アスピナの傭兵がISの世界で頑張るようです【リメイク】   作:AIthe

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千冬「一夏にチョコあげたいぃぃぃぃぃ!!」
黒ウサギ隊(この人やべえ)


バレンタイン閑話

 

この物語とは全く関係がないが、今日はバレンタインだ。女の子が男の子にチョコを渡す企業の策略によって出来たモテない男を殺す日で、一夏もその被害者のつもりでいた。

 

(一個ぐらい本命のチョコが欲しいなぁ…………)

 

実は、彼は非常にモテる。何故だか分からないが、少し話しただけで女の子を落とす天性の才能を持っている。普通ならチョコを貰えるのだが、一夏に絶賛片想い中の女の子ーーー通称一夏ラバーズは基本的に奥手で、チョコを作っても渡せないのだ。もし渡せたとしても、「こっ、これは違うの!義理なんだからね!」などと、余計な事を言ってしまい、義理チョコだと勘違いされてしまうのだ。

その為、彼は自分がモテないと思っている。ましてや、本命のチョコが貰えるとも思っていない。

 

「いいいい一夏!」

「おっ、鈴か。どうした?」

「こ、これあげるわ!」

 

もじもじとしながら、ハート型の紙箱を渡してくる。この(りん)と呼ばれた少女は、一夏の事が好きだ。しかし、彼の手にかかればーーー

 

「ありがとな、鈴。」

「べべべ別に?」

「今まで貰った友チョコの中で一番嬉しいよ。」

 

ほら、簡単。本命が友チョコに様変わり!

といった風に、全てを義理チョコか友チョコに還す才能を持ちあわせているのだ。こうなってしまえば、勇気を出した女の子の心をへし折る事になってしまうのだ。

 

「…………うん。」

「サンキューな。おっ、弾!帰ろうぜ!」

「おっ、一夏!今日はどんくらいチョコ貰ったんだよー!?」

「………ぐすん。」

 

最後まで恵まれない一夏ラバーズであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

一夏は帰路に着いていた。チョコが大量に入った鞄を抱え、帰る姿を「リア充爆発しろ」や、「リア充が、死にくされ!」と呪われているのは秘密である。

家に帰れば、ジョシュアが待っている。早く帰りたいのだが、いかんせんチョコが重くてそれどころではないのだ。

 

「つ、疲れた………」

 

この殆どが彼への愛を形にしたものなのだが、彼からすれば「みんな友達思いで嬉しいなぁ」程度にしか思っていない。某ランカー1の水没王子はメインブースタがイカれていたが、この朴念仁は頭がイカれているのかもしれない。

扉に鍵を差し込み、かちゃりと言う音と共に扉が開く。

 

「ただいまー!」

「遅かったな…………なんだその荷物は?」

「ああ、チョコだ。」

 

玄関に荷物を置き、一息つく。ジョシュアがドン引きした顔をしているのは勘違いだろう。

 

「本命は?」

「本命?いるわけないだろ?」

「…………中華娘は?」

「ああ、友チョコをくれたよ。」

 

大きな溜息をつくジョシュア。そして、その手に握られていた四角い何かを手渡してくる。

 

「ほらよ。」

「え?俺にくれんの?」

「おう、しかも本命だ。良かったな。」

「ええっ!?ほほほほ本命!?」

「あ、勿論家族的な意味での“好き”だからな。日頃の感謝も込めて、という意味だ。」

 

彼の期待した本命ではなかったが、それはとっても嬉しかった。サプライズでも手作りでも何でもなかったが、その気持ちだけは伝わった。

 

「ありがとう!ありがとうジョシュア!」

「いいって事よ。」

 

そのコンビニで買えるような板チョコを一口かじると、ビターな筈なのだがとても甘く感じられた。

 

余談だが、次の日の学校で「本命を貰った」と零してしまい、女子の間に激震が走った事を彼は知らない。




朝即興で書いたのですが、書いているうちに虚しくなったのは秘密です。

嗚呼……死ぬ……………
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