輪廻の輪を外れたからもう一度生きてる   作:佐波 大和

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第三十話

「うおぉぉぉぉぉッ!!」

 

 

俺は反射的に男に突っ込んで行った。

 

「やれやれ、血の気の多い奴だ。いきなり飛びかかって来るなんて礼儀って言う物が欠けているんじゃあないか?」

 

 

ふざけんなよ……ッ!正体を知られるかもしれないからって言う理由で攻撃されたのも許せないけど……

 

 

「何より吉良君を守れずに呆然と突っ立っていた自分に腹が立つ!!」

 

 

あの時……まず吉良君と友達になるとかより先の、前提条件の筈だった……ッスタンドを使えない吉良君をスタンドを使える奴らから守るって事を惨めに無様に、何もできず反応できず、その約束を果たせなかった自分自身が凄い情けなく怒りが湧いてくる。

 

 

「約束を守れないで何が友達になるだ!」

 

 

「あー、何言ってんだお前一人で」

 

 

「くらえッ!!」

 

 

男の発言を無視し、スタンドの前足で攻撃する。

俺のスタンドは錬みたいに人型じゃ無いから殴るとかはできないけど爪で攻撃したり体当りしたりとかで攻撃することは出来るんだよ!

 

 

「おっと、危ないなぁ全く」

 

 

しかし攻撃は防がれてしまった。

 

 

「ッ!!?」

 

 

……おっ、俺は今攻撃を防がれた事に驚いている訳じゃあないんだ……でも俺の攻撃を防いだ方法が問題なんだ。

石の塊が浮いて俺の攻撃を防いだんだ。

 

 

「俺はだな、この前あるテレビを見たんだよね。その中にこういう言葉が出てきた『やられたやり返す、倍返しだ』ってな」

 

 

「……で、何が言いたいんだよ」

 

 

チクショウ、この男一つ一つの動きが全部不気味で薄気味悪いったらありゃしない……

 

 

「俺は今攻撃をされたからやり返しても文句は言うなって事だよ!!『ハイド!!』」

 

 

男がそういった瞬間、男の背中から小人の玩具のようなスタンドが現れた。

そしてその小人が持っていた鉄砲を俺の攻撃を防いだ石の塊撃ち抜いた。

 

 

「何をしたんだ……?」

 

 

そう思っていたけど、俺の疑問はすぐに驚愕に変わった。

 

「ッ!!?なんっ!グワァッ!!」

 

 

石の塊がまるで爆発したかの様に四方八方にすごい勢いで飛び散って行く。

俺はその飛び散った石を体で受け止めることとなってしまった。

痛い……ッ……多分、青あざがひどいことになってると思う……

一体何なんだこれは……ッ!?多分……この男のスタンドの能力だと思うけど……

……ッ!?って、こんなこと考えている場合じゃないッ!

 

 

「ボーっとしてて良いのかい?俺は攻撃やめていてあげないよ『ハイド』」

 

 

「しまっ!グウッ……ッ……ゲホッ……」

 

 

チクショウッ!やっぱり攻撃された!

男のスタンドの小人が今度は俺の近くに落ちている石に銃を撃ったと思ったら、今度はその石に向かって飛び散った石が吸い寄せられて行ったんだ。

背後からぶち当たる感じで肋骨部分にくらってしまい、さっきは腹筋の所に当たり、鍛えていたのが良かったのか、当たり所が良かったのかは知らないけど青あざができるくらいの痛みだった。……いや十分痛いけどさ……

だけど今度はたぶん……骨が折れたと思う。かすかに残る5日前の戦いの記憶の中であの男に骨を折られた時があったと思うけどその痛みだ。

 

 

「おっと、骨が折れたかなあ?痛いなあそれは……」

 

 

……一体何なんだよこの男は、何考えているのかさっぱり分からない。

それだけじゃない、分からないのはこの男がやったこともだ。

 

 

「俺の『ハイド』の能力は何だって顔をしているから特別に教えてやるよ。モロに受けたみたいだからな」

 

 

なんとなくムカつくけど……自分から手の内を明かしてくれるんだ、止める理由はない。

 

 

「いいか、一回しか言わないからな」

 

 

「………………」

 

 

今ためられている光は最大量を10とするなら2弱ってとこか……

今はあの男のスタンド能力が何かわからないから迂闊に攻めれないけど……スタンド能力を聞いた瞬間その余裕そうな顔に思いっきり『FLASH』を叩き込んでその隙ができた一瞬のうちにスタンドの腕で思いっきり叩きつけてやる……ッ!

 

 

「俺のスタンド、『ハイド』はこの小人だ。この小人自体には何の戦闘能力もない。でもこの小人が持っている銃から撃たれる銃弾には当たった物質をその物質と同じ物質を引き合わせたり離れさせたりすることができるんだよね。っと、まあこれが『ハイド』の能力だ」

 

 

へえ、よく分かった。意外と単純な能力だったな……そして……

 

 

「それで良いよッ!話すのは一回でいい!もう理解できたからね!!そしてくらえッ!『FRASH』!!」

 

 

「眩しッ……」

 

 

「隙ありッ!!ウオォラァ!!」

 

 

この俺のスタンドは爪や体当たりで攻撃できると言ったが動物みたいな形で腕があるんだ。叩きつけるってことはできなきゃおかしいってもんだ。

 

 

「グアッ!!…………」

 

 

「……勝った……のか……?」

 

 

あの男は地面に叩き付けられて、動かなくなったから俺は勝ったと思い気を抜いた。

……それが間違いだったのだ。

 

 

「グゥッ、ハ、『ハイド』!!」

 

 

「何ッ!?うわあ!?」

 

 

奴は小人の銃を自分に撃った。

すると俺の体が奴に向かって引き寄せられていく。

 

 

「ガフッ……痛てえじゃないかよッ!お返しだ!」

 

 

「グボッ……!?」

 

 

勢いのついたままカウンターみたいな感じで殴られ、かなり痛い……

 

 

「オラァ!もう一発!」

 

 

「ゴフッ!」

 

 

「オラッ、オラァッ、オラ」

 

 

「ゲホッ、うっとおしいんだよ!『FLASH』!!」

 

 

「クッ、またこれか!」

地面に倒れた俺に立った男は蹴りを入れてきた。

さらにもう一発、おまけにもう一発と3発も蹴りを入れてきた。4発目を入れようとしたけど、これ以上はヤバいと思ってもう一回『FRASH』を使った。

 

 

「……ッ!?は、……や、やられた……あのガキどこ行きやがった!」

 

 

『INVISIBLE』ッ!!

くっ、あれ以上蹴られたら動けなくなるくらいになるところだった……

はあ、はあ、……俺は錬みたいに強くないんだ……逃げよう……俺が目的なら他の無関係な人には手を出さないだろう……

 

 

「…………ッ……ハア……クッ……」

 

 

くそッ……どうしてもうめき声が上がる……折れた肋骨が刺さったか……?

痛いのもあるけど俺の体に接触してないものは透明にできない……せっかく『INVISIBLE』をしたっていうのに血の跡でわかっちまう……

抑えている服から血が漏れ出すより速く行こう……俺には無理なんだよ……

 

 

「クソっ、逃げたのか!?」

 

 

逃げなきゃ……

 

 

「どうやってあの一瞬で俺の前から消えたんだ……?」

 

 

速く……早く逃げなきゃ……

 

 

「あー!!畜生ッ!ボスに怒られちまうじゃあないかよ……」

 

 

逃げないと……速く……

 

 

 

 

「うわあああああああ!!!!ちっくしょおおおおお!!!!」

 

 

逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ!!逃げたら吉良君の友達にふさわしい男にッ!錬の親友としてふさわしい男になれないッ!!二人に合わす顔がないッ!!

それ以上に……ッ!そんな自分が許せなくなる!!

 

 

 

「なっ、お前どこから……ッ!?」

 

 

「うおおおおおおおお!!!」

 

 

思いっきり叩き付ける!!

 

 

「はっ、同じ手はくらわないよ!」

 

 

しかしその攻撃は避けられてしまう。でもっ!

 

 

「『INVISIBLE』!!うおおおお!!」

 

 

その攻撃は避けられてもッ!不可視の攻撃は避けられないだろ!!

 

 

「また消えッグッ、ウゲェ!」

 

 

「オオオオオオオオラアアア!!!」

 

 

さすがにラッシュとかはこの俺のスタンドじゃ無理だから普通にスタンドで体当たりしてそのあと叩き付けた。

 

 

「はあ、はあ、グっ……傷が本格的にヤバくなってきたな……吉良君の所に行こう……」

 

 

叩き付けることにかんすればパワーがある俺のスタンドの叩き付けを2発もくらったんだ……普通の人間ならもう気を失っていると思う……

吉良君の様子が気になる……どこに吹っ飛ばされたんだっけな……?

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