この轟雷の剣聖に祝福を!   作:スルメ文庫

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 この小説は基本的に月曜日に投稿しますが、今週は投稿初週ということもあり、明日までの3日間は18:00に連続で投稿したいと思います。


第1話/この転生者に手に職を!

 目が覚めると、青い空が見えた。

 さっきまでのことは夢かとも思っていたが、こんな近くに川は流れていなかった。

 隣には、先に起きたのか幸兵衛が立っていた。

 

ユキベエ「よう、起きたか和真。」

カズマ「まあな。ってここ本当に異世界なのか?」

ユキベエ「まあ、見る限りそうじゃないか?それより、早く冒険者登録に行こうぜ。」

カズマ「おう!」

 

 そして、石造りの街に入って道行く人にギルドの場所を聞いて向かった。

 

カズマ「おっエルフだ!あれはドワーフか?」

ユキベエ「あの人は耳からして獣人かね?いやー、昔一緒に作ったファンタジー系のRPGゲームを思い出すな!」

カズマ「だな!」

 

 そう言い笑い合いながら、ギルドと思しき建物に到着した。そして俺たちは意気揚々と扉を開けた。

 

「いらっしゃいませー。お食事でしたら、空いてる席へどうぞー?」

 

すると、綺麗なウエイトレスのお姉さんが愛想良く出迎えてくれた。

 

ユキベエ「あの、俺たち冒険者になりたくてきたんですけど。」

「そうでしたか。では、そちらのカウンターに並んでください。」

 

 お姉さんに案内されて、受け付けカウンターの列に並んだ。周りはユキベエも含めて屈強な人ばかりで俺は場違いなんじゃないか?と思ってしまった。

 

「はーい、次の方どうぞー。」

 

 そして、受付の人はおっとりしたかんじの美人な女性だった。

 

カズマ「えっと、俺たち冒険者になりたくてきたんですけど、田舎から出てきたばかりで何も分からなくて・・・」

「そうだったんですか。えっと、では手数料がかかりますが大丈夫ですか?」

 

 え?手数料いるのか!?あ、あっぶねー!?幸兵衛が転生特典でこっちの通貨貰ってなかったらこの場で冒険者登録が出来なくなるところだった!

 

ユキベエ「こちらの紙幣で大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫ですよ。2000エリスでおふたり分ですね?」

『はい。』

 

 この後、冒険者についての説明があったが長かったので割愛する。・・・聞いてなかった訳じゃないぞ?

 

「では、こちらのカードに触れて頂ければ、あなた方のレベルやステータスが表示され、適した職業を選ぶことが出来ますよ。」

カズマ「はい。」

ユキベエ「了解です。」

 

 そして、俺たちがそれぞれカードに触れると、ステータスが表示された。

 そして、お姉さんがそれを確認すると・・・

 

「カズマさんは・・・魔力と幸運がずば抜けて高いですね!器用さと敏捷もかなりありますし、ほかのステータスも、上級でなければ選べる程度には高いですね!カズマさん!このステータスなら、私はアークウィザードをオススメしますよ!」

 

 おっ!これは、結構いい反応なんじゃないか?ただ、アークウィザードか・・・これだけステータスが満遍なく高いのなら、オールラウンダーな職業になりたいんだよなぁ・・・

 

カズマ「あの、色んなスキルを使える職業ってありますかね?」

「色んなスキルを使える職業ですか?でしたら《傭兵》の職業がオススメですね。基本職である冒険者の完全上位互換の職業で、こちらなら本職のようにスキルを扱える中級職ですので要望には合ってると思います。カズマさんならなることが出来ると思いますよ。」

カズマ「じゃあそれで!」

 

 よし!俺は憧れの冒険者生活の第1歩を踏み出すぞ!

 そういや、幸兵衛の方はどうなんだろ。平和でぬくぬくしてた俺と違って戦場で武功を上げて出世するほどの実力と戦闘経験があるから滅茶苦茶強いんだろうけど。

 

「それではユキベエさんの方も見せてください。」

ユキベエ「どうぞ。」

「えっと・・・はあああああああ!?筋力、魔力、敏捷が見たことないくらい高いですよ!?それに器用さと知能もケタ外れに高いですし!あっでも幸運はほんのちょっと低めなんですね・・・」

 

 やっぱりな。臨戦流なんていうチート部隊の上澄みだっただけあって幸兵衛の強さはここでも通用するみたいだな。幸運については・・・親友として何も言うまい。

 

ユキベエ「あの、どういう職業がオススメですかね?」

「あ、殆どの職業ならなれると思いますよ?ただ、幸運値が高くないとなれないアーチャーと盗賊、アサシンには適性がないですね。」

ユキベエ「・・・剣術と魔法両方を使える職業はないですかね?」

「その条件でしたら、《マジックパラディン》がオススメですよ!上級職の中でも上澄みですので、中々なれないのですがユキベエさんのステータスなら十分になれますね。」

ユキベエ「でしたらそれで。」

「わかりました!・・・これで冒険者登録は終了ですので、カードをお返ししますね。」

 

・・・

 

 さて、こうしてめでたく冒険者となった俺たちだが、まずは鍛冶屋で武器を見繕いに来た。俺はマジックワンドと片手剣を、ユキベエは両手剣と重装備で合計5000エリスで買った。帰り際にこんなことを店長のおっちゃんに言われたが。

 

「にしても、傭兵とマジックパラディンのコンビか・・・坊主たちのこれからの活躍を楽しみにしてるぜ!」

 

 そして俺たちは冒険者ギルドに戻ってクエストを吟味していた。にしても・・・

 

ユキベエ「なんか視線が凄いな・・・」

カズマ「だなあ・・・」

「そりゃあそうだよ、キミたちは色んな冒険者を見てきたルナさんを唸らせて、中級職の傭兵と上級職の中でも上澄みのマジックパラディンになったんだから・・・」

 

 すると、銀髪のスレンダーな美少女が近寄ってきた。

 

ユキベエ「?キミは?」

クリス「私はクリス!職業は盗賊だよ!」

カズマ「へぇ。なあ、クリス!初心者向けのクエストってあるか?」

クリス「うーん、ジャイアントトード討伐かゴブリン討伐が初心者に向いてるかな。でも、なんで?」

ユキベエ「あー、俺はともかくカズマの方はあんまり戦い慣れてないから初心者向けのクエストでコツを掴みたいと思っていたんだよな。」

クリス「なるほどね〜。じゃあさ、私も見学していい?」

ユキベエ「見学?」

クリス「うん!やっぱり、二人の戦い方を見てみたいんだよね!とくにそっちのガタイが良くて背の高いキミは戦い慣れてるみたいだからね。」

ユキベエ「そうか、俺はいいと思うぜ。」

カズマ「俺もだな。特に見られても恥ずかしくないしな。」

 

 そして受付嬢のルナさんのところでクエストを受注し、街から離れた所にある平原までやってきた。

 

ユキベエ「作戦をおさらいするぞ。まず俺がジャイアントトードに不意打ちで軽く電撃を浴びせて行動不能になる程度にしびれさせる。」

カズマ「それから俺が剣でトドメを刺す、だな。」

クリス「それで私が何かあったらの予備戦力って訳ね。」

ユキベエ「ああ。・・・作戦開始だ!」

 

 そして、ジャイアントトード・・・要はデカいカエルが2匹現れた。

 

ユキベエ「左の方は俺が仕留めておく!ハァッ!!」

カエル1「ゲコッ!?」

カエル2「グエエエッ!!」

カズマ「わかった!じゃあ俺が右だな!オラッ!!」

カエル1「グエーッ!!」

 

 俺は宣言通り左のデカガエルを雷撃で仕留めて右のカエルも行動不能程度に麻痺させた。そしてカズマは、スキル詰め込みセットの中に片手剣を扱うスキルがあったようで、それによる基礎のお手本のような剣戟でカエルを仕留めた。

 

カズマ「おっしゃあ!って、剣がヌメってる・・・!?」

ユキベエ「カズマ、油断するなよ!」

カズマ「わかってるさ!」

 

 その調子で残り8匹を討伐し、クリスの元に戻ってきた。

 

クリス「コミュニケーションと作戦、あと想定外に対する柔軟力は良かったよ。ただ、カズマくんの剣術はまだまだ未熟だし、油断もしちゃってたからそこはこれからの課題だね。」

カズマ「なるほどな。」

ユキベエ「俺の反省点は無いのか?」

クリス「私が見る限りは完璧だったよ?魔法も一切の無駄もなかったし、油断もしてないけど、過度に緊張もしてないしね。」

ユキベエ「そうか。じゃあ、目標の5匹討伐は果たしたわけだし、帰るか。」

カズマ「ああ。」

クリス「うん!」




 オリジナル職業に関してですが、マジックパラディンに関してはクルセイダーとアークウィザードの合体職のようなものです。当然、なるだけで冒険者でも最上位の実力者だと認められることになります。
 傭兵は冒険者の中でも中の上の実力を持ったオールラウンダーという印象を持たれます。職業としての冒険者との違いは本来の職業と大して変わらないスキルポイントで習得出来る点と、傭兵になること自体が難しいという点が冒険者との違いとなります。

 読んでいただきありがとうございました。
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