ミハル、ルーシェ、そしてユリア
3人の旅は、一体どこに向かって行くのでしょうか
あの星を出てから、どれくらい経っただろうか。半年? いやそれ以上は経ってると思う。
私は、ルーシェとユリアと3人での旅を続けていた。
ユリアがいたコロニーでの買い出しが十分すぎるのもあって、生活には不便は無い。
航路もベルが自動で決めてるし、何よりこの環境にも慣れている。
ただ、いま問題だとすれば。
「ミハル〜」
「なに」
「晩ご飯何がいい?」
「さっきお昼食べたばかりなのに、すぐリクエストなんか無いよ。ユリアに聞いたら?」
「ユリアちゃんも同じ答えだったの!」
「じゃあ聞くタイミングは今じゃないの。それよりくっつきすぎなんだけど」
「えーいいじゃん」
「よくない」
「あー! お姉ちゃん達仲良し! ユウもまーぜて」
「あっこらユリア!」
――という感じで、2人に必要以上に懐かれてしまっていることである。
「ルーシェ、離れて」
「なんであたしだけ⁉︎」
「動きにくいから。ユリアちゃんは聞き分けいいもんね」
「ユウはミハルお姉ちゃんの言う事聞くよ!」
「なら離れてほしいんだけど……」
「ルーシェお姉ちゃんが独り占めするのがイヤ」
「えぇ……?」
「むぅ……」
「こらルーシェ、子供睨まない」
そんなこんなで、3人での楽しい宇宙生活は続いている。
私はずっと、ルーシェの記憶のことは聞いていない。ルーシェ本人が言うまで待つ……最初はそのつもりだったけど、でもこれは聞いておかなくちゃいけない事だと思ってる。
一緒にいるために、ルーシェを信じるために。
なのに、どうして私の心が拒むんだろう。いつ吹っ切れるんだろう、この漠然とした不安は。
またしばらく経った頃、ルーシェはメインルームでシールベイの設計図を見ていた。
メインルームとは、私達が日頃よく集まる、操縦コンソールの後ろの長テーブルのある部屋のこと。何もないと便利だから、リビングとか居間とか言ってたけどそう呼ぶことにした。
そして設計図。これは紙ではなく、紙みたいに見える記憶端末に映るもの。
その姿は、休みの日に公園のベンチとかで新聞を読むオヤジみたいで…………。
「おじさんくさい……」
「えっ、何?」
「いや……なんでもない……」
私は自分でも分かるほど微妙な顔をして向かいに座る。
「何してるの?」
真面目な顔で図を見つめるルーシェに聞いてみるけど、彼女は「うーん」と少し考える唸り声を上げてから全く返答してこない。
「聞いてる?」
「聞いてるよー」
「なら答えてよ」
「うーん、何してるって言われると困っちゃうなぁ」
「困るんだ」
「何もしてないから答えられなくて」
「じゃあ無視しないで」
「今答えてるじゃん」
「……確かに」
「そこで納得してくれるのが、ミハルのいいところ」
「なにそれ」
ここしばらくは何をするでもなく、こんなふうにのんびり過ごす時間が増えた。
ユリアも最初から無かった警戒心を更に無くしたのか、昼寝の時間が増えてきている。
寝る子は育つ、きっとユリアはルーシェより成長するだろう。
「……ミハル、どこ見てるの」
「ルーシェよりユリアの方が大きくなるかもって思って」
「……何の話?」
「背丈とか、胸とか」
「いいよねミハルは大きくてさ」
「普通じゃない?」
「ミハルが普通ならあたしはどうなるのさ」
「控えめ?」
「そうだよねー」
「私はそれくらいが好きだけど」
直後、僅かに揺れを感じて辺りを見回す。
それはルーシェも同じだったようで、彼女と目が合った。
「ベル、周りはどんな感じ?」
『星間物質ガ濃イ空間ニ入リマシタ。先程ノハ、小惑星ガ掠ッタモノカト』
「機能に影響は?」
『今ノトコロ、アリマセン』
ほっと胸を撫で下ろす。
こんなところで航行不能になるなんてごめんだからね。
「っ……」
直後、小さな声と共にルーシェがこめかみを抑えた。
「……頭痛い?」
「ううん、大丈夫だよ」
「お茶淹れてくるね」
席を立った私が扉を開けると、さっきので起きてしまったのか、少し不安そうな顔をしたユリアがいた。
「ユリア、一緒にルーシェにお茶淹れよっか」
「うん、分かった」
ユリアと手を繋いでキッチンに向かう。
お茶を淹れる程度なら私だけでも、ユリア1人でもできるけど、私はユリアを隣に居させたまま、ゆっくり手を動かす。
「さっきの怖かった?」
電気加熱式のコンロをつけて、小さく頷く彼女をしゃがんで抱きしめる。
「大丈夫だよ。私達がいるからね」
「うん……」
それから数日間、シールベイは小惑星がたくさんある場所を通り続けている。
幸い物資は困っていないし、旅を急ぐ理由も無い私達はたまに飛んでくる凄い速度の小さな石を適度に恐れつつ、いつものように生活していた。
「ユリア、部屋に戻る前に食器片付けて」
「てへっ、バレちゃった」
「まったく……」
「ごめんなさい、ミハルお姉ちゃん。すぐ持ってくから」
「置いておくだけでいいからね。それと、怒ってないから」
出会った時は短かったユリアの髪も旅の中で伸びて、今では腰まで伸ばしている。
最初は長くなるのを嫌がって肩に当たらないくらいに切り揃えていたけど、長めの髪をしているルーシェがたまに髪型を変えるのを羨ましがって伸ばすようになった。
とは言っても、ユリアはあまり髪の結び方を知らない。
だから。
「ユリア、ちょっと来て」
「……?」
食器を片付けたユリアを呼び止めると、彼女は駆け足で私が手を叩いた椅子に座る。
「背中向けて。……今日はどうしよっか、可愛いのがいい? ちょっと大人っぽいのがいい?」
「んー……かわいいの!」
「分かったよ」
後ろから少しだけぎゅっと抱きしめた後、私は彼女の髪に手をかける。
「おー、今日の髪型はどんなの?」
「ツインテかツーサイドアップかな」
通りかかったルーシェに答えながら、手は止めない。
「いいねぇ、オシャレさんで」
「ルーシェは最近ずっとポニテだけど、イメチェン?」
「ミハルがあたしに飽きないように」
「何それ」
倦怠期防止のカップルか、という言葉はしまい込んだけど、どうにも最近ルーシェは浮き足立ってる気がする。
まったく、私がルーシェの髪型に飽きるもんか。ツヤツヤで綺麗なんだから。
でも……。
「ミハルお姉ちゃん、なんか怒ってる?」
「えっ?」
思ってもいない事を指摘されて、頓狂な声を出す。
「なんか、ルーシェお姉ちゃんに話す時だけ声違う」
「……そっか……そう、なのかな……」
少し考える。
ユリアは人の感情に敏感な子だ。きっと私は心のどこかでそう思ってるんだろう。
「お姉ちゃん」
「何?」
「……ちょっと痛いよ」
人に言われると気にしてしまうのは真理だと思う。
やっぱり、ルーシェの記憶について不安に思ってるのが理由なのかもしれない。
「……やっぱり信じられてないのかも」
「誰をー?」
「ぅわっ⁉︎」
当の本人が目の前に現れた。
「誰を信じられてないってー?」
「なんでもない!」
「……ふぅーん…………」
「な、何……」
「べっつにぃ?」
わざとらしいリアクションの直後、フネに大きな衝撃と警報音が鳴り響く。
「なに⁉︎」
「見てくる!」
一目散に走り始めたルーシェを追いかけると、ベルの音声が聞こえてきた。
「外装ト酸素ちゅーぶニ、小天体ガ衝突シマシタ」
「酸素漏れは?」
「発生シテイマス」
「場所はどこ」
「何かできることある?」
明らかに緊急事態。
声をかけると、ルーシェは柔らかいトーンで。
「大丈夫だよ、心配しないで」
「そんなわけないでしょ?」
「大丈夫だって、穴さえ塞げば」
モニターに損傷箇所の図が表示される。
船体後ろ側、外装と酸素チューブに赤い色がついていた。
「中から直せるの?」
「んー……難しいね……ベル、シールベイを止めて船外服出して」
「2人分ね」
「うんふたり……は?」
ルーシェがとぼけた顔で私を見る。
「1人より2人だよ」
「船外活動は危ないんだよ?」
「だったら尚更でしょ。ユリアちゃんに部屋から出ないように言っておくから」
「いや、だから出なくてい……人の話聞けーーー!」
「あっ」
「今度は何⁉︎」
「船外服の着方、教えてね」
「命知らず、分からずや、おバカ、あたまでっかち」
「はいはい分かったから……」
なんとか船外服を着て外に出た私達は、ひとまず破損の確認のため壁を伝って移動していた。まずは直せるかどうか見ないとね。
ルーシェはずっと、本当にずっとブツブツと文句を呟き続けている。
「それにしても、無重力って変な感じ……」
「ロープちゃんと見るんだよ、ミハルは初心者でしょ」
「ルーシェは経験あるの?」
「…………多分、ある……」
珍しく歯切れの悪い返答。
横目で見ると、ルーシェは瞬く星々を見上げていた。
「ある……あるけど……違う……違ったなぁ……」
「思い出したの?」
「わかんない……」
「そっか」
ゆっくりとルーシェを押して、先に行くように促す。
「ごめん、すぐ行く」
「気にしないで。綺麗だもんね、星」
少し行くと、シールベイの外壁が抉れている箇所があった。
私の目には大きな範囲が凹んでいるのと、拳くらいの穴が一つ開いているだけに見える。
「結構大きいね」
「うん、補修だけしてコロニーで修理かな……」
「お金あるの?」
「そこは心配ご無用。だけど近くにコロニーあったかな……」
「帰ったら聞いてみよっか」
「だね。とりあえず補修用テープで酸素の管だけ⸺」
ガン、と通信機から音が入る。
「いったぁ……何するのミハル」
ルーシェの頭を持っていた私の手を退けて、彼女が私を睨む。
「いや、ルーシェの近くに隕石があったからつい」
「えっ……?」
彼女が顔を上げると、そこにはシールベイの外壁を擦って回転しながら飛んでいく岩があった。
「…………」
「ルーシェ?」
「あっ、ありがと……ごめん、これお願い」
「え、うん、別にいいけど」
ルーシェから補修テープを預かった私は位置を代わり、穴の開いた管に巻きつけていく。
「これでいいかな……ルーシェ」
……返答がない。
耳に聞こえる音が大きくなる。これは……。
「ルーシェ?」
「はぁ、はぁっ……はぁっ」
「ルーシェ⁉︎」
彼女を抱えてシールベイに戻った私は、与圧室にルーシェを入れてヘルメットを外した。
私も身軽になるべく、急いで船外服を脱ぎながら声をかける。
「ルーシェ、大丈夫⁉︎」
「はぁっ、はぁ……」
「ベル、健康チェックして」
「脈拍高メ、呼吸浅めメデスガ徐々ニ適正値へ戻リカケテイマス」
「そう……」
更に船外服を脱がせ、タンクトップと下着姿のルーシェを抱き上げる。
「部屋に運ぶよ」
「うん……ごめん」
「いいの、気にしないで」
珍しく、しおらしくて可愛い。いつも可愛いけどね。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
物音で起きたのか、ユリアちゃんも顔を出す。
「うん、大丈夫」
ルーシェは彼女の頭を撫でて微笑む。
「夜ご飯、後で作るからちょっと待っててね」
「うん、わかった」
「ありがと。ベル、応急手当ては終わったから、近いコロニーに向かって」
「分カリマシタ」
少しやりとりをして、ルーシェの部屋に彼女を運び入れる。
何度か入ったことがあるけれど、いつの間にかモノが増えていたみたい。前に買った花で作った押し花とか。
彼女をベッドに下ろして髪を撫でる。
「どうしたの、さっきは」
「言いたくない」
「言ってなんて言ってないよ」
「聞いたら言わなきゃじゃん」
「ごめん、無理に聞こうとは思ってなくて……」
「知ってたよ。真に受けないでよ」
「……もう」
柔らかく微笑むルーシェから目を逸らす。
⸺と、部屋の片隅に明るく光る画面と、伏せられた写真立てが目に入る。
あの写真立て、前の買い出しでルーシェが無理に買ったものだ。
立ち上がって、机の方に向かう。
「ミハル、待って」
そんな声が聞こえたけど、私は体を止められなかった。
「えっ⸺」
写真立てを起こす。
私は、その写真を持ち上げて見入ってしまう。
そこには今の姿と変わらぬルーシェと。
「……お父さん……お母さん……⁉︎」
「待ってって、言ったじゃん」
どうしよう、咄嗟のことで頭が真っ白だ。
ルーシェの様子がおかしかったことに、お父さんとお母さんも関わってるのかな。
それより、ルーシェはお母さん達の事故を知ってる?
いろんな思考が駆け巡り始める。
「どういう……こと……?」
「あたし……」
「お母さん達のこと知ってたの?」
「あたしは」
「いつ思い出したの⁉︎」
「ねぇ待って」
「お母さん達とどこで合ったの⁉︎」
「待ってよ」
「ルーシェ、いつ⸺」
「待ってってば」
振り返ると、ルーシェは少し怒った様子でベッドに腰掛けていた。
「ごめん、私……勝手に……」
俯いて写真立てを元に戻す。伏せたままの状態で、それを置く。
「ごめん、本当にごめん」
「いいよ、あたしは大丈夫だからさ」
優しい声色に戻ったルーシェの声に、私は罪悪感を募らせている。
勝手に見てしまった。勝手に見て、感情が抑えられなくなった。もしかしたら聞かれたくなかったかもしれないのに。見られたくないことだってあるはずなのに。
私、最低だ。
自然と、瞳に温かいものが溢れていく。
「……夜ご飯、作ってくるね」
「待ってよ」
「っ!」
「待って!」
ルーシェの声を振り払うように駆け出す私を、彼女が後ろから抱きしめる。
「待ってってば」
「ごめん、勝手に踏み込んで」
「怒ってないよ」
「でも」
「あぁ、もう……」
私の前に回り込んだルーシェは、とても優しい笑みを私に向けていた。
「嘘じゃなかった……あたしの気持ち」
「ルーシェ、私は⸺」
「大好き、ミハル」
「んっ……⁉︎」
視界がルーシェの顔でいっぱいになったと思ったら、唇に柔らかい感触。
心地いい……落ち着く感覚。
ぎゅっと私を抱きしめる彼女の手も、密着する身体の温度も。
あったかい……。
私も彼女をゆっくり抱きしめる。
少しだけそのままになっていたけど、ルーシェはゆっくり唇を離す。
「ん……ルーシェ……?」
「不安だったんだ。あたしはミハルが大切だよ。大好きだ、だけど本当に好きなのかって」
「どういう事?」
「でも今わかった。あたし、心からミハルが好き」
「自己解決しないでくれない? 私置いてけぼり」
「さっきあたしを置いてけぼりにしたくせに」
「それは……ごめん」
「怒ってないってば。かわいいなぁ本当に」
彼女は私の頬を優しく包んで、額を合わせる。
親指で私の目の下を撫でると、頬から温かい感触が消えた。
「あたし、ミハルにこんな事で泣いてほしくない」
「こんな事……?」
「ミハルの心の中、嫌な事でいっぱいにしちゃったね」
「違う、それは私が勝手に」
「原因はあたしだもん」
「違うって」
「違くない」
ルーシェの声に何も言えなくなってしまう。
彼女に弱すぎるでしょ、私。
「ルーシェ」
しばらくそのまま見つめ合っていたところで、私は口を開いた。
「何か、思い出したの?」
「今晩、分かることは全部話してあげる。全部、全部ね」
「うん」
「だから、今日は一緒に寝よ」
「うん」
「今まで不安にさせてごめん」
「いい。ルーシェが元気なら」
「まだちょっと休んでいい?」
「うん、いいよ。ご飯作ってくるね」
「楽しみにしてる」
ルーシェは私のおでこにもう一度唇を触れさせて、ベッドに横たわった。
「大丈夫?」
ユリアちゃんと向かい合って2人でご飯を食べていると、そんな事を聞かれた。
「どうして? さっきも言ったけど、ルーシェは元気だよ?」
「うん、知ってるよ。さっきお話ししたし」
「そうだよね……」
「でも」
「でも?」
「ミハルお姉ちゃん、目赤いよ?」
「えっ」
「泣いてたの?」
「……うん、ちょっとね」
恥ずかしいけど、認めるしかない。ユリアちゃんに嘘をついても、結局は彼女を心配させるだけだから。
ユリアちゃんはおもむろに椅子から立ち上がって、私の隣にやってくる。
「よしよし」
小さな手が私の頭を撫でる。
温かい手だった。
「ん……っ」
あぁ、私。
「ごめんね、ユリアちゃん」
また視界がぼやける。
「弱いお姉ちゃんで、っ……ごめん……」
だめだなぁ、本当。
「ぅ……んっ……」
堪えようとは、思ってるんだけどなぁ。
「ん……くぅ……はぁ……」
ユリアちゃんを抱きしめる。
「ぅ、っ……ぅわあぁぁぁ……!」
「泣き虫なお姉ちゃんだけど」
ユリアちゃんは、変わらず私の頭を撫で続けてくれた。
「ユウは、ミハルお姉ちゃんが大好きです」
小さい身体で私を抱いてくれる彼女に、私は甘えてしまっている。
本当に頼りないね、私。
「大切な、ユウの家族……お姉ちゃん」
その日の夜。
「ルーシェ」
「……ねぇ」
「何?」
「初夜みたいなテンション、やめない?」
「初夜ってなに?」
「……マジ?」
首を傾げていると、彼女は小さくため息をついて、ベッドを半分空けて横になった。
「おいで、ミハル」
「うん」
ルーシェと並んでベッドに横たわる。
私が落ちないように抱きしめてくれると、身体が密着する。
……このベッド、そんなに小さくないんだけどね。
「ずいぶん元気じゃん、ルーシェ」
「恋の力かな」
「ちょっとキショい」
「えぇっ⁉︎ あたしのこと嫌いにならないで⁉︎」
「なってないけど……」
「本当⁉︎ よかったぁ」
「それで? その……話してくれる……ん、だよね」
「うん、もちろんだよ。あたしのこと、全部知ってほしい」
「わかった。ちゃんと聞くよ」
ルーシェは柔らかく微笑んで、ゆっくりと口を開いた。
「あたしさ、実は書類上は死人なんだよね」
「どういうこと?」
「コールドスリープされた人はね、書類上は死亡扱いなの。どうなるか分からないしさ」
「なるほど、でもコールドスリープの事は前にも」
「うん。でもね、あたし、その前にコールドスリープされてるの。だから、前に話したのは2回目のコールドスリープなんだ」
「2回目……2回目?」
「そう……あたしは星々を放浪していた船団の生き残りなんだ」