今回は天道輝×上原歩夢です!
太陽のような輝と恥ずかしがったりする歩夢。
同じセンターポジションに立つ、二人のカップリングです。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会と315プロダクションの合同イベントへ向けた準備が進む中、上原歩夢は一人、衣装の生地を買い出しに街へと出ていた。
歩夢「えーっと、せつ菜ちゃんの衣装のリボンはこっちの赤で……あ、でも天道さんの衣装のアクセントになるゴールドの生地も探さなきゃ」
買い物袋をいくつも抱えながら、歩夢は賑やかな商店街の裏手にある大型手芸店からの帰り道を歩いていた。
夕暮れ時、橙色に染まる街並みを見上げながら、歩夢の頭の中には『DRAMATIC STARS』のリーダーである天道輝の姿が浮かんでいた。
歩夢(天道さん……いつも明るくて熱くて、周りのみんなを元気に we make してくれる太陽みたいな人。元弁護士さんだったっていうのもすごいなぁ……)
いつも力強く自分たちを引っ張ってくれる輝の眩しさに、歩夢は密かに憧れと、胸の奥がキュッと熱くなるような特別な感情を抱いていた。
だが、その時だった。
男「ねえねえ、そこの姉ちゃん!一人?これからさ、俺たちと遊びに行かない?」
男「ちょっとお茶だけでもさー!高校生でしょ?小遣いやるからさ!」
暗くなり始めた路地裏の交差点で、ガラと筋の悪い中年男たちが二人、歩夢の行き先を塞ぐように立ち塞がった。
酒の匂いを漂わせながらニヤニヤと嫌な笑みを浮かべ、歩夢の手首を強引に掴もうとしてくる。
歩夢「っ……! や、やめてください! 私、急いでますから……!」
男「いいじゃんかよ〜、固いこと言うなよっ!」
歩夢「放してください……っ!」
歩夢は必死に身を引こうとするが、いくらスクールアイドルで鍛えたとはいえ、相手は大人の男。
力には到底敵わない。
買い物袋が手から落ちそうになり、恐怖で足がすくんで動けなくなってしまったその瞬間――
バシッ!!!
中年男の手首が、横から伸びてきた力強い手にガッシリと掴み取られた。
歩夢「あ……!?」
???「そこまでにしときな、おっちゃんら。しかも相手は高校生だ。青少年育成条例に引っかかってもいいのか?」
聞き覚えのある、低く力強い、けれど何よりも安心感を与える声。
振り仰いだ歩夢の視界に飛び込んできたのは、夕日を背に浴びて立ち塞がる、太陽のような男・天道輝の横顔だった。
鋭い眼差しで男たちを睨みつけるその姿は、いつもの笑顔とは違う、頼もしすぎる正義のヒーローそのものだった。
男「な、何だお前はっ!? 」
輝「俺?俺は……彼女のプロデューサー兼、弁護士だからな!」
輝がグッと手首を握り込むと、中年男たちは痛みに顔を歪め、「くそっ、何なんだよアイツ……!」と捨てゼリフを残して逃げるように去っていった。
静けさが戻った路地裏で、輝はフッと表情を緩めると、すぐに歩夢の方へと振り向いた。
輝「怪我はないか、歩夢ちゃん!? 大丈夫だったか!?」
歩夢「て、天道さん……! は、はい……私、大丈夫です……!」
緊張が解けた途端、歩夢の目からボロボロと涙が溢れ出してきた。
恐怖と、助けに来てくれた安心感が一気に押し寄せてきたのだ。
輝「あっ、ごめん! 怖い思いさせちゃったな……よしよし、もう大丈夫だぞ」
輝は優しく胸ポケットからハンカチを取り出すと、歩夢の涙をそっと拭った。
その温かい手に触れられた瞬間、歩夢の心臓がドクンと大きく跳ね上がった。
歩夢(かっこいい……すごく、頼もしい……でも……)
助けられた嬉しさの反面、歩夢の胸には切ない寂しさがこみ上げていた。
輝は大人で、元弁護士で、誰かを守る立派な男性。
対する自分は、まだ守られるだけの女子高生でしかない。
歩夢(相手は素敵な大人の男性なのに……私なんて、ただの女子高生……なんだよね……)
俯いて落胆する歩夢の様子に気づいたのか、輝はポンと優しく歩夢の頭に手を乗せた。
輝「歩夢ちゃん?」
歩夢「あ……あの、天道さん。助けてくれて、本当にありがとうございました。私……頼りなくて、ごめんなさい。天道さんから見たら、私なんて……ただの子どもに見えますよね……?」
小さな声でつぶやいた歩夢の言葉に、輝は一瞬目を見開いた。
そして、いつもの太陽のような、けれどどこか照れたような温かい笑顔を浮かべた。
輝「ハハッ、何を言ってるんだよ。確かに歩夢ちゃんは高校生だし、俺は大人だ。でもな……俺がさっき必死で走ってきたのは、ただ法律や正義の為だけじゃないぜ?」
歩夢「え……?」
輝「歩夢ちゃんが……俺にとって、すごく大切で、守りたい特別な女の子だからだ」
輝のストレートで情熱的な言葉が、歩夢の胸にまっすぐ突き刺さる。
輝「高校生だからとか、大人だからとか関係ない。歩夢ちゃんが前を向いて一歩ずつ頑張ってる姿に、俺はいつも胸を打たれてるんだ。だから……子ども扱いなんかしてないさ。一人の魅力的な女の子として、ちゃんと見てる」
輝の大きな手が、歩夢の手をそっと包み込む。
その温かさと、言葉に込められた熱い想いに、歩夢の頬は夕焼け以上に真っ赤に染まった。
歩夢「天道さん……っ」
輝「さ、荷物持ってやるよ。安全なところまで送らせてくれ……俺の隣、歩いてくれるか?」
歩夢「……! はいっ……! 喜んでっ!」
輝の隣に並び、歩幅を合わせて歩き出す。
握られた手の温もりから伝わってくるのは、圧倒的な安心感と、甘いときめき。
一歩一歩踏み出すたびに、歩夢の心の中で、輝への恋心が確かな光となって輝き始めていた――