明智あんなはプリキュアファン!? 作:プリキュア・ライオットジャベリン
「どうしたの?呼び出したりして」
控え室に集められた三人は、きょとんとした表情でみくるちゃんを見つめていた。
「まりさんが最後にティアラを見てから、この部屋に出入りしたのはあなた方3人・・・・この中に、ティアラをとった犯人がいます!」
「「「えぇっ!?」」」
みくるちゃんは一歩前に出て、勢いよく指を突きつけ、高らかに宣言している。でも、返ってきた反応は困惑の一文字。
だけど、ティアラを取った可能性のある人はこの三人のうちの誰かなのかは明らか。
「まさか、ありえないですよ!」
「で、ですよね〜。ちょっと話を聞こうかなぁ⋯って」
さっきまでの探偵らしさはどこに行ったの・・・・・?
みくるちゃんが暴走したのは置いといて、ひとまず、先ほど事情を聞いた幸野さん以外のこの3人に聞き込みをすることにした。
「僕は宇都見将太です、カメラマンをやっていて今回は花嫁さんを撮りに来たんだ」
彼の名前は宇都見将太さん。カメラマンで花嫁さんの写真を撮るために来ているんだって。
「私はまりの友達の藤井ともかです。まりにお願いがあってこの部屋に来たの」
「お願いって?」
私はお願いの内容が気になったので、まりさんに聞いてみた。
「ブーケを、ともかのほうに投げてほしいって」
「あっ!ブーケトス!」
「そっ!花嫁さんが投げたブーケをキャッチすると、幸せをおすそ分けしてもらえるの!ずっとあこがれだったんだ~!」
ブーケトスか~ 確かアレだよね?ブーケをキャッチすると次の花嫁さんになれる、みたいなやつ!!
あれ?でもあれって、花嫁さんがランダムに上に投げてくれるんじゃなかったっけ?
「お願いってありなんだ・・・・・」
私と同じ感想を抱いたのか、宇都見さんが言葉をそうこぼす。
「うん!オーケーって言ってくれたよね!」
「ともかが珍しく遅刻しないで来てくれたから……つい」
「なるほど……」
どうやら、ともかさんがブーケトスをまりさんに頼み込んだみたい。本当はいつも遅刻するんだけど、珍しく遅刻しなかったから、ご褒美でいいかな?ってまりさんも思ったらしい。
でも、だよね。やっぱり基本はブーケトスを事前に決めるのは良くないよね~
みくるちゃんは横でメモ帳に今の情報をメモしてた。なるほどね・・・・・ちゃんとメモ帳でメモ取るんだね。本当に探偵さんみたい!
結局、どうやってティアラを持ち出したんだろう?服の中にいれたとか・・・・・・?でも、見た感じ、ティアラが入れる大きさじゃないよね?もしかして・・・・・
「みんな、ここに来た時も今と同じ服装でしたか?」
「ええ、ティアラを隠せるようなものは、何も・・・・」
「そうですか・・・・」
・・・・・・・違うみたい。じゃあいったいどうやって??
そう思った時、みくるちゃんが口を開いた。
「帽子・・・・・帽子の中に入れたとか?」
帽子?って、まさか宇都見さんの? う~~ん、入れなくもない?だったら・・・・・
「確かこのティアラ・・・・・まりさんのものと、ほとんど同じ大きさですよね。帽子・・・・ちょっといいですか?」
「あ、ああ」
私は宇都見さんから帽子を借りたけど、どういう角度でいれてもティアラの方が大きい・・・・
「入らない……これじゃ運べないよ」
「じゃあ、ともかさんのポーチは?」
試してみたけど、結果は同じだった。やっぱり入らない。
「これも入らないよ」
「うーん、宇都見さんの帽子には入らないし⋯ともかさんのバッグにも入らない。幸野さんのポーチも入らなさそうだね⋯」
もうここまで来ると、自身に身につけて持ち出した、という可能性は消した方がいいのかもしれない。じゃあいったいどうやって??
そう思ってると、まりさんが期待が外れてちょっとがっかりしているような顔で告げた。
「ありがとう・・・・・もう本当に良いんです。やっぱり、ティアラは諦めます・・・」
「そうですか。やっぱり私って・・・・・名探偵になってみんなを助けたいと思ったのに」
「みくるちゃん・・・・・」
みくるちゃんは自分が前に出てみんなを犯人扱いしてしまったことを悔やんで落ち込む。
それだけ名探偵になりたいという気持ちが強かったんだな・・・・・私はそんな彼女に寄り添ってから背中をさすって励ます。
結婚式場を一度離れ、私たちは庭の噴水の前にいた。一度情報を持ち帰って考えてみることにしたのだ。みくるちゃんの精神的にも今はあの場に居続けるべきじゃなかった。
みくるちゃんは噴水の縁に腰を下ろし、膝の上に広げた手帳を睨みつけるように見つめている。ページの端は、何度もめくられたせいで少しよれていた。
「ティアラを持ち出した方法が分かれば、犯人が分かるはずなのに…………。その方法が分からない……………。私って………いつも………」
「みくるちゃん……みくるちゃん!」
「あっ……」
思いつめた表情をしているみくるちゃんを放っておけなくて、声をかけてみたけど、気づくのに時間がかあった辺り、本当に落ち込んでるみたい・・・・・
「分からないんです・・・・・これじゃあ、まりさんを笑顔にできない。名探偵にだって・・・・・」
「どうして、名探偵になりたいの?」
思わず聞いちゃったけど、ずっと気になってたんだ。私の行動をほぼすべて探偵テストに結びつけようとするほど、名探偵になりたいって思ってるみたいだから・・・・
「私も助けられたから・・・・・・・今度は、私が名探偵になって、みんなを助けたい!」
なにがあったのかは分からないけど、みくるちゃんは名探偵に助けられたから、今、ここにいるのか・・・・・しかも実際に行動して探偵テストを受けに来て・・・・・
「・・・・・・やっぱり、すごいんだね」
「えっ?」
そう思っていると、ふっと口からこぼれた。みくるちゃんは目をパチパチして私の方を向いている。
「名探偵なら、ティアラを見つけてまりさんを笑顔にできるんでしょ?」
「ええ・・・・・きっと!」
「だったらなろうよ!名探偵に!」
「でも・・・・」
確かに名探偵になろうと思って、探偵テストを受けに来て、ここまで来たのに、今回のティアラの事件の解決の糸口すら見つからない・・・・・・落ち込んじゃう気持ちは分かるよ。
でもね・・・・・
「悩んでるだけじゃ始まらないよ!一歩踏み出せば、答えはついてくる!『一歩の勇気が、答えになる』・・・・・ふふ、ううん、『一歩踏み出すwin-winウインク』だよ!」
「ポチ~!」
私はみくるちゃんを励ましているうちに、キュアウインクが似たようなことを言っていたのを思い出して、言葉を付け足してみた。ウインクしながら、みくるちゃんの手を取る。
「みくるちゃん、行こう!もう一度全部調べよう!」
「…………っ!はい!」
うん、良かった。元気になってくれて。
その時、ぶわっと風が吹いて、みくるちゃんの髪を結んでいたリボンが植え込みの中へと引っかかった。
「今日二回目だ・・・・」
「二回目?」
「うん。さっきもね、みくるちゃんに会う前に、植え込みの中に落ちた女の子のリボンを探すの、手伝ってたんだ」
そう言いながら私は植え込みの中に隠れたリボンを取った。
でも、何かが引っかかる・・・・・・
「・・・・植え込みの・・・・中・・・・」
「・・・花・・・・?」
私達がそうつぶやくと、頭の中で点と点がつながった。
「「あっ………!見えた!これが……答えだ!!」」
「犯人は………!」
「あの人だ!」
私とみくるちゃんの声が重なった。みくるちゃんも分かったんだね!じゃあ、結婚式場に戻ろう!
さて、一体だれが犯人なのでしょうか・・・・・?
まぁ、これ読んでいる皆さんは既にアニメで知っているとは思いますけど・・・・・()