量産兵のボクにチートなアドバイザー(オレ)がつきました 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
ある日、ボクはスクエニー、スカーレットの2人一緒にもし人間と交易をするとしたら、どんな物が欲しがるのか確認をしていた。
スクエニーは商人的な意見で、スカーレットは一番人間の生活を知っているからである。
「なに? 人間と交易をするの?」
「うーんと……どちらかと言うと闇取引というか……将来侵攻をするとしても足掛かりになる場所があった方がいいし、人間だったら金でこちら側に転ぶ人もいるんじゃないかなって思って」
「なるほど……道理だな」
スカーレットも納得してくれた。
まぁ侵攻という点はあんまり快くは思っていなさそうだけど。
ここらへんは町の人々に色々されて人間に恨みを抱いていても、直ぐに割り切れるものではないか。
「とりあえず塩攻めで農地を破壊し、それをアイに助けさせる信仰作戦と、港町に関しては上層部と密約を結ぼうと思っていてな。で、人間側が何を欲しているか知らないと困るから人間側についてよく知っているスカーレットを読んだわけだけど。スクエニーは商人的な視点でね」
「ふむふむ」
「意見を出していけばいいんだね!」
2人も協力してくれた。
まずはこの島で作れる物について紙に書き出していく。
塩、野菜類、海から採れる貴金属、バロメッツの糸や布。
あとはフランが作る薬とかだろうか。
「逆にこっちが作っていない物で必要そうな物は……」
スクエニーとスカーレットが意見を出してくれる。
例えば魚。
採取の杖は生き物には効かないから魚を捕らえることができない。
「人間なんかも商品になるんじゃないかな?」
「人間を魔族に売るかしら? 流石に普通の領主だったら売らないんじゃないかしら」
スクエニーが商品として人間を求めては? って提案してきた。
流石にスカーレットは普通の領主は売らないだろうって言うが、例えば身寄りの居ない子供、家族の居ない老人や怪我人、他所から来た旅人……などなど。
その町にとって負担になる者であれば取引に応じてくれるのではないかとスクエニーは考えたらしい。
「例えば教会とか孤児院でもアイとかメイを前面に出すことで、交渉することは可能……かも?」
「ふむふむ、労働力は必要だからそれはかなり有りだね」
あとは工芸品とか?
あんまり必要とは思わないし、ある程度必要な日用品はサードアイの面々が作れるけど、やっぱり専門の職人が作った物の方が良かったりするから……。
(でも同族である人間を売らせるとなるとだいぶふっかけられる気がするけど)
〈うーん、そこは交渉次第だろうな。領主や町の実力者の匙加減次第。失敗しない程度で色々やっていくしかないな〉
(人を操る魔法とかあれば便利だけど……)
〈洗脳は流石に魔族でも固有の種族しか使えないけど、軽い暗示をかけるくらいなら魔法でできるし、アイ達が使っている念話の魔法を覚えるといいかもな〉
(あとアイ達は占いみたいなことができるんだっけ?)
〈確かそうだな。各町の実力者が困っていることを占ってもらって、弱みを握ればいいんじゃないか? 〉
(……確かに。ちょっと後でアイに確認しに行こうかな)
「あとは……情報とか?」
「人間側の情報?」
「それもそうだけど、今の僕達は魔王様の統制下から離れちゃっているから、魔王軍の情報……今の前線の位置が何処にあるのかとか、人間側が求めているものを直接聞き出すでもいいし」
「ふむふむ、確かにそれは有りだね。よし、じゃあ隊長に許可をもらってから動くことにするよ! 2人共ありがとうね!」
「いやいや、これぐらい別に」
「はーい! じゃあ私は書庫で魔道書の練習に戻るね」
2人にお礼を言うと、ボクは隊長のところに行くのだった。
「そりゃまた考えたね……なるほど闇取引で人間を集めるか」
「上手くいけば労働力や戦力を確保できるかと」
「ふむふむ、ただ魔族として人間を襲うのには抵抗がありそうだね」
「いや、侵略するのもちょっと発想を変えません」
「というと?」
「別に侵攻しなくても経済的に支配してしまったり、領主を傀儡にしてしまえば、占領しているのと同じではないでしょうか? 最悪魔王軍と接触してドッペルゲンガーをよこしてもらって、反対する者を少しずつすげ替えていけば……」
「なるほど……血を流すのは最小限にできるってわけか」
「はい!」
「うん、面白そうだしやってみようか! これはバーンが考えたこと?」
「スクエニーとスカーレットと話し合って考えました」
「人間を交換するはスクエニーの考えだね……うん、いいね! どんどん試してみよう。失敗しても人間はここまで来れないだろうし、駄目だったらアイの信仰確保作戦をより力を入れれば良いだけだからね」
サキー隊長から許可も出たので、ボクは町の様子を伺いながら、接触を試みるのだった。
「フラン、ボクのチンコって作るのどんな感じになっているの?」
フランに頼んでいるボクのチンコの事について聞くと、うーんって唸っていた。
「今ちょっと調整中なんだぜ……途中経過で良ければ見ていくかだせ?」
「調整中って」
ボクが聞くと、途中経過だけど見ていくかって言われたのでアトリエの中の研究室を見に行くことに。
黄金の錬金釜が置かれている部屋の隣に、研究室って掛札が下げられていて中を覗いて見る。
するとそこには植物の球根だったり、スライムの種とかがガラスの瓶の中に液体と共に入れられていて、その中の1つに、チンコの形をした物体が浮いていた。
「見た目は完成しているように見えるけど……」
「うーん、バーンの細胞を使って生殖器を生成しているんだけど、劣性の遺伝子というか、生殖機能が遺伝子情報から抜き取られて、その分強さに割り振られているから、1から細胞を組み直しているんだぜ」
「そんなことができるの?」
「砦の中に魔物のサンプルが保管されていたから、それを薄く混ぜるのと、私が発明した万能細胞を培養して増やすことで、足りない部分を補っているぜ! ただ今のままだと弱々チンコだと思うぜ」
とても女性を満足できるチンコにはならず、ただ子作りするためだけの生殖器になると。
「仮説だけど、幾つか素材があれば強いチンコを作ることができると思うぜ」
フランが言う素材を言い出してもらい、確認すると……ゴブリンのチンコ、オークの金玉などの比較的手に入れられそうな物から、マーラなる男根の化身と呼ばれる魔神の体液などを手に入れられれば、伝説のチンコが出来上がるって教えてくれた。
「マーラ……」
〈何処にいるか《オレ》知ってるぞ〉
(え? 本当?)
〈本当、本当。ゴブリンやオークは量産されている研究所を訪ねればいいし、他の素材もマーラ様がいる領土にいけばなんとかなるだろう……ただ2ヶ月くらいここを留守にすることになるから、先に色々仕事を終わらせてからになるだろうな〉
(それもそうだね……仕事を放り投げて行くわけにもいかないし……)
そんなことを《オレ》と話すが、フランの研究室を眺めていると、
「あ、コレちゃんと作ってたんだ」
そこには女神のパンツの複製品の作りかけの物が何個も置かれていた。
「女神のパンツ作ってたんだ」
「そりゃー劣化品でも凄い防御性能の魔道具だから安全のために作りたいんだぜ! バロメッツの布の品質が安定したおかげで、研究も捗って、もう少しで完成すると思うんだぜ!」
「銃の方はどう?」
「そっちもぼちぼち進んでるぜ! ただ流石の私でも同時並行で色々研究するのは堪えるからもう少し待って欲しいんだぜ」
「いやいや、全然。ごめんね無理言っちゃって」
「いやいや、こっちも食事も寝るところも着るものも不自由なくて、自由に研究させてもらっているから最高の環境なんだぜ!」
聞くところによると、明日の食事も困っていて、初歩的な錬金術の教本や独自の錬金術の知識を売ってなんとか生計を立てていたのだとか。
〈特許を買い叩かれる技術者みたいだな〉
(特許って?)
〈発明した技術者や商人とかの知識を保護して、発明者に利用料が振り込まれる仕組みだ。《オレ》の世界では普通にあったけど〉
(フランもそれがあれば困窮しなかったのかもね)
〈だな〉