桜舞う月夜   作:海月流

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桜舞う月夜

誰か助けてください。

何でこんな時間にこんな奴に追いかけられないといけないんだろう手足が10本目は5個家一つ飲み込んでしまいそうな大きな口をもった化け物に昼間っから追いかけられ走っている私の気持ち誰かにわかって欲しい。

この化け物は最近良く出る妖。

で、私は昼休みお弁当を家に忘れてこっそり取りに行った帰りに気持ちの悪い妖に襲われる可哀想な女子高生。

妖が出るなんて今の時代珍しいことではないのだけど

夜にしか出現しないはずの妖に昼間から追いかけられるっておかしい。

うん、おかしい私は不幸な女子高生だ。

とりあえず学校まで走っていけば助かるけどこのまま行ったら昼休みに家に帰ったことが確実にバレてしまう。

行く時はこっそり抜け道から来たのだけどこいつを連れて複雑で走るスピードも落ちる抜け道は行けないだろう。

だから、正門から行くしかない。

怒られるのは嫌だけど何故かいくら走っても人には会わないしもう学校に行って助けてもらって怒られるしかない…

と諦めた直後

私の後ろにいた妖が甲高い声をあげて真っ二つに切れた。

国語は苦手だからうまく表現できないけれど何かに斬られて切れた。

突然のことにビックリして固まっていると斬られた妖の後ろから人が現れ足早にこちらに駆け寄り話しかけてきた。

「大丈夫?お嬢さん。」

顔立ちは整っていて一瞬女の人と間違えてしまうほど美形だった。

いや、女の人かな?

長い黒髪だけど格好は男の和服だから男だと思うけど…

「えっと…大丈夫?」

その人を見るのに夢中で答えるのを忘れてしまっていた。

「あっ…すみません!あなたが綺麗な顔していたので見とれてしまいました!」

初対面の人に何を言ってるんだ私は!

この人だってビックリして…

「綺麗?当然ですよ。僕はこの世界で一番美しいんですから!」

えっ

もしかしてこの人…

「ナルシスト…」

あっやばい声に出してしまった。

ナルシストでももしかしたら命の恩人だったかもしれないんだからお礼をしないと。

「あはは。そうですね。

あと、助けて下さってありがとうございました。」

愛想笑いを十分含めて答えた。

確かにこの人は綺麗な顔しているのだけど自分から美しいって言う人はなぁ…

「あっはい」

私に素っ気ない返事をして鏡を見ながら髪を整えていた。

もしかしてこの人1度容姿を褒めてもらえば相手に興味なくなるタイプ?

お礼も言ったしさっさとこの場を離れてしまおうと思ったが1つ聞かないといけないことがある。

「あの、もしかして妖退治の方ですか?でしたら妖が昼間から出てきた理由などわかりますか?」

日本刀持ってるしそうかなぁと思った。

するとナルシ…恩人さんは鏡をしまってこう言った。

「はい。妖退治のけいと言います。蛍と書いてけいです。

少し前の妖は太陽の光に弱くて昼間は出てこなかったんですが最近の妖は光に強いものが出てきたんですよねぇ

ゴキブリの進化と一緒ですね。」

なるほどわかりやすい。

ゴキブリは段々殺虫剤が効かないようになってきたと同じで妖も太陽の光に強くなってきたということか。

「まだあまり太陽の光に強い妖はいないんで公表してなかったのですがこのような妖もいるので気をつけてください。」

公表して欲しかった。

してくれれば多分襲われる可能性なくなった。

妖が苦手のもの持ち歩いてた。

「そうなんですか。

あっそうだ私速水玲と言います。」

「玲さんですか。妖に襲われそうな名前ですね。」

失礼な人だ。

確かに学校でたまに霊といじられるけど!

というか妖と霊は別物じゃ…?

「あの玲さん、学生ですよね?時間大丈夫ですか?」

と言われ急いでスマホを見る。

1時15分

後5分で昼休み終わる…!

「いそいで学校に戻ります!

ありがとうございました!」

私は妖に追いかけられた時より早く走った。

 

 

 

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