とあるオートボット司令官と破壊大帝は仲良しで銀河最強“RE” 作:マスターKU
現在、ハジメ達は全員の天職が判明されたのでメルド団長の案内で宝物庫前に来てる。というのもこれから戦う為の装備を整える為だ。そんな中で竜童が聖剣に認められたのか聖剣から放つ眩い光が部屋に満ちていく。
メルド団長「ほう、流石は勇者様だな!聖剣に認められるとは…」
八重樫「皆んなはもう武器が決まってるのね。」
ハジメ「後は俺か…工具のアーティファクトってあるのか?」
光輝「…あればいいんだけど…隅々まで探すしかなさそうだ。」
どうやら他の皆も武器が決まったようだ。雫はシャムシールのような曲刀のアーティファクトを、優花は1ダースの投擲ナイフのアーティファクトを選んだ。しかし、曲刀と日本刀は扱いがかなり異なるので雫はかなり苦労しそうだ。
曲刀もそうだけど西洋の剣は基本的に叩き斬るイメージが強く、多少の切れ味は据え置きになっても刀身を頑強にする事で当たりが悪くても叩くという側面でダメージを与える設計になってる。だが、その代わりだけど重量もあるので腕力が必要になるので比較的に体格が乏しい日本人との相性が悪い。
対する日本刀は斬るのみ特化した武器であり、反りがある事で対象を切りつけると滑らかに刃が滑り切り裂くという設計になってる。何より日本人は“押して切る”のではなく“引いて切る”という文化に染まってるからこそ日本刀の最大の強みが発揮できるのだ。優花の投げナイフと違って雫は体格の差や日本刀に慣れすぎてるが為に西洋の剣との相性は最悪であり、本領を発揮できないのかもしれない。
その後、色々と見回ったが、工具のアーティファクトは見つからず保留という形で終わった。しかし、メルド団長は何処か歯切れが悪そうな表情で…
メルド「あぁ、装備の配布はこれで終わるが…ハジメ、光輝、香織、雫、優花、龍太郎、恵里、清水、遠藤、鈴、檜山、斎藤(ありふれ)、近藤、中野、以上の14人はここに残ってくれ。少し話をしないといけない事がある。ついでに先生も。」
愛子「え?あ、はい。」
ハジメ「わかりました。」
何故かハジメ達は宝物庫に残るよう伝えられ、他の生徒は先に退室した。そして、メルド団長とリリアーナ王女以外の王国関係者及び教会関係者がいないと確認する。
香織「あの、どうして私達だけ残らせたのでしょうか?」
メルド団長「それなんだが…ハジメ、さっきのステータスプレートを見せてくれぬか?」
ハジメ「え?あ、はい。」
ハジメはメルドの頼みに応えて自身のステータスプレートをもう一度見せておく。
南雲ハジメ 17歳 男 レベル:測定不能
天職:錬成師
筋力: ️
体力: ️
耐性: ️
敏捷: ️
魔力: ️
耐魔: ️
技能:錬成、言語理解、投影構築、無詠唱、
見せた後にメルド団長が“ちょっと借りる”と言って、数回か操作をしてた。どうやらステータスプレートの表示の切り替えはできる様だ。そして、操作を終えたのか再度ステータスプレートをハジメ達に見せてくれた。
南雲ハジメ 17歳 男 レベル:測定不能
天職:錬成師
筋力: ️
体力: ️
耐性: ️
敏捷: ️
魔力: ️
耐魔: ️
技能:錬成、言語理解、投影構築、無詠唱、
ハジメ「ん?魔力操作が非表示になってる?」
一番最初に違和感に気付いたハジメの指摘に光輝達も続けて反応した。
鈴「あ、ホントだ。」
メルド団長「安心しろ、ステータスプレートでは非表示になってるだけで消えてはいない。いや、もしかしたら技能事消えた方が良かったかもしれぬが…」
光輝「やはりか…トータスのルールを無視してると言ってたが、魔力操作もその1つか…何かまずい事でもあるのでしょうか?」
魔力操作だけ非表示にしたのにはちゃんとした理由がある。その為にもメルド団長はこの世界の魔法の概念を説明する。
要約するとまず、トータスにおける魔法は体内の魔力を詠唱により魔法陣に注ぎ込み、魔法陣に組み込まれた式通りの魔法を発動するというプロセスを経る。通常なら魔力を直接操作する事はできないので、どの様な効果の魔法を使うのかによって魔法陣を正確に構築しなければならない。もし、歴代メガトロンの必殺技であるヒュージョンカノンを再現した光魔法を使おうと思えば一般に直径10㎝程の魔法陣が必要になり、属性や威力、誘導性や持続時間等の付加要素がつく度に式を加えていき、魔法陣が大きくなる仕組みだ。
ここまで聞くと“何だかめんどくさいからショートカットできない?”って思われがちになる。そこで適正の出番である。適正は体質によりどの属性が得意なのかでどれ位式を省略できるのかという問題である。先程の光魔法を使おうと思えば光属性の適正があるのとないのとでは大分違う。光適正ありだと式に光属性を書き込む必要がなくなる分式を小さくでき、後はイメージで補完されるという。大抵の人間は何らかの適正があり、大体10㎝以下になるのもざらによくある話である。
これがトータスにおける魔法の概念の簡単なルール説明だ。ここまで聞いて流石にわかると思うが…魔力操作はトータスのルールを無視した、違法とも言える問題児な技能だ。文字通りに魔力を直接操作して無詠唱できる技能ではあるがそうは問屋が卸さない。先程言った通りにトータスの人間、魔人、亜人は詠唱なしで魔力を操作する事ができず、それができるのは魔物だけである。つまり…最低でも迫害、最悪なら魔物と同等とみなされ処刑の対象になりかねないのだ。
愛子「そんな!魔力を直接操れるだけで処刑なんてあんまりじゃないですか?!先生ならそんなの許しませんよ!」
メルド団長の話を聞いた愛ちゃん先生は納得いかない表情で詰め寄る。他人と少し違うだけで迫害どころか簡単に処刑する命の軽さ、それが教え子達の身まで及ぶかもしれない事に民主主義国家で育てられた愛ちゃん先生は当然ながら納得などできない。勿論、妙子と奈々も納得してない。
メルド団長「お前さん達の場合は勇者とその同胞という立場があるからまだ助かるかもしれんが、バレないのに越した事はない。だから俺はあの時、ステータスプレートを弄ってその技能を隠したのだ。因みに言うが、お前達の世界では迫害されたという例はあるのか?」
檜山「まぁ、その件については地球とサイバトロン星が“体の構造”以外がほぼ一緒って感じる位、あるな。」
清水「その種族に属しているだけ、もしくは“属していただけ”で周りから白い目で見られたり。」
遠藤「挙げ句の果てには折角仲良くなったのに、過去の出来事が原因で人類滅亡レベルになった事も多々。」
メルド「…そうか…お前さん達の世界にもTFに対しての種族差別があるのか…」
南雲「まぁ、今となってはTFは俺達の世界に馴染んできたからな。」
メルド「成程‼︎今ではTFというのはもう当たり前にいるという認識で通ってるからお前さん達は何も受けなかったんだな。」
しかし、TFと様々な出来事を経験したハジメ達は静かに首を横に振り…
八重樫「…納得できないのも無理もないけど、何処の世界でも異端が迫害されるのは変わらないの。」
メルド団長「…詳しく聞かせてくれぬか?」
雫と香織は嘗て体験したある最終決戦について話をした。
https://syosetu.org/novel/431589/4.html
現在
G1コンビの生き様やヒューチャーコンビの活躍を語り終えた時にはメルド団長とリリアーナ王女は苦悩に満ちた表情になってた。
メルド「…なんて立派な…この世界の誰もができない…いや、やろうとしなかった事を…」
優花「…もし、この世界の差別が深刻だったら…それを変えるのはアタシ達の役目じゃない…何も知らない、純粋な子供達よ。アタシ達ができるのは…その手伝いだけよ。」
メルド団長「…頭では解ってるんだ…本当はこの世界の問題はこの世界に生きる俺達が解決しないとダメなんだって…そこにお前さん達の手に煩わす訳にはいかないって事も…」
リリアーナ「しかし、それを聖教教会は…決して許してくれる筈はないでしょう…全てはエヒト神の意志次第で動かされてますの…」
光輝「…だから、今まで誰もやろうとしなかったのか…人間も…魔人も…亜人も…」
メルド「…そういう事だ…それがこの世界のルールである以上、慎重に動いてほしい。」
この世界がエヒト神の都合の良いルールで支配されてるのとどの世界でも差別問題があるのが変わらない事とメルド団長とリリアーナ王女の苦悩に満ちた表情を見てハジメ達は密かに決意した、“この世界で戦ってる者に手を差し伸べ、手伝う”と。