どっちだ!?

 

「遂に来たな。俺はこの時をずっと待ってたんだ! 君と、ギアクロニクルとファイト出来るこの時を!」

 

「俺もです。俺も貴方とファイトしたかった!」

 

ファイトテーブルの前で互いに向かい合うトウヤとハジメ。

 

「それじゃあやろうか。俺達のファイトを!」

 

「はい!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

ワァーーーッ!

 

2人のファイトが遂に始まった。

 

それからターンを重ねたハジメがフェイトライダー・ドラゴンへ最初の超越をして全てのアタックを終えるとトウヤのダメージは【4点】でハジメのダメージは【3点】。次はトウヤの先行4ターン目を迎える。

 

「いくぞ! 俺のターン! 頂(いただき)を超(こ)える剣(つるぎ) バスティオン・プライムにライド!!」

 

 

頂(いただき)を超(こ)える剣(つるぎ) バスティオン・プライム パワー13000

 

 

トウヤはグレード4のバスティオン・プライムにライドした。

 

「バスティオン・プライムのスキルで俺の前列のユニットは全てパワー+2000。更にスパラーレを後列に下げてディコルダ、ヘルモナ、ダークストレインをコール!ダークストレインのスキルで俺のグレード3のユニットは全て《ブースト》を得る! 更にスパラーレのスキルでディコルダはパワー+5000!」

 

 

 

 

無双(むそう)の天刃(てんじん) ディコルダ パワー20000

 

秀麗(しゅうれい)の天閃(てんせん) ヘルモナ パワー13000

 

ダークストレイン・ドラゴン パワー13000

 

 

トウヤは一気にユニットを展開してダークストレインは登場時にスキルでSB(ソウルブラスト)(2)する事で自身のグレード3のユニット全てに《ブースト》を与える事が出来るのでトウヤのグレード3のユニット達は全て後列から味方を支援する事が可能になった。

 

 

トウヤの盤面

 

 

 オールデン  バスティオン  ディコルダ

 

 

ダークストレイン ヘルモナ   スパラーレ

 

 

 

「いくぞ!ダークストレインのブースト、オールデンでヴァンガードにアタック!スキルでオールデンはパワー+5000!」

 

 

豪儀(ごうき)の天剣(てんけん) オールデン パワー35000 ☆1

 

 

35000➡︎13000

 

 

「ガード!『ディアブロスガールズ ナタリア(前)』、『幽冥(ゆうめい)の朋友(ほうゆう) リィン』」

 

ディアブロスガールズ ナタリア(前) シールド20000

 

幽冥の朋友 リィン シールド5000

 

クロノジェット・ドラゴン パワー38000

 

 

パワー35000➡︎パワー38000

 

【ガード成功】

 

 

「スパラーレのブースト、ディコルダでヴァンガードにアタック!ディコルダのスキル発動! このアタックは、相手のガーディアンのグレードの合計が3以上でないとヒットする!」

 

 

無双の天刃 ディコルダ パワー33000 ☆1

 

パワー33000➡︎パワー13000

 

 

ディコルダにはアタック時に自身の盤面にグレード3以上のユニットが6対以上いればCB(カウンターブラスト)(1)する事で相手がこの攻撃を防ぐ時にグレードの合計が3以上になるようにカードを出さなければお互いのパワーに関係なくこのアタックはヒットして確実にダメージを与える事が出来るのだ。

 

「ノーガード! ダメージチェック…『ステムディヴィエイト・ドラゴン(☆)』 ゲット! クリティカルトリガー! クロノジェットにパワー+10000」

 

 

クロノジェット・ドラゴン パワー23000

 

 

ハジメはディコルダのアタックを受けてダメージが【4点】になるがトリガーが出た事でヴァンガードのパワーが上がった。

 

 

「トリガーが出たか。だがそれでも、俺のやる事は変わらない! ヘルモナのブースト、バスティオン・プライムでヴァンガードにアタック!」

 

 

頂を超える剣 バスティオン・プライム パワー28000 ☆1

 

パワー28000➡︎パワー23000

 

 

「ハアーーーッ!」

 

イメージの中でバスティオン・プライムがクロノジェットへと斬りかかる。

 

「ガード! 『スチームスカラー マルニガル(治)』、『スチームスカラー ジジ』、『スチームファイター アルガンデア』。アルガンデアはスキルでシールド+10000!」

 

 

スチームスカラー マルニガル(治) シールド15000

 

スチームスカラー ジジ シールド5000

 

スチームファイター アルガンデア シールド15000

 

 

クロノジェット・ドラゴン=58000

 

パワー28000➡︎パワー58000

 

 

アルガンデアは自身がGC(ガーディアンサークル)に登場した時にSB(1)すればシールド+5000する事が出来るが、自身のGゾーンに表のカードがあらば更にシールド+5000する事ができる。

なので今回はSB(1)してまずシールド+5000した時にハジメのGゾーンには表の【フェイトライダー・ドラゴン】があったので更にシールド+5000されて合計で【15000】のシールド値を獲得した。

 

バスティオンが振り下ろした剣はクロノジェットが展開したバリアによって防がれた。

トウヤがこの守りを突破するにはトリガーが最低3枚かオーバートリガーが必要になった。

 

「トリプルドライブ! ファーストチェック…『豪儀の天剣 オールデン』。グレード3! セカンドチェック…『頂を超える剣 バスティオン・プライム』…サードチェック…『天音(てんおん)の楽士(がくし) アルパック(前)』フロントトリガー! 前列のユニット全てにパワー+10000!」

 

 

頂を超える剣 バスティオン・プライム パワー38000 ☆1

 

パワー38000➡︎パワー58000

 

【ガード成功】

 

トウヤはフロントトリガーを引いた事で前列のユニット全てのパワーが上がった。

 

「バスティオン・プライムのスキル発動! ドライブチェックでグレード3が出たので、ソウルのバスティオンをドロップに置き、リアガードを全てスタンドしてパワー+10000!」

 

「くっ!」

 

バスティオン・プライムには自身のドライブチェックでグレード3が1枚でも出れば手札かソウルにある"バスティオン"の名前を持つカード1枚をドロップゾーンに置く事で自身のグレード3のリアガード全てをスタンドさせてそれら全てのパワーを+10000するスキルがあった。

これによってトウヤはソウルにあったグレード3のバスティオンをドロップに置く事で自身のリアガードを全てスタンドさせつつパワーも上げてあと2回の攻撃が可能となった。

 

「もう一度! ダークストレインのブースト、オールデンでヴァンガードにアタック!スキルでパワー+5000!」

 

 

豪儀の天剣 オールデン パワー70000 ☆1

 

パワー70000➡︎パワー23000

 

「完全ガード!」

 

バスティオンの隣にいたオールデンが持っていた剣を使ってクロノジェットに斬りかかるが、その間に《スチームメイデン アルリム》が割り込んでアルリムが持っていた盾でオールデンの剣を受け止めた。

 

 

パワー70000➡︎パワー23000(守)

 

【ガード成功】

 

 

「…スパラーレのブースト、ディコルダでヴァンガードにアタック!ディコルダのスキルを発動!このアタックも相手のガーディアンのグレードの合計が3以上でない限りヒットする!」

 

 

無双の天刃 ディコルダ パワー63000 ☆1

 

パワー63000➡︎パワー23000

 

 

「ノーガード! ダメージチェック…ノートリガー」

 

「…ターンエンド」

 

ハジメは"ダメージ5"で何とか凌ぎ切った。

 

「マジかよ…」

 

「フフッ」

 

タイゾウはハジメがトウヤの連続攻撃を凌いだ事に驚き、隣で見ていたミチルは楽しそうにその光景を見ていた。

 

「トウヤのあの攻撃を凌ぎ切るなんて…」

 

「あの子、やるじゃない」

 

メグミもハジメが凌いだ事に驚き、トマリはハジメの事を褒めていた。

 

「でも…」

 

しかしウララだけは違った。

 

何故なら…

 

 

ハジメの盤面

 

 

バリフ  クロノジェット  R

 

 

リィン     R     R

 

 

ハジメの盤面は空いていた。その理由はハジメが前のターンでトウヤのバスティオン・プライムを警戒して盤面のユニットを最小限にして手札を温存していたのが理由だった。

 

そのおかげなのもあって何とかトウヤの攻撃を凌いだのだが、手札は残り"1枚"。次のターンにドローしてもハジメの手札は2枚。超越してしまえば手札が無くなってしまうかもしれない。

そしてトウヤの手札も"6枚"とまだまだ余裕が見えるからこそウララはハジメの事を心配していたのだが…

 

「(何でだろう。ハジメさんから聞こえる音、力強いのにとっても楽しそう)」

 

ウララが聞いたハジメの音は追い詰められているというのに弱くなるどころか逆に力強く、でもどこか楽しそうに聞こえた。

 

 

「やるな。まさか防がれるとは思わなかったよ」

 

「俺だって。警戒はしてましたけど、まさかここまでとは…正直、ダメージトリガーが出なかったら守りきれなかったかもしれないです」

 

「そうか。だがこういう運が絡んでくる所もヴァンガードの面白い所なんだよな」

 

「俺もそう思います。でもそれだけじゃないんです。追い込まれてる筈なのに、俺は今凄く楽しいんです! 何ていうか…心の底から熱くなってるっていうか…」

 

「分かるよその気持ち。俺も熱くなってる。けどまだまだ足りない。さぁ、君のターンだ! 俺の心をもっと熱くさせてみろ!」

 

「いきます。俺のターン!」

 

ハジメはレストしていたカード達を全てスタンドさせて山札からカードを1枚ドローした。

 

「ジェネーションゾーン、解放!」

 

そしてハジメは前のターンに残していた最後の1枚。"クロノジェット・ドラゴン"をコストにしてジェネレーションゾーンを解放した。

 

「今こそ輝け! 我が未来、その可能性! ストライドジェネレーション!」

 

クロノジェットの全身が光に包まれてその光が弾けるとクロノジェットは新たな姿へとその姿を変えた。

 

「クロノドラゴン・ネクステージ!」

 

 

クロノドラゴン・ネクステージ パワー28000

 

 

このGユニットは手札からクロノジェットの名を持つグレード3のカードをコストにしてドロップに捨てる事で超越できる特別なGユニットなのだ。

 

「ストライドスキル! ヘルモナを山札の下へ!」

 

「くっ!」

 

トウヤはヘルモナを山札の下へ送られて少しだが動揺した。ヘルモナには自身が中央後列にいてヴァンガードがバスティオンの名を持つユニットならSB(1)して後列からGCに移動し、15000シールドで相手の攻撃を防ぐスキルがあった。

しかしハジメもそれを知っているからこそ、クロノジェットのストライドスキルでヘルモナを山札の下へ送ったのだ。

 

 

「スチームブレスをコール!」

 

 

スチームブレス・ドラゴン パワー8000

 

 

ハジメはこのターンに引いたスチームブレス・ドラゴンを前列にコールした。

 

 

 

ハジメの盤面

 

 

バリフ  クロノジェット  スチームブレス

 

 

リィン     R       R

 

 

 

 

「クロノジェット・ドラゴンのクレストのスキルでGゾーンの表になっているカード1枚につき、前列のユニット全てにパワー+5000。いま表になっているのGユニットは2枚なので前列のユニット全てにパワー+10000!」

 

クロノジェット・ドラゴンのクレストにはGゾーンの表になっているカード1枚につき前列のユニット全てにパワー+5000するスキルがある。

現在表になっているのは2枚のフェイトライダー・ドラゴンなので合計で"10000"のパワーが前列のユニット全てに与えられる。

 

「スチームブレスでヴァンガードにアタック!」

 

 

スチームブレス・ドラゴン パワー18000 ☆1

 

パワー18000➡︎パワー13000

 

 

「ガード! 『加護の魔法 プロロビ(引)』」

 

 

加護の魔法 プロロビ(引) シールド10000

 

 

頂を超える剣 バスティオン・プライム パワー23000

 

パワー18000➡︎パワー23000

 

【ガード成功】

 

 

「ネクステージでヴァンガードにアタック!」

 

 

クロノドラゴン・ネクステージ パワー28000 ☆1

 

 

パワー28000➡︎パワー13000

 

 

ネクステージが両肩の砲門から2つのビームを発射した。

 

 

「完全ガード!」

 

 

しかしトウヤが使った完全ガードによるバリアによってネクステージの攻撃はバスティオンに届かなかった。

 

「トリプルドライブ! ファーストチェック…『幽冥の朋友 リィン』。セカンドチェック…『アップストリーム・ドラゴン』…サードチェック…『ステムディヴィエイト・ドラゴン(☆)』ゲット! クリティカルトリガー! 効果は全てバリフへ!」

 

 

スチームファイター バリフ パワー33000 ☆2

 

バリフはクレストとトリガー効果により"パワー33000"の"☆2"となった。

 

 

パワー28000➡︎パワー13000(守)

 

【ガード成功】

 

 

「まだ終わりじゃないだろ?」

 

「勿論です! ネクステージのスキル発動! ネクステージをGゾーンに戻して、クロノジェットをスタンド!」

 

ネクステージにはアタック終了時にCB(1)して手札を2枚捨てる事で自身をGゾーンに戻してクロノジェット・ドラゴンをスタンド状態にしてもう一度ヴァンガードでアタックできるスキルがあり、ハジメはそれを使った。

 

「更に、Gゾーンの表のカードが3枚になった事でクロノジェット・ドラゴンのパワー+15000!」

 

 

クロノジェット・ドラゴン パワー28000

 

 

クレストのスキルもネクステージがGゾーンに戻って1枚増えて合計3枚になったので前列のユニット全てにパワーが+15000される事になった。

 

 

「クロノジェット・ドラゴンでヴァンガードにアタック! クロノジェットのGB(ジェネレーションブレイク)(2)!クロノジェットが相手ヴァンガードにアタックした時、そのバトル中、クロノジェットのパワーを+5000して相手は手札からグレード1以上でガードできない!」

 

 

クロノジェット・ドラゴン パワー33000 ☆1

 

 

パワー33000➡︎パワー13000

 

 

GB(ジェネレーションブレイク)。それは表になっているGユニットのカードがある時のみ発動できるスキルで、実はアップストリーム・ドラゴンのアタック終了時に山札の下に戻ってグレード1のユニットをコールするスキルもGBなのだ。

そしてGBは表になっているGユニットの数が指定されている場合、その条件を満たしていないと使えないスキルもある。

今回、クロノジェットのGB(2)は表のGユニットが2枚以上ないと発動できないスキルで、現在ハジメの表になっているGユニットは3枚なので条件が達成されてスキルを発動できた。

そんなクロノジェットのスキルだが、ヴァンガードのクロノジェットが相手ヴァンガードにアタックした時、自身のパワーを+5000して相手は手札からグレード1以上のカードでガードできないというスキルだ。

 

これによりトウヤは、グレード1、グレード2、グレード3のカードを手札から使えなくなり、その中には当然完全ガードも含まれる。

 

なので今のトウヤに使えるカードはグレード0のカードとオーダーカードのみとなった。

 

「…ノーガード!」

 

「ノーガード!?」

 

「ガードしないの!?」

 

「多分、今のトウヤの手札にあるシールド値じゃこのアタックを止められないと判断したんじゃないかな」

 

トウヤがノーガードを選択した事にユウユとメグミは驚くが、ザクサはトウヤが守らない事を選択したのは恐らく彼の手札にあるカードではこのアタックを止められないのではないかと考えていた。

 

「でもこれは賭けよ。今のトウヤのダメージは"4"。もしもここでハジメ君がクリティカルを引いたらそれでトウヤの負けになるかもしれないからね」

 

トマリの言う通り今のトウヤのダメージは【4点】。ここでハジメがクリティカルを引いたらトウヤのダメージが6点になって負ける可能性がある。だがもしもハジメがクリティカルを引かなかったらトウヤにもまだチャンスはある。

 

全てはこのツインドライブにかかっているのだ。

 

「ツインドライブ! ファーストチェック…『クロノジェット・ドラゴン』。セカンドチェック…」

 

このドライブチェックにファイトしているハジメ達だけでなく、ファイトを見守っている他の人達にも緊張感が漂っていた。

 

そして、ハジメが引いた2枚目のカードは…

 

「…『ライブリーブレス・ドラゴン(☆)』 ゲット! クリティカルトリガー!」

 

『っ!?』

 

ハジメがクリティカルトリガーを引いた事にトウヤをはじめ、それを見守っていた選手達や観客達も驚いていた。

 

「パワーはバリフ、クリティカルはクロノジェットへ!」

 

 

スチームファイター バリフ パワー43000 ☆2

 

クロノジェット・ドラゴン パワー43000 ☆2

 

クロノジェットは背中のブースターを点火して真っ直ぐバスティオンへと向かって行った。

 

「ハァーーーッ!」

 

クロノジェットの振りかぶった右手の拳がバスティオンの顔に迫る。そしてその拳がバスティオンに届いた時、辺りには強い衝撃波が発生した。

 

 

「ダメージチェック! 1点目、『斧鉞(ふえつ)の騎士(きし) ラフルク』。2点目…」

 

トウヤは2枚目のダメージチェックを行う。

もしもこのカードがヒールかオーバーじゃなかった場合、その瞬間トウヤの敗北が決まってしまう。

 

果たして、2枚目のカードは…

 

「…『秀麗の天閃 ヘルモナ』。ノートリガー…」

 

6点目が入ってファイトに決着がついた。

 

「勝者、新導ハジメーーーッ!」

 

ワァーーーッ!

 

「嘘っ…ハジメの奴、トウヤに勝っちゃった」

 

「はい…凄いです」

 

ハジメがトウヤに勝った事にメグミとユウユは驚いた。

トウヤの実力は実際に彼とファイトした事がある2人はよく知ってる。それどころかブラックアウトを離れている間に2人の知ってる彼よりも更に強くなっているであろう今のトウヤを相手にハジメは勝った。

だからこそ驚きを隠せずにいるのだ。

 

「負けたよ。見事なファイトだった」

 

「こちらこそ、ありがとうございました。江端さん」

 

「トウヤで良い」

 

「なら俺の事もハジメで」

 

「わかったよ。ハジメ、俺と全力でファイトしてくれてありがとう。とても熱く、そして楽しいファイトだった」

 

「俺もです。トウヤさんとのファイト、凄く楽しかったです。またファイトしましょう!」

 

「あぁ、またやろう!」

 

ハジメとトウヤは握手してお互いを称えた。

 

「遂に決着ゥゥゥ! この結果を誰が予想できただろうか!? 新たな戦力ギアクロニクルここにあり! 新導ハジメ。予選Cグループ首位で決勝トーナメントへ殴り込みだぁ!」

 

ワァーーーッ!

 

向江ジンキの声に観客のテンションは更に上がる。

 

「ふぅ…」

 

ハジメはファイトに勝った事にとりあえず一安心してゆっくりと息を吐いた。

 

「ハジメさーーん!」

 

ハジメが声のした方を向くとそこには開いた右手を大きく振りながら笑顔でこちらを見るウララの姿があった。

 

「(何か、こういうのも悪くないな)」

 

ハジメには前世でも今世でも友人はいたものの、参加する大会はいつも個人戦でこうやって一緒に勝利を喜んでくれるような仲間はいなかった。

 

だからこそ、ウララやユウユ達から自分達は仲間だと言ってもらい仲間に入れてもらった事がハジメの中で彼を更に大きく、そして強く成長するきっかけになるのだった。

 

 

 

「さて、みんなお待ちかねの決勝トーナメントの組み合わせを発表しよう。次の対戦相手はコイツらだ!」

 

 

デラックス決勝トーナメント

 

第一試合 近藤ユウユVS羽根山ウララ

 

第二試合 廻間ミチルVS新導ハジメ

 

第三試合 狐芝ライカVS御薬袋ミレイ

 

第四試合 江端トウヤVS大倉メグミ

 

 

「決勝トーナメントは1週間後に開催される。ファイター達よ! 次は決勝トーナメントで会おう! そして共に、最強が誕生する瞬間をこの目に焼き付けようじゃないかぁ!」

 

オォーーーッ!

 

こうして3日間行われたデラックスの予選グループの全てのファイトが終了したのだった。

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございました!

もしよろしければ、お気に入り登録や評価をお願いします。
感想などのコメントがあれば送って下さい。

それでは次回もお楽しみ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。