緑谷出久は未来を予習しているだけなのに、周囲が勝手に深読みしてくる件 作:まだら模様
作者はにわかなので設定等に間違いがありましたら申し訳ございません。
第10話:雄英体育祭ーー宣言は、誰のために
【※後書きに、今後の執筆方針や皆さんへの大切なお願いを記載しています。投稿後、ぜひそちらもご確認いただけますと幸いです。】
朝のホームルームで教壇に立った相澤消太は、包帯だらけの身体を気だるげに揺らしながら、生徒たちをぐるりと見回した。
「……今日は、大事な連絡がある」
その一言で、教室の空気がぴんと張りつめた。
USJの襲撃事件から日数はまだ浅く、相澤も13号も完全には復帰していないだけに、生徒たちは、またよくない知らせなのではないかと余計に身構えてしまう。
相澤は手元の書類を教卓へ置くと、淡々と告げた。
「雄英体育祭が迫ってる」
一瞬の静寂のあと、教室に歓声が爆発して、「体育祭!?」「マジで!?」という声が飛び交う中、麗日お茶子は、思わず立ち上がりそうなほど身を乗り出していた。
「騒ぐな。まだ話は終わってない」
冷ややかな一言に生徒たちが慌てて口をつぐむと、相澤は書類を指先でとんとんと叩きながら続けた。
「全国に中継される。プロヒーローも、スカウト目的で目を光らせてる。名のあるヒーロー事務所に入れば、経験値も話題性も段違いだ。年に一回、計三回だけのチャンスだと思え。ヒーロー志すなら、絶対に外せないイベントだ」
浮かれていた空気はいつの間にか消え、生徒たちの顔に、それぞれの覚悟の色が浮かびはじめるのを見届けて、相澤は教卓から離れかけた。
「その気があるなら、準備は怠るな。以上だ」
その背中に、出久は思わず声を上げた。
「あ、あの、相澤先生! 体育祭まで、あとどのくらいありますか?」
「……二週間だ」
「二週間……!」
出久の目が、すっと鋭くなった。
(「君が来たってことを、世の中に知らしめてほしい」……オールマイトからのあの言葉、必ずこなさなきゃ)
(まずは未来の情報から分かることを洗い出して、予習と対策を!)
ノートを開こうとした出久の横顔を、相澤はじっと見ていた。
(……緑谷の目つきが、また鋭くなったな)
USJの件では、あの生徒は事前に何かを知っていたのではないかという疑いが今も消えていないのに、体育祭の話が出た途端、もう次の展開を想定しているような顔をしはじめるのだから、教師としては落ち着かないどころの話ではない。
(一体どこまで予測してるんだか)
「……緑谷。あんまり無理するなよ」
「え? あ、は、はい!」
慌てて頷く出久を残して相澤が教室を出ていくと、出久は首をかしげた。
(え……なんで急に、そんなこと言われたんだろう?)
◇
翌日、出久が教室へ向かうと、廊下の様子がいつもと違っていた。
A組の教室の前には他科の生徒たちが押しかけ、USJでヴィランに襲われながら全員生還した一年A組を一目見ようと人垣を作っていて、教室から出られなくなった峰田が悲鳴を上げている。
「んだよ、出れねえじゃん! 何しに来たんだよ!」
「君たち、A組に何か用か?」
飯田がロボットのような手つきで詰め寄るより早く、爆豪が人垣の向こうへ鋭い視線を投げた。
廊下の隅で足を止めた出久は、その光景を見ながら、頭の中のノートをめくる。
(ここは、予習したところだ。この後、入り口のあたりにB組の面々と、あの子が来るはず)
(口を出すか迷うけど……あえて、かっちゃんに言わせておこう)
「敵情視察だろ、雑魚。ヴィランの襲撃を耐え抜いた連中だもんな。体育祭の前に見ときてえんだろ。そんなことしたって意味ねえから、どけ、モブども」
「知らない人のこと、とりあえずモブって言うのやめなよ!」
飯田のツッコミに麗日があわあわと手をばたつかせ、教室の中からは、切島が頭を抱えながら声を張り上げた。
「おい爆豪! おめえのせいで、A組にヘイト集まりまくってんじゃねえか!」
「関係ねえよ。上に上がりゃ関係ねえ」
(かっちゃんにとっては、あれが通常運転なんだよな……)
そう思った出久の視線の先で、人垣を割って前へ出てきたのは、寝不足のような目つきに紫がかった髪をした、普通科の生徒、心操人使だった。
(来た、心操くんだ)
「うわさのA組を、どんなもんかと見に来たが、随分と偉そうだな。ヒーロー科に在籍するやつは、みんなこんななのかい?」
A組の面々が顔を見合わせる中、心操は構わずに続けた。
「普通科とか他の科って、ヒーロー科に落ちたから入ったってやつ、結構いるんだ。そんな俺らにも、学校側はチャンスを残してくれてる。体育祭のリザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって。……ヴィランに襲われても全員生還した英雄科のエリートさんたちには、関係ない話だろうけどな」
その言葉には、はっきりとした棘があった。
出久は一歩前に出る。
「君は……普通科の、心操人使くんだよね?」
心操の目が、すっと細くなった。
「……なんで、俺のことを?」
(なんで俺のことを知ってる? ……なんだ、こいつ!)
出久は、ごく自然な顔で答えた。
「ヒーロー科に落ちて他の科に進んだ人の中にも、雄英を受けた有力な人は、調べるようにしてるんだ。入試の結果とか、個性の傾向とか」
(未来の情報で、今後関わってくる人は特に、念入りにね……)
「……調べる、ね」
心操の言葉は、A組を挑発しているようでいて、その奥にあるのはヒーロー科に落ちたことへの悔しさだと、出久には分かっていた。ここで怒鳴り返したところで、何も変わらない。
だから出久は、静かに、しかしはっきりと口を開いた。
「確かに、僕たちはヴィランの攻撃をやり過ごして、へらへら威張っているように見えるのかもしれない。でも、それ以上に、あの日僕たちは、生き残るために命をかけて、現実と戦ったんだ」
廊下が静まり返る。
「それを嘲笑うみたいに、わざわざ僕たちを挑発して、言葉で追い詰めるのは、違うんじゃないのかな。僕が言っていることって、間違ってる?」
「くっ……いや……それは……」
言葉に詰まった心操を横目に、人垣の端から、ひときわ大きな声が響いた。
「おうおう! 隣のB組のもんだけどよ! ヴィランと戦ったっつうから話聞こうと思ったんだがよ! えらく調子づいちゃってんな、おい! あんまりほえすぎってっと、本番で恥ずかしいことになっぞ!」
銀色に光る肌の生徒が、腕を組んでこちらを睨んでいた。
出久はそちらへ身体を向けて、首をかしげる。
「個性は、確かスティール。鉄哲徹鐵くん、だよね。僕たちに言いたいことでもある感じかな?」
「俺のことまで知ってんのかよ……!」
(なんだこいつ……どこまで人の名前や個性を把握してんだ? 全く、底が見えねえ)
鉄哲はしばらく出久を睨んだまま、言葉を探すように黙り込んでいたが、やがて組んだ腕をほどかないまま口を開いた。
「……別に。ただ、A組が調子に乗ってるように見えて、気に入らなかっただけだ」
「調子に乗ってるわけじゃないよ。僕たちは、今いる場所でできることをやるだけ。体育祭で、ちゃんと勝負すればいいと思う」
「……つまり、口で言い合うより、体育祭で決着つけようってことか?」
「うん。僕たちも全力で挑むから、鉄哲くんたちも全力で来てほしい」
鉄哲はきょとんとした顔で出久を見つめたあと、ニッと歯を見せて笑った。
「へえ、言うじゃねえか、緑谷」
「え? あ、うん」
「いいだろう。体育祭、思いっきりやってやるよ!」
その横で、心操はまだ出久を凝視していた。
(こいつ、ただの実技型じゃない。俺のことだけじゃなく、B組の鉄哲の名前も個性も知っていた)
(一体どこまで調べているんだ?)
「……面白いことを言うね、緑谷。敵情視察? 少なくとも俺は、調子に乗ってっと足元ごっそりすくっちゃうぞっつう、宣戦布告しに来たつもり」
「え? あ、いや、そんなつもりは」
「体育祭で、その強さを見せてもらおうか」
そう言い残して心操が普通科の生徒たちとともに去り、B組の生徒たちもそれぞれの反応を見せながら散っていく中、鉄哲だけは最後に振り返って、親指を突き立てた。
「体育祭、楽しみにしてるぜ!」
「あ、はい!」
その様子を見ていた爆豪が、出久の横を通り過ぎざまに、低い声で舌打ちを落とした。
「……お前、ほんっとにめんどくせえな、デク」
「え? か、かっちゃん?」
爆豪はそれ以上答えず、廊下の奥へ歩き去り、その背中を見送った切島が苦笑を浮かべる。
「ま、でも、爆豪もやる気になってるってことだろ。あいつが他科を挑発すんのは、上に行くって宣言してるようなもんだからな」
「そ、そうなのかな」
出久は爆豪の背中を見つめた。
(かっちゃんは、いつだって前を向いてるんだな。僕も、負けていられない)
◇
体育祭当日の雄英スタジアムは、入場検査に長い行列ができるほどの観客で埋まっていた。
スタンドは満員で、マスコミのカメラがずらりと並ぶなか、スカウト目的で駆けつけたプロヒーローの姿もあちこちに見える。
控室では、A組の面々が、それぞれの緊張をごまかすように言葉を交わしていた。
「あーあ、やっぱりコスチューム着たかったな」
「公平を期すために、着用不可なんだよ」
体操服の裾をつまんで口を尖らせる芦戸に尾白が苦笑すると、砂藤が首を捻った。
「予選の種目って、何なんだろうな」
「何が来ようが、対応するしかない」
「ああ」
常闇と障子の短い返事のあと、飯田が両手を振り上げた。
「みんな! 準備はできてるか! もうじき入場だ!」
出久も、例外ではなかった。
(来たな、体育祭。ここからは、未来の情報だけじゃなく、自分の力で……)
握りしめた拳に、隣から明るい声が降ってきた。
「デクくん、緊張しとる?」
「あ、うん、ちょっとね」
「私も緊張しとるよ! でも、せっかくの機会なんやから、思いっきりやろう!」
「そうだな! 緑谷、俺たちも負けてられねえしな!」
麗日と切島の声に控室の空気が少しずつ温まり、飯田も真面目な顔で頷いたそのとき、空気が、すっと冷えた。
「緑谷」
振り向くと、轟焦凍が、出久だけを見て立っていた。
「客観的に見ても、実力は俺の方が上だと思う」
「えっ? う、うん」
「けど、お前……オールマイトに目かけられてるよな。別にそこ詮索するつもりはねえが、お前には勝つぞ」
「おお? クラス最強が宣戦布告?」
「おいおい、急にけんか腰でどうした? 直前にやめろって!」
上鳴と切島が慌てて割って入る横で、出久は轟の目を、真っ直ぐに見返していた。
(個性婚の話は出せない。なら、今伝えられる言葉で!)
「君にもいろんなことがあるんだと思う。僕には、君がどうして氷の力だけで一位を取りに行こうとしているのか、全部は分からない。だけど、その力を、ただ誰かへの反発のためだけに使うのは、違うと思う」
轟の眉が、わずかに動いた。
「君がどんな過去を背負っていても、今ここで戦っているのは君自身だ。誰かに決められた道を歩く必要はないし、誰かに反発するためだけに、自分の可能性を狭める必要もない」
出久はそこで一度、言葉を区切った。
未来を知っているからこそ、轟がこれからどれほど苦しみ、自分自身の力と向き合っていくのかを出久は知っていたが、その未来をそのまま告げることだけはできず、だからこそ、今伝えられる言葉だけを選んでいく。
「氷だけで勝つと決めているのなら、僕はそれを止められない。でも、それだけじゃ半分の力しか使っていないことになる。君が本当に一位を目指すなら、自分自身の力から目を背けないでほしい」
控室が、しんと静まり返った。
「そして何よりも、僕にも負けられない理由があるから。他の科の人だって、みんな本気でトップを狙ってる。後れを取るわけにはいかないんだ。だから、皆にもここで宣言する。今回は僕が一位を獲る! 全力でかかってこい!」
轟はしばらく出久を見つめたまま黙っていた。
「お前……なんで氷のことを」
鋭くなった視線が、出久を射抜く。
「いや、お前に理由があったとしても、俺が勝つ。この氷の力だけで」
譲る気など微塵もない声だった。
その直後、爆豪が大声で割り込んだ。
「何てめーらだけで張り合ってんだ、デクゥ、半分野郎! 俺が勝つに決まってんだろうが! まとめて潰してやる!」
控室の空気が、一気に熱を帯びる。
切島が「おおっ」と声を上げ、飯田が「全員、負けてはいられないな!」と拳を握る中で、出久は轟と爆豪を交互に見てから、深く息を吸った。
「……僕も、負けないよ」
大きな声ではなかったが、控室の全員に届いた。
「轟くんの実力には、きっと及ばない。かっちゃんにも、たぶん。実力なんて、大半の人に敵わないと思う。客観的に見ても」
「んだと、デク……!」
「でも!」
出久は顔を上げた。
「僕も、一位を獲りに行く。全員、全力で来てほしい。僕は、逃げないから」
飯田が、感心したように頷いた。
(自分だけでなく、全員に全力を尽くすよう呼びかけるとは! さすが緑谷くんだ!)
当の出久は、そんな視線には気づかないまま、自分の言葉を噛みしめていた。
(よし、言えた!)
(これで、僕も逃げられない!)
◇
入場ゲートの向こうから、プレゼント・マイクの声が、地鳴りのように響いてきた。
『ヘイッ! かつもくしろ、オーディエンス! 群がれ、マスメディア! 今年もお前らが大好きな高校生たちの青春暴れ馬、雄英体育祭の開幕だァ! エビバディ、アー・ユー・レディー!? 一年ステージ、生徒の入場だ!』
『どうせあれだろ? こいつらだろ? ヴィランの襲撃を受けたにもかかわらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星! ヒーロー科、一年A組だろ!?』
スタンドが割れんばかりの歓声に包まれる中、出久は、その熱気に気圧されながら、列の最後尾近くを歩いていた。
(すごい人だ。でも、大丈夫。ここは未来の情報どおりに、僕が宣誓をやることになってる。A組だけじゃなく、みんなが楽しめる場にしなきゃ)
「めっちゃ持ち上げられてんな……何か緊張すんな。なあ、爆豪」
「しねえよ。ただただアガるわ」
スタジアムの中央では、鞭を携えたミッドナイトが、ひときわ露出の多い格好で胸を張っていた。
「ミッドナイト先生、何ちゅう格好だ!?」
「さすが十八禁ヒーロー!」
「十八禁なのに、高校にいてもいいものか」
「いい!」
『静かにしなさい! それでは、選手宣誓! 代表者を発表するわ!』
ミッドナイトが手元のカードに視線を落とす。
『一年A組、主席! 緑谷出久くん!』
スタジアムがざわめいた。
「え? 緑谷が主席!?」
「マジかよ」
B組の生徒たちの間にも驚きが走り、列の中では、爆豪がひとり歯ぎしりしていた。
(入試の順位なんざ、すぐひっくり返してやる……!)
出久はゆっくりとスタジアムの中央へ歩いていき、無数の視線が自分に集まるのを感じながら、マイクの前に立った。
(緊張する……! でも、ここは)
深く息を吸って目を閉じ、ゆっくりと目を開ける。
「宣誓!」
その声が、スタジアムに響いた。
「僕たちは、スポーツマンシップに則って、この雄英体育祭を戦い抜くことを誓います!」
一拍置いて、出久はマイクを握る手に力を込める。
「……そして、少しだけ、言葉を続けさせてください」
スタジアムが静まり返った。
「僕たちは、USJの授業中にヴィランに襲撃されるという経験をしました。突然、命を脅かされて、何が起きているのかも分からないまま、それでも仲間と一緒に生き残ろうと必死に戦った。誰もが怖かったはずです。それでも、誰一人として諦めずに、今ここに立っています」
スタンドの一部から、静かなざわめきが漏れる。
「でも、今日ここにいるのは、A組だけじゃありません。B組も、サポート科も、普通科も、経営科も、それぞれの場所で努力を重ねてきたはずです。僕たちがUSJで経験したことだけが、努力の証じゃない」
出久はスタンドを見回した。
「それぞれに目指すものがあって、届きたい場所があって、ここに立つまでに積み重ねてきたものがある。思い通りにいかなかった日も、悔しい思いをした日もあったと思います。それでも、今日この場所に立っている皆さんは、ここまで歩いてきたんです」
各クラスの生徒たちが、それぞれの表情で耳を傾ける。
「だからこそ、僕はこの体育祭を、誰かの過去や立場で決まるものにはしたくありません。ここでは全員が同じ舞台に立っている。勝ちたいなら、全力で挑んでください。僕たちも、それ以上の力で応えます!」
マイクを握る手に、さらに力がこもった。
「USJを乗り越えたからといって、僕たちが特別なわけじゃない。ここにいる一人一人が、自分の限界に挑むためにこの場所へ来たんだと思います! だから、全員で最高の体育祭にしましょう! 僕たちも、決して負けません!」
そして、出久は叫んだ。
「限界を超えて、プルスウルトラするぞぉぉぉぉぉ!」
スタジアムが、割れんばかりの歓声に包まれた。
「うぉぉおぉぉぉ!」
「すげえ盛り上げ上手だな、あの一年!」
「本当に感動した! 心にグッと刺さるというか、とにかく、ハートにぐんときた!」
プロヒーローの席からも、「観客を一瞬で引っ張ったな」「声の通りもいいが、何より、場を制するのが上手い」と、感嘆の声が漏れていた。
中央では、ミッドナイトが口元を押さえて身をよじる。
「凄いわね、緑谷くん。場の盛り上げ方を、ちゃんと分かってるわ。いい青春パワーだわ!」
歓声の中、出久はこっそりと胸を撫で下ろした。
(よ、よかった! ちゃんと、盛り上がった!)
(これで、みんなも楽しんでくれるはず!)
その横顔を、轟が見ていた。
(ただ観客を盛り上げるための言葉じゃない。自分自身も、一位を獲ると宣言したんだな)
(……面白い)
小さく息を吐いた轟の口元は、ほんのわずかに緩んでいた。
その隣では、爆豪が不機嫌そうに腕を組んでいる。
「……チッ。あいつだけ、やけに目立ってんじゃねえか」
「爆豪が代表だったら、今ごろブーイングの嵐だったろうな」
上鳴の余計な一言に、爆豪の眉がぴくりと跳ねた。
「あァ!?」
「お前も、あとで目立つって」
切島が笑いながらなだめると、爆豪は「うるせえ」と一蹴したものの、その目は、すでに前を向いていた。
スタジアムの中央で、出久は深く頭を下げる。
「……以上です。ご清聴、ありがとうございました」
再び沸き上がった歓声の中で、出久はこっそりと息を吐いた。
(よし。まずは、一つ目の任務、完了!)
(ここからは、全力で戦うだけだ!)
絶妙に考えるのが難しい回でした!
なんとか形にできたかな…?
感想・ご指摘お待ちしています。特に「どこが面白かったか」「誰の誤解が一番刺さったか」を教えてもらえると励みになります。
【※今後の執筆について】
少し、今後の執筆についてお話しさせてください。
本作は、未来の知識を持つ緑谷が、その知識をもとに行動し、周囲がそれをさまざまな形で勘違いしていく作品です。
ただ、こうした勘違いを描くには、緑谷に何かをさせて周囲を驚かせるだけでは足りません。
緑谷がどんな攻撃手段を選ぶのか、どんな道具を使うのか、どう戦術や戦略を組み立てるのか。格闘方法や武術の技術をどう応用するのか。
そうした行動を一つずつ考えたうえで、それを見た周囲がどう受け取るのかまで組み立てています。
例えば、キャラクターによって勘違いの方向性も違います。
* 爆豪:緑谷への疑惑、警戒、対抗心
* 飯田:賞賛、模範意識、真面目な解釈
* 八百万:行動や戦術の分析、高度な計算への賞賛
* 相澤:情報の出所への疑惑、教師としての評価
* オールマイト:感動、全肯定
* 塚内:政治的・組織的な解釈
* 麗日:素直な賞賛、困惑
同じ出来事でも、誰が見ているかによって反応は変わりますし、そこから緑谷との関係がどう変化していくのかも考えなければなりません。
戦闘面についても、原作と同じ展開をなぞるだけではありません。
例えばUSJの水難ゾーンでは、緑谷は脳無との戦いに備えて、OFA100%の力をあえて温存しています。
しかし、未来知識として伝わっている水難ゾーンの出来事は断片的で、簡略化されたものです。先の展開を知っているからといって、原作と同じ行動をそのまま取れるわけではありません。
そこで、手持ちの道具やOFAフルカウル、峰田や梅雨の個性など、使える手札を組み合わせて、限られた条件の中でどうすれば原作の流れに近づけられるのかを考えています。
今後登場するフルカウルやシュートスタイル、エアフォース、歴代継承者の個性なども同様です。どのタイミングで、どう取り入れれば自然な展開になるのか、原作との整合性やキャラクター同士の関係性も含めて考えていく必要があります。
こうしたことを考えながら一話ずつ形にしているため、構想にも執筆にもかなりの時間と労力がかかっています。
だからこそ、読者の皆さんが本作をどう受け取っているのかを知りたいです。
昨日、今後の執筆について感想や評価付与をお願いしましたが、実際に反応してくださったのは3人でした。
反応してくださった方には本当に感謝しています。ただ、体育祭編の先まで書き続けるかどうかを考えるうえで、現状では判断材料が少ないと感じています。
もちろん、読んでいても感想や評価を残さない方がいることは分かっていますし、たった一日の反応だけで作品の需要を決めつけるつもりもありません。
それでも、これだけ時間をかけて続きを作っていく以上、それに見合うだけの手応えが欲しいというのが本音です。
感想をいただければ、どの場面が面白かったのか、どんな部分に魅力を感じてもらえたのか、あるいはどこが気になったのかを知ることができます。
評価付与についても、実際に読んでくださった方が、現時点の作品全体をどう評価しているのかを知るための大切な手がかりになります。
単に「続きを読みたい」という声だけでは、作品そのものがどう受け取られているのかまでは分かりません。だからこそ、今回は感想だけでなく、評価付与もお願いしています。
正直なところ、今後も執筆を続けていくためには、皆さんからの反応が必要です。
時間をかけて続きを書いても、読んでくださった方の反応がほとんど得られない状態が続けば、どうしてもモチベーションを保つことは難しくなります。
せっかく続きを投稿しても、同じように反応が得られない状況が続けば、さらに執筆意欲が下がってしまうのではないかという不安もあります。
現状では、体育祭編の先まで執筆を続けるべきなのか、正直なところ判断に迷っています。
本作の続きを楽しみにしてくださっている方がいらっしゃるなら、ぜひ感想や評価付与という形で反応をいただけると嬉しいです。
また、現在の評価についても少し触れさせてください。
☆8〜10を付けてくださった方が16人いる一方で、☆1〜4を付けた方も6人おり、評価が分かれているように感じています。
高く評価していただけるのは本当に嬉しいですし、励みになっています。
一方で、低評価をいただいても、その理由が分からなければ、どこを改善すればいいのか、何が読者の皆さんに伝わっていないのかを把握できません。
自分では面白いと思って書き始めた作品だからこそ、今は何が面白さとして届いていて、何が届いていないのか、分からなくなっている部分もあります。
評価の星の数は、正直なところ気にしています。低い評価が付けば作品全体の平均にも影響しますし、作者として嬉しいものではありません。
もちろん、評価は読者の皆さんの自由ですし、低評価を付けないでほしいと言うつもりもありません。
ただ、低い評価を付けるのであれば、どこに問題を感じたのか、可能であれば理由もコメントで教えていただけないでしょうか。
今後の執筆や改善の参考にしたいと考えています。
【アンケート】
本作を読んで、仮に低評価を入れるなら、どの点が原因で入れますか?
* 展開
* キャラクター描写
* 文章・演出
* テンポの悪さ
* 作品の方向性が好みに合わない
* ストーリー構成
* 特に不満はない
アンケートへの回答だけでなく、評価付与やコメントもいただけると嬉しいです。
最後に、今後の執筆についてです。
USJ編までで、本作の方向性や面白さはひとまず伝えられたのではないかと思っています。
だからこそ、ここで一度、現時点までの内容について評価をいただきたいです。
皆さんからの評価や感想を、続きを書いていくための大きな励みにしたいと思っています。
続きを書くために、どうか力を貸してください!
本気でぶつかり合う熱い戦いあり、笑いありの、見応えのある体育祭編を用意すると約束します!
もしあなたこの作品を見た上で低評価をするならどの理由で押しますか?
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展開・ストーリー構成
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キャラクター描写
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文章・演出
-
テンポの悪さ
-
作品の方向性が好みではない
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設定・個性の扱い
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その他・特に不満はない