輪廻の輪を外れたからもう一度生きてる   作:佐波 大和

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今回は錬じゃなくて新が主役みたいなものです


第七話

「うぃーっす」

 

「うぃっす、錬」

 

コンビニのバイトがするような挨拶をしながら教室に入ると、新も同じような挨拶を返してきた。

 

「なあ新、吉良にはもう会ったのか?」

 

昨日は速く吉良君に会いたいなッ!って、張り切ってたしもうあって来たのか?

 

「ううん、まだ会ってないよ」

 

「へえ、なんでだ?昨日は散々会うつもりだったじゃねえかよ」

 

少し意外だな、新って何気に行動力がスゲエからな。

 

「冷静になって考え直してみるとさ、嫌がってるのに会うのはちょっとダメじゃあないかなと思ってね」

 

新君よ、君今何歳だよ。いや、まあ知ってけどさ新が精神的に熟成していることは、でも普通小学三年生って言ったら自分のやりたい事を特に考えずに突っ切る年頃だぞ、

 

「ま、錬も来たし今から一緒に行くつもりだけど」

 

訂正、ただ俺を待ってただけだった。

……ほんとお前って奴は周りが見えなくなるな……

 

「さ、行くよ錬!」

 

「あ、おい待てって!」

 

何もそんなに急ぐ事はねえじゃねえかよッ!あーッ!もうッ、メンドくせえな!

走って行ってしまった新を追いかけて俺も走って3年4組までやってきた。

……吉良よ悪い、諦めてくれ……

 

「よし、ここだね」

 

「新ッ!ちょっと待てって!」

 

新は俺の声を無視し教室のドアを開けた。

 

ガラガラガラ!

「吉良君はいるかいっ!?」

 

マジ新お前スゲエよ行動力すげえよ新、ほら見ろ4組の人全員がこっち見てるぞ

 

「えっ何々~」

 

「吉良君ーおよびだぜー」

 

「あれ?吉良って誰だっけ?」

 

などと、いろいろな声がクラスで飛び交い、その中から一人怒った顔をした奴が出てきた。というか吉良だ

 

「……まさか直接教室に来るとは思わなかったよ」

 

うわあ、メッチャ不機嫌そうだな吉良……

 

「よう吉良君、言ったとおり来たよ」

 

「それはあれか?自分が積極的に話しかけるからとか言ったやつか?」

 

あっ、吉良のこめかみがピクピクしてやがる、相当イライラしてるなあれ。

 

「うんそうだよ、仲良くやろうよ吉良君」

 

新がそういった瞬間、吉良は驚くべきスピードでドアを閉めた。

 

「しない、帰りたまえ」ガラガラガラピシャッ!

 

見事に相手をしてもらえなかったな、新は……大丈夫か?

 

「なんで閉めるんだよー、一緒に話そうよー」

 

新のほうを向くと落ち込んでいるかと思ったら、大声でまた話しかけたりするもんだから吉良の怒りがさらにたまっていくのが目に見ていて分かる。

 

「……僕は君たちとは関わりたくないんだ。さっさと帰りたまえ」

 

そういって吉良は自分の席のほうに戻って行った。さすがに新は今日は無理だと分かったのか、

 

「吉良君!またくるからなー!」

 

といい4組の窓から離れた。……また明日もこんなことをするのか?

 

「じゃっ、戻ろうよ錬。そろそろ授業始まってしまうよ」

 

「あっああ、わかった」

 

新の奴どうしたんだ?流石にこれは……

 

 

 

次の日も新は吉良の教室に行った。

 

「来たよ吉良君」

 

昨日と同じ登場をした新に吉良だけではなく、クラスの奴らもまた来たというふうに思っているんだろうな……

 

「吉良君それどんな本なんだ?」

 

新はいつの間にか教室の中に入り吉良の近くに行っていた。

 

「……パタン……また来たのか。何度来ても同じだ。君たちと関わりたくない……これは変わらない」

 

「でもわかんないじゃあないか、もしかしたら仲良くなっているかもしれないでしょ?」

 

「…………帰ってくれないか?」

 

ついに吉良が帰れ、と言う命令じゃなくて帰ってくれないかと言うお願いを言い始めル程嫌なのかっ!?

 

「いやだ!俺は吉良君と仲よくなりたいんだよッ!」

 

新の奴ほんとにどうしちまったんだ?

 

「……帰れ」

 

「いやだ」

 

「帰れ」

 

「いーやーだー」

 

そんな言葉の応酬をしていると放課が終わり、俺たちはクラスに戻った。

 

授業が終わってすぐに新は吉良の所に行こうとした。

 

「よし、吉良君のところに行くか」

 

「なあ新……」

 

「ん?」

 

この頃の新は何かおかしい、それはなぜなんだ……?

 

「なんでお前はそんなに吉良と仲よくなろうとするんだ?積極的に吉良の所まで行くなんて事までして?」

 

「ああそのことね」

 

新は少し恥ずかしそうにしながら、

 

「俺は、錬に会うまで一人だったんだよ。だからその寂しさも少しは分かるんだ。俺はあの時みんなを笑顔にするって誓ったんだ。だから俺は吉良君の友達になりたい……」

 

そういうことか、だけどそれは人の気持ちをちゃんと考えての事なのか?

 

「なあ新、その思いには覚悟を持って行動してるのか?」

 

遠回しにお前の誓いにはそれなりの覚悟があるのか?ってことだ。

 

「他のクラスに行ったり、怒ってる吉良君と話すのは怖いけどそんなことに臆してたら、この前のようにまた誰かを助けるために行動できなくなる。それは嫌だ!錬が傷だらけになった時の無力感や後悔をもう味わいたくない!関わりたくないと言われたからって逃げるのは簡単だ!だけど!俺はもう逃げないことにした!友達になるという小さなことだけど、俺は逃げない!逃げなければ誰かを笑顔にできる道が開かれる!だから!俺は覚悟をもって、恐怖に耐えながら吉良君に接しているつもりだ!」

 

……いい覚悟だ、そんな覚悟を見せてもらったら俺も協力しない選択肢はねえな……

新お前……ちょっとかっこいいじゃねえか……

 

「……いつの間にそんなにかっこよくなったんだよ新?」

 

「自分の道を見つけた時さ……」

 

よし、吉良には悪いが、

 

「俺も吉良の友達作戦付き合うぜ」

 

「ほんとか!ありがと錬!」

 

「ま、吉良と仲よくなりたいんだったら強引じゃない方が良いと思うぞ」

 

流石にあのやり方で吉良と仲よく慣れるとは思えない。

 

「……やっぱりそうかな……?」

 

「ん?分かってたのか?」

 

「うん、まあね……でも、俺って友達の作り方なんて分かんないからさ……」

 

「あー、そういう事か、でもよ新」

 

「ん?なに錬?」

 

「友達って話してれば自然となるもんだと思うぜ」

 

まあ、強引なやり方で話しかけてたりしたら仲よく慣れないと思うけどな、

 

「……わかった、でもさ、吉良君とまず話していられる関係になるにはどうしたらいいの?」

 

「…………………」

 

そっそれは……それは、えーっと、そうだな……

 

「…………………」

 

「…………………」

 

「ごめん、ちょっと分かんねえわ」

 

悪い、吉良って人と関わるのを率先してやるタイプじゃないと思うしよ、ましては俺たちは吉良の中で評価が酷いことになってそうだしさ。

 

「……今まで道理でいいってことだね錬ッ!」

 

「……好きにしてくれ」

 

吉良の場合は強引にフレンドリーに行った方が良いんじゃあないかな?と言う希望的な考え、軽い現実逃避をしてしまった。

だって、他に方法が思いつかなかったし……




かなりクサい話でした。ちょっと誰か僕に文才を
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