遊戯王キャラ達のMCU   作:のうち

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DC1stステージも残すところあと1日、16まで頑張ってきましたがとうとう15へ落ちてしまいました。
エニアクラフトやエルフェンノーツ、ドラグマ、さらに自分のハードラックに悩まされて勝てません。

良ければ、詳しい方教えてください。


第二話 鋼鉄の男と閃刀姫

ニューヨークの街が燃えている。

 

高層ビルの間を異形の飛行艇が飛び交い、青白い光弾が道路や建物へ降り注ぐ。逃げ惑う人々の悲鳴に、車の警報音、爆発音。それらが入り交じった光景は、まさしく戦場そのものだった。

 

そして俺は、その戦場へ向かって急降下している。

 

「……落ち着け。落ち着けよ、俺」

 

自分に言い聞かせながら、眼下の状況を確認する。道路には何台もの車が放置され、その間を民間人が逃げ惑っていた。彼らを追っているのは、青白い装甲をまとったチタウリの兵士たち。人数は五体。いずれも手にした武器から光弾を放ち、周囲の車や建物を破壊している。

 

映画で見たときは、どこか現実感のない光景だった。

 

だが、今は違う。炎の熱も、爆発の衝撃も、逃げ惑う人々の悲鳴も、すべてが現実のものとして伝わってくる。

 

「……やるしかないよな」

 

右手に握った炎剣を構え直す。

閃刀姫-カガリ。

 

現在、俺が使用できる唯一の換装形態だ。装甲に備わった機能については、なぜか最初から理解できている。飛行制御も兵装の操作も、まるで長年使い慣れた道具のように扱えた。

 

しかし、実際に戦闘を経験したことがあるわけではないし、だからこそ、無茶はできない。

 

「まずは……あいつらを引き離す!」

 

背中の炎翼を傾け、道路へ向かって加速する、眼下では、一人の男性が倒れた女性を助け起こそうとしていた。だが、その背後からチタウリの兵士が迫っている。

 

敵が武器を構えた。

 

「させるかっ!」

 

炎翼を一気に噴射する。加速した身体が、赤い閃光となってチタウリへ迫った。

相手がこちらに気づいたときには、既に間合いの内側だった。

 

「はあああっ!」

 

炎剣を振り抜く。

 

赤い刃がチタウリの武器を切断し、そのまま装甲を斬り裂いた、金属質の破片が飛び散り、異星人の身体が道路へ崩れ落ちる。

 

「……っ!」

 

思わず息を呑んだ。

 

敵を斬った。

 

先ほどの空中戦とは違う。今度は、自分の手で直接相手を倒したのだ。

 

その事実に一瞬だけ身体が強張る。しかし、立ち止まっている暇はなかった。

 

『ギギギッ!』

 

残るチタウリたちが一斉にこちらを向く。

四つの銃口が、俺へ向けられた。

 

「うわっ!?」

 

慌てて飛び退く。

直後、青白い光弾が道路へ着弾し、アスファルトを砕いた。

破片が周囲へ飛び散る。

 

危ない。装甲があるとはいえ、まともに受ければ無事では済まないだろう。

 

「くそっ、数が多い!」

 

敵は四体、こちらは一人。単純に考えれば不利な状況だ。

 

だが、俺には炎剣以外にも使える兵装がある。

 

「だったら……!」

 

左手を突き出す。

 

「閃刀機-ホーネットビット!」

 

呼びかけに応じて小型の無人兵装が展開、蜂を思わせる機械的なシルエット。鋭角的な装甲と、機動性を重視した推進機構。

 

それが俺の周囲を旋回しながら、待機状態へ移行する。

 

「敵の注意を引け!」

 

命令を受けたホーネットビットが、一気に加速した。

小型の機体がチタウリたちの頭上を飛び回り、牽制攻撃を加える。

 

『ギギッ!?』

 

突然現れた無人兵装に、敵の注意が向いた。その隙を逃さず、俺は地面を蹴る。

 

「そこっ!」

 

炎剣を横薙ぎに振るい、二体目のチタウリを斬り伏せる。

さらに身体をひねり、背後へ回り込もうとしていた三体目へ向き直った。

 

だが、敵の方が一瞬早かった。青白い光弾が放たれる。

 

「っ!」

 

避けきれない。そう判断した瞬間、反射的に左腕を前へ突き出していた。

 

装甲に光弾が直撃する。鈍い衝撃が腕を伝わり、身体が後方へ押し戻された。

 

「ぐっ……!」

 

痛みはない。しかし、衝撃で姿勢が崩れた。

 

そこへ別のチタウリが迫る。

 

「まずっ……!」

 

武器を構える敵。

 

その銃口がこちらへ向いた瞬間、頭の中に別の兵装の情報が浮かんだ。

 

閃刀機-ウィドウアンカー。

 

敵の動きを拘束し、制御を妨害するための装備。

 

「ウィドウアンカー!」

 

右腕の兵装が切り替わる。

 

射出されたアンカーがチタウリの武器へ絡みつき、強引に銃口を逸らした。

 

『ギギッ!?』

 

「今だ!」

 

アンカーを引き寄せる。敵の身体が前方へ引きずられた。

 

そこへ炎剣を振り下ろす。

赤い刃が装甲を切り裂き、三体目のチタウリが倒れた。

 

「……あと二体!」

 

残る敵へ視線を向ける。しかし、そこで異変に気づいた。

 

チタウリたちは、こちらではなく道路の向こう側へ向かっていた。

 

その先には、先ほど助けた男女がいる。

 

「っ、逃がすか!」

 

炎翼を展開し、追いかけようとした。

 

だが、その瞬間。頭上から青白い光が降り注いだ。

 

「うわあっ!?」

 

反射的に飛び退く。直後、先ほどまで立っていた場所が爆発した。見上げると、二機のチタウリの飛行艇がこちらへ向かっていた。

 

「増援かよ!」

 

地上の敵だけでも手いっぱいなのに、空からまで攻撃されてはたまらない。

 

しかも、飛行艇の一機は民間人へ向かって銃口を向けていた。

 

「くそっ!」

 

迷っている暇はなかった。

 

「ホーネットビット! あいつらを引きつけろ!」

 

小型兵装が上空へ向かって加速する。飛行艇の周囲を飛び回り、敵の注意を引きつけその隙に、俺は地上のチタウリへ向かって駆け出す。

 

炎剣を構え、二体の敵を連続して斬り伏せた。

 

だが、その直後だった。

 

『警告。接近する高速目標を検知』

 

「えっ?」

 

視界に警告表示が浮かび上がる。上空から、何かが急速に接近していた。

 

顔を上げる。そこには、先ほど別れたばかりの赤と金の装甲があった。

 

『おっと、なかなか派手にやってるじゃないか』

 

「アイアンマン!」

 

『トニーでいい。お姫様』

 

軽口を叩きながら、アイアンマンは両手を前へ突き出した。

 

リパルサーが発射され、青白い光が飛行艇へ直撃し、機体を大きく揺らした。

 

『上の連中は任せろ。君は地上を頼む』

 

「分かりました!」

 

そう答えた直後、アイアンマンは飛行艇を追って上空へ加速、俺もまた、地上の状況を確認する。

 

チタウリの兵士たちは、ひとまず片づけた。だが、道路にはまだ逃げ遅れた人々がいる。

 

「……まずは避難誘導か」

 

炎剣を収納し、近くにいた男性へ声をかける。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「あ、ああ……君は……?」

 

「説明は後です! ここは危険ですから、早く避難してください!」

 

男性は困惑した表情を浮かべながらも、倒れていた女性を支えて立ち上がった。

 

その姿を確認し、俺は周囲を見回す。

 

近くには地下鉄の入口があった。

 

だが、そこへ向かう道路には車が横転しており、通行できそうにない。

 

「……仕方ない」

 

ウィドウアンカーを展開する。

 

横転した車へアンカーを接続し、慎重に引き寄せる。

 

車体が道路を擦りながら移動し、ようやく人が通れるだけの隙間ができた。

 

「よし! あそこから地下へ!」

 

周囲の人々が一斉に走り出す。

 

その背中を見送りながら、俺は小さく息を吐いた。

 

「……ふう」

 

どうにか、少しは役に立てただろうか。そう考えた瞬間だった。

 

遠くから、巨大な咆哮のような音が響いた。

 

「……なんだ?」

 

顔を上げる。すると、ビルの間から巨大な影が姿を現した。

 

蛇のように長い身体。

 

金属質の装甲に覆われた巨体。

 

その背中には無数のチタウリ兵が乗っている。

 

映画で見たことのある存在だった。

 

「……リヴァイアサン」

 

チタウリの巨大生体兵器。

 

アベンジャーズの面々が苦戦していた、あの巨大な怪物だ。

 

それが今、こちらへ向かっていた。

 

「……冗談だろ」

 

思わず呟く。

 

先ほどまで相手にしていた飛行艇とは、明らかに規模が違う。

 

全長はビル数棟分にも及び、全身を覆う装甲は分厚い。

 

あんなものを、炎剣で斬れるのだろうか。

 

いや、そもそも近づけるのか?

 

リヴァイアサンはビルの間を突き進み、進路上の建物を次々と破壊していた。

 

その進行方向には、先ほど避難させた人々がいる。

 

「……っ!」

 

迷っている暇はない。

 

俺は炎翼を展開し、上空へ飛び上がった。

 

「アフターバーナー!」

照準を合わせたのは、リヴァイアサンの頭部、らここで正面から攻撃しても、倒せる保証はない。もし倒しきれずに暴れられれば、周囲の被害はさらに大きくなる。

 

「……なら!」

 

狙いを変更する。

 

頭部ではなく、進行方向の側面。

 

敵の注意を引きつけ、進路を変える。

 

「こっちを向けえええっ!」

 

レイの現在放てる最大の攻撃がリヴァイアサンの側面へ直撃し、装甲の一部を貫いた

 

「……よし」

 

注意を引くことには成功した。

 

だが、次の瞬間。リヴァイアサンが大きく口を開いた。

 

その巨体が、こちらへ向かって突進してくる。

 

「うわあああっ!?」

 

慌てて炎翼を噴射する。巨大な顎が、ほんの数メートル横を通過した。

 

凄まじい風圧が全身を叩く。

 

「危なっ! あんなの食らったらひとたまりもないぞ!」

 

リヴァイアサンはそのままビルの間を突き進み、再び旋回を始めた。

 

どうやら、完全にこちらを敵として認識したらしい。

 

「……どうする?」

 

炎剣では装甲を貫けるか分からない。

 

アフターバーナーも、先ほどの一撃では大きな損傷を与えられなかった。

 

ウィドウアンカーで拘束しようにも、相手が大きすぎる。

 

ホーネットビットで撹乱することはできるだろうが、それだけでは倒せない。

 

「……手詰まりか?」

 

そう呟いた瞬間、通信が入った。

 

『おいおい、ずいぶん大物を引きつけたな』

 

「トニー!?」

 

『ああ。こっちからも見えてる。君一人じゃ厳しそうだ』

 

「正直、かなり厳しいです!」

 

『だろうな。だが、悪いニュースばかりじゃない』

 

アイアンマンの声には、どこか楽しそうな響きがあった。

 

『ちょうどいい助っ人がいる』

 

「助っ人?」

 

『ああ。緑色で、ちょっとばかり怒りっぽい奴だ』

 

その言葉に、俺は思わず目を見開いた。

緑色、怒りっぽい。そして、ニューヨーク決戦。

 

該当する人物は、一人しかいない。

 

「……まさか」

 

その瞬間、地上から凄まじい衝撃音が響いた。

 

見下ろす。

 

道路の中央に、巨大な緑色の人影が立っていた。

 

筋骨隆々とした身体。

 

人間離れした体格。

 

そして、怒りに満ちた表情。

 

ハルク、アベンジャーズ最強の怪力を誇る、緑色の巨人だった。

 

「……本物だ」

 

思わず呟く。映画で見た姿そのものだった。

 

いや、実物はそれ以上に迫力がある。

 

ハルクはリヴァイアサンを見上げると、両足を大きく開いて構えた。そして、巨大な拳を握りしめる。

 

『レイ、聞こえるか?』

 

「は、はい!」

 

『そいつをハルクの方へ誘導してくれ』

 

「……分かりました!」

 

俺はリヴァイアサンへ向き直った。

 

敵は既にこちらへ向かって突進を開始している。

 

その巨体を見つめながら、深く息を吸う。

 

「……よし」

 

炎翼を展開し、加速する。

 

リヴァイアサンの頭部すれすれを飛び抜け、その注意を引きつけた。

 

巨大な怪物が俺を追って方向を変える。

 

「こっちだ!」

 

ビルの間を縫うように飛行する。

 

背後から迫る巨体。

 

建物の外壁が次々と破壊され、破片が道路へ降り注ぐ。だが、俺は速度を落とさなかった。目指すのは、ハルクの待つ道路。

 

あと少し。

 

「……今だ!」

 

急激に上昇する。リヴァイアサンの頭部が、俺を追って持ち上がった。

その瞬間、巨体の進行方向にハルクが現れる。

 

「ハルク!」

 

緑色の巨人が吠えたそして、巨大な拳を振り抜く。轟音。衝撃。

 

リヴァイアサンの頭部が大きく跳ね上がり、巨体が空中で停止した。

 

「……すげえ」

 

思わず声が漏れた。あれほど巨大な怪物を、拳の一撃で止めてしまったのだ。

 

だが、まだ終わりではない。リヴァイアサンの身体が崩れ始める。

 

その背中に乗っていたチタウリの兵士たちが、次々と空中へ投げ出された。

 

「……っ!」

 

俺はすぐさま炎翼を展開した。落下するチタウリの一部が、近くのビルへ向かっている。その建物には、まだ人が残っているかもしれない。

 

「ホーネットビット!」

 

小型兵装が展開される。無人機へ指示を送り、落下する敵兵へ牽制攻撃を加えさせた。

 

さらに俺自身も炎剣を構え、近くのチタウリへ向かって加速する。

 

「はあああっ!」

 

赤い刃が閃く。一体、二体。

 

落下する敵兵を次々と撃破していく。

 

そして、最後の一体を斬り伏せたところで、ようやく地上へ降り立った。

 

「……はあ、はあ……」

 

思わず膝に手をつく。息が荒い。装甲に覆われた身体は無事だが、精神的な疲労が尋常ではなかった。

 

自分の体感ではついさっきまで普通の人間だったのだ。

 

いきなり宇宙人の軍勢と戦わされて、平然としていられるはずがない。

 

「……疲れた」

 

小さく呟く。すると、背後から重い足音が聞こえた。

 

振り返る。

 

そこには、ハルクが立っていた。

 

「……」

 

「……」

 

しばし、無言で見つめ合う。

 

近くで見ると、やはり凄まじい迫力だった。筋肉の塊のような身体。

 

自分の倍以上はありそうな身長。そして、こちらを見下ろす鋭い目。

 

「……えっと」

 

どう話しかければいいのだろうか。

 

映画では、ハルクは基本的に怒っている印象が強い。下手なことを言って殴られたりしないだろうか。

 

そんなことを考えていると、ハルクが小さく鼻を鳴らした。

 

「……フン」

 

そして、こちらへ向かって親指を立てた。

 

「……え?」

 

思わず目を瞬かせる。ハルクはそれ以上何も言わず、別の方向へ歩き出した。

 

その背中を見送りながら、俺は小さく笑った。

 

「……褒められた、のかな?」

 

少なくとも、怒られてはいないらしい。それだけでも十分だった。

 

そのとき、再び通信が入った。

 

『レイ、聞こえるか?』

 

「はい、トニー」

 

『こっちはひとまず片づいた。君も無事みたいだな』

 

「なんとか……」

 

『よし。それじゃ次の仕事だ』

 

「……まだあるんですか?」

 

『残念ながらね。今日は忙しい一日になりそうだ』

 

アイアンマンの声に、思わずため息を吐いた。

 

確かに、その通りだろう。空を見上げれば、ワームホールからは今もチタウリの軍勢が現れている。

 

戦いは、まだ終わっていない。

 

「……分かりました」

 

俺は炎剣を握り直した。

 

「次はどこへ行けばいいですか?」

 

『いい返事だ。じゃあ、キャップのところへ向かってくれ』

 

「キャップ……?」

 

『キャプテン・アメリカだ。星条旗みたいな格好をした男を探せばいい』

 

その言葉に、俺は思わず顔を上げた。

 

キャプテン・アメリカ、スティーブ・ロジャース。

 

第二次世界大戦から蘇った伝説の英雄。アベンジャーズのリーダー。

 

その人物と、今度は会うことになるらしい。

 

「……マジか」

 

思わず呟く。アイアンマンに続いてハルク。

 

そして、次はキャプテン・アメリカ。

転生初日から、映画で見たヒーローたちと次々に顔を合わせている。

これが夢なら、どれほど気楽だっただろう。

 

だが、残念ながら現実だ。

 

「……よし」

 

炎翼を展開する。そして、通信で伝えられた方向へ向かって飛び立った。

赤い閃光が、再びニューヨークの空を駆け抜ける。

 

戦いは、まだ始まったばかりだった。

 

 




今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。感想やコメントなど色々待ってますよろしくお願いします

主人公のチームにいたら面白そうな遊戯王のモンスター

  • シュライグ
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