野生になった
とかではなく、できる人が倒しに行く、ということになっている。
私__
単純に部員が少なすぎるだけ、っていうのはここだけの話。
とにかく私はこのトルエ学園で
「ガラちゃ~ん...」
以下にも落ち込んでます、という雰囲気の私の幼馴染。
「どうしたのさ、アオイ」
「今月の討伐数少なかったからぁ...」
「あぁ...そう...」
なぜ討伐部が形成され、自ら死にに行くような人が何人もいるのか?
それは私たちが住むこの世界でのシステムにある。
月の
いや、もしかしたらただ単に戦いたいだけの変態がいるかもしれないけど...まあ稀有でしょそんなもの
「アオイちゃんピンチ!!助けてガラちゃん!!!!」
「うるさっ」
耳元で叫ばれたガラは手で無駄にデカい図体を押しのけてため息をつきながら言う
どうやら今日の夜ご飯までを考慮してなかったらしく、私に頼んできた、と
「はぁ...今月はまだ余裕あるし、今日また倒しに行くから...ほら」
「ありがと~!!来月色付けて返す!今度は私も連れて行ってね~」
調子のいいアオイを見送り、帰路に立つ。
契約をした人専用にスマホが支給される。
私はそれを頼りに歩いた。
「たしかこのあたりに反応があったはず...」
機能の一つ、
戦いたくない人はその場所を避けて、稼ぎたい人とかはそ目印をを頼りに狩りをする。
「やっぱり、ここちょっと変...?」
普通の散布とは違う、明らかに集団がどこかから移動していることが示されていた。
住処の入れ替え?いや、それよりも...
「何かから逃げてる、って感じ、かも」
考えながら歩いているとその場所付近に着いた。
木々に囲まれた少し段差のある地帯。トルエ学園区域よりも少し離れた範囲だった。
耳を澄ますと下級
警戒はされているようだ。
「素直に倒されてくれるわけじゃなさそうだね...」
「それじゃ、....
その言葉の直後、私の体は光に包まれる。
私が契約したのは石英のような白色をもつ蜘蛛だった。
私の身体の要所要所に蜘蛛を象った装飾が施され、背中には6本の半透明な脚が生える。
私はそのひとつを無造作に取り、それを1本の槍に変えた。
「それじゃ、かかってきて」
私の言葉に苛立ちを覚えたのか、何体かの
量産型。見た事のある種類だった。少し悪魔っぽい見た目だけど、それだけ。
動きも遅いし、私でも勝てるような個体。
「はい、1...2、3体目。」
突っ込んできた
私のスマホにはしっかりと討伐数がカウントされる。
カウントの基準として反応が無くなったすぐ近くの契約者に討伐数がプラスされるって仕組みだから、後衛が中々生まれないのが少し面倒なところだよね。
「7....13、そろそろ、疲れてきたかも、」
いくら簡単に倒せるとは言っても数が多すぎる...
腕を降って少し巻こうとするけどまだまだ増える軍勢。
「(可笑しい...なんで勢いが減らないの...?)」
疑問を持った。何かが違和感がある。
その予感は嫌な方に的中していた。
遠くの方を見ると周りの
「なるほどね...。束ねてたってわけ」
ガラは少し不敵に笑い、体の向きを敵に変えて再び勝気を取り戻す。
だとしても、蓄積していた疲れというものは全くとれていないわけで。
「キリがない...!」
増え続ける
だからなのか、逃げの選択肢を使い避難しようとする、しかし...
「ぁがっ!...痛った....」
大きな個体が発動した魔力の弾が丁度背中を向けたガラに直撃した。
新たに生えた蜘蛛の脚はすべてその弾で根本から割れ、脱走、体制を立て直す用での使い方が出来なくなってしまった。
「くっ...」
こういう時にアオイがいてくれれば、と弱気になってしまう。
絶対絶命ではあるのだろう。
力の差はさっきの攻撃だけで歴然。
雑魚であっても複数以上だ、すでに十数体がまた集まり私の周りを被った。
「ぇ、やば.....」
顔から血が抜けて青くなっていくのを感じる。身体にも通わなくなったのか手の震えが止まらないし寒気もしてきた。
(こんなところで終わりなくない....!)
そう思っていた。
無様に神に祈ることしか出来なかった、その時に
聞こえた。
「...波の、音...?」
近くに川もないのに聞こえるざぱ、ざぱ、とした水が勢いをつけて打ち付ける音。
その音が止まり、少しの静寂が起きた後、声が聞こえた。
「__
その声は細く、だが芯のある人の声だった。
私の時のように光に身を包んだ誰かが私の...いや、
「眩し......!」
視界が良好になる頃にはその姿は見えた。
黒と白を基調にした髪色。
私たちのように制服から変化した装飾武装では無い、
下に行くにつれ素材がボロボロのようになっているのが特徴だった。
だがしかし、それが貧相と見えるのではなく彼女の魅力として見えるのは何かしらの作用があるのだろう。
そして何より少女の後ろから生えている海獣特有の尾鰭。
紛れもなく彼女も契約者であることは見て当然であった。
少女はガラに近づくと感情がこもっているか分からない声で
「助けてあげる。そこで見てて」
と言った。
わけも分からないガラはそれに対して
「...う、ん...?」
と曖昧に返事をし、背中を向けた少女の方を見続ける。
餌が増えたことによる士気の強化だろう。
それに臆することもなく、目の前の少女は何かを呟いたかと思ったら、両手を目の前に上げ始めた。
(この子...武器は...?)
通常の人間であれば契約
いや、使う必要がない。
その手を開いて大きな口のように見立てたそれを閉じる。
それと同時に少女は発動した。
「__
その言葉の後、巨大な海獣の頭部が幾つもの
「すご....」
辺りには
静寂とガラたち2人がいる薄暗い森のみが残った。
少女が振り返らず帰ろうとしてあわててガラは呼び止める。
「ま、待って!...あの、ありがとう」
「別に...たまたま居たから、それだけ」
そう言ってすぐにどこか遠くに行ってしまった。
「あっ....名前、聞くの忘れちゃった」
また出会った時にお礼をしたいな。
少女が消えた時に聞こえた水のはじけるような音はなんだったのか。今はまだ知らなかった。
家に帰り、討伐数の変化を確認する。
「ふんふん.....ん?」
明らかに数がおかしい。私が倒した数はせいぜい20体程なはず。
なのにも関わらず記録には100余りまで確認されている。
それに、1番上に書かれた[中級
やっぱりあの時の
「私のところに討伐記録されてる!?」
・
契約者用では
方法としては
・"実装"
契約
・名付け
双方の了承があって初めて行われる魂間契約。
興味、関心の度合いを積算で増加させる効果がある。
また、増加、減少は最初の心情に依存するため、プラスからマイナスに、またマイナスからプラスに変化することは無い。