メンタルが折れないベルセルク   作:あかんいかん

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第二話

ユウが傭兵団に入団してから翌朝。まだ太陽も昇りきらない早朝、ユウはサニーに叩き起こされた。サニー「おい、起きろ。団長がお呼びだ」ユウ「あと5分……」サニー「団長がお呼びだ」ユウ「あと3分……」サニー「……お前、死にたいのか?」ユウ「おはようございます!!」飛び起きたユウは、素早く服を着て外に出た。そこにはザガンがいた。ザガン「おう!来たか小僧!」ユウ「おはようございます!今日もいい天気ですね!」

 

ザガン「そうだな。絶好の訓練日和だ」ユウ「ところで朝ご飯は?」ザガン「カカカカ!元気がいいじゃねえか!まずは走れ!」ユウ「ご飯は?」ザガン「走れ!」ユウ「ご飯……」ザガン「走れえええ!!」ユウ「はいっ!!」こうしてユウの地獄が始まった。

 

1. 基礎訓練ザガンがユウに課した訓練は単純だった。走る。ひたすら走る。傭兵団の野営地の周囲を何周も走らされた。ユウ「はぁ……はぁ……団長……」ザガン「なんだ?」ユウ「これ……いつまで……」ザガン「走れなくなるまでだ」ユウ「もう走れません!」ザガン「じゃあ死ね!」ユウ「ひどい!!」

 

その後、腕立て伏せ、腹筋、スクワット。4歳児にやらせる内容ではない。サニーは少し心配そうに見ていた。サニー「団長、さすがにやりすぎじゃないですか?」ザガン「ガキは甘やかすとすぐ腐る」サニー「いや、まだ4歳ですよ?」ザガン「だからなんだ?」サニー「……いや、もういいです」夕方。

 

ユウは地面に転がっていた。ユウ「もう……お嫁に行けない……」サニー「お前、男だろ」ユウ「心は乙女です」サニー「そうか、じゃあ明日はもっと頑張れ」ユウ「鬼!!」ザガン「カカカカカ!!」2. 初めての木剣訓練開始から一週間。ザガンはユウに一本の木剣を渡した。ザガン「今日から剣を教える」ユウ「おお!ついに!」ザガン「まず構えてみろ」ユウは木剣を両手で持った。

 

ザガン「違う。足を開け。腰を落とせ。剣先を相手に向けろ」ユウ「こうですか?」ザガン「そうだ」ザガンは木剣を構えた。ザガン「打ってこい」ユウ「え?」ザガン「遠慮はいらねえ」ユウ「本当に?」ザガン「来い!」ユウは木剣を振り上げた。そして全力で振り下ろした。バキッ!!木剣が折れた。沈黙。

 

サニー「……」ザガン「……」ユウ「この木剣割れてますよ!」ザガンは折れた木剣を拾い上げ、じっと眺めた。ザガン「小僧」ユウ「はい?」ザガン「お前、今の力で振ったのか?」ユウ「はい!」ザガン「カカカカカカ!!」ザガンは腹を抱えて笑い出した。ザガン「面白え!こいつは面白えぞ!」サニー「いや、団長。普通4歳児が木剣を折りますか?」ザガン「普通じゃねえから面白えんだろうが!」ユウ「新しい剣ください!」ザガン「まずは折らねえように振る練習だ!」3. ザガンの評価

 

その夜。ザガンとサニーは焚き火を囲んでいた。サニー「団長、あの子どう思います?」

 

ザガン「化け物の片鱗がある」サニー「そんなにですか?」ザガン「ああ。力だけじゃねえ。あいつ、俺の攻撃を怖がらねえ」サニー「子供だからじゃないですか?」ザガン「違う。恐怖がないんじゃねえ。恐怖を理解した上で、妙に落ち着いてやがる」サニー「……」ザガン「それに、あいつはまだ自分の身体を理解してねえ。力の入れ方も、重心の使い方も知らねえ。なのにあの威力だ」サニー「育てばどうなりますかね?」ザガンは焚き火を見つめながら笑った。ザガン「さあな。だが、俺が知っている限り、あんなガキは初めてだ」少し間を置いて、ザガンは続けた。「いつかワイアルドの首を取りに行くんだろうよ」

 

サニー「団長はそれを許すんですか?」ザガン「許すも何も、俺にもあいつには借りがある」ザガンは失った右目の傷に触れた。「それに、あの小僧がどこまで化けるか見てみてえ」第2話・終

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