世の中金。死んだし転生したしデュエルアカデミアに飛ばされたけど、取り敢えず金です 作:金とバイトとプロテイン
見切り発車です。
勢いだけです。
まだデュエルしません。
いきなりセブンスターズ編です。
世の中金です。
『拙者、遊戯王世界に転生してハーレム無双する夢を視たので、きっと近々転生することになると思うのでゴザル!!
なので、天才デッキビルダーである春果氏には、拙者の愛しの【霊使い】で最強デッキを構築して欲しいのでゴザル!! 無論、【霊使い】【憑依装着】は六属性フル構築で!!!!』
『嫌でゴザル。
【霊使い】で最強ってだけで矛盾が生じてるのに、六属性フル? ビルダー舐めんな、魔法使いじゃねえんだぞ』
『お金あげるからぁ~』
『いくら出す?』
『六属性にちなんで六万円です』
『(その熱意に免じて)やったああーー六万円嬉しいいいいいーーー!!!!』
『本音が建て前を駆逐したので、了承と見て宜しいようですな。
拙者はこれから大学の講義の合間を縫って
『良し任せろ。一か月後に此処に集合な。
ちょうど使用期限が切れた睡眠薬があるから瓶ごと持ってきてやるよ。
お前は六万円と遺書を忘れんなよ!』
『自害するとは言ってませぬが!?』
一か月後。
プウウウウウウウウウウウ―――!!!!(←トラックのクラクションの音)
「「ああああああああああああーー!!」」
キィイイイイイイイイイイイイイィィィィ―――――!!!!
ぺちゃ。
こうして、俺。
ごめんよ母ちゃん。この前借りてた就活用スーツとバック台の三万返せなかったよ。クソ親父にこの前パチンコ台六万貸してやったから、そっちから返金して貰ってくれよな……。
「…………ん。
アレ、生きてた俺? 何だよ、今わの際だと思って母ちゃんに別れの言葉遺しちゃったよ。無言だけど」
「ん~春果氏ィ……もう遊戯王の世界に
目が覚めると、そこは暗い部屋の中。何やら厳つい感じの絵のカラフルなステンドグラスが三枚真っ暗な壁に三方向に見える。
「いや、見たこと無い世界観だな。
少なくとも病院じゃなさそうだから、本当に転生とか転移とかしたんじゃね?」
自分で言ってて実感は薄いのだが、トラックに引かれて目が覚めた場所が明らかに病院じゃないのだから、大穴で異世界。本命は死に際に起こる脳のバグだろう。原理的に説明するなら、インフルで高熱出した時に視る夢。確率論はこっちが圧勝だ。
しかし……。
『こんにちわ。
私は天使。死んだアナタ達二人を転生させるための、神の遣いです』
天使を名乗る翼の生えた少女が黒い空から降りて来たので、ここは異世界だった。
「んほぉぉぉーー!! 天使ですとな!? 本当に夢で視た通り、拙者は遊戯王の世界に行けるのですかな天使様!
まさか拙者が選ばれしモノになるとは! ネタじゃないの!? マジで!! 超ラッキー☆ヤッター!!」
隣の方でキンキン煩い声がする。女子の声か? やたら百喪木のような話し方だが。
『ええ。百喪木が夢を視たのはこちらとは一切関連の無い現実逃避の結果ですが、転生は本当ですよ』
「やったーー!! 一部の言葉にナイーヴな心は傷ついたけど、やったー!!」
「あーっと、天使様?
因みになんすけど、元居た世界に帰ることって……?」
『出来ません。ここから先は一方通行です。
転生するか、魂の溶鉱炉に入れて自我も記憶も混ぜ融かして、次の命の為の空っぽの魂になるかです。
ニンゲンもやっているでしょう? 空き缶のリサイクル。アレと一緒です。神のコレクションとして時を先延ばしにするか、新たな缶になるかです。天使が道端にポイ捨てはあるまじきですからね』
「そう言われると、転生しといた方がマシか」
『よろしい。それでは、
以上の二名を『遊戯王GX』の世界に転生させます。
「「え??」」
その言葉を聞いて、普段から百喪木を視界に入れないようにしていた俺は、死んで初めてコイツを見た。
『それでは逝ってらっしゃい。少しでも長く連載出来ることを祈っていますよ。神の為にね』
「ちょ、まってくだされ!! アレ!? 『無い』『無い』!! 上も下も!! --ああああああああああああああああーーー!」
「なんてこった。滅茶苦茶可愛い。まるでカレー味のウンコを見ている気分だ……」
俺たちのカラダが宙に浮いて、そのままステンドグラスの奥に吸い込まれ宇宙に吸い込まれていった。
次に目が覚めた時。俺は青いコスプレ服を着て学校の中庭と思われる場所のベンチに腰かけていた。
「転生モノのお約束と言えば受験デュエルだろうに。何でこんなところで座っているところからスタートなんだ?」
取り敢えずは持ち物を確認してみる。
学生証。名前は前世から持ち越しのようだ。
サイフ。中身6万円。
デッキ……俺が組んだ【霊使い】そのもの。転生先がGXと言うことだったからリンクモンスターは全て不採用。
「……で、俺は何故こんなところに?」
手持ち無沙汰に見上げた先の樹木の枝を手折って彫刻を始める。暇な時によくやる癖だ。邪魔な一部を毟っては投げて毟っては投げ。自然のサイクルに人の手を加える。
やがて一本の枝が心の師匠●リー兄貴の姿に象られた頃、校内放送が流れる。
≪生徒の呼び出しをしまスーノ。
オベリスクブルー一年。シニョーラ
至急、校長室まで来るノーネ≫
「なんて雑な導入だ。唐突に校庭のベンチからスタートしたと思ったら呼び出しだと? 手探りで作っていたファミコンのPRGのような雑さだ。
それに、呼ばれたところでハイそうですかとなるものか。用があるならテメエで来いと言う」
≪なお、五分以内に来てくれたらいつも通り金一封を贈呈するとのことナノーネ≫
「--行きます!!!!」
校長室
「おお、ようやく来ましたね。7番目のデュエリストが」
「金一封」
「はい。
それでは本題なのですが、春果くん。既にここにいる皆には話したのですが、これから学園に七人の闇のデュエリストが刺客としてやってくることになります。名をセブンスターズ。
ここの6人は了承してくれたのですが、是非キミもこの七星門のカギを守り、セブンスターズと闘って欲しいのです」
「貴様がやれ。金さえ受け取ればもう用はない」
「お金あげるからあ」
「いくら出す?」
「セブンスターズに因んで、一人倒すごとに七萬円です」
「やったー七万円嬉しいー!!!!」
こうして「あ、やっぱ改めてここデュエルアカデミアなんだなー」と理解した俺は、どうせ帰れないのだしと諦めながら目先の金に全てを託して転生オリ主として遊戯王GXの世界で生活することになったのだ。
この物語はフィクションであり、実際の人物・団体、作品とは関係ありません。
続きが出るかどうかは、反応次第です。