どうして・・・どうしてこうなったんだ。
何もかも君が与えてくれた情報だったじゃないか。僕もそれに沿っていろんなプランを立てて対策をしてきた。
なのにどうして大切な友人が───リンが死んでしまうんだ!
男は荒い声を出すと同時に机に拳を叩きつけた。その理由は男の妹であるリンが探索任務中エーテリアスの集団に襲われ、同行してい他の仲間の奮闘むなしく、流れ弾に当たって命を落としたと報告があったからだ。
同行していた仲間の一人は涙を流しながら、男にひたすら謝罪を続けていた。
妹に対して『運がなかった』と言いたいところだったが口を固く閉じることで押し殺した。この先に起きる出来事全てに対して、悲観し気力も衰弱しつつある男の様子を見て、俺はこの考えしか浮かんでこなかった。
───すまない。しばらく一人にさせてくれないか。少しこれからについて考えたい。
そうか。と言って部屋から出る。そしてしばらくした後、乾いた音が背後で聞こえたが特に気にすることなく自分の
向かう道中、エーテリアスの集団に出くわしたが向かう者全てを塵に還し、目的地に到着した。
そこには至る所にサーバーが設置しており、部屋の電源を入れると主人を待ちわびていたように一斉に起動しメインのパソコンに火が灯る。パソコンを操作し保存していた1つのプログラムの実行を選択する。
転送システム起動 対象者は装備を装着し既定の位置に移動してください 起動後、システム、保存データを全て削除し本施設は消滅します。繰り返します───
部屋が暗転し赤く点滅する光景を静かに見ながらその装置を装着する。部屋を出た瞬間、空気の振動を感知し上半身を傾ける。音がした壁を見るとちょうど頭部があった位置に1つの小さな穴ができていた。
「相変わらず恩人に対して律儀なことだな、スナイパー。だが私情で動くとオボルス小隊の名が泣くことになる」
「黙ってください。あなたのような存在が私の小隊の名を喋るとその名が穢れます」
「言っておくがあいつの自殺に関しては俺は何も関与していない。疑わしくは罰せよ、か。これは規律に背く行為では?」
「ええ、そうですね。───逆恨みで結構です」
「そうか───馬鹿が」
これ以上の会話は必要ないと言わんばかりに男に弾丸の壁が迫るが、その全てを片手を翳しただけで止めた。文字通り当たる直前の空間に。
男が手を下すと弾丸は床に転がり、スナイパーは空弾倉を換える為どこかに隠れた。男は流れ弾が施設の設備を破壊する可能性があると判断し、次の攻撃を許すわけにはいかなくなった。
男は右手に稲妻を宿し、地面を叩く。稲妻はスナイパーの位置が分かるかのように迷いなく真っすぐに走っていく。迫りくる攻撃にスナイパーは回避行動をとるが稲妻は蛇のように8つに分かれ、関節や生死にかかわる重要な臓器部分に嚙みついた。
スナイパーは悲鳴を上げ、蛇により地面に叩きつけられた。体は痙攣し、噛まれた部分から煙が出始める。数秒後、彼女の体は動かなくなったこと、生命機能が停止したことを右手で感じとった。
「これでオボルス小隊の生き残りは0か。せめてあの世で隊長達に会えることを祈っている」