気が付いたら夜の始まりくらいの暗さになっていた。
アルカちゃんはそういう気分だから私の中に消えていった。
そういう気分ってなんだろ
契約の副産物で体調がフルマックスになった私は調子に乗って森の中をかけ回っていた。
んだこれ全力で走ると楽しいぞぉ!前の世界だと健康とは程遠かったからここまで楽しいことだとは思わなかった
そういえばここはニトの森っていうらしい。
なんでこんな場所で私は倒れていたんだろうと思う今日この頃ですね
ふと、奥の方からがさがさという音が聞こえる。人?
『人の気配と...
野次馬根性で見てみたい気もするし...行ってみるか!
気づかれないように駆け足くらいの速度で近づいてみた。
茂みからそーっと見てみるけどとりあえずは何も反応はない。このまま観察してみよう
『あれ...契約者だね。討伐に来てるっぽいかな...ほら、見てみな』
というのでちょっと注目してみてみることにした。
ショートめな茶髪に赤い目をした少しだけ幼げが残る高校生ほどの女の子...
女の子!!!
やはり私のセンサーに狂いはなかった、自分の才能が怖すぎる...!
というか本当にかわいいですねあの子。
きりっとしているんだけどどこかまだ抜けていそうな感じっていうか...
こう...なんか...いいよね...
大人にはない魅力っていうか...
うんうんと一人うなずいているとあの少女が何か言葉を放った。
「
そう言った彼女の体が光り、体の制服が変化していく。
な、なにあれ!!?
何だあれめっちゃかっこいいぞ!
変身シークエンスもあるのか、いいね!!
変化した彼女の背中にはいかにも異形!!って感じの蜘蛛のような足が生えている。
『あれが
しばらく観察していると少女が少し押されているように感じた。
...加勢して恩を売ること、できそうじゃない?
さらに奥から周りの魔物《マモン》より大きいボスみたいな
この状況、手助けしたら関われそうだなぁ~。
…
「...あれって、私でもできる?」
『できるよ。少なくとも私の力なら』
あんな有象の相手なんて余裕すぎる。
そう豪語していた。
それじゃあ...やりますか!
『...あはっ』
たしかなんだっけ...そうそう。
「__
私の声に気づいたあの少女は私の方角を見る。
今一度自分の姿を確認する。
ぼろ絹同然だった私の衣服は控えめなドレス...ドレスか?フードついてるけど...に変わっていた。でもなんかどこかで見たことあるような..?
『あたしとほとんど同じ...まあそうもなるか』
そう!
初めて会った時のアルカちゃんの姿とめっちゃ似てるんだ。尾鰭もしっかりついているし、おそらく私の武装はアルカちゃんをなぞっているのか
このままだともしかしたら
これで良し。
___さて。
[悲報]戦い方がわからない。
勢いよく前に出てきたはいいもの、武器とか魔法とかよくわかんないし...あ、やべ
表面上では涼しい顔をしているけど内心焦りまくってるよ!!!
『■■___』
?なるほど。
まず、両手を前に出します。なるほど
次に手のひらを牙に見立てて固定します。
最後に、こう言うと。
「
そういうと私の首にかかっていたフードが肥大化し、海獣の頭部に変化する。
そのまま前面に突き出した頭部が視界を覆い、すべてを飲み込んだ。
ほぉ~~~
これは強いですね
おそらく弱くない部類のあの女の子が苦戦していたやつを集団ごと一撃で消し去ってしまった...
さて。
多分ここで何も言わずに帰ろうとしたら話しかけてくるはず...
いったん振り向かずに歩いて「ま、待って!!」よっしゃ来た!
歩みを止めてゆっくりと振り返る。
うん、かわいいね❤
正面から見たことはなかったけどさすがに良いね...
「あの、ありがとう...」
nぅぇっ!?
予想してたのにめちゃくちゃ驚いてしまったよなかなか感謝されることがない人生だったものでね!
言葉に詰まった私が放った言葉とは。
「別に...たまたま居たから、それだけ」
緊張しすぎて変な言い訳みたいになっちゃったんスよね。わらえよ
恥ずかしくなったのですぐに物陰に逃げた。
武装を解除するには念じるだけでいいらしい。おお戻った
光とともにきれいだった服が元の布に変わって___
ぱしゃん、と何かか破裂する音がした。
音の鳴る方を見ると、私の右手の人差し指が無くなっていた。
「___え?」
最初は自体が理解できなくて呆然としていた。
血も何も出ていない。断面は水面のようにふよふよと波を立てている。
気づけば目の前にアルカちゃんが出てきて私の口を手で塞いできた。
?なんだろ_____!
「~~~~~~~~"!!!!」
痛い!!!痛い痛すぎる!!!!!
断面をそのまま針で何百も刺されている感覚。
痛覚を逃がすために自然と出た声はアルカちゃんがふさいだので響くことはなかったが、それでも漏れ出ている音はある。
『静かに。
「う"っ"...なんで...」
なんで怪我してるんだ...あ。
あ~。言ったわ...
力を使ったら食べさせる的なこと言ったわ...判定これか
『本来ならそのまま食べたけど、
えぇ...
どうせだったら直接食べてほしかったとちょうど思っていた時に言われたのでまじかぁ...という感覚。
はい...わかりました...
それはそうと痛すぎるので抱き着いていいですか。いいですよねしますよ
『っと...。もう少ししたら回復できるから、それまでね』
意外とまんざらでもないような感じだったのでうれしい。
しっかり食べることはできたらしく、美味しかったってさ。
それは良かったです
自分を傷つけた相手にすがるこの状況はだいぶおかしな感じがするけど意外と幸福なのかもしれない。なぜかって?
うんうん、その通りだね。
あの女の子と再会したときへの時限爆弾にできるからね。
あ、もちろんアルカちゃんと濃厚接触できるのもうれしいですよいい匂いがします!!!
「何の用事ですか、
「いやなに、討伐部に依頼をしようと思ってね。」
難波トモヒ。ガラが苦手とするトルエ学園の副会長である。
なぜ苦手なのかといえば、その性格というほかないだろう。
有言実行。正義。自分をルールとする性格で、それが最適解となることが多いために周りの生徒からの信頼も厚い。
そんなトモヒと性格が合わないガラはトモヒを避けていた。...のだが
「...なぜ私に直々に?」
「なぜ、か。...中級
「__っ」
すでに情報は学園内のデータベースに保存されている。トモヒが気づくのも時間の問題であっただろう
しかしあの時の状況をそう簡単に言ってもいいものか悩んでいたガラはその言葉を沈黙で流した。
「受けてくれるな?」
「.....」
「引き受けちゃった...」
「いいんじゃないの?実際に勝ってるんだし」
事情を知らないアオイがそう言ってくる。
今回は私も行くよ!と稼ぎたい意思を見せ、腕をまくる仕草
「私が勝ったわけじゃないから...とりあえずは、探しに行くよ」
「え~? 何を?」
「私を助けてくれた人。協力してもらうように頼みに行く」