.hack//Error 〜死神は世界を嘲笑す〜 作:あるま☆
ちょっと用事があり、司と別れ単独で行動しているとあいつが現れた。紅衣の騎士団のメンバーと同じく銀色の鎧に身を包んでいるが特徴的なツノがついた兜をかぶっている男副団長の銀漢が俺の前に現れた。
「久しぶりだな死神」
「なんかようかよ金魚の糞」
「ふっ、昔から変わっていないな。あの呪紋使いはどうした?」
「誰が教えるかよ。司に何かしてみろTheWorldをやめたくなるほどPKしてやる」
「それは怖いな。だがもう出していたら?」
銀漢の言葉に一瞬で反応し大剣を首筋に当てた。しかし、銀漢は怯んだ様子は無く、鼻で笑っていた。
「どうした?ゲームではこんなことしても無駄だぞ?」
「司に何をした!」
「今ごろ騎士団によって捕らえられているだろう」
「殺す!」
大剣を振り落とし、銀漢を地面に叩きつけカオスゲートに向かったが背中に鋭い痛みを感じた。どうやら、銀漢は今の一撃で仕留め切れていなかったようで、背後から斬りつけてきた。
「いてぇ・・・・!」
「ゲームのやりすぎだ。痛みなど感じないだろう?」
「てめえにはわからねえよ!!」
振り向きざまに大剣を振るったがかわされ、隙を見逃さず斬りつけてくる。現実では感じたことの無いような痛みが全身を走る。今の俺はこっちが現実かよ。弱っているエクサにとどめを刺そうと振り下ろそうとした剣の動きがとまった。見ると銀漢の胸を触手のようなものが突き刺さっていたのだ。
銀漢の後ろには完璧にぷっつんしている司であった。
「エクサを傷つけたよね・・・・?」
「き、貴様は・・・!何故ここに!!」
「消えて」
守護者の触手が一斉に銀漢の身体を貫き、消滅させた。
「エクサ!」
「よぅ司大丈夫か?」
「こっちのセリフ」
と言って杖で小突かれた。なんか嬉しい。
「それでお前は大丈夫なのか?」
「うん。なんかいっぱい人来たけど叩きのめした」
「女の子がそんな言葉使うんじゃない」
司にデコピンをしたら大げさに痛がっていた。ちょっと涙目になっていたが可愛い。
「いいもん・・・それより一緒に来て!!」
そう言って司は俺の手を掴みながらフィールドの普通なら行くことができない端の方まで引っ張りながらはしった。
端の方に着くと守護者を出し見え無い壁に向かって杖を叩いた。すると、空間にノイズが走り、裂け目が現れた。
「行こう!」
司は笑顔でエクサの腕を引っ張り、裂け目の中へと進んで行った。
裂け目の通路を進み、ある部屋のような空間に着いた。部屋のようなところはいばらが壁のように周りを囲んでいる。中央にはベッドがあり、そばにはとんがり帽子を被った白い猫の獣人が浮いていた。不気味な感じの部屋であったが何故か心地が良かった。
「心地いいな」
「気に入ってくれた?」
「ああ、でもなんなんだこの部屋?」
「この部屋は君と出会う前に見つけた場所なんだけどよくわからないんだ」
「そうなのか。あの猫は?」
「マハって言うんだ。この部屋を教えてくれたんだ」
秘密の部屋か。もしかしたら、この部屋は俺たちがログアウトできない原因と関係あるのか?よくわからないがいいか。この部屋にいれば誰にも邪魔されないだろうし、司と一緒にいられる。そんなことを考えていると声が聞こえてきた。
ー司、エクサ、よく来ましたねー
その声は直接頭に響いてくるような感じで、なんか気持ち悪かった。
ー怖がらなくても大丈夫です。私は貴方達の味方ですー
「味方ねぇ・・・」
「信じても大丈夫だよ。この人がエクサのこと教えてくれたんだ」
「それは悪かったな」
ー気にしないでくださいー
なんだろう今何かが欠けた気がする。この声の主と話すたびに何かが欠けていく。いったいこの感覚はなんだ?
「それよりもお前はなんだ?」
ー私はモルガナ・モード・ゴンと言いますー
「どっかで聞いたことあるな」
ー貴方達の安全は保証しますー
「へぇ・・・・まあ、期待しとくよ」
そして、モルガナの声は聞こえなくなった。司はと言うとマハと遊んでいた。なんか子供っぽいから頭撫でて上げた。そしたら、頬を赤くして俯いてしまった。可愛いな司。
この部屋にいれば俺たちには利があるかもしれない。しかし、なんかこの部屋の感じが何かに似ていて嫌だ。現実世界で病院にいた時か。そういえば、あいつ大丈夫かな・・・・・。