好きなキャラと好きなキャラでモブ高生〜プププと最弱冒険者を添えて〜 作:@7281mo-mu
ちなみに今回、カズマが活躍します()。
「マジで!マイナススキルがクソでした!」
「それは大変でしたね、やはりマイナススキル持ちの相手は大変だったみたいで」
初ダンジョンを終えた俺は今、ダンジョンビル内の飲食店で重野さんと話していた。
ギルドに相談する前にまずは腹ごしらえというところで適当な店に入ったところ、偶然にも重野さんと出会ったので、同席ついでに今日の探索にあったことを聞いてもらっている。
話といっても、今日の冒険に対する不満がほとんどになってしまったが。
(さすがにカービィのことは話してないがな、バレるととルーラの奴に怒られそうだし)
一応あいつは俺しか持ってないみたいだし、もしカービィの事を話したら面倒なことになること間違いないから、秘密にすることにした。
それに、俺だけ持っている秘密を隠すっていうシチュエーションもやってみたかったし。
カービィといえば、カービィと一緒に2階層まで潜りながら、他三人の能力と性格をだいたい知ることができた。
やっぱりキョンシーはが可愛い物好きなようで、カービィといるときは機嫌が良さそうだった。
それによって彼女を召喚するときは、必ずカービィを一緒にすることになった。
相変わらず俺には無関心だが、これから距離を縮めていけばいいだろう。
さて、問題はオークとレッサーデーモンのニ体だ。
臆病については戦闘回数を重ねて慣れていけばいいと思うのだが、レッサーデーモンに関しては解決策が思いつかない。
そもそも閉じられた心自体がAランククラスにクソなスキルらしく、そんなスキルを持ったカードが手には言ったら即売却されるほどに不評らしい。
力不足な感じがして悔しいが、俺にはあいつらを導ける自信がないので、最悪他の人に渡そう。
こんな世界だ。モンスターのメンタルチェックを専門とした人もいるかもしれないし、そんな人に何とかしてもらう方法があいつらの為になるだろう。
「ということで、そういうのってありますか?」
「なに言っているのか分からないのですが?」
うん、ですよね。
俺は重野さんに事情を説明する。
「ですから、モンスター用のカウンセラーがあれば教えて欲しいんですよ」
「そうですか、そこまでカードのことを思っているなんて珍しいですね」
重野さんは珍しそうに俺を見る。
……なんだろう、重野さんのこのリアクション。
なんだか妙に俺たちの間に認識の食い違いがある気がする。
『グリフォンのダイレクトアタックをバーサーカーがブロック!しかし今の攻撃でバーサーカーがロストしてしまったぁ~!?』
『『『うぉおおおおおおお!!!』』』
「そういえばテレビで放送されているのはなんですか?見たところ何かの大会みたいですけど」
「和真さんはモンコロをご存じないのですか?一度はテレビで見たことがあると思いますが」
やべっ、この世界では結構有名だったのか。
「テレビもろくにない田舎出身だったもので、冒険者についても噂程度だったんですよ」
「なるほど、世間を知らなすぎると思っていましたがそれで……では、モンコロについて説明しましょうか」
重野さん曰く、モンコロは正式名称モンスターコロシアムといい、冒険者たちがカードを戦わせて勝敗を決める何某モンスターゲームでもよく見るような大会らしい。
バトロワに軍団戦、キャッツファイトなどルールもいろんなものがあるらしく、モンコロ専門の冒険者もいるらしい。
その姿を見て冒険者に憧れるものも多く、なんだかんだ言われているが冒険者ブームの火付け役になったらしい。
決してやましい気持ちはないが、参考のために後でキャッツファイトでも視るか。
「今行われているのはおそらく、三対三のシンプルなバトルでしょう」
たった今、激闘を繰り広げているグリフォンとドラゴンみたいなモンスターの姿を見れば誰でも憧れるだろう。
生活が安定すればモンコロ選手になるのもアリだな。
「そういえばさっき、バーサーカーとかいうのがやられていましたけど、蘇生とかいくらかかるんですか?」
「あのバーサーカーには名付けがされていないようなので確実にロストしています。プロならDランク程度は多少失ったとしても余裕があるでしょう」
・・・ん?
「え?ならモンスターって蘇生とかできないんですか?」
「いえ、カードに名付けをすれば蘇生できるようになります。ですが復活には同性の同種族であるカードが必要なのであまりおすすめはできませんし、なによりそのカードは売れなくなります」
じゃあ、今テレビで戦っている奴らはマジの殺し合いをして……。
ちょっと気になることが出てきたので、重野さんに質問してみる。
「すいません。もしクソスキル持ちのカードを売れないとしたら、普通の冒険者はどんな扱いをしますか?」
重野さんは俺の質問に対して、一般常識を説くように。
「そうですね、大抵の冒険者なら売り払ってしまうか蘇生用、適当に使い潰す人もいるでしょうね」
そんなことをさらっと言った。
~~~~~
重野さんと別れた後、自宅に帰ってからもレサデの扱いに悩んでいた。
さすがに性格が悪くて嫌な奴だったとはいえ、売られなければ死ぬといわれたらさすがに手放しづらくなる。
しかしなぁ、俺としてもアイツらを扱えるかわからないし、どうすっかなぁ……。
「カズマはなに悩んでるの?」
カービィはこっちの悩みとかなんて知らないと言わんばかりに、スーパーで大安売りされていたもやしの山をほおばっていたが、ずっと唸っている俺の様子が気になったようでそんな質問をしてくる。
ひとりで悩んでも仕方ないと考え、藁にも縋る思いでこの能天気者に事情を話した。
すると。
「カズマはそのレサデがどんな人なのかわかっているの?」
そんな返答が返ってきた。
「今日顔合わせたから知ってるさ。だから悩んでいるんだし」
「でも、お話したのって少しだけでしょ?それじゃ仲良くできるかなんてわからないよ。お互い何も知らないからあんなにギスギスしちゃうんじゃないかな?」
でも、あのレサデがモンスタートレインとかしてきそうで怖いんだよ。
「大丈夫だよ、僕がついていてあげるから何が起こっても任せて。それに僕は強いし!だからカズマ、明日はちゃんとお話ししよう?」
でも、もしものことがあったら………あーめんどくせぇ!!グチグチ悩んでも仕方ないし、こうなったら玉砕覚悟だ!明日は普通に迷宮攻略して何とかなるならそれでよし!
「カービィ、ありがとな。明日はあいつらとちゃんと話し合ってみるよ。とりあえず今日は眠いし寝よう。おやすみ!」
そう言って俺は眠りについた。
今更だが、あまりにも自然すぎてスルーしていたけど、カービィって迷宮じゃなくても外に出てこられるんだな。
~~~~~
後日、俺は昨日のダンジョンに早朝から訪れていた。
どうやらこのダンジョン、あまりドロップが美味しくない故にちょっとした穴場になっているらしい。
いつもの安全地帯についた俺は、早速レサデを召喚することにする。
ちなみに安全地帯は大抵のダンジョンの入り口にあるらしく、そこにはモンスターが入ってこないみたいだ。
その存在を知った時はいくつか悪いことが思いついたが、どうやら安全地帯を利用した戦い方は禁止されているらしい。
昔に自衛隊がAランクダンジョンで安全地帯を使った芋戦法をやったことがあるらしく、それが原因でダンジョンが安全地帯を消してしまったことにより攻略難易度が上がったらしい。
俺も芋ろうかと考えていたので、非常に残念だ。
といっても昨日みたいに召喚するだけや休憩になら普通に使えるので、俺もその恩恵にあやからせてもらう。
「出てこいオーク!レッサーデーモン!」
2体のカードが光ると、目の前には昨日のオークとレサデが現れた。
「おーこれはマイマスター、再び召喚してくれるとはお花畑な素晴らしい頭なようで。なんのつもりかは知らないが、まともなカードとしての期待はしないほうがいいぜ」
「お、おいマスターにその口の利き方は……」
人を小バカにするようにおちゃらけるレサデを、オークが宥める。
そんな姿を見た俺は……。
「お前のこと、レサデって略して呼んでいいか?」
「マスターがそうしたいなら……は?」
正直、俺はあいつら(アクアたち)のリーダーを努められたんだから、今回も何とかなると思っていた。
だが、蓋を開ければこいつらとまともに話せなくて、終いにはこいつらとの交流を諦めかけていた。
しかしだ、昨日カービィに言われたことで思い出した。
アクアたちとはこれまで、俺の素で付き合ってたなぁ……と。
ならば、パーティメンバー相手に下手に気を遣うよりも、俺のありのままを見せながら仲良くなっていくべきだろう。
もちろん嫌なことはしないつもりだし、性格が合わなくて嫌われるのかもしれない。
そしたら俺とは合わないということで、今度こそパーティから外すことにする。
その時は、どうにかマイナススキルを消してから、善いマスターに受け取ってもらうつもりだがな。
だって後味が悪いし。
……かなり強引な方針だが、これしかレサデたちと付き合っていく方法が思いつかない。
「とりあえず、俺はお前らと仲良くなりたいからできるだけ頑張っていく。だから今日からよろしくな」
「わ、わかりました」
「……まぁ、マスターにできることなんて限られているので期待しないでおきますよ」
フッフッフッ、そういってられるのも今の内だ。
さっきの方針の他にいくつか作戦を思いついてんだ。
この佐藤和真の仲良し作戦に耐えられるかね?
『その言い回し悪役っぽいね』
……俺も思った。
~~~~~
「ありゃマスター?斥候役がいませんけどもしかして必要ないと思ってらっしゃる?その考え方は否定しませんが大丈夫です~?」
「安心しろ、斥候役は俺がやっているから。そんなこと言ってたら前の茂みから一体出てくるぞ」
「あのねぇマスター、そんなに斥候は甘く―――っ!?」
レサデが何か言おうとしたとき、前方の茂みから狼らしきモンスターが出てきた。
レサデとオークは俺の言葉が正しかったことに驚いているが、ちゃんと確信があって言ったんだ。
その理由は俺の異世界で取得していたスキル、敵感知。
俺へ向けられる殺気などの気配を読み取ることができるスキルだ。
この世界に来てからどのスキルも何の反応しなくなったので使えなかったが、昨日のダンジョンに入ったときから一部のスキルが使えるようになっていた。
他にも読唇術や料理スキル(もやしを炒めたときに確認した)千里眼が使えると気づいたので、今後は順次確認していくつもりだ。
ちなみに、モンスターのスキルは性格や行動で基本的に覚えられるらしい。
「マスターはよく気付きましたね、すごいです」
「フッ、これが俺の実力の一端さ」
これは好感触か?ならもう一押しだ。
「どうせ適当でしょ?それよりもあの犬ころは誰がやる?って、何武器取り出してんのアンタ」
レサデの声を聞き流しながら、俺はスタンバトンの電源を入れて狼に襲いかかった。
「覚悟しろやオラァ!!」
「なにやってんだオメェ!?」
~~~~~
「何とかウルフ、お前は強かった」
「よく倒せたなお前、とりあえず頭にポーションかければ?」
強敵との戦闘を装備のダメージだけで乗り切った俺に対し、レサデがあんまりなことを言ってくる。
戦闘に役立てることをアピールしてお荷物ではないことを証明したかったがステータスも低下していたらしく、いつもならこのくらい瞬殺できるはずの敵にも苦戦するみたいだ。
俺ならDランクでも倒せると思ったんだが、予想外に苦戦してしまった。
周りを見ると戦闘音を聞きつけて合流しようとしていた奴が来ていたみたいで、辺りに魔石やカードが散乱している。
「次は調子に乗らずに後ろにいてくれよ」
「じゃあ弓とかで援護しとくわ」
「そうじゃねぇ、なんでお前が戦うんだと聞いているんだよ」
なんでってそりゃ……。
「お前らの荷物にならないためだよ。俺はマジで仲良くやりたいからさっさ認めてもらいたいと思っている。そのために共闘するのは良い手段だと思ったんだよ」
自分の考えをはっきりと伝える。下手に嘘なんてついたら信用されないからな。
「……俺たちに貢献したいってんなら、勝手に前に出んじゃねーぞ。お前が殴られたら俺らは終わりなんだからよ」
そういうとレサデは前へと向き直り、進み出したのだった。
・・・。
「ツンデレ乙」
「ハハッ、ぶん殴るぞ?」
次の投稿は3日以内に行います。
また、コメントくださった方、本当にありがとうございます。
お陰で執筆の励みになりました。
これからもカービィとカズマたちの良さを引き出せるよう頑張るので、応援してくださると嬉しいです。