輪廻の輪を外れたからもう一度生きてる   作:佐波 大和

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第二十九話

志熊錬が運命を歩み始めたというのなら、

このとき運命が降りかかった者がいたッ!!

 

 

 

「な……何でこんな事をお前はッ……!?」

 

 

「ん?ああ、お前らが俺らとあってしまったからかな?」

 

 

「そっ、そんな理由でか……そんな理由でこんなことをしたのか……ッ!?」

 

 

「ああ、……お前らを始末しろってな」

 

 

「ふっざけるんじゃねえっ!!!」

 

 

時は少しさかのぼる。

時間は志熊錬たちが喫茶店ペグタントに着いた時くらいだ。

 

______________________________________

 

 

 

「…………どうしちゃったんだろうな錬、いきなり東京に行ったりして……」

 

 

錬の家に電話して鈴さんから錬は東京に行ったと聞いた時は驚いた。っていうかただただ不思議だった。

だって鈴さんたちと家族旅行みたいに行くなら分かるけど……誰だよ桔梗さんって……?

 

「なあ、吉良君。桔梗さんって人知っている?」

 

「……君が知らないのにこの僕が知るわけないだろ。親戚かなんかじゃないのか?」

 

……それもそうだね。何か変な言い方かもしれないけど俺が知らないのに吉良君が知っているはずないか……錬と吉良君がいる時は大体俺と錬が一緒に居る時だし……

 

「うーん、……ま、いっか。錬にもいろいろあるんだね」

 

「気にしないのが一番さ、そうすれば別にストレスは溜まらないからね」

 

……何で吉良君ってばこういう考え方をするんだろうか……

 

「ね、ねえ吉良君?」

 

「……なんだい?」

 

あー、何か聞いたらダメっていうか不謹慎な気がしてきたけど……好奇心のほうが上回ってしまう……俺の悪いところだな……

 

「その、さ、最初に吉良君と会った時から思ってたけどさ、何でそんな考え方をするのかな?」

 

「………………」

 

あわわわわわわわわ!!

大丈夫だよね?何か地雷でも踏んだ気分だよ! 吉良君から感じるプレッシャーっていうのかな?それのせいなのか俺の背中にぶっとい氷柱でも入れられたような感じがする……ッ!?

 

「……別に、特に理由なんてないさ……ただ、生まれた時から激しい喜びもなく、深い悲しみもないような……植物のような心のような人生を……送りたいと思ってしまているだけだ……」

 

……吉良君はそういうと一度息を吐いた。そして……

 

「この考え方が可笑しいとは思わない……そしてこの考え方に賛同もいらない……いいか碓氷、最近君も志熊も僕の事を全く配慮してないから言っておくぞ……」

 

「な……何……」

 

「僕は常に心の平穏を願って生きているんだ……前言っていたと思うから言っておく。何かにおいて常に3位をとるのは敵を作らないためだ……君たちと一緒に居るのはトラブルから身を守るためにだよ……なのに、君たちは僕のことをあのスタンドとかいう奴を使う連中から守るどころか次々と君たちと居たせいで最近巻き込まれる……」

 

吉良君………………………

 

「いいかい、僕が言いたいのは嫌味とかあじゃあない、言いたいことはだな……」

 

……うん、吉良君……言いたいことは分かったよ……

 

「「僕と君との関係はそういう物だから人の内部に踏み込むような詮索はするな」……ッ!……わかっているじゃないか……それでいい……それで……」

 

「分かったよ吉良君……でもね……君がそういうふうに思っていても俺は……錬もたぶん吉良君の事大切な友達だって思っているよ」

 

「フンッ……それがどうした……」

 

「いやあ……ただそれだけだよ」

 

「……気持ち悪いやつめ……」

 

あはは、ひどい言われようだなあ……でもさ、吉良君……嫌なものはすぐやめる君が俺達から離れないのは何でなのかい……?

……吉良君……君が俺たちのことを友達だと思ってくれるのをずっと待っているからな。

 

「じゃ、行こうか吉良君。ご飯でも食べに行こうよ。俺もうお腹が空いてきちゃってさあ」

 

「…………フンッ……面倒くさいな……」

 

「あ、そうなの。じゃあ俺一人で行ってくるよ。あーあ、今なら奢ってあげようと思ったのに……」

 

そういい、俺は吉良君を背に歩き出した。

なんかそういう気分だったのになあ……

すると、俺は急に肩を掴まれた。

 

「……まちなよ……奢られる……これは優越感をもち気分よくストレスも和らぐ良い行為だ……この吉良吉影……行こうじゃあないか……」

 

「……吉良君……君って奴は……」

 

なんか平然と嫌な事を言いやがったな吉良君……

 

「……じゃあいいや。そんなこと考えている人に奢りたくないんだよね……じゃ、吉良君」

 

「…………碓氷ィ……僕はストレスを感じることが一番嫌なんだよ……ッ!」

 

……吉良君。……友達になりたい気持ちとそんな打算的な上から目線、もう遥か上からの目線で奢れ、なんて言ってくる奴に奢りたくない気持ちはまた別モノなんだよね……

 

「……吉良君……確かに俺は奢ると言ったよ、でも、でもな、そんな偉そうに言われて腹が立たない訳ないだろうッ……吉良君じゃないが、この俺はッ今イラッとしたんだよね!」

 

「…………碓氷新……君は少し……調子に乗りすぎなんじゃあないのかな……?」

 

うおっ、やっぱ怖いッ……確かに調子に乗ったと思ったけどさ……でもイラッと来たのは本当なんだからなッ!

 

「…………吉良君……自分の発言を見直してみるんだね……」

 

「…………碓氷新……謝るなら今のうちだぞ……ッ」

 

そして俺は…………拳を固く握りしめた。

吉良君の方を見てみると、同じように血が出てきそうなほど固く、固く握りしめられていた。

 

「自分に言われて嫌な事は言っちゃダメって言われなかったのかい吉良君!!」

 

「ハッ! 僕がストレスを感じなければそれで良いんだよ!!」

 

同時に俺と吉良君は飛び出した。

そして取っ組み合いの喧嘩になる。

……認めちゃいやだがいつもの事である。

吉良君の奴争いは嫌いだとかなんとか言っておきながら、すぐに仲直りをする俺とサンドバックを殴るかのようにストレスを発散させる喧嘩を良くする。

……吉良君にとって重要なのは争いそのものではなくてそのあとの因縁、面倒事、その他さまざまな事が嫌なのだ。

 

「本当に君は自分勝手が過ぎるんじゃあないかな!?」

 

拳をふるったが、吉良君に華麗に避けられて蹴りを入れられる。

 

「自分勝手?……バカなことを言うッ、人に媚を売ってへこへこするのなんて気疲れするだけじゃあないか……それならストレスをためずに自由に生きていた方が良い!」

 

「……いっつゥ……いつもいつも思っていたが……今日こそは言ってやる……!!」

 

いつもいつも思っていたけど吉良君に遠慮して言わなかったッ……だけど!!

吉良君の気持ちは分かった! だったら!ずっと待っているか……

 

真っ直ぐぶつかってやるのが俺から吉良君に対しての礼儀ってもんだと思う……!!

 

「ストレスを感じッ人生に苦労して!どんなに悲しんだってッ…………

 

…………それを含めて人生っていう物だろうがッ!!」

 

思いっきり踏みつけられていたが、力を振り絞って立ち上がった。

そしてそのまま思いっきり吉良君を殴りつけた。

 

「今まで聞いていたら……ッ!……平穏な人生?激しい喜びもいらない?代わりに深い悲しみもいらない?……吉良君の馬鹿野郎が!!ストレス発散がなぜ気持ちいか知っているか!? それはストレスがあるからだよ!!」

 

ストレスが無かったらスカッともなんともない。

 

「敵を作らない、トラブルもいらない? そういう試練を乗り越えて人間は成長するものだと俺は思うよ!!……吉良君の言っていることも分かる、それが一番かもしれない……でも、そんなの何が楽しいんだよ!……俺は錬と会う前は何もいらなかった!何も望まなかった!こんな力があったせいで俺はものすごい孤独だった!!

でもッ!!錬と会ったおかげで俺は人生に色が付いたんだ!! 大多数の人が普通と感じていることが色が付いた俺からしてみれば楽しいことだらけだった!

……言っていることは分かるよね……吉良君……マイナスの事が起きるからこそプラスが光り輝くんじゃあないかッ!!」

 

「グウッ…………碓氷ィ…………本気で自分の意思を持っている……僕にたいしてはそんな言葉はクソの中のクソみたいな言葉だって事理解しておけよォ……知ったような口を聞きやがって……マイナスはいらないッ、そのかわりプラスもいらない……僕は……平穏な……トラブルのない人生を送ることが目標であり夢なんだ……ッ!」

 

「…………吉良君……なんでそこまで……」

 

「僕はッ、自分が天国にはいけないと思っているッ……この生まれ持った性だけはどうしようもないからね……」

 

「ん?生まれ持った性って……?」

 

何だ一体?

 

「こんなのさえなければッ……僕は普通に普通な平穏な人生を目指さなくても送れたのに……ッ!!」

 

……つい本音がでちゃっている感じだ……吉良君……いったい君は何を抱えているんだい……?

いつもクールな君がこんなに大声で取り乱すなんて……

 

「このッ!!!?」

 

吉良君が何かを言おうとした瞬間、吉良君の体が吹っ飛んだ。

 

「吉良君ッ!!? 一体なんだ!!?」

 

俺が何かと思って周りを見渡すと、一人の男がいた。

……その男には見覚えがあった。

 

「……ッ!?……お前は……あの時の……」

 

「ん?なんだい、覚えてくれていたのか」

 

「……忘れるわけないだろ……アンタあのスタンド使うやつと一緒に居たやつだろ!!」

 

そう、現れた男は5日前にペグタントであったあのスタンドを使う男と一緒に居たやつだった。

 

「ウっ……グっ……一体何だっていうんだ……」

 

俺は、この男に気をとられていたが吉良君の声が聞こえてきて我を取り戻した。

 

「きっ、吉良君ッ!! 大丈夫か!?」

 

「あ、ああ……だが……何なんだアイツは……ッ!?あの男は見覚えがあるぞッ…………くそッ、そういうことか……これだから戦いは嫌いなんだよッ……」

 

「どっ、どういうことだよ吉良君!? 何が分かったっていうんだ!?」

 

「あいつらは組織なんだろうね……自分たちの正体を知るものがいるのが許せないから始末するってことだよ……ッ!!……ああくそ……僕と同じ思考をしていることに余計腹が立つッ……」

 

「そいうこと、じゃ、とりあえずぶっ飛びな」

 

急に近寄ってきた男がスタンドを出し、吉良君を攻撃した。

 

「吉良君!!」

 

「子どもの割に頭が回るもんだなアイツ」

 

「な……何でこんな事をお前はッ……!?」

 

 

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