.hack//Error 〜死神は世界を嘲笑す〜 作:あるま☆
大変お待たせしました!
それではどうぞ!
俺をこの世界に取り込んだのはモルガナじゃなくこいつだって言うのか?そうだとして、一体なんの目的で取り込んだって言うんだ。
「君しか...適任は......いないからだ」
「適任?いや、その前にお前は誰だ」
「......私の名はハロルド・ヒューイック」
ハロルド・ヒューイック......そうだ思い出したぞ。
こいつはこのゲームの元であるデータを
でも、なんでこんなところで逆さ吊りにされているんだ?確か世間では行方不明って噂だ。
まさかこいつも俺たちと同じように取り込まれてるのか?
「お前は何故ここにいる?俺は何の適任なんだ?」
「......時間がない後者にだけ答えよう......君がモルガナの企みを止めることができる可能性があった」
「企み......?アウラを消そうとしてることか?」
「そうだ...」
やっぱり、モルガナはアウラを消そうとしてたのか。
そんな予感はしてたがここまで的中すると逆に怖いな。
ただ、もう一つ俺にはわからないことがある。
「俺は適任だと言ったが、どう考えても俺には無理だと思うが?」
「......彼女は...アウラが目を覚まさないようにある仕掛けをした...その鍵が司だ」
...なるほどな。
だからモルガナは司を大切に扱ってるのか。
まあ、そのおかげで司は危険ではないことは確定した。正直モルガナに何かされないか心配だったんだ。
しかし、まだ、されないだけだ。もしもだ。アウラが完全に目が覚めない状態になれば司はどうなる?
確実に用済みになる。そうなったら......急いで行動しないとな。
「俺はどうすればいい?」
「...アウラを守ってくれ。それ以外は望まない」
それほど大切な存在か...こいつにとってアウラはどんな存在なんだ。
「あんたにとってアウラはなんだ...?」
「アウラは彼女と...私の娘...大切な子なんだ......頼む...」
「......いいぜ。ただし、一つ条件がある」
一瞬考え込むように目をつぶるが、すぐに答える。
「聞こう.,,」
「俺を現実に戻せ」
この言葉にハロルドは驚く。
俺は勘違いしてるこいつに訂正するように話を付け加える。
「別に逃げるわけじゃない。やることがあってな。すぐ戻る心配するな」
「......わかった。君を信じよう」
「ありがとうハロルド」
「こっちのセリフさ。若き友人よ......また会おう」
その時のハロルドの顔は、どこか笑っている気がした。無邪気な子供のように...
その思考を最後に俺の意識は闇に沈んだ。
△▼△
数分続いても消えない黒い景色を見つめていると、俺の顔に何か装着されている感触があった。それを外すように上げると眩しい日差しが目に刺さる。
光に慣れてくると、目に入ったのは見慣れない天井だった。体を動かすと何かが引っ掛かる。腕を見ると管のようなものが刺さっていた。
よく見ると数箇所同じように管が刺さっている。元を辿ると液体が入った袋があった。
これって点滴...?なんでこんなものが俺の体に流されてるんだ......
とりあえず、頭の近くにあるナースコールを押した。
すると、数分もせずにナースと医師らしき格好の中年の男が慌てた様子で部屋に入ってきた。
「せ、先生!どうやら意識が!」
「ああ、そのようだ。海馬くん私の声が聞こえるかい?聞こえるなら右手を上げてくれ」
言われるがままに右手を上げると、先生はホッと胸を撫で下ろす。
ナースにいくつか指示を出し、こちらに近づくと耳を疑うことを言われる。
「とにかく...よかった。一週間、植物状態だったから親御さんも心配していたぞ?延命措置をしているとはいえ...危ない状態だったんだ」
い、一週間だと...?俺はそんなに長い時間あそこにいたのか?しかも、延命措置だと?
「い......しゅうか...ん?」
「喋れるところを見ると意識もはっきりしてるようだね。ひとまず意識が戻ってよかった」
「ま...て......そん...な...じか......んは.........!!」
しかし、俺の声はかすれ聞き取ってもらえず、先ほど部屋を出て行ったナースが戻り、液体が入った袋を持っている。
その袋と点滴の袋を交換し、管から液体を流された。
「今、麻酔を入れたが少しの時間眠ってしまうけど起きる頃には管はとっておくから安心しなさい」
その声に反応しようとするが麻酔が効いてきたのか、意識が朦朧とする。
そして数分する頃には俺の意識は完全に闇に堕ちた。